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2015年3月28日

【浅野久美】寿司の隠し味

From 浅野久美@チャンネル桜キャスター&月刊三橋ナビゲーター
http://keieikagakupub.com/38news/

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しまったぁ、給料日ラッシュか・・・
平日なので油断していましたが、気づいた時にはすでに手遅れ。
25日の23時過ぎ、乗客の密度もアルコール臭気も、平時の数倍、あるいは金曜夜並みの高い電車に乗ってしまったことに、後悔することしきり。
よし、別の線で遠回りしよう、と今さら判断したところで、ホームに駆け下りた人々が、後から後から、仇討ちのような気迫で車内に入ってきます。
こうなると、能動的な身動きなどはまず不可能・・・それどころか、人が増えるたびに、ぐいぐいと食い込んでくる抵抗出来ない波動で、こちとら、か弱い女性としては身を任せるしかなく、時には、荷物だけがひとり歩きをして、奥に運ばれてしまったりすることになるから要注意なのですね。

というわけで、その日も、私の分身のバッグは、私のカラダを離れて分離独立状態で、
さらに、よりによってなんとこんな時に・・・こんな状況の時にですよ・・・
目の前に立つ、揃って大柄なオウベイ人の女性ふたりが、半端な大きさのハードなキャリーバッグ(ガラガラのついたアレね)をでん、と持ち込んでいるじゃありませんか。
航空会社のセキュリティタグが新しいので空港からなのでしょうけど、いやはや、日本入国早々、こんな非常事態においても、『ワオ!』でもなければ『ウーップス!』でもなく、流れに揉まれて平然とにこやかに会話しているあたりは、うーん、さすがはオウベイか。
そして私の膝の高さには、メタリックなケースの上辺が二方向から挟むような形で当たり、早くもひんやりとした感触が、いやーな予感とともに伝わってくるわけなのです。

経験のある方はおわかりだと思いますが、このように、満員電車で足元に異物がある時って、けっこう危険ですよね。
列車が走り始めて密着度がほぐれれば、徐々に安定したポジションに落ち着くので、
足の位置が固定されてしまうと、揺れるたびに上半身のみがおかしな方向に押しやられることになります。そう、それなのに、靴だけは1ミリたりともズラせないの。

つまり、周囲が徐々にこなれた空気になりつつある中、足の位置がフィックスのまま、筋肉を突っ張って、腰で踏ん張って、耐え忍ぶことになるのです。
そしてその夜も案の定、足元・上半身・カバン・・が、見事に三位バラバラの不自然な位置に置かれたまま、結局3駅ほどやり過ごすこととなりました。
もうホント、どうみても無理な体勢。おかしなアイソレーション。まるで修行・・・

その時間帯は、目的地によっては最終となるので、ドアがなかなか閉まらないこともさらに非常度を上げる要因のひとつです。
車内でぎゅうぎゅうの人は、『早く閉めて発車しろ〜』と心の中で叫ぶ。
一方、はみ出した人は『た、たのむ。乗せてくれ〜』と、懇願するようにねじねじ片足をステップに乗せる(うちの猫も、布団に入る時に遠慮がちにやる動作)。
それでも、いつでも逆の立場になり得ることは、経験上誰もが理解しているので、文句をいう人などは決していない・・というのが、誇らしき民度。。。なのでありますが、まあそれにしても『寿司詰め』状態とはよく言ったものです。

たぶん押し寿司のことと思われますが・・・。でも、窓に近いところで悶絶する老紳士・・・
黒いトレンチコートの身頃半分が、後頭部まで覆うようにずり上がっているお姿などは、むしろ軍艦巻き。
(窓ガラスに映る表情は、吊り革だけで抵抗する忍耐のお顔なのですが、それでも、その紳士は、口元がふっ、と微笑んでいました。こんな時なのに、余裕がありますね。さすが軍艦・・・)

まあ、そんなことはさておきですね、骨折する人ぐらいは出そうなもんなのに、
考えてみると、直接、満員電車で圧死した、というニュースは聞いたことがないので、もしかしたら、大都市の電車って、人体の限界をビミョーに計算した収容設計なのでしょうか。
それに加えて、わが国民性の遠慮と譲り合いの精神なども、案外うまく、押し『寿司』の隠し味になっているのかもしれません。

というわけで、そんな時は、広告を眺めるフリで、より新鮮な空気を求めながら、
『いまここで、すごいAu測定値(※)の、焼きたてクサヤを持っていたら通報されるだろうか』
『イガイガの大振りのドリアンを抱えていたら、さすがのオウベイもウーップスと言うだろうな』・・・
などと、世にもくだらない想像をしながら急場をしのぐ、スマホも文庫本も取り出せない、筋肉以外はヒマ人だった浅野です。
みなさま、今週もお仕事大変お疲れさまでした。

( ※前回メルマガご参照。あ、それと、金と銀を間違えて書きましたね。失礼いたしました。)

『よっぱらい』という生き物は、声が大きい。そして、たいていは滑舌が悪い。
乗客のみなさんが疲れて目を閉じると、意外に静かになってしまった車内に響くのは、複数で乗り込んできた酔客の会話だったりします。
iPodかラジオでも聞いていなければ、好む好まざるにかかわらず、困ったことに、彼らの会話が唯一の情報となってしまうのですね。

そしてこの日もいましたよ。
ナイスでキャッチなほろ酔いチームが・・・
推定、上司と部下。(顔は見えないけど)4〜5人で、わりと親しげな関係とみられる人たちのやりとりはこんな感じでした。

部下A 「シャクラの花見。場所取りやばいしゅね」
上司 「おまえさ、シャクラって言えてないよ」
部下A 「いやいや、__さんも言えてませんから・・うへへ」

(このあたりでは周囲の乗客はまだ無反応・・・)

