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2014年2月3日

【三橋貴明】4兆円のバカげた流出

From 三橋貴明

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●三橋貴明の無料動画「日本企業が中国から撤退する本当の理由」
https://www.youtube.com/watch?v=Wzz3dqOIGrY

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【今週のNewsピックアップ】
●続 タモガミクス
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11759497219.html

●危機管理のスペシャリスト
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11762133499.html

中部電力の武豊火力発電所、新名古屋発電所、さらには中央管制室(場所は内緒)の取材に行ってきました。

これまでに訪れた発電所は20近く、六ヶ所村の再処理工場、むつの中間貯蔵施設、幌延の地層処分研究所(※地層処分場ではありません)など、普通の人が見に行けない施設も見学、取材し、現場の方々からお話を伺いました。改めてつくづく思うのは、「日本国民は電力サービスについて知らな過ぎる」です。

皆さんが現在、使っている電気は、「今、この瞬間」に発電され、光の速さで送電網、配電網を通り、お手元に送られてきています。電力サービスの肝は、発電(供給)が需要に対して「大きすぎても、少なすぎてもダメ」という点になります。

東京で言えば、周波数が50Hzで安定するように、中央管制室で電力マンが需要を睨みつつ、供給(発電)を調整することを続けています(今、この瞬間にも)。需要が高まってくれば、発電所に出力を上げるよう指示し、需要が落ちて行けば、出力を絞らせる。

もちろん「どの発電所」の発電量を調整するかは、大変、重要な問題になります。何しろ、発電とは資源(天然ガス、原子力、石炭、原油、水力など)によって発電コストが変わってきます。「高くても構わない」なら、発電所を選ぶ必要はありませんが、そうすると電気料金がどこまでも上がっていくことになります。

さらに、発電所は頻繁にメンテナンスしなければなりません。

どこの発電所の何号機が、いつメンテナンスをしているのか。あるいは、メンテナンスをしていた発電所の何号機は、復旧したのか、していないのか。全てを頭に叩き込み、周波数を安定させるために需要を横目で見つつ、発電所の出力をアナログで調整しなければなりません。実際に、その光景を目の前で見たわけですが、はっきり言って神業です。(しかも、パラメータが多すぎ、自動化が困難)

しかも、発電所の「向こう側」には燃料調達という問題もあります。現在、日本は原発を停止しているため、LNG(液化天然ガス)の市場で足元を見られ、国債価格よりも「高い価格」で買わされています。それはもう、売り手からしてみれば「他に選択肢のない客」に安く売る必然性などありません。

というわけで、電力会社を通じ、主に中東にちゃり〜ん、ちゃり〜んと、日本国民の所得が移転されていっています。その額(追加的な額)、年間におよそ4兆円。このバカげた支出(というか、事実上の外国への所得移転)がなければ、日本のGDPは少なくとも今よりも1%弱大きくなっていたはずです。(貿易赤字はGDPの控除項目)

我が国のエネルギー状況がいかなるものか、典型的なエピソードをご紹介しましょう。

武豊火力発電所は原油で動くのですが、中東からQマックスという巨大なタンカーで日本に燃料を運んできます。およそ三週間かけて中東から原油が日本に到着し、二日かけて荷卸しします。そして、わずか「三日」で使い果たします。これが「エネルギー自給率4%の日本」」の現実なのです。

別に、一般国民が上記の類の事実を知っておく必要があるとは必ずしもありません。と言いますか、上記の事実を知らなくても、普通にエネルギー安全保障が確立し、安定的に電気が供給されれば、それが一番いいのです。

とはいえ、311以降の日本はエネルギー安全保障が揺らぎ、しかも「見当はずれの解決策(そもそも解決策ではない)」を叫ぶ連中の声ばかりが響き渡っています。

というわけで、日本は「国民一人一人」が電力サービスについて正しく知る必要があると考え、現在の三橋は「電力崩壊!(仮)」の執筆に入っているのでございます。

PS
なぜ、日本企業が中国から徹底を始めたのか? 無料動画で解説中
https://www.youtube.com/watch?v=Wzz3dqOIGrY

<三橋貴明からご寄付のお願い>

http://www.tamogami-toshio.jp/tomin/support.html

田母神俊雄の政治活動へのご寄付を伏してお願い申し上げます。政治資金規正法により、個人献金は一人150万円以下となっております。尚、ご夫婦の場合は別々に献金することが出来ます。(法人の方は、公職選挙法により寄付する事ができません。)
振込先:ゆうちょ銀行 ・ 口座名:「東京を守り育てる都民の会」

御寄附いただける方は、必ずお名前・住所等を、電話、FAX、メール(kifu@tamogami-toshio.jp_)等で、「東京を守り育てる都民の会」の事務局までお知らせください。法人からの寄付及び無記名の寄附は、受け取ることはできません。また、御寄附いただける方は、日本国籍を有する方のみとなります。年間で5万円を超える場合、献金をした方のお名前、住所、職業が政治団体の収支報告書に記載されます。

TEL 03-6457-5455・FAX 03-5579-8601
メール:kifu@tamogami-toshio.jp

※下記が口座になりますが、必ず事前に事務局に連絡して下さい。
<1>ゆうちょ銀行からお振込頂く場合:【記号】10000 【番号】74239561
<2>他金融機関からお振込頂く場合:【店名】008(ゼロゼロハチ)【店番】008【預金種目】普通預金【口座番号】7423956

わたくしも選挙をやりましたので分かりますが、選挙期間中は5千円、1万円といった単位のご寄付でも、本当に助かりますし、勇気づけられます。ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。

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【三橋貴明】4兆円のバカげた流出への4件のコメント

  1. ツタ より

    >武豊火力発電所は原油で動くのですが、中東からQマックスという巨大なタンカーで日本に燃料を運んできます。およそ三週間かけて中東から原油が日本に到着し、二日かけて荷卸しします。日本の火力発電所で使用する原油は低硫黄である必要があるため、主にインドネシア産などの原油を使用しています。中東産の原油はガソリンなど他の用途に使える油を多く含むためを火力発電所でそのまま燃やすことはまず行いません。それなのに、なぜ火力発電に使う原油を中東から輸入しているかのように主張しているのか理解できません。中部電力のホームページをみても中東以外から原油を調達していることが直ぐに分かります。http://dna.chuden.jp/supply.htmlhttp://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/datalist/dat_service/dat_chotatsu/index.htmlwww.chuden.co.jp/resource/…/one_shiryou_05_10.pdf三橋先生は、中部電力の発電所に取材に言った際に原油の調達先についての説明を受けなかったのでしょうか?これらのデータに基づかず勝手に、中東から火力発電用の原油を輸入していると頭の中で信じ込んでいるのでしょうか?この件について、訂正すると同時に詳しく説明していただきたいと思います。

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  2. ろんどなー より

    >年間におよそ4兆円。このバカげた支出(というか、事実上の外国への所得移転)この金額の何%かがマージンとして商社・石油会社、そしてその業界に利権を持つ政治家の懐に入る、という事実もあります。以前青山繁春氏のラジオ番組で耳にしましたが、彼らにとっては輸入価格が高いほどオイシイわけで、もちろん国産のメタンハイドレート実用化にも大反対。つまり、原発反対を声高に叫ぶ人たちの中にこの勢力との繋がりも透けて見えるのですが。

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  4. ヌコ より

    サウジやカタールなどの英米メジャーの言う事を聞く(傀儡?)諸外国に流れていくのでせうか?さ言えば、発送電分離も年次要望書マターだった気がしております。p.s. 昨日、最後の歌舞伎町まで参加させて戴きました。生三橋さん拝めて良かったどす。

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