From 藤井聡@京都大学大学院教授
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原田泰先生がまとめられた
「当方がまとめたVOICE原稿『ついに暴かれたエコノミストの虚偽』
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140414-00010001-php_s-bus_all
に対する反論」にも言及した原稿
を掲載したVOICEが出版されました!
. _#原田先生、お忙しい中ご対応、誠にありがとうございました!
また、その原稿が、有り難い事に、ウェブにも掲載されております。
http://shuchi.php.co.jp/article/1916?p=0
題して、[アベノミクス第二の矢]ついに暴かれた公共事業の効果(注1)。
本日は、この原田論文について、お話いたしたいと思います。
【本メルマガにおける原田論文の位置づけ】
この原稿、一日千秋の思いで、お待ちしていたので、大変ワクワクしながら拝見したのですが。。。。どうやら、直接当方の質問に対してお答え頂くというより、お答え的なものを含めつつ、原田先生の、かねてより様々な媒体で繰り返し繰り返し主張して来られた内容を、改めてまとめられたものと拝読いたしました。
ですから、この原田論文を、当方の「リフレ批判原稿」に対する「回答」と見なすのでは無く、純粋に、この原田論文に書かれている内容を「査読」して、疑問点を列挙することは可能なのですが。。。。その作業だけでかなり膨大な量となりますので、本メルマガでは、当方の「リフレ批判論文」で提示した、「疑問点」に対して、原田氏がどの様に回答されたのか、という視点で、この原田論文を解釈して参りたいと思います(それでも結構な分量になってしまいましたw)。
。。。ということで、ここでは、原田論文に基づいて、当方が申し立てた4つの疑義に対して「検察」致しました結果をご報告致します。
なお、原田氏に限らず、当方の「リフレ批判論文」に対して、どの様な反論があり得るかを予め予想し、その想定反論に対する、再反論は、当方のFacebookの下記メッセージにて、公表しておりましたので、必要に応じて、このFBメッセージを引用させて頂きます。
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/509261189174829
【論点1:MF理論について(浜田氏に対する疑義)】
藤井の告発『「金利と公債発行額」の関係を見れば、マンデルフレミングモデル(以下、MFモデル)が、現在の日本では当てはまらないと考えられる。それにも関わらず、浜田教授は、MFモデルが予測するように、「変動相場制の今日では、公共投資の効果は限定的となる」と論じている。したがって、浜田氏は誤った主張をしている。』
この点に対する原田氏からの反論と考えられる文章は、以下のものです。
「また、金利が上がって民間の投資を押しのけるとか、金利が上がれば円高になって輸出が減少するとかいう因果の連鎖が必ずしも現実に見えるわけではない。円高で輸出が減れば所得が減って、金利は上昇しない。だから、金利が上がらないことはマンデル=フレミング・モデルが間違っていることの証明にはならない。」
つまり、当方の「リフレ批判論文」では、「公債発行学が増えても、金利が上がらない」というデータを示して、MFモデルが日本には適用できない、と論じていたのですが、そういう藤井の議論は正当ではない、と仰っているわけです。
が!
この原田氏の反論は、FBで事前に公表した
(予想反論1)
にて予想したものと丸々同じものでした。。。。w
ついては、この原田氏の反論に対しては、このFBで記載した内容を、以下にコピペいたしたいと思います。
『あのぉ。。。。そういう言い逃れもできるかもしれませんが、それなら、「無相関」でもいいじゃないですか?でも、実際は「逆相関」なんですよ。。。?もうこれって、言い逃れできなくないですか。。。?一応、詰め将棋的に申し上げておくと・・・・
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/04/22/fujii-86/
をご参照ください。』
(注:これは、原田氏に対して記述したものではなく、あくまでも、原田氏はこういう反論はされないだろうとの予想の上で、万一こういう反論をされる方がおられたら、このように反論できます。。。と言う趣旨で書いた文章ですww)
したがって、この原田氏の反論は、当方としては残念ながら「却下」せざるを得ません。
【論点2:政府系建設投資額の経済効果について(原田氏に対する疑義) その1】
藤井の告発『原田氏は、90年代以降、公共投資を増やしてもほとんど効果が無かった』と断定しているが、「公共投資を増やした90年代」(2000年代は基本的に公共投資は削減され続けています)には、明確に、公共投資を増やすと名目GDPは伸び、減らすと名目GDPは減る、という関係が見られており、原田氏の断定は、誤りである。」
この点について、原田氏は、「実質」GDPを活用したグラフを用いて、公共投資が実質GDPと関連していないケースがある事を指摘しています。
しかし、この原田氏のこの対応は、当方の「告発」に対する「弁護」にはなっていません。
