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2014年12月2日

【藤井聡】建設業界は、まさに今、再び「冬の時代」に突入しつつあります。

From 藤井聡@京都大学大学院教授&内閣官房参与

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●三橋貴明公式チャンネルに最新Videoが登場
https://www.youtube.com/user/mitsuhashipress/videos

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今回の総選挙を巡っては、様々な言説が乱れ飛んでいますが、一応、多くのメディアでは「アベノミクス解散」という呼称がそれなりに共有化されています。

そして、与党はアベノミクス推進、野党は「アベノミクスは失敗だ!」という構図で紹介されている様ですが、「じゃぁ、そのアベノミクスってなんなんだ?」ということについては、先週もお話したように、実に様々な解釈があり得るところです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/11/25/fujii-118/

そんな少々混乱した状況にあるのですが、「アベノミクス失敗だ!」論の中に、「極めて真っ当なもの」が混入していることがあることを、政策を考える人々は見過ごしてはなりません。

そんな典型的なものが、以下のもの。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41201?page=3

第二の矢を「ばらまき」と呼称しておられることから、第二の矢を端から否定しておられるのかと思いきや、なんと複雑なことに、

「第二の矢を削ったから、アベノミクスは失敗したのだ!」

という主張をしておいでなのです!

「第二の矢がばらまきか否か」「アベノミクスが失敗したか否かは」はさておきますと、このご主張は実に真っ当なものであると唸らざるを得ません(素晴らしい!)。

事実、この主張はかねてより筆者も「経済の崖」と呼称して、(増税凍結に加えて)補正予算を追加すべきであることを、何度も主張して参ったところです。

そもそも、増税をすれば8兆円分の税増収になりますが、それは、国民の所得が8兆円奪われる事を意味します。

これだけでも、日本経済を不況にたたき落とす「経済の崖」となり得るのですが、これに加えてナント、補正予算が10兆数千億円から5.5兆円まで減額することによって、その差額である約5兆円の「経済の崖」が生ずることは、端から分かっていた話なのです。

つまり、昨年度から今年度にかけて、8兆円+5兆円の、都合、13兆円分の「経済の崖」が生ずることは当初から明らかだったのです(なお、これに、駆け込み需要の効果もたせば、15兆円規模になります)。

これを理解するためには複雑な経済論など一切不要であり、経済の基礎知識さえあれば後は、簡単な足し算引き算の世界で理解できる当たり前中の当たり前の事柄でした。

その帰結として、消費も所得も鉱工業生産指標も皆冷え込んでいるわけですが、そうなることは、当たり前だった、という次第です。

(※ 今更そんな事を言ったって仕方ないじゃ無いか! というご批判が聞こえてきそうですが、そういう疑念をお持ちの場合は、増税以前に出版しました下記原稿も、是非一度、ご一読ください……… http://shuchi.php.co.jp/article/1877 )

実際、ここ最近、色々な地方の公共調達に関わる方々のお話をお聞きしましたところ、皆さん一様に、

「最近、さっぱりですわ」

と、おっしゃってられます。

様々な地方でヒアリングをいたしましたところ、

「ここ数ヶ月、政府からの受注がほとんど(あるいは「全く」!)とれないんですよ」

という業者さんばかりで、

「去年から今年にかけて、ずっと調子がいいですよ」

と言う業者さんは(一部の被災地復興の業者の方々を除けば)、ほとんどおられませんでした。

それもそのはず、補正予算が去年から5兆円も削られているのですから、そうなるのも致し方ありません。

さらに言いますと、本年度前半期には、消費増税に対する対ショック防御の意味で、「補正予算の前倒し執行」が行われてきましたから、下半期に入った10月以降は、「政府予算が尽きている」状況に近づいているわけです。

そして、そうした状況を勘案すれば、今年度は年度末まで、建設関連産業は、大きく冷え込、み、さながら「冬の時代」に再び突入してしまうことすら予期できる状況なわけです。

にも関わらず……そんな状況でありながら、マスメディアでも、そして、経済財政諮問会議でも、はたまた野党からのアベノミクス批判の文脈でも、

「公共事業の拡大によって、これ以上、公共事業の発注はできない」
「だから、公共投資の拡大は、景気回復に繋がらない」

という「デマ」としか言い様の無い流言飛語が飛び交っているのが実情です。

(例えば、
http://www.eda-k.net/column/week/2014/11/20141117a.html
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/1001/interview.html
なぜこれらが、デマにしか過ぎないのかは、こちらを。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/10/07/fujii-111/
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/10/28/fujii-114/ )

このままでは、また再び、日本経済は8%増税ショックを吸収できないままに、10%への増税へと突入してしまうことは必至です……

なかなか絶望的な状況ですが、

「この崖をどう上り詰めるのか?」

それができずとも、

「どうすれば、この崖を少しでも埋めることができるのか?」

さらにはそれすらもできないなら、

さらなる崖ができあがる事を少しでも阻止するためには何をすべきか?」

……をあきらめずに(というよりも「ぶち切れずに!」)、じっくり考え、実践し続けるしかないですね……。

例えば、18ヶ月の10%への増税延期は、おおよそ「8兆円」分の「さらなる崖」を埋めることに成功した事を意味しているわけですから……。

……ということで、まずはその第一歩として、このままでは既に公共調達関連産業は「冬の時代」にさしかかり始めている……という「事実」だけでもご理解いただければ幸いです。

