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2013年9月18日

【東田剛】“アベコベ”ノミクス

FROM 東田剛

先週、平蔵五輪音頭を予言しておいたら、さっそく、これだから・・・。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130913-OYT1T00230.htm

新自由主義者って、何でこんなに発想が貧弱なんですかね。
震災でも規制緩和、五輪誘致でも規制緩和・・・。
まったく、いい加減にしてくれよ。

なんだか、消費税も予定通り、来年四月から増税しそうな感じですね。
勘弁してもらいたいです。

デフレの上に、エネルギー価格が上昇する中で、消費税増税だなんて、頭おかしい。

しかも、アメリカでは、バーナンキ議長の量的緩和が失敗のまま、縮小されそうな雰囲気だっつうのに(9月16日時点)。
http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTJE98802820130909

http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE97603J20130807

そんなことになったら新興国が不況になり、インドなどは通貨危機になる可能性すらある。
そこで消費税増税なんて、1998年の悪夢(消費税増税とアジア通貨危機)の再現ですわ。

http://jp.reuters.com/article/jp_fed/idJPTYE98B04T20130912

さらに消費税増税にあわせて、法人税減税をやったら、もう最悪。

消費税増税、法人税減税に加え、労働、医療、農業の規制緩和、電力市場の自由化、そしてTPPによるグローバル化ときたら、新自由主義のワシントン・コンセンサスが、フルセットです。

このままだと、安倍政権は、日本史上、最も新自由主義的な政権になります。

<参考:こっちなら、よかったのに・・・。>

http://amzn.to/14chhc9

————————————————————

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http://www.keieikagakupub.com/sp/38NEWS_SAMPLE_SENKAKU/index_mag_sl.php

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・なぜ、日本は優位なカードを手に入れたのか?
・武力衝突の可能性は?
・自衛隊は人民解放軍に勝てるのか?ー他

————————————————————

もっとも消費税増税に関しては、安倍総理も、かなり悩んでいるようですね。

そりゃ、そうでしょう。

<参考>
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34188?page=5

そう言えば、先週13日の「新世紀のビッグブラザーへ」は、財務省が補正予算とか言っている時点で、議論で負けているという話でした。

http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11612680663.html

まったく、その通りですが、でも、財務省は、議論して考えを変える気なんか、ハナからないですから。

TPPについての安倍総理と同じです。

それに、安倍政権内の消費税反対派の議論も、実は、論理がかなり弱かったのです。

例えば、浜田宏一参与や本田悦郎参与は、増税が景気を腰折れさせると懸念していました。

でも、浜田参与たちの御説って、デフレは貨幣現象だから、金融政策でデフレ脱却できるという話なんでしょ?

特に浜田参与は、大型の財政出動には否定的で、補正予算すら消極的でした。また、財政赤字も懸念しています。

じゃあ、なんで、消費税増税を懸念しているのでしょうか?
だってデフレって、貨幣現象なんでしょ?
仮に増税のデフレ効果が心配なら、インフレ目標を4%に引き上げるとか、もっと量的緩和するとか、金融政策で対処すりゃいい。
そういう議論じゃないと筋が通らないんじゃないでしょうか?

そう思って調べたら、やっぱり、浜田参与は、消費税増税の場合には、追加の金融緩和が必要だと言っているようです。

http://mainichi.jp/select/news/20130904k0000m020142000c.html

黒田日銀総裁も、追加緩和を示唆して、予定通りの消費税増税に賛成しています。

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0H126F20130905

というわけで、金融政策でデフレ脱却できるという議論に寄りかかっている限りは、消費税増税反対は、強い説得力を持ち得ません。

増税に反対するなら、デフレ脱却には財政政策こそが重要だという論陣を張り、日本の財政赤字は心配ないという「ケインズ主義」的な論理をがっちり固めておかねばならなかったのです。

しかし、安倍政権は、今年の6月に「プライマリーバランスを2020 年度までに黒字化」という財政目標を閣議決定しちゃってますので、「ケインズ主義」的な論理は、この時点で脱落しています。
(東京五輪までに黒字化ってんだから、先週の記事に書いたとおり、五輪のために財政出動を増やすことも期待できないですね)

http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/06/20/20130614-05.pdf

せめて財政目標をプライマリーバランスではなく、「対GDP比政府債務残高を安定させる」としておけばよかったものを・・・。

というわけで、残念ながら、安倍総理、6月の時点で勝敗は決していたのですよ。

総理が本気でデフレ下での消費税増税を避けたかったのならば、ブレーンをケインズ主義者にし、きちっと理論武装しておくべきでした。

考え方がアベコベノミクスで、言ってることが施平蔵だから、こういうことになってしまうのです。
財務省のせいだけではありません。

ちなみに、総理の信認厚い竹中平蔵先生は、消費税増税後は緊縮財政をやれと言っています。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130718/358478/?ST=business&P=1&rt=nocnt

