From 藤井聡@京都大学大学院教授
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何の因果か、この週末、
「魔法少女まどかマギカ」
の劇場版をDVD(今、映画館でやってる映画の「前」のお話)で拝見しました。
以前、この「魔法少女まどかマギカ」(以下、「まどマギ」と略称させて頂きます 笑)、ちらりと噂は耳にした事があったのですが、中二の息子がビデオ屋さんで、「あっ、これ、もう一回見てみたいなぁ」と口走ったのを目撃しましたので、「じゃぁ、見ようか」ってことになった次第です。
息子によると、学校の女の子は結構見てるそうですが、野郎ドモは誰も見てない、とのこと。どっちかって言うと、こんなの男なのに見てるって言うと、ちょっと引かれてしまうんだそうです。
なんていっても、こんな雰囲気のアニメ(↓)
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なわけですから(大笑)、そりゃまぁ、なかなか男の子は見てないですよねぇ。。。。
が!
例によって、やっぱこれが超絶に(!)面白かったのでした(笑)。
知ってる方は、「何を今更・・」とお感じでしょうし、ご存じない方が、「えええっっ!?大の大人が魔法ショウジョ!???」って感じではないかと思いますが、大の大人も丸丸楽しめるアニメ映画でした。
詳しいことはまたご覧頂くとして(笑)、ネタばれに少々配慮しつつ、抽象度を上げてちょー概説すると、この「まどかマギカ」、次の様な四段階のお話でした。
========
(1) 社会の中のワルイ奴らを、人知れずやっつける方々(戦士A、と呼びましょう)がいる、
(2) でも、そんな戦士達は、ワルイ奴らをやっつけている内に、ミイラ取りがミイラになるように、ワルイ奴になってしまう。で、その結果、その社会はメチャクチャになる「破滅」を迎えてしまう(注:ただし!その社会の外部にいる特定の人々(別の社会)は、その破局によって巨大な利益を得るように仕組まれている)
(3) 。。。。っていう事に気付いた戦士Bが「世の中は結局メチャクチャになってしまう」っていう「破滅」の帰結を変えるために、何度も何度も「歴史」をやり直して、真っ当な結末を探る。。。(けれど、何度やっても失敗する)
(4)。。。。。っていうリピートを何度も繰り返している内に、超人的な能力を身に
付けた戦士Cが現れて、社会のあり方を根底から「変える」ことに成功する。
(※。。。っていう事を通して、戦士Aが普通に報われる、筋の通った真っ当な世の中になる!)
========
いやぁ。。。。こうやってまとめると、このお話、何ともはや、今、完全な袋小路に迷い込んでしまっている、我々が生きているこの「戦後ニッポンの歴史」と全く同じ構造してんだなぁ。。。ということが見えて参ります。。。。。なんて事を書くと、このアニメをご覧になった方も(ましてやご覧になってない方はなおさら)
「はぁ??」
とお感じかもしれませんが。。。。できるだけこのポイント、今を生き抜く現代日本人にとって、とても大切。。。というより、最も(!)大切なポイントでありますので(笑)、できるだけ簡潔にお話したいと思います。
そもそも、このまどマギを見て、「あぁ、これはホント、モロ、今の我々と同じストーリーだなあ。。。」と感慨深く思ってしまったのは、佐藤健志さんが先日出された
「僕たちは戦後史を知らない」
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を、丁度、感慨深く読み終わった後だったからであります。
まずは、是非、この佐藤さんの「僕たちは戦後史を知らない」は、是非とも、心ある方々には全員にお読み頂きたい!と思う本でありました。
きっと、心ある日本人なら、お読み頂ければ、たしかに、この本のタイトル通り、「僕たちは戦後史を知らない」んだなぁ。。。としみじみとお感じになるものと思います。
(#「心なき方」はそうお感じにはならないとは思いますが 笑)
で、この佐藤さんのご本のポイントは、簡単に図式化してしまうと、次の様になります。
=========
(A) 日本人は大東亜戦争敗戦後、その負けた事実を真正面から受け止められず、何ともメチャクチャな欺瞞に満ちた物語を作りあげ、それを潜在意識下で、信じ込んでしまっている。その結果、戦前と戦後に全く「筋」が通らなくなっている。
(B) 。。。ということで、戦後日本人は自分たちの歴史に筋を通すことが全然できなくなっており、したがって、一生懸命、「経済成長」を遂げるための「戦い」に従事しても、結局は、「破滅的な結果」しかもたらされない(オイルショックによる高度成長の終了、バブル崩壊による好景気の終了、構造改革の失敗。。。)。その度に、何度も同じ事を繰り返す「リピート」がかけられることになる。
(C) おそらく、戦前と戦後の間の「筋」を通さない限り、このリピートは、無限に繰り返されてしまう。
=========
。。。。いかがでしょうか?「まどマギ」そっくり、でしょ?