そもそも、当方は、「公共投資を増やした時に名目GDPが増えた」という事実を指摘する事を通して、原田氏の「公共投資を増やしてもほとんど効果が無かった」という言説が、誤っていると論証しているのです。
にも関わらず原田氏は、「公共投資を増やした時に名目GDPが増えた」という事実に対しては何ら反論を加えていないのです(!)。したがって、原田氏は、この事実を間接的に認めたと言うことができます。
ただしその一方で、原田氏は、
「財政金融政策が重要なのは、それによって物価が上がることではなくて、実質GDPが上昇すること」
と主張しておられます。
ここで、「実質GDPが物価(というか正確にはデフレータ)と名目GDPの二つが定義される」という事を踏まえるなら、この原田氏の主張は、
「名目GDPどうでもいい、実質GDPが上がることが大事だ」
と主張しているという事になります。
つまり、原田氏にとっては、「公共投資を増やした時に名目GDPが増えた」という事実は、日本経済にとって重要ではない、と主張しているという事になります。
回りくどく、分かりづらいものかも知れませんが、これは、論理的に言えば、当方の告発に対する「弁護」となっています(!)。
・・・・・が・・・・・
この様な反論の仕方については、当方は既に、
. _ _ _ _ _ (予想反論9)
で事前に予期しておりました(名目GDPで見るべきでない、実質GDPで見るべきだ!と言う反論があり得るだろう、という趣旨の想定反論でしたw)。
で、当方のFB情で記載していた、この反論9に対する反論として記載していた日本語は、極めてシンプルなものでした。コピペいたしますと。。。
「実質GDPの定義を見て、よくよく考えてから、また来なさい。」
(注:ひつこいですが、これは、原田氏に対して当方が記述した文章ではなく、あくまでも、原田氏はこういう反論はされないだろうと予想した上で、万一、こういう予め余裕で想定できる反論をされる方がおられたら、その人には、このように反論できます。。。と言う趣旨で書いた文章ですww)
一応、「よくよく考えて」の内容について付記しておきますと、現在の政府の目標は、「GDP名目3%、実質2%の成長(+緩やかなデフレータ上昇)」を目指しているのであって、(例えば)「名目−10%、実質2%の成長(+デフレータの過激な下落)」を目指しているのではないのです!
(※ 補足的に申し上げると、筆者は、経済政策は、デフレータ/物価と名目GDPのそれぞれを改善する事を通して、結果として実質GDPの成長を目指すものであるべきだと、考えます。そういう目標をたてた方が、物価が下がろうが名目GDPが下がろうが、兎に角実質GDPだけ上がればよい、という目標よりも、より国民の幸福と安寧に繋がるからです)
したがって、論理的には、原田氏の弁護は弁護として成立するものではあるのですが、その弁護のためには、例えば「名目3%、実質2%の成長」と「名目−10%、実質2%の成長」とが、全く同じであるという、実務的には受け入れがたい仮定を「受け入れ」なければならなくなってしまいます。
もし、「受け入れられない」、ということであれば、原田氏の弁護は却下せざるを得ないと考えます。
(※ なお、本メルマガの論旨とは直接関係ありませんが、公共投資の経済への影響については、バブル崩壊後の90年から「2000年代以降」(!)までの国内データを用いても、リーマンショック後の国際比較データを用いても明確に、統計的に検出されています。詳しくは、下記をご参照ください。
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/wp-content/uploads/2014/03/sangiin_h26_02.pdf)
(※ なお当方のFBを持ち出さずとも、当方の「リフレ批判論文」の注1にて、「そもそも実質GDPは、デフレが深刻化して物価が下がれば「上昇」する数値であるため、デフレ脱却の深刻さを把握するにはデフレータが重要となる」と注記していた、という点も付記しておきたいと思います)
【論点3:MB(量)とGDPについて(原田氏に対する疑義)】
『藤井の告発:原田氏はWEDGEの原稿で、2000年代の一部期間において、「実質」GDPとMBとが関連しているグラフを提示し、MB拡大には景気浮揚効果がある、と論じている。しかし、本来デフレ期においては、実質GDPではなく、名目GDPとデフレータの双方に対するMB拡大効果を調べる必要がある。それを調べたところ、MB拡大は、名目GDPとデフレータの双方に全く影響が内どころが、「マイナス」相関であった。したがって、「MB拡大が景気刺激効果がある」という原田氏の主張は、誤りである』
これに対して、原田氏は、筆者の「本来デフレ期においては、実質GDPではなく、名目GDPとデフレータの双方に対するMB拡大効果を調べる必要がある」という主張を無視し、実質GDPで見る必要があると改めて強弁され、その上で、MBと実質GDPとの関係を分析し、関係がある、と主張しておられます。
しかし、これについては、先の論点2と同様、(予想反論9)で想定した想定内の反論であり、この点については、繰り返しになりますので、ここではその解説は割愛しますが、同理由により、原田氏の弁護は、却下せざるを得ないと考えます。
