From 三橋貴明@ブログ
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●韓国大崩壊 ただ1つの理由
https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8
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『中国、台湾の「協定監視新法」の動き牽制 「協議の進展妨げる」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140416/chn14041614100007-n1.htm
中国国務院(政府)台湾事務弁公室の范麗青報道官は16日の記者会見で、台湾の政府が中台協議を監視する新法の制定に向けた作業を進めていることについて「(中台)両岸の平等な協議の正常な進展が妨げられるべきではない」と警戒感を示し、こうした動きを牽制(けんせい)した。
新法は、台湾と中国が結んだ「サービス貿易協定」の承認を阻止するため立法院(国会)の議場占拠を続けていた台湾の学生の求めに応じ、行政院(内閣)が法案を立法院に提出した。』
三橋は今月後半に台湾に取材に行くのですが、そもそもは「移民問題」の調査でございます。とはいえ、タイミング的に、まだまだ台北はざわついていることでしょう。
問題の台中サービス貿易協定について、王金平立法院長(国会議長)が、4月6日に、
「両岸(中台)協議を監視する法案が成立するまで協定を再審議しない」
と宣言したことを受け、立法院を選挙制ていた学生・市民たちは10日夜に議場から退去しました。
とはいえ、馬総統は同日、学生らの議場占拠について、
「正常な民主国家では受け入れられないことだ」
と発言しており、協定の議会承認を実現するため「全力を尽くす」とまで語っています。まだまだ、状況は予断を許さないといったところでしょう。
台湾の学生たちは、立法院を去る際に、
「国家の安全や民主と自由は必ず守られるべきだ」
「台湾は主権国家。地位の矮小化は認められない」
などと求める意見書を発表しました。
「台湾は主権国家」
普通に主権国家(一応)である日本国の国民が、台湾の人々の気持ちを心底から理解することはできないのでしょう。それでも、あえて書きます。台湾の学生たちは「立派」だと思うのです。
中国共産党は、台湾立法院で台中サービス貿易協定を監視する「協定監視新法」の審議が始まろうとしていることについて、「協議の進展妨げる」と反発しています。「自由貿易協定」である台中サービス貿易協定を「台湾国民」が阻止しようとしたことについて、共産独裁国の政府が反発する。まさに、現代の世界を象徴するようなイベントだと思います。
冷戦が終わり、西側の資本主義対東側の共産主義の戦いをは幕を閉じました。あれから二十年が過ぎ去り、現在は「グローバリズム対国民」の争いが苛烈化しているのです。一応、東側に属していたはずの中国共産党(中国人民ではありません)が「グローバリズム」側につき、同じく東側に属していたはずのロシアが「ナショナリズム」的な動きを強めている。実に興味深い話でございます。
冷戦が長く続いたこともあり、未だに中国共産党がアメリカ(のグローバリストたち)と対立していると勘違いしている人が少なくないでしょう。とはいえ、現実には中国共産党とグローバル投資家たちは、普通に手を組み「ビジネス」をしているのです。
安倍政権が進めている各種の政策、つまりは「TPP」「消費増税」「法人減税」「国家戦略特区」「雇用規制の緩和」「扶養控除縮小・廃止」「外国人労働者」そして「移民政策」などは、間違いなく上記の「グローバリズム対国民」の対立の一部です。
「私は瑞穂の国には、瑞穂の国にふさわしい資本主義があるだろうと思っています。自由な競争と開かれた経済を重視しつつ、しかし、ウォール街から世間を席巻した、強欲を原動力とするような資本主義ではなく、道義を重んじ、真の豊かさを知る、瑞穂の国には瑞穂の国にふさわしい市場主義の形があります。
安倍家のルーツは長門市、かつての油谷町です。そこには、棚田があります。日本海に面していて、水を張っているときは、ひとつひとつの棚田に月が映り、遠くの漁り火が映り、それは息を飲むほど美しい。