。。。ってか、逆ですね(笑)、まどマギって、戦後日本のオート・リピート史と、その構図を完全に共有してますですよね。。。。?
もうちょっとかみ砕いて、両者のストーリーのポイントをまとめると、次の様になります。
※( )内には、今の戦後日本の状況を意味する言葉を入れてみます。
・この世界(=近代日本)にはそもそもの「筋」が通っていないので、
・目の前の人々を助けるための戦い(=経済成長)は、それをやればやるほど、破滅(=経済破綻)に向かっていく。。。。
・しかも、その破滅(=経済破綻)は、外部の人々(=諸外国やグローバル企業)に大きな利益をもたらしてしまう、という構造にある、
・そんな状況だから、日々の戦い(=経済成長のための戦い)そのものが、ばかばかしく見えてくる、
・とはいえ、ここで闘わなければ、愛する人達が見殺しにされてしまう事になっちゃうので、黙ってみている訳にもいかず、結局は、ばかばかしいと思いながらも、日々の戦い(=経済成長のための戦い=例えば、言論戦)に身を投じざるを得ない。。。
という事であります。
ね?ちょっとややこしいですけど、そっくりでしょ?
。。。ということで、今や戦後日本っていうのは、どうしようもない袋小路なわけですが。。。。まどマギには、この袋小路から抜け出すヒントが明確に描かれているのです!
まず重要なのは、こういう「リピート」が繰り返されているということを明確に認識する「戦士B」が登場する、ということです。
この輪廻の無限地獄の様なオートリピートから抜け出すには、まずは、「今、オートリピート中なんだ」っていう認識それ自身が必要なわけですが(この点はまるで仏教ですね 笑)、まどマギには、そんな存在が明確に登場するわけです。
しかも、まどマギでは、この戦士Bの視点の帰結として、このリピートの構造それ自体を終わらすことができる、戦士Cが登場するのです!
しいて言うと、佐藤さんの「僕たちは戦後史を知らない」が世に出された今、「戦士B」の視点は、明確に現実の我々日本人も獲得し得る状況にある、ということになりますよね。
。。。。となると、後は戦士Cの登場を待つのみとなるのですが。。。。。まどマギでは、戦士Bの誕生から戦士Cの誕生まで、超絶に長い時間(?)、というか、気の遠くなる様な苦労が積み重ねられています。
ですので、「この戦後そのものの構造を終わらすことが出来る戦士Cの登場」は、戦士Bが登場したからといって、直ぐに期待できる。。。。っていうモノでもない。。。。ということは言えそうです。
とは言え!
このまどマギストーリーを展開させるためには、まずは日常の戦士、「戦士A」が存在していることが全ての基本です。例え、その戦いが破滅に向かうものであることが決定付けられているとしても、闘わなければ、この世の中、どうにもならん訳です。
で!
今、私たちの世界には、戦士Aは確かに存在しています。
(#敵の「魔女」の方が圧倒的に多そうではありますが 苦笑)
そして、戦士Bもまた、存在しているものと思います。
ですから、このまどマギにかぶせて考えるなら、日本に希望は無い訳では決して無い!ということになるわけです!!
。。。。
にしても、ホント、社会っていうか、人間の心っていうか潜在意識って言うか、そういうものってホントに面白いなぁ。。。と感じざるを得ません。
そもそも、このメルマガにさくっとお目通し頂いて「なるほど!」と膝を打つ方々は、日本社会の極々チョー一部の方々である一方で、まどマギそれ自体は、今、超絶に人気のあるアニメなわけですから。。。。
ってことは、やっぱりみんなどっかで、
「世の中、ワルイ奴いっぱいいるよなぁ。。。」
「だからやっぱワルイ奴らと闘わなきゃいかんよなぁ。。。」
「でも、そいつ等と闘ってても、結局、この世の中根底から腐ってるよなぁ。。。」
「だから結局、どんだけ闘ってても、無意味だよなぁ。。。。なんかシラケちゃうよなぁ。。。。」
「だから、何とか、『どんだけ闘っても、結局は、無意味になっちゃう』なんてシラケ構造から抜け出せねぇかなぁ。。。。」
なんて事を、潜在意識の中で思っていてて、だからこそ、このまどマギが超絶に人気があるんだろぉなぁ。。。。と感じてしまう訳であります。
(※ でも。。。「だからって、そんな戦い、かわいい少女にやらせて満足してんじゃねぇよぉ!男共が闘えよ、このヤロォ!!!」って思わなきゃダメですよね。やっぱ 笑)
。。。。っていうことで、「大の大人」の方々も、たまには、「魔法少女」な物語にも、お触れになってみてください(笑)!