上司 「いやいや、俺は、カツレツいいぞ」
部下A 「カ、カツレツってなんすか。舌が裂けちゃいますよー(笑)」

(ここで、ちょっと笑いをこらえて下を向く人が数人出始めます)

上司 「カ〜ツ〜レ・・・ゼ〜ツ。オレは、シンスンサンションソーもスラスラ言えるからな」
部下B 「あはは。言えてませんってば」
上司 「シュンシュン・・・シュンシンシャン・・・ションション」

(ここで、口を押さえてマスクのズレを直す人が急激に増えます)

部下C 「__さん声でかいす。顰蹙ですよ〜」
上司 「お、冷静で気に食わん。じゃさ、ヒンシュクって字書けるか?」
部下A〜C 「読めるけど書けないっす」
上司 「よし。明日のヒン・・・ヒンシュンシャンシュンショー会議までに

(口を押さえる人がさらに増えます)

しっかり書けるようにして来ること。はい、宿題! 」
部下たち 「いやいや、ちょっと何言ってるかわかりません」

・・てな具合・・・
その会話を聞いて、笑いを堪える人たちの気配が何度か伝わってきて、つらい体勢ながら奇妙な連帯感さえ感じ、私もすっかり聞き耳を立てていましたよ。
しかも、例の軍艦巻きのおじさまにおかれましては、つり革に?まる右手の指先で『顰蹙』を空に数回書いたのを私は見逃さなかった。
ほかにも、おそらく何人かは、帰り道に早速、スマホで漢字を確認したに違いない。
かく言う私も、おかげで顰蹙という漢字は完璧に書けるようになりましたから・・
彼らの職場が何の会社なのかはわかりませんが、
次の朝のシャンソン?会議では、そこそこ楽しい二日酔いだったりするのかな、なんて想像しちゃった、春の夜の修行電車・・・以上、現場からのレポートでした。

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酔っ払いといえば、先日、台湾で、
日本の映画やテレビで知られている俳優が、台北の空港に到着時、入管審査スタッフを蹴って骨折させるという、とんでもない暴力事件を起こしました。あれって・・・
機内で飲んで酔っていた・・ということだけど、台北までのたったの数時間、どれほど多くの量を飲んだのでしょう。しかも、他所様の玄関先に入ったばかりでの暴行。
みっともない。恥ずかしい。大人としてありえない振る舞い。
とりわけ台湾といえば、我々にとって、良好な信頼関係のある大切な存在でもあるし、個人的にも気持ちの上では第二のふるさとだと思っているので、なんつーか、もう、無性にムカムカするわけなんですよ。

ふなっしーは台湾を訪れた時、、
震災の時にたくさんの支援をいただいたことを私たちは忘れません。感謝します、と、練習した中国語できちんと伝えていましたね。
まぁ、どんな立場や目的の渡航であったとしても、外国を訪れる、というのはそういうことなんじゃないのかな。・・・ああ、なんかまた腹立ってきた。
おい、俳優!
ふなっしーの爪の垢・・じゃなくて、梨の汁・・でもなくて、梨の種でも芯でもファスナーのサビでもなんでも、よーく煎じて浴びるほど飲みやがれ!!
と叫びたい気持ちでいっぱいになる、まことに不愉快きわまりない事件でした。

( ちなみに、もしも例えばふなっしーが同様の傷害事件を起こしたとしたら、日本の報道では、「『ふなっしー』こと_____」と、本名から年齢から職業から居住地から素顔写真からイリュージョンから何から、ぜーんぶ晒されることになるわけでしょ。
つまり、事件を起こして『フツーで公平』な扱いで世間に報じられる、ということは、『本来』はそういうことなんじゃないですか)
昔、映画の制作会社にいた頃に、ほんの数日ですが姿を見たことがあるので、この俳優の名前はずっと前から知っていました。地味ながら、固定した役柄に染まらない渋い役者さんだったのにとても残念です

というわけで、いよいよ桜も満開、春爛漫の数週間となります。でも、あくまでも、
お花見には、ほど『よいお酒』が似合いますね。
と、自分にも言い聞かせながら、今年はどこの桜を見ようか考えているところです。

そうそう。
ラッシュ帰りに寄った途中のコンビニで、レアな焼酎の『赤霧島』をみつけました。
『黒』はあっても、何故か赤はなかなか出逢えないので、
「半日で11本売れました。最後の一本、お客様ラッキーですよ。」という、椿鬼奴さん似のセクシーな店員さんのひとことに押され、つい買ってしまったあたくしです。
「新春シャンソンショー」「赤霧島、白霧島、黒霧島」と、帰り道、スラスラ言えるまで繰り返し何度も呟いたので、やけに滑舌のよい、しかも漢字をひとつマスターした、ムダに万全な夜となりました。この『万全』は、このまま花見で活かすことといたしましょう。

ではでは、みなしゃま、よいシャクラに出逢えましゅように。
楽しい週末を!!

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【浅野久美】寿司の隠し味への1件のコメント

  1. たかゆき より

    スススチー♪仙台で当地の古老と雑談したおりフランス人かと思われるような見事な鼻母音でチンヂンジョー チンヂンジョーこちらは まさに ケスクセ?金銀銅のことかと知ったときはおもわず チンヂンスチー と漏らしそうになった記憶があります。ちなみに汽車、、汽車ほど個性を軽蔑したものはない乗るのではなく 積み込まれ運搬される と金之助君がいってましたっけさらに国民を閉じ込めている檻の鉄棒が一本でも抜けたら第二のフランス革命が起こる と。そういえば金之助君は山桜がお好きのようですね朝日に匂えば申し分なしかと。

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