From 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/
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●●三橋貴明が実践する経済ニュースを読む技術とは?
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【今週のNewsピックアップ】
デモクラティア(前編)
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デモクラティア(中編)
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デモクラティア(後編)
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この世に完璧な政治制度はありません。民主制を含む全ての政治制度は、欠陥を持っています。
特に、民主制は古代ギリシャの時代から「衆愚化」「扇動政治」「ポピュリズム」といった問題を抱えてきました。
興味深いことに、「民主制が機能するか否か」は、三橋が批判している「経済学(主流派経済学)」の考え方に似ています。
主流派経済学では、人間は「経済合理性」以外の価値観を持たない経済人として定義されます。全ての経済人は情報を均等に共有しており、市場で自由にモノやサービスの取引を実施することで、効用が最大化されるという「考え方」になっているのです。
とはいえ、お分かりでしょうが、この世に経済人など一人も存在しません。さらに、情報が均等に共有されるはずがありません。結局、経済人をベースにした経済学は、机上の学問に過ぎないのです。
民主制も似ていませんか?
全ての有権者が「善人」で、民主主義を悪用しようなどとは考えていない「民主人(※三橋の造語です)」であり、民主人の間で情報が均等に共有されていれば、民主制により素晴らしい政治(恐らく、人類が経験したことがない水準の)を実現することができるでしょう。
とはいえ、現実には扇動者やポピュリストが存在し、しかもほとんどの有権者は「情報」を正しい形で保有していません。十分な情報を持たない有権者が「民主人」として投票に挑む以上、「民主人ではない誰か」の思惑に沿った形の民主制にならざるを得ないわけでございます。
といいますか、三橋を含めて「民主人」などこの世に一人もいません。常に「善意」に基づき行動する人などいませんし、民主政治の下で「自分に都合がいい結果」を望んでいない人など、一人もいないでしょう。といいますか、皆が「自分に都合がいい結果」を望むからこそ、投票により決定するという民主制のプロセスがあるわけです。
要するに、民主制度を「信仰」することは、経済人をベースとした経済学を「信仰」するのと同じほどに、愚かなことなのです。
ならば、どうするのか。と、思われた方が多いかも知れませんが、結局、この世はバランスです。ナチスの例を思い出すまでもなく、民主制、民主主義は時に暴走します。暴走する民主主義に、対抗する機能が国家にあれば、何とか「革命」的なイベントを避けることが可能です。
民主主義に対抗する機能とは、時には官僚制度であり、時には(日本の場合は)皇室に代表される「権威」なのかも知れません。三橋は政治制度の専門家ではないため、これ以上、深く考察することは難しいのですが、少なくとも現在の「大阪市」では、民主主義が暴走を始めようとしているように見えます。
といいますか、例えば日本国民が民主的に「自衛隊廃止(かつ、代替の軍隊を一切持たない)」という決定を下してしまったとき、我が国はどうなるのでしょうか。間違いなく他国(というか中国)の侵略を招き、日本国という共同体が崩壊することになりますが、それでも「民主主義の結果だから、正しい」という話になるのでしょうか。
そんなはずがありません。
本稿では、あえて結論を出しません。といいますか、結論など出しようがないわけですが、いずれにせよ今回の大阪の「大阪市解体構想」の住民投票を巡り、三橋は「民主制」「民主主義」について改めて考えさせられたのでございました。
PS
もしあなたが、
日本の民主制や民主主義について考えるのなら、
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