では、また来週!
PS
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<藤井聡からのお知らせ>
まずは、佐藤さんの「僕たちは戦後史を知らない」をご覧になってみて下さい!文字通り、目から鱗、とはこのことかとお感じになる方は、きっとたくさんおられると思います!
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【藤井聡】「まどかマギカ」って、「戦後脱却」物語?への19件のコメント
2013年12月25日 5:10 PM
二年前はこんなものが氾濫していたのでした。そんな今は2015年。まどかのまの字も聞きやしない藤井ナンタラさんはこの文章読み返せないでしょうな。恥ずかしいったら
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2013年12月26日 9:06 AM
明らかにただの深読み感心してる奴は能無し
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2013年12月28日 6:45 AM
年末の三橋経済塾でのパーティにて、藤井先生を拝見させていただいた、日下部 哲です。自分のフェイスブックの投稿から、短編を転載させていただきます。「希望の道標」見渡せばそこは銀世界だった。冷たく降りしきる雨は、やがて柔らかな雪になる。見渡す限りの銀世界。この雨の結晶は、物思う旅人たちの苦悩を凝集させた、涙の結晶だった。涙はやがて枯れ果て、ついには希望という名の救いが遺された。そう、雪は希望の欠片だった。雨はやがて雪へと凝集し、いつかの希望の道標となる。「Never Ending World」世界の終りとは、世界の始まりであった。生と死は対立する概念ではなく、死は、その一部として存在する。俺たちに必要なのものは、絶対的な愛の物語である。これからも、東京都知事選、田母神俊雄氏を応援していきます。藤井聡先生、厳しい冬から、新たな春へと変容する季節、どうぞご自愛なさってください。いつまでも、いつでも応援しています。日下部 哲
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2013年12月28日 6:15 PM
[…] 」って、「戦後脱却」物語? http://www.mitsuhashitakaaki.net/2013/12/24/fujii-68/ […]
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2013年12月29日 8:22 PM
>超人的な能力を身に付けた戦士Cが現れて、社会のあり方を根底から「変える」ことに成功する。この戦士Cの体現する「概念」に騙されるところも含めてのループだと思うんです。最初から”コミ”なんです。そこがマギックの恐ろしいところです。ループが始まる発端は、そもそも戦士Cが作ったといっても過言ではないと思うのですが。。。戦士Cに踊らされた戦士Bが、何度もループを引き起こすことで戦士Cは超人的な能力を手に入れているんですよ。戦士Cの超人的な能力による「概念」が実現したとき、どんな世界が訪れたか。「根底から変えられた世界」は、けしてまともな世界ではなかったですよね?あんな世界を作るために戦士Cを待ち望むのですか?戦士B は、その後も戦いをやめることができない世界ですよね?ループができるうちはいいんです。本気で、あの「概念」に騙されたとき、ループもできなくなる世界が実現すると思いますよ。永遠のディストピアじゃないですか?
