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2014年10月10日

【適菜収】特別篇・続・東田剛氏との対話

From 適菜収@哲学者

雑感。温泉旅館の浴衣は、なんであんなに寝にくいのか。甚平みたいに裏側に紐があればいいけど、浴衣は帯で締めるだけだから、朝起きる頃には、前がはだけてだらしなくなっている。掛け布団の白いカバーも、折り込んでいるだけなので、朝には布団と分離している。必要な改革が行なわれず、不必要な改革だけが行なわれているのが今の世の中。
今回は本メルマガでもお馴染みの、東田剛氏との対談です。

※※※

東田◎僕が適菜さんの『B層の研究』『C層の研究』(講談社)を読んでうれしかったのは、松村邦洋を高く評価されていたでしょう。彼は天才だよ。

適菜■松村邦洋さんは、私が尊敬する数少ない日本人のうちの一人です。彼は片付けができないので、お手伝いさんを入れているんですが、部屋にはものまねの資料が山のように積まれている。すごく研究熱心。

東田◎あれほどの天才なのに、あまり評価されていない。

適菜■「戦国武将ものまね」とかすごいでしょう。たけしの声で吉良上野介とか。日本史の知識の裏打ちもある。
http://www.youtube.com/watch?v=dAnQnRw2uOU

東田◎野球も詳しい。広島の達川光男のものまねとか。語りもものすごくうまい。
http://www.youtube.com/watch?v=PhfQ1GesWjM

適菜■掛布、川藤、野村克也のものまねもすばらしいね。

東田◎津川雅彦のマネとかラジオで聴いていたらわからない。

適菜■ものまね芸人の中でも、トップにくるのが松村です。小泉純一郎、貴乃花親方、浅香光代とか、すべてのクオリティーが高い。

東田◎僕も松村だな。もちろん、コロッケとかは別のすごさがあるけど。

適菜■コロッケとはベクトルが少し違うよね。違う極だけど。私は芸の基本はものまねだと思っているから、松村はわが国有数の芸術家ということになります。

東田◎青木隆治もすごいけど、笑いがない。僕は松村の憂いのある笑いの部分が好きなんだよ。

適菜■青木隆治も荒牧陽子も純粋な声帯模写ですよね。あれはあれで一つの芸のベクトルですね。ノブ&フッキーにも芸のすごみを感じる。
http://www.youtube.com/watch?v=5nd6JjuuGB4

東田◎うん。

適菜■この前、君島遼の話になったじゃないですか。小林幸子のものまねの。それで東田さんが「彼は大学生でしょ」と言うから、私が「違うのでは」と否定したけど、東田さんのほうがあっていた。
http://www.youtube.com/watch?v=k2fbLKYmvKM

東田◎ここ最近だったら、彼はすごいよね。そういえば、松村は好きなドラマの台詞を全部覚えてしまうらしい。クラスメートの名前もクラスも覚える。だからどこかおかしいんだろうけど。彼には哀愁がある。チャップリンのような。

適菜■松村は、大河ドラマを録画して何度も見るので台詞を覚えてしまうらしい。『アウトレイジ ビヨンド』のものまねアフレコもいい。
http://www.youtube.com/watch?v=hzPzzt46bqI

東田◎僕がスコットランドにいたときに、エディンバラ・フェスティバルというのがあって、寒い土地だから、夏に異常に盛り上がる。
その祭りでは、大道芸人やピエロ、パントマイムが集まってくる。中世の吟遊詩人からつながっているような、そういう生活しかできないような人々。家族もいないような。そういう生き方しかできないようなマージナルな人々を生かすために、芸や道化師の世界がある。それがヨーロッパの芸の世界に感じる。
アメリカで言えば、ジム・キャリーにそれを感じるな。彼も幼少時代貧しくて苦労していて、15歳のときからコメディアンとして舞台に立っていたらしい。

適菜■そういう意味においては、真の芸人はテレビ向けではない。場末のものまねパブで活きる芸もある。

東田◎そうなんだよね。松村は真の芸人だから、テレビには収まらない。

※※※

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http://amzn.to/1xyc7rj

☆呉智英先生との対談『愚民文明の暴走』5刷。
面白いので読んでください。よろしく。
http://amzn.to/1rhMUtT

PS
このVideoには、一部の人にとって不快な情報が含まれています。
ご覧になる場合は、自己責任でお願いします。
https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8

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【適菜収】特別篇・続・東田剛氏との対話への5件のコメント

  1. メイ より

     東田先生との対談の続きですね! 先生同士で、政治のお話しばかりでなく、モノマネのお話をする事もあるのですね。幅広いなあ。とても楽しく読ませて頂きました。 松村邦洋さん、私も好きです。先生方ほど詳しく知らないかもしれませんが、人柄の良さがすごく伝わってきますね。時を経るほど芸にどんどん磨きがかかって、進化する方ですね。 武将モノマネは、それぞれの人物に対する松村さんのイメージが少しだけ垣間見える気もします。 松村さんは、「卑弥呼が男か女か判らないと」言っておられましたが、今までそれは疑った事がありませんでした。女王だし、やはり女性なんじゃないかしら・・。  適菜先生は哲学の先生なのですね。哲学ってどんな学問なのだろう。日常で使う、哲学という言葉とはきっと違うのでしょうね。  

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  2. バルハンハルドゥンナ偏屈男 より

     養老孟司さんの”考える読書”と言う本の中の一説が頭に甦っていました。”山の中を千日駆けずり回るお坊さんがいる、なにかになるとは思えない。「役に立つ」ことを主眼とする現代人の生き方に、こうした修行は含まれていないであろう”(少し言葉を短縮しました) 松村さんのすごさも、ある意味修行の一端でもある気がしました。でも現代では役に立たないとの言葉を、浴びせられる評価しかされ得ない場合が多いのかもしれない気がしました。 現代は更に「役に立つ」の言葉の意味が、ワクワク竹中システムで金銭に変換されてしまった気がします(大衆全般に浸透してると言うことではなく)。更には、USA逆輸入版:新ネオアベ自由政策によって、株だ!、カジノだ!、消費税だっ!そして、決める政治だっ!(これじゃ野田総理回帰じゃんっ)。・・・・・・わしゃ、かなわんよっ!

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  3. アンジェラマオ より

    松村さんは安倍を応援してる人じゃないの?山口県人で安倍のものまねしてる間柄なんで。物真似してる相手にはあの人義理堅いから。まあ安倍の政策に賛成するとかそういう事じゃないのだろうけど。

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  4. ハマー より

    私もものまねが好きなのですが、ものまねが好きという人がなかなか周りにいないので、適菜先生と東田先生がものまね好きと知って嬉しくなりました。よくテレビ番組でのものまね芸人の歌マネに対して、「ものまねなんか見るなら本物見た方がいいじゃん」とか言う人がいますが、ものまねは声を似せる技術であったり、着眼点を楽しむものだと思うので、こっちはこっちで大変価値のあるものだと思います。ここで名前が挙がっている以外では、最近はあまり見かけなくなりましたがコージー冨田もすごいですよね。喋りのものまねでは松村とコージーがずば抜けていると思います。

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  5. ぬこ より

    想妄◎そうなんだよね。東田は真のT●P芸人だから、テレビには収まらない。なかりしや?中野先生がTPPの件で、特ダネのご出演なさった時、思わずガッツポーズしちゃいましたよ。メディアの報道姿勢(TPPに限らず)に関して、言いたい事を言ってくれはった!ちうて…

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