なお、ここで重要なのは、当方が指摘した「MBと名目GDPとデフレータ(物価)に対してマイナス相関がある」という事実そのものについては、原田氏は全く言及していない、という点です。これはつまり、現時点では、原田氏は、「MBと名目GDPとデフレータ(物価)に対してマイナス相関がある」という事を、間接的に「認めた」という格好になっている、という点は付記したいと思います。
【論点4: MBと期待インフレ率の関係について(岩田氏に対する疑義)】
『藤井の告発:岩田氏は、MBと期待インフレ率の間に高い相関がある、したがって、MBを拡大(縮小)する金融政策を行えば、期待インフレ率が上昇(低下)する、と指摘している。しかし、岩田氏のつくったグラフは、両者の間に関係が強い2008年以降のデータを使っているが、2008年以前(リーマンショック以前)のデータを見れば、そうした関係は見られない』
この点について、当方が記述していた文言を、改めて再掲します。
「2009〜2012年の期間、両変数(←注:MBと期待インフレ率BEI)は強く相関している。しかしその「直前」までの5年間では、そんな関係はまったく見られない」
したがって、この当方の告発に対して「弁護」するためには、岩田氏が掲載した2009年以降に見られるMBとBEIとの間の関係(つまり上記文章の「そんな関係」というもの)と同じ関係が、2004年度以前でも見られるかどうか、という一点を示す必要があります。
ところが、原田氏が今回の原稿で行った「弁護」は、2004年度以前にMBとBEIとの間に相関があるという事を示したに過ぎず、岩田氏が示した2009年度以後にみられる「関係」が、2004年度以前にも見られるという事を示したものではありません。
事実、少なくとも予め筆者が、筆者の原稿執筆時に行っていた分析に基づきますと(注2)、2009年以後の両者の関係と、(リーマンショックの影響を除いた)2007年以前の両者の関係とでは、大きく異なる、と言う事が示されています(詳細は、注3 をご参照ください)。
まず、
. ・MBが20兆円強縮小
した2004〜2008年までの期間で、
. ・期待インフレ率は0.3%程度縮小
している、という事が原田氏のモデルから予測されています(図表3の灰色「MBによる予想インフレ率予測」の線に着目下さい)
一方で、岩田氏が取り上げた2009年〜2012年の間、
. ・MBは約35兆円増加した一方(97兆円強→132兆円弱)
. ・期待インフレ率は、約1.7%増加(約−1%→約+0.7%)
しています。
つまり、岩田氏が表示した区間(2009〜2012)では、期待インフレ率は、
. ・MB10兆円あたり、約0.5%(=1.7/35_10)
変化するのに対して、それ以前の区間(2004〜2008のリーマンショック前)では、期待インフレ率は、
. ・MB10兆円あたり、約0.15%(=0.3/20_10)
しか変化しません。
したがって、仮に、原田氏が指摘するように、2004〜リーマンショックまでの間に、MBと期待インフレ率の間に、正の相関が仮にあるという弁護を全面的に受け入れたとしても、その影響の強度は、岩田氏が示したものとは大きく異なっている、というのが実態なのです。
しかも、(注3)にも記載しましたが、岩田氏が表示した期間の両者の関係は、少なくとも筆者が所持している経年データで分析しても「統計的に有意」(つまり、統計的にゼロだとは考えにくい)でしたが、それ以前の区間では、統計的な有意差は検出されなかった(つまり、統計的にゼロであるという疑義が十分に存在する)、という結果でありました。
これはつまり、岩田氏が取り上げた期間と、それ以前とでは、MBとBEIの関係は、統計的に大きく異なっていると言う事を明確に示していると判断できるでしょう。
したがいまして、この原田氏の弁護は、当方からのこの論点4の告発を棄却するものでは、残念ながら無い、と判断せざるを得ないと考えます。
【検証結果のまとめ】
以上、原田氏のVOICE論文が、「藤井の四つの疑義申し立てに対する弁護が成功しているか否か」を、検証いたしましたが、
「いずれの疑義申したての論点についても、原田氏は弁護に失敗している」
のであり、したがって、 http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/04/22/fujii-86/ にて論じた様な
. _ _ _ (統計的な)「裁判」
風に申し上げるとするなら、当方が告発した四点のいずれについても、(実証経済学的に)「有罪」だと判断せざるを得ないのではないかと考えます(注4)。
なお、四点中三点について、事前に当方がFB上で想定した反論であったという事(=打率、七割五分!)も、申し添えておきたいと思いますw。
つまり、STAP細胞問題風に言うなら、当方(いわゆる理研側)が下した、「リフレ論文に不正があるという結論」に対する、原田氏(いわゆる小保方側)からの「異議申し立て」に対して、逐一検証したところ、「異議申し立ては却下」という結論になるものと、筆者は判断した次第です。
無論これは、筆者の個人的な結論でありますので、何ら拘束力を持つものではありませんので、ご判断は、皆様方に委ねたいと思いますが。。。。読者の皆様は、いかがご判断なさいでしょうか。。。?