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2013年12月31日 7:44 AM
それを語るのに「戦後」の文脈は蛇足、あるいは片手落ちなのでは?短期的には経済循環、長期的にはヘゲモニーサイクルみたいなものと同種の話で、これ(魔女、魔女たちの夜)が繰り返されてきている事とその理由、対策が社会全体(遍在する)の知恵(概念)として定着するまでは繰り返されるのではないかと。この文脈で語るなら「戦後」は一つのケースに過ぎないので蛇足です。蛇足ついでに日本の場合、結論だけは社会全体に感覚として定着していても理由が定着していないので弱く、すぐ騙されるのではないかと感じます。焼き畑商業の文脈で語るには、安い人件費目当てに新興国に仕事が落ちてカネが貯まり(実際には現地通貨の価値が上昇)、そうなると人件費も上昇するので今度は商品を売りつけて貯まったカネを吸い出す。という一連のサイクルを念頭に置く必要があって、この文脈で語るなら「戦後」だけでは片手落ちでしょう。ここから脱出するには前半の間に先進国になっておく(=自国で一連のモノを生産できる)必要があるわけです。日本はこの嵌め込みを脱出できましたが脱出できていない国のことも述べる必要もあるので。現実でホムホムになるというのはこういう事を考えて折々で述べることかねぇ。とか思ったりしますが「叛逆の物語」では(ry
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2014年1月2日 4:22 AM
>ただ私は昨年、藤井先生の言うところの戦士C>の役割を安倍総理が果たしてくれると考えて熱>狂致しましたが、どうもカイゼルのものはカイゼルに神のものは神に
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2014年1月3日 9:59 PM
防災に関し、藤井さんの言動は、将来数十万規模の人名を救う結果となります。精神的病弱性の匂いがする佐藤健志さんのような方とは、いつまでも付き合いをする事無く、土木工学一本で、是非とも頑張って戴きたいと思います。
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2014年1月5日 10:04 AM
明確に言及されていないだけという感じですが、あの作品には、ニヒリズムとの戦いという観点も読み取れるのかなと思います。とういのも、最初誇りをもって戦っていた戦士達が、シラケ切って絶望してしまっても、ワルイ奴になるという世界だからです。
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2014年1月5日 12:24 PM
戦士A, B, Cの戦いを第二次大戦にあてはめたらどうなるかなと思ったりするのですが、どうもぴったりあてはまらないみたいですね。世界の破滅によって儲かる「外部の人々(=諸外国やグローバル企業)」に相当する連中がいたとすれば誰なのでしょうか。連合国や枢軸国が戦士A, B, Cに部分的にあてはまったりあてはまらなかったり。でもアメリカみたいな戦士A気取りが「悪いやつ」をやっつけようとして自分までミイラになって、おかげで世界がメチャメチャになってしまったというところは「まどマギ」に似ていますね。
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2014年1月7日 7:15 AM
僕は香港のまどマギファンなんです。藤井先生の文章、まどマギと日本の戦後歴史は連結の事は、すごい!だと思います。確かに、僕も、まどマギは社会的な意味を入ってるだと思う。魔法少女は正義の味方、最悪の存在に退治にしてはずなのに、最悪の存在になるの最期で向かてしまう。現実の社会と歴史の方はみていると、改革、革命など、最初は社会にとってばいいこと、社会の進_は進めのことはずですが、最後は逆の効果になって、悪いの事態になっていますのことです。あと、魔法少女の制度と原理は理不尽、酷いなんですが、この社会では、こんなに酷いの事から構成、発展する。この関係はあるこそ、この件について、僕達ー人間は非難するのことはできない。「大義と悲しいの運命、どちらに選べ?」ということです。だから、まどマギは世界、社会からの矛盾は表示されるの物語、だと思う。この悲しい連鎖は止めたいものは、その戦士Bと戦士Cでした。戦士Bは、一人の運命は変わるのために、同じ時間で繰り返し、とっても頑張ていますが、最後は何もできないまま、新世界へ行きます。戦士Cは、世界は変わる決意にして、世界の法則は変わる、全ての魔法少女は助けるの事はできました。今の日本は、戦士Bのように、何度も頑張ていますが、たくさんの社会問題、政治問題などは解決していない。このままだと、最後は何もできない。今の日本にとって、必要のものは戦士Cのようなものです。この社会は変わるの決意は持って、何かするのこと。まぁ、私は香港人ですから、この問題については議論失格かもしれない。だけど、僕はまどマギファンので、こんな感想はあります。藤井先生はまどマギについて感想はあるのことは、うれしいです。P.S.ぜひ、新編をご覧ください!
