From 佐藤健志@評論家・作家
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古典というのは、つねに現代に通じる意味を持っています。
われわれは古典に触れることで、たんに過去を知るのではなく、
たとえば本紙で7月24日に配信された、荒波レイさんの記事「
記事の内容を、エドマンド・バークの古典『フランス革命の省察』
「(革命によって権力を握った)
「革命派の主たる目標は、
「革命派の公言するところによれば、
(『新訳 フランス革命の省察』、225〜226ページ)
まったく同じでしょう?
18世紀も21世紀もありはしない。
フランスも日本もありはしない。
人間のやることは、そうそう変わらないのです。
歴史の進歩など、しょせんこの程度。
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そして現在の日本のあり方を知るうえで、
戦後日本は、「自国のあり方をアメリカのようにしてゆく」
むろんこれは、「アメリカのように豊かになりたい」
第二次大戦終結直後、
しかし、それだけではありません。
中野剛志さんとの対談本『国家のツジツマ』から、
まずは私の発言。
「日本人は敗戦の衝撃をやわらげるべく、
「なんと、敵だったはずのアメリカと心情的に一体化することで、
これにたいする中野さんの発言。
「冷戦があって、ソ連(現ロシア)
(184〜185ページ、および191ページ。カッコは引用者)
つまりは敗戦後、新たな心のよりどころを求めた日本人の都合と、
「アメリカの奨励のもと、日本が同国との政治的・経済的・
私と中野さんの対話を、
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戦争の勝者と敗者が、
とはいえ、うるわしい話には裏があると決まっています。
中野さんの言葉を借りれば、
「もともと、戦争に勝ったアメリカは、
(202ページ)
戦後日本が豊かになったことは、
安全保障面でアメリカに依存しているかぎり、
おまけに日本は日本で、敗戦の経験がよほどキツかったのか、
安全保障面でアメリカに依存する、ないし(戦争)
アメリカと心情的に一体化しているのですから、
「アメリカ=日本」なんですからね。
こうして戦後日本は「
ところが、であります。
アメリカ独立戦争の起爆剤となった大ベストセラー『コモン・
イギリスを素晴らしい国と信じ、
裏を返せばアメリカは、
そして世界的な大国への道を歩み始めるのですね。
日本の今後を考えるうえで希望を抱かせる話ですが、
植民地時代のアメリカが、戦後日本とよく似ていたとすれば、
じつは、そうなのです!
『コモン・センス』の最後には、「
クエーカーはキリスト教の一派ですが、「
ゆえに「いかにイギリスに不満があろうと、
戦後日本の左翼的平和主義者とそっくりではありませんか(笑)。
これにたいしペインは、猛然と反論します。
イギリスが武力でわれわれを制圧しようとしていることはどうなる
向こうの行動は罪ではないのか?
だいたい「いかなる理由があろうと、武器を取ることは罪である」
クエーカーの教義は、「長いものには巻かれろ」
そんなタワゴトに耳を貸すべからず!
やるべし! 起つべし! 独立あるのみ、草莽崛起!
「草莽崛起(そうもうくっき)」とは、一般の人々が・・・って、
先週もご説明しました。
しかしポイントは、憲法九条とそっくりの発想が、
わが国の保守も左翼も、ここをちゃんと押さえているでしょうか?
前者は九条について「日本を骨抜きにするための条項」と見なし、
後者は「世界に冠たる平和の条項」と見なしていますが、
どちらの評価にも、このような発想は、
しかし、事実は違うのです。
1776年、トマス・ペインは九条批判を行っていた!
戦後日本、あるいはアメリカをめぐるイメージが、
だから古典に触れることは、
というわけで、みなさんにはぜひ、わが新刊『コモン・
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『コモン・センス』の日本語訳は、過去にも存在しました。
しかし「完全版」と銘打ったことが示すとおり、
ならば、過去の訳本では何が削除されていたのか?
ご明察。
「クエーカーのパンフレットにたいする反論」です。
わが国のインテリは、憲法九条(的な発想)もまた、
ちなみに私の公式サイト「DANCING WRITER」では、7月25日いらい、安倍政権、
題して『新保守アヴェンゲリオン 残酷な愛国のテーゼ』。
本紙の執筆陣にも「綾波レイ」ならぬ「荒波レイ」
http://kenjisato1966.com_までアクセスのうえ、
ではでは♪(^_^)♪
PS
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【佐藤健志】1776年の憲法九条批判への7件のコメント
2014年7月30日 2:51 AM
安倍批判を続ける草莽クッキーに対して水島のとる行動水島社長「ネットにも我々の仲間はいなかったのであります」水島社長「なので討論をネット配信するのはやめるのであります」水島社長「ただし直言極言だけは配信するのであります」
2014年7月31日 4:37 AM
>いいえ、違います。現実の日本、それをそのまま>愛>する事であります「二度と戻らぬ旅路をゆけ。俺はお前が大好きだ。だから、すぐに天国に送ってやるぞ。天国に受けとる手があれば、の話だが」
2014年8月1日 6:57 AM
全くです。
2014年8月1日 8:31 PM
国を愛するとは国の力を愛することでしょうか?国の富を愛することでしょうか?いいえ、違います。現実の日本、それをそのまま愛する事であります富がなくなれば、後継者が一見出来が悪いように見えるから、愛さなくてもよいのでしょうか自分達に都合が悪くなれば、不平不満をぶちまけて国体を改造しようと試みるものは、単なる革命屋、詐欺師であって断じて愛国者などではないのですなどと思いますた
2014年8月3日 5:25 AM
子曰く、 故きを温ねて新しきを知る、以て師と為すべし。過去を振り返り未来を見通す視座を得る。人類の悠久の歴史には常にヒントがあるものですね。
2014年8月3日 1:34 PM
なんとクェーカーのパンフなる、九条教があったとは!人はあんがい同じことをしがちで、いや、同じことを見抜いて、次は良い選択をするというのが、もしかすると「歴史の進歩」なのかもしれないですね。サイエンスやイノベーションによる社会の変容だけが進歩とは限らないわけで。歴史を知り、同じ構造を知り、微妙な差を見分ける。昔とちょっとだけ違う「愛国」も、生まれてくるかもしれませんね。
2014年8月4日 1:17 AM
本当に米国よりも英国の方が策士ですよね。フランス革命も米国建国も明治維新(ロマノフ王朝打倒革命)、英国金融閥の意のままちう事なのでせうか?(TPPもグローバカも行きつく所、彼らだったりして)ビルダバーグ会議とか日米欧3極委員会とかの成り立ちも詳しく教えて戴きたく思います。