チーン・・・。

PS
もしあなたが「だまされないための情報リテラシー」を身につけたいなら、
こちらが参考になります。今月のお試し無料音声は「尖閣“侵略”問題」です。
http://www.keieikagakupub.com/sp/38NEWS_SAMPLE_SENKAKU/index_mag_sl.php

PPS
今日の記事を読んで、きちっとした理論武装の重要性を痛感した方は、こちらへ。

http://chokumaga.com/magazine/?mid=110

あ、間違えた。こっちです。

http://chokumaga.com/magazine/?mid=124

PPPS

「なぜ、日本人は、こうも破局へ向かいたがるんだろう」と思った方が、この本がお薦めです。
http://amzn.to/151Cl2s

PPPPS
東田剛が潜り込んでいるかも。
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=209053&userflg=0

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【東田剛】“アベコベ”ノミクスへの9件のコメント

  1. 日本財布論、改め、日本連帯保証人論 より

    市中から吸いあげた8%を財政政策で5%市井にもどすから、マクロ経済的なダメージはある程度相殺される、という補助理論を聞くようになった。あるいは追加緩和をすれば市中の貨幣量は減らない、とも。 まこと、愚かしい。「定量的思考の定性的思考に対する優越」を常に信じて疑わない認知的複雑性の低い方々。 「アベノミクス」なるものは、「打ち出の小槌はある」というストーリーに拠って立つのだろう。(その根拠を「半永久的に限界費用が低減しつづける輪転機のランニングコスト」と「内国債の永久機関にも比すべき無窮性」とのいずれに求めるのかは措くとして) ところが、今度必ずあるという増税を通じて人々は、「打ち出の小槌はない」という認識を改めて植えつけられる。 景気の気、そのもとをなす「期待形成」とやらに、この「学習」がどのような影響をもたらすか、まことに興味深い社会実験が今まさに行われようとしている。 かくて、「この国はもう一度近衛内閣末期からやり直すことになるのさ」 (私は所謂「アベノミクス」に対して今なお半信半疑の者です。が、「アベノミクス」のイデオロギーに即すれば即するほど、今回の増税が愚策にしか映らなくなることだけは、よく理解できます)

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  2. button より

     消費税増税を今やる理由はさっぱりわからないので、全くやるべきではないですが、それよりも公共事業や投資減税をもっと大々的に且つ長期的(10年以上)に継続して行ってほしいですね。デフレ脱却する気あるのか。 現状で法人税減税とか頭悪すぎる。企業が景気のいいところに投資するのは当たり前。誰が不景気のままの国内に投資するかよ。海外勢を呼びこむとか言ってるけど、デフレで不景気の地域に投資するアホはおりません。まさにアベコベノミクス。こうも早く4月の西部ゼミでの予言が当たってしまうとは…。

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  4. 合 理化 より

    ごうだたけし   さん   (気になる名前だ)‥‥剛田剛  ? 上から読んでも下から読んでもごうだたけし   もしかしたら  糊は糊でもノリの良いしつこさの方?。‥‥蔵 平中、酷才集団シカゴボーイズえんぐりっしゅには出てこない面白いさだ。こんなふざけたコメント、編集カットされるだけだ。(ごめんなさい)「ジョキジョキジョキジョキジョキジョキジョキジョキジョキジョキ」よくもまぁ切りまくるマスコミざんすっ。 