では、また来週!
PS
日本企業が中国から撤退し始めた本当の理由とは?
https://www.youtube.com/watch?v=Wzz3dqOIGrY
<藤井聡からのお知らせ>
そういえば、参与に就任する「直前」に、こういう書籍を出版していましたねw
http://amzn.to/1mdQ7do
【以下、脚注です】
注1)ちなみにこの、原田論文のタイトル『ついに暴かれた公共事業の効果』ですが、今一つ、意味が分かりかねますよね。。。。「公共事業には効果が無い、ということが暴かれた」、ということなのだと思いますが、「あることが暴かれた」とも読めますw
仮に「無い」という事が暴かれたと言っいるのだとしたら、原田先生は、長年、「無い」と言う事を言い続けておられるので、今更「暴かれた」は不自然です。無論、「暴かれた」と書くことで、「藤井が今まで何かを隠していた」様な(当方にとっては完全に濡れ衣なw!)印象を付与する効果はあり得ますがw
いずれにせよ、これは、当方の原稿「ついに暴かれたエコノミストの虚偽」をもじったのだと思いますが、当方の原稿で「暴いた」のは、今までほとんど、メジャーメディアでは告発されてなかった「リフレ派の方々の虚偽的データ」です。だから、「暴いた」という言葉を編集部が使ったのだと思います(タイトルは、編集部がつけるものですので)。
ですので、当方に対しても「暴かれた」と書かれるのは、ナントも心外です。こちらは「暴いた」と言えますが、日本語として、原田先生がココで書いておられることとでは、「暴いた」とは、上記の理由により全く言えないのではないかと思うのですが。。。。読者の皆さんは、どうご判断されますでしょうか(章)。
注2)迂闊にも、これについては想定反論として、事前にFBに掲載することは失念いたしておりました。。。。ついては、残念ながら、FB打率百パーを逃してしまいましたねw
注3)ちなみに、より詳しい分析ということで、単回帰分析、というものを行い、MB10兆円の変化に対して期待インフレ率がどの程度変化するかを分析した所(共に12月時点のデータを用いた、経年データ)、
.「2009〜2012年で0.45%」
.「2004年〜2007年で、0.13%」
と、本文に書いた「概算」とほぼ同程度の数値が算定されました。なお、統計的な有意検定を行った所、前者は統計的に有意(p=.035)、後者は統計的に有意ではない(p=.12)という結果となりました。
なお、原田氏は、当方が所持している経年データではなく、月別データを用いて分析しておられると思いますが、ここで重要なのは、当方の経年データの分析でも岩田氏が扱った2009年以降では、「有意」になったのに、それ以前では、「有意」にならなかったという点、そして、上記のようにパラメータ推計値も大きく乖離している、という点です。
つまり、岩田氏が扱った期間と、それ以前の期間では、MBとBEIの関係は、全く異なったものとなっている(後者の方が関係が不明瞭である)、という点であり、その一点こそを、当方が「告発」していたのです。そしてここで重要なのは、その一点について、原田氏は「なんら反論・言及しておられない」という事であります。
注4)さらに追記しますと、原田氏のこの反論論文を踏まえてもなお、次の様な主張が、科学的に可能であると筆者は考えています。
<1>MBを増加させてもやはり、デフレータは改善せず、名目GDPも改善しない(この点について一切反論無し)。
<2>「期待インフレ率」につても、岩田氏が仰るほどにはMB拡大による効果がない疑義が濃厚(2004年以前では、岩田氏が紹介した効果よりも著しく低い効果しか検出できない。かつ、筆者の分析に基づけば相関がゼロである疑義がなお存在している)。
<3>ただし、デフレータが「悪化」しているあおりを受けて、実質GDPだけについては、MBによって「見かけ上」改善しているように見える。しかし、原田氏は「見かけ上の改善」を「実態上の改善」と喧伝している。したがって、この喧伝は「詐称的」である疑義が存在していると解釈できよう。
<4>そしてその「見かけ上の改善」にしか過ぎない実質GDPを使って、公共事業の効果は少ない、と原田氏は言っているが、デフレ−タと名目GDPを対象に分析すれば、公共事業は双方に効果を持っていることは明白。(詳細はコチラをご参照下さい↓
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/wp-content/uploads/2014/03/sangiin_h26_02.pdf