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2014年1月8日 6:22 PM
大変興味深く読ませていただきました。「太平洋戦争とその敗北を“正面から受け止められなかった”日本人」というテーマは昔から友人達と良く語り合った話題でしたが、まさかまどマギと結びつくとは……(笑)まどマギの脚本家・虚淵玄氏は企画時に、理想主義者で物語の最終的な解決を図る主人公である“戦士C”に対し「同じ場所で足踏み状態という“行き詰まり”に陥っている存在」として、現実主義者“戦士B”のループ設定を考えたとの事です。そしてこの作品の秀逸なところはやはり“戦士C”の「問題の解決をもたらす超越的能力」が(一般の娯楽作品では“デウス・エクス・マキナ”的な、本人固有のものである場合が多いのに対して)“戦士B”の、一見空しく見える「足踏みで行き詰まり」状態そのものに由来するという、“関係性”に立脚している点でしょう。虚淵氏は本作品のタイトル案として「魔法少女“黙示録”」というのを提案し、「あまりにネタバレすぎる」と速攻で却下されたそうですが(笑)“戦士A”の存在が次なる段階の母体であるように、“ループを認識した戦士B”の一見空しい繰り返しを母体として、その末に現実にはどのような“戦士C”が立ち現れてくるのか……本作の黙示録的・預言書的性格からしても、興味は尽きないところです。
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2014年1月9日 5:20 AM
アニイメのマンガをここまで深く考察してしかもその文章がメチャメチャ面白いって、藤井先生すごいです・・・
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2014年1月9日 2:12 PM
共産主義のように全く新しい物を建設することもできず、新自由主義のように従来のものを完全に破壊し去る事もできないのが世の中の実相では御座いましょう。或いは、そもそも救済など否定する事が救済足りえるのかもしれません。つまり、救われないという現実そのものを飲み込み、どう生きるか。物語が意味を成さないという物語を如何するのか。思うに、現代に必要とされているのはまずはじめに言葉ありき、の精神ではないでしょうか。それでも尚、自らの意思を刻みつける。そのように生きていきたいものです。
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2014年1月9日 6:26 PM
>このまどマギストーリーを展開させるためには、まずは日常の戦士、「戦士>A」が存在していることが全ての基本です そればかりでなく、戦士Cによる「変革」を経てもなお、戦士Aは戦士であることをやめることはない。 つまり、(演出の派手さとは裏腹に)従来の秩序を全面的には否定し切れていない。こういうところがこの作品のもう一つのミソじゃないのかな、などと思ったりもする。
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2014年1月10日 4:42 AM
お子さんとの関係が素敵ですね。戦士というか、他人に期待するのもどうかと最近思います。一番強い動機が自分への利益誘導というところが変わらない限り難しそうです。そういう点で、ケケ中など会議に入れている時点で今の政治にも期待できないです。 ループを断ち切るには、どうしたらいいんでしょうか。藤井先生には、消費税増税に関してのお考えをまずお聞きしたいです。ループを断ち切るということは、そういう事から始まるのかと思います。
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2014年1月11日 11:39 PM
藤井先生にぜひ今も公開されている劇場版まどマギ(叛逆の物語)をご覧になって頂きたいです。と言いますのも、叛逆の物語ではアニメでオチのついた戦士Cによる救いを拒絶する世界が絵描かれているからです。何が自分達の本当の救済になるのか(あるいはならないのか)、劇場版では様々な構造の世界が提示されます。とてもデモーニッシュな映画です。深夜アニメにもかかわらず興行収入が20億を突破する勢い、との事ですが、現代に生きる人々の精神性を考察する上で貴重な作品と思います。
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2014年1月13日 11:20 AM
実はまどマギってそんなに深かったのか…。と思いました(。-_-。)確かに作中のループと戦後日本の改革ループは似ているところがあると思います。ただ私は昨年、藤井先生の言うところの戦士Cの役割を安倍総理が果たしてくれると考えて熱狂致しましたが、どうもTPPや構造改革の先のビジョンを良いものとして考え、推進しているところを見ると残念ながら、違ったように思えてなりません。私もこの事について、佐藤さんの本を読んでみて、真剣に考えてみようと思います。
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2014年1月14日 2:30 AM
ゲームどすが、メタルギアソリッドも考えさせられマウス。憲法解釈「だけ」の小手先の集団的自衛権行使で、自衛隊は呈の良いアメのPMCになりはしないのかしらん?とか。法や情報(三沢ドームさま)や技術(軍事衛星等)が独立していない中、自衛隊の状態のまま進められていく事って、ちょっと考えると恐ろしいどすわね。保守さまが特定秘密法案にご執心なのは結構なのどすが、日本中が既に盗聴されまくっている事も報道しない(保守系メディアでも)のはフェアでは無い気が致しマウス。盛大臣→スノーデン大臣にすべきなのでせうか??生太郎大臣→情事早漏す大臣にすべきなのでしゃうか??さ言えば、エシュロンの存在を知ったのも、ゴルゴ13どした。
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