From 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/
——————————
●農協改革は単なる不動産ビジネス・・・?
●なぜ、日本の農業は強くならないのか・・・?
●この改革で誰が儲けるのか・・・?
●月刊三橋最新号のテーマは「農協改革」。
マスコミや国会議員も語ることができない「亡国」への道とは?
<無料>経済解説
「なぜ地方議員は党執行部に逆らえないのか?」
https://youtu.be/8GGn_ZgqiCA
——————————
【今週のNewsピックアップ】
災害列島(前編)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12073645975.html
災害列島(後編)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12074041117.html
何度も書いていますが、安倍政権(第二次安倍政権以降)は別に公共事業費を増やしているわけではありません。当初予算では、確かに「微増」させるのですが、補正予算分を含めると、実は今は2011年、2012年という民主党政権期よりも公共事業費が少なくなってしまっているのです。
さらに、橋本政権、小泉政権と半減させた治水事業費を、民主党政権がさらに二割も削ったのは確かですが、安倍政権はほとんど戻していません。
細かい数字を書いておくと、橋本政権期に2.3兆円だった治水事業費が、民主党政権期にはわずか0.8兆円に削られ、安倍政権は0.9兆円に戻しただけです。
せめて、麻生政権期の1.3兆円規模には戻して欲しい(それでも少ないでしょうが)ところですが、財務省の緊縮財政路線に絡めとられた安倍政権では難しいでしょう。
先日、鬼怒川の近くで講演をする機会があったのですが、地元の方が、
「まさか、日本で今更あのような洪水被害が発生するとは思わなかった・・・」
と、感想を述べられました。
インフラが充実し、自然災害に対する国民の安全が(相対的に)守られていた橋本政権期までの「日本」のまま、「事実に対する認識」が停止してしまっているのです。治水予算をピーク期の37.7%(現在の安倍政権)に削減し、洪水被害を防げると思う方が不思議でございます。
我が国は、すでに「インフラ大国」ではありません。高速道路網も、高速鉄道(新幹線)も、欧米先進国に大きく後れを取っているというのが現実なのです。公共投資を総額でピークから半減未満に削減した以上、当たり前です。
しかも、日本には超大型コンテナ船が入港できる港が一つもありませんでした。超大型コンテナ船は、日本に荷物を運び入れる際に、韓国の釜山で小型の船に乗り換えていました。情けない限りです。本当に我が国は、先進国なのでしょうか。
2015年4月に、ようやく横浜港南本牧ふ頭のMC−3コンテナターミナルが完成し、国内唯一の大水深・高規格コンテナターミナルの運用が始まりました。やっとのことで、
「国際基幹航路に就航する超大型コンテナ船が入港できる港が、日本に一つできた」
というのが現実なのでございます。
藤井先生が「超インフラ論 地方が蘇る「四代交流圏」構想」で書かれていましたが、インフラ整備と経済成長率は相関関係にあります。
橋本政権以降、我が国は公共投資を削減し、結果的に「デフレ期の需要創出」が十分にできず、経済成長率は低迷。デフレによる国民の貧困化が続き、インフラ後進国と化し、自然災害大国の身でありながら土木・建設の供給能力を大きく棄損してしまいました。
これが「国家的自殺」でなく、何だというのでしょうか。
というわけで、国民の生命や財産を守り、経済成長率引上げに必須の「公共投資拡大路線」を、日本国民は「当然のこと」として認識する必要があるのです。公共投資拡大を「当然のこと」と国民の多数が認識する日が早まるよう、皆様もご支援くださいませ。
**** メルマガ発行者よりおすすめ ****
もし、あなたが、子供や孫たちに安全で豊かな日本を引き継ぎたいなら、、、
この不都合な現実を知って声をあげてください。
【三橋貴明】鬼怒川の洪水に思うことへの1件のコメント
2015年9月21日 4:39 AM
「鬼怒川の洪水に思う」についてもう一点、検証すべき問題があります。堤防決壊の原因としてメガソーラーの設置が挙げられています。国交省の中止要請にも拘わらず、自然堤防の役割を果たしていた砂丘が掘削されたためというのです。(業者は因果関係を否定していますが) 公共の安全のため、私権を制限することの是非。沖縄の基地問題も同じ性格の問題です。アメリカでは、州知事が原発計画反対でも、連邦政府が方針が決定すれば、工事は粛々と行われると聞いています。この種の問題についてご意見を伺えれば幸いです。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
コメントを残す
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です