http://www.union-services.com/shes/jhes%20data/10_85.pdf )
なお、本メルマガの内容も含むと同時に、上記<2>、<3>の内容を含むより包括的な原稿を、「VOICE」に掲載頂く様、これからVOICE編集部と調整いたしたいと思います。
【藤井聡】原田泰氏の反論を「検証」しました。への4件のコメント
2014年5月14日 4:16 AM
私のような知識の浅い者が、専門家の先生の論文に感想や意見を書かせていただき恐縮しております。 原田先生にも学者さんとしての考えや、お立場があるのだろうと推察いたします。 しかし、建設系公共事業が軽視される事で、インフラが不足したり、技術が継承されなかったり・縮小したり、メンテナンスされず放置されたりすれば、不便であるだけでなく危険個所が増える事にもなりますし、技術面で外国に後れを取ることは国力の衰えに繋がると思うのです。 また、公共事業は国民に仕事を提供し、お金を流し、景気を回復させる方法として有効・・といいますか、必要な事であると考えております。 しかし、それを今、行わなかった場合の未来を想像すれば・・それだけで悲しくなります。私などよりずっと聡明なリフレ派の先生方にもお判り頂けると・・。国家という船が不安定になれば、乗っている先生方ご自身やご家族も含めた国民全体が不安定になるという事をお汲み取り頂ければと、切に願ってやみません。
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2014年5月15日 10:16 AM
私なりに慎重に読んでみたつもりなのですが、やはり藤井先生の主張の方が、自然だと感じます。 デフレ、というのは需要不足による物価の継続的な下落、であるなら、デフレ下では名目GDP の方を重視するのは、理にかなっていると思います。 物価が下がれば商品の数を増やさなければいけなくなるので、生産量は上がり、実質GDPは高めに出て、一見景気が良くなったような数字になるかもしれません。でも物価が下がり続ければ、働きの割に所得は増えない、あるいは下がるという事もあり得るので、藤井先生が願っているような、国民の幸せが実現しにくくなり、「実態上の改善」とはいえないと考えます。 また、マネタリーベースの増減で期待インフレ率が増減するというのは、(科学的な言い方ではないかもしれませんが)日銀はお金の増減で人間心理まで支配できるという事でしょうか。そうだとすれば、無理のある考え方に思えます。「お金」というものを信じ過ぎてるような印象もあります。 マネタリーベースと期待インフレ率が、本当に相関しているなら、資料のグラフは時期を選ばななくても良いのでしょうし、正の相関もそれほど高いレベルで相関しているのでもないようなのですね。 原田先生は論文で、「公共事業好きなエコノミストは右派が多い。右派なら公共事業より、防衛費増額に力を入れるべき」とも仰っていますが、原田先生の「右派」のイメージは、失礼を承知ですが、偏っておられるのではないでしょうか。もちろん、国防は重要な事ですが・・。それと、私の記憶違いかもしれませんが、防衛費はGDPに対する割合が決まっていたような?
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2014年5月16日 10:40 AM
藤井先生、ご苦労さんです。リフレ派の土俵に乗り、なおかつ、その土俵の中で議論を進めて行こうとしてはるのに、のれんに腕押し、糠に釘、状態でんな。経済学者と宗教は、同じレベルやから、本気で相手せんほうが、ええんとちゃいまっか。どちらも後ずけの答えしか、ないんやから。それを一つ一つ、潰していっても、信者は聞く耳持ちまへんで。それより、人材不足を公共事業のせいにして、金儲けをたくらんでる人間、潰した方が早いとちゃいまっか。本気で先生のこと応援してます。
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2014年5月18日 10:28 AM
分かり易く解説していただき、衷心より感謝しております。飯田氏との公開論争も大変参考になりました。不気味に積み上がる日銀当座預金の推移をみていると、「市場に出回るお金は決して増えていない」ことが実感できます。「MELOP細胞説」、オオウケです。
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