では、また来週。

<藤井聡からのお知らせ>
●国土強靱化は、海を渡ります!
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●●でも、もちろん、海を渡る前に日本を強靱化せにゃぁなりません!
http://amzn.to/12j8cQT

PS
なぜ、日本は負ける戦いへと突き進むのか?
http://youtu.be/FYzYGcCtZpI

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【藤井聡】建設業界は、まさに今、再び「冬の時代」に突入しつつあります。への6件のコメント

  1. 藤田昭仁 より

    何故こんな支離滅裂な政策決定になるのだろうか。 1人の人間の意思決定のように一貫性の維持が容易な環境が整っておらず、既存の標準作業手続きに制約される組織過程や、部分利益を追求する官僚政治の妥協の産物であることはやむを得ないにしても酷すぎる。「これを理解するためには複雑な経済論など一切不要であり、経済の基礎知識さえあれば後は、簡単な足し算引き算の世界で理解できる当たり前中の当たり前の事柄でした。」ということは 裏返せば政策決定に携わる人間が、経済の基礎知識すらないので課題を簡単な足し算引き算にも翻訳できない。さらに恐ろしいことは、もしかしたら100マス計算やその他のトンデモ教育技術で頭脳の成長が阻害されてしまいロボットとして簡単な足し算引き算はできても計算の意味が理解できなくなっているのかもしれない。

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  2. 佐藤達也 より

    地方財政白書を見ますと、政府から地方への国庫支出金が、2012年でしたか?確かに震災翌年ということで、復興関連費は激増(一部は4倍以上)していましたが、国庫支出金全体で見れば、なんと前年よりも減っておりました。つまり、復興関連に予算が振られた分、他の入札への予算が減らされてイーブン「以下」です。それは、被災地はいいとして(被災したから補填できるかまでは変わりませんが)他の地域は不景気になって当たり前です。これは民主党政権の時期に当たりますが、現在とてさてはて。税収に因らない地方自治体の主な歳入は国庫支出金でありますから、この点が最近非常に気になっております。

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  3. 拓三 より

    「民業圧迫」言うけど、日本の企業のほとんどが、ブラック企業でっせ。ワシに言わせれば、派遣使っている時点でブラックや。本来なら派遣(応援)は社員より賃金高いのが普通や。いまの派遣は、いわゆる「人夫だし」、派遣法が出来る前迄はヤクザが一手にやっとたシノギのやり方、手法そのままや。たぶん派遣会社と企業の闇も相当深いやろな〜(バックマージンなど…..)妄想はさておき、民業圧迫なんか気にせんと、遣らなあかん事は遣らな。逆で言うたら、絶対遣らなあかん安全保障(国土強靭化)などの案件を、訳の分からんどうでもええ民業が国業圧迫してる事になるやろ。それに外国からの観光とか新しい産業を伸ばす言うけど、そんな水もん、相手にしてどうすんねん。そら最初は、中国からの観光が増えたやろうけど一周したら終わりや。リピーターがどれだけ戻るか計算しとんかいな。そもそも中国経済に左右されるし。(もしか、親中の……)日本は他力本願政策を柱にするのではなく、国内で遣らなあかん事がようさん有るんやから、それを一つ一つこなしていけば内需拡大して需要は伸びるんとちゃうか。藤井はん、なんとかしてや。(他力本願でございます。)

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  4. たかゆき より

    現代は「中世の闇の中」♪「紙」を刷れば刷るほど「金」に変えられると信じる錬金術師、、「学会」の教えに反する者は「魔女狩り」を行い追放する象牙の塔の主、、「教皇」の教えを奉じていれば領国が栄えると信じて疑わない領主、、というわけで、、、日々祈りを捧げる毎日ですOur Father, which art in heaven,hallowed be thy name;thy kingdom come;thy will be done,in earth as it is in heaven………….And lead us not into temptation;but deliver us from evil…………..Amen.(ぼくはクリスチャンではありません 念のため)

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  5. 宇野克人 より

    >既に公共調達関連産業は「冬の時代」に(特に公共関係者ではありませんけど) 読んでいたら今、頭に冷たいみぞれ混じりの雨が少し静かに降り注ぎ始めました(まさかPM2.5まで混ざらせているのか?)。お天道さままでが大衆を見放したのでしょうか?(大衆ではなく個人攻撃かもしれませんけど…俺何かしでかした記憶はないけど?) 強靭化も7つの海を渡るんですか…凄いんですね。しなやかですね。バイリンガルですね。昔は多重言語を話す人って凄いと思っていたけど、大量産的な派遣法拡大的イメージは(個人的には)ガタ落ちです。 橋本氏みたく総理を辞してから過ちを認める発言の繰り返しをするなんてことは止めて、大胆な政策転換、第1と第2を逆転させる“この道しかない”と公言するしかない時だと思うんですけど、そんなことは…「あり得んよっ」と革靴の先で蹴られてしまうだけかな?(それって痛いよ) しなやかと言う言葉でふと詩を思いだしました。♪しなやかに回る風車 (そんな揺ったりとした時代ではなくなってしまいましたね)♪しなやかに詠って (昔はそんな詩の歌もありましたね) そこで思いました。どうか引っくり返ってでも、しなやかに政ってください。「何、悠長なこと考えてるんだっ、コイツはっ。バカじゃねえのかっ」そう言われそうな支離滅裂なコメント。お許しください。

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  6. 藤井聡 より

    下記もあわせて、ご参照ください↓。https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/591031560997791?pnref=story

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