棚田は労働生産性も低く、経済合理性からすればナンセンスかも知れません。しかし、この美しい棚田があってこそ、私の故郷なのです。そして、その田園風景があってこそ、麗しい日本ではないかと思います。市場主義の中で、伝統、文化、地域が重んじられる、瑞穂の国にふさわしい経済のあり方を考えていきたいと思います。(安倍晋三自民党総裁(当時)「文芸春秋2013年1月号」より)」
現在の安倍内閣は、「瑞穂の国にふさわしい市場主義」ではなく、「ウォール街から世間を席巻した、強欲を原動力とするような資本主義」の路線を進んでいるように見えます。総理の「瑞穂の国の資本主義」という言葉を信じて第二次安倍政権発足のために尽力した身としては、裏切られた気分でございます。
というわけで、真の意味で「瑞穂の国にふさわしい市場主義」を取り戻すべく、三橋貴明は国民主権国家日本の「国民」として行動させて頂きます。
PS
月刊三橋5月号のテーマは、「雇用崩壊」。
もし、あなたが外国人労働者受け入れによる、
日本人の雇用と社会の変質を危ぶむなら、、、5月号の内容はとても重要です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8
【三橋貴明】台湾は主権国家への5件のコメント
2014年4月18日 8:55 PM
属人的な評論をすると同じ失敗を繰り返すことになるから、今後は気をつけましょう。とはいっても人生は諸行無常だからね・・
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2014年4月20日 10:46 AM
台湾の学生は立派ですね。有権者は為政者に政治を全権委任・白紙委任したわけではありません。為政者の裏切りに対して、有権者に何が出来るか考えさせる事件でした。法治国家として、学生たちは法に則って裁かれなければなりません。しかし、仮に罰金刑などが科されるとしても、その負担は多くの国民によって支えられるでしょうし、そうあるべきでしょう。先日、台湾の友人に「台湾の学生たちは行動的だね」と言ったところ「台湾は日本みたいに大きな国じゃないから・・・」と言われました。中国の脅威に晒される小さな”国”として、政治は生活に直結します。(実際には、日本も同じですけどね)一方で、別の機会に話をした台湾の友人は「貿易協定に賛成」でした。大学人である彼曰く、「韓国を見てみろ。韓国はすでに市場を開いている。台湾でも韓国人芸能人が進出してきて大人気だ。これがビジネスチャンスというものだ。もし、台湾が市場を開かなければ、他の国が市場をとるだけだ」台湾のマスコミでも「一つの中国」や「恐れるな」論の他に「台湾はこの10年間で韓国に大きく遅れをとった」という論調があります。日本でもあった「韓国を見習え」論です。ですから、韓国の実態を「ろくなもんじゃない」と知らしめることは非常に重要です。日本と台湾では文化の交流が盛んですから、日本での理論武装は台湾にもすぐに広がるでしょう。台湾は日本にとって重要な”国”です。なんとかしたいものですね。台湾で貿易協定がポシャれば、日本でも「台湾では〜という理由で国民が拒絶した」という先例となりますし。台湾での取材の結果を楽しみにしております。
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2014年4月21日 7:25 AM
なんとか安倍総理に理解頂く方法はないものか?何故に新自由主義に傾倒しているのか?本当に国益になると思って迷走しているのか?安倍総理には経済をプライドを捨ててゼロから勉強してもらいたいと思いますし、そういった機会を設けられればいいのでしょうが厳しいでしょうね。
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2014年4月22日 3:50 AM
何とか安倍総理を引き戻すことは出来ないのでしょうか。。このままでは新自由主義者たちに利用されるだけされて、潰されるだけだと思います。自民党の議員さん達は、経済財政諮問会議や産業競争力会議に対して、このまま黙っているのでしょうか?保守の中にも、経済に警戒心がない方々が多すぎると思います。
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2014年4月23日 4:16 PM
三橋氏の【瑞穂の国の資本主義】に共感します。【裏切られた思い】も同じですね。
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