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  5. 長谷川幸洋さんによると より

    ニコ生「ジャーナリスト長谷川幸洋が語る原発、アベノミクス【霞が関政策総研】」の48分過ぎから長谷川幸洋さんが消費増税について言及しています。要約すると、———–・8%にする代わりに2%分を減税するか、もしくは同じく2%分の5兆円規模の補正予算を組むことを検討はしている。・減税案の中身は法人税減税、投資減税、賃上げ減税、+可能なら所得減税で計5兆円。・財務省は5兆円の補正予算案(歳出拡大)+微々たる程度の投資減税に固執。(減税してしまうと財務省の歳出権が縮小してしまう)・安倍さん菅さんは減税派。財務省案は却下している。———-以上が総理x財務省の構図。さらに番組では、「投資減税も効果が薄いのではないか。消費増税でマーケットが縮むのに、そこに投資しようとする企業があるの?」ということを言われてました。片岡剛士さんが中日新聞の取材で同じことを指摘しておりましたが、確かに効果が少なそうですね。ということで、来春8%に増税というのはまだ決まっていないようです。物別れのまま来月を迎えてくれませんかね。しかし、増税するなら単発5兆円の補正予算なんかではなく、減税案通りにしないとマイナス成長に転落する可能性があるでしょう。増税は毎年8兆円以上の規模の負担がのしかかるんだから。そして、高橋洋一さんの「消費税増税すると予算のキャップがなくなる」というのは、増税はバラマキ権限拡大のためだから当然予算は拡大される(キャップがなくなる=際限なきバラマキという意味)、ということを意味するらしいです。「通常は概算要求に上限があるはずなのに来年度予算にはそれが見当たらない」とご本人がラジオでそうおっしゃっていました。増税したって社会保障や国債の償還にあてるつもりなんかないという証ですね。(そもそも名目GDP4%成長を続ければプライマリーバランス黒字化には到達するようですし)最後に、リフレ派と分類されている経済学者は実はなんでもかんでも金融一辺倒ではないと思いますよ。知る限りにおいて今リフレ派と呼ばれている複数の経済学者は2000年代のデフレ期の構造改革に反対していました(岩田日銀副総裁含む)。デフレは貨幣現象だから消費増税とデフレは関係ない、と言っているのは山本幸三衆議院議員です。→「消費税増税は、財政健全化や社会保障財源確保の視点から考えればよい話で、しかも増えた税収はいずれ社会保障費として支出されるので中長期的にはGDPに対し中立的だと考えるべきだろう。」こんなのは年収100万でも100年溜めれば1億円プレーヤーですというのと同じ主張です。中長期的にもGDPに対し中立的とはなりませんね。「中長期的にいずれ支出」されるということはしばらく投資や消費に回らないと言う意味です。逆にその間そのお金がぐるぐる回ればGDPは拡大しますよね。山本議員はデフレ期に復興増税すべきでない、97年以降のデフレの原因は消費増税だと言っていたのに、最近言説を変えました(ウソではありません。ログがしっかり残っていますよ)。ネットの時代、こんなことをしても簡単にバレますね。

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  6. トマト食べなきゃ より

    >仮に増税のデフレ効果が心配なら、インフレ目標を4%に引き上げるとか、もっと量的緩和するとか、金融政策で対処すりゃいい。そういう議論じゃないと筋が通らないんじゃないでしょうか?ここです。デフレが貨幣現象だとおっしゃる人たちのおかしさ。金融政策でどうにでもなるという理論なら、消費増税での経済への悪影響も金融政策でどうにでもなるはずなんですよね。にもかかわらず消費増税に反対する人たちには、デフレは貨幣現象だとのたまう方たちが多い。彼らの理論なら消費増税に反対する理由はないのではないでしょうか。むしろ「消費増増税?おkおk、金融政策でなんとでもできらっしょー」とか強気な発言がでてこないと変です。デフレを貨幣現象だとする人、浜田さんを支持してきた人は、自分の矛盾に気づいてほしいですね。竹中さんは絶望感を与えることについては稀有な才能の持ち主です。そして彼を国士だと信用する安倍総理は…

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  7. 名前はまだ無い より

    「金融緩和で経済は回復、家族の絆も復活、髪もフッサフサ、そして雪のような白い肌になる」と効いていたのですが嘘だったのでしょうか?東田さんは浜田先生の言っていることの整合性を批判されていますが我らが山本幸三先生は「デフレは貨幣現象だから増税しても問題なーし」と非常に論理的整合性を持った男前な意見を述べられています。さすがですね。しかし私にはアベノミクスと新自由主義の違いが分かりませんね。全然分かりません。ただ「小泉でも消費増税まではやらなかった」という暗澹たる気持ちになりつつはあります。まあそうなるのは安倍さん個人の問題だけではないのですが。『中韓外し』の安倍外交は中国への環境援助を約束した上に谷内参与、飯島参与、斉木事務次官、西村・副内閣相、今度は山本科技相と下村文科相(etc)、と悲しくなるほど一生懸命訪中していますが日中関係改善の兆しはなく、尖閣問題に窮した安倍さんはより従米路線にどんどん突っ込んでいくのではないかと危惧しています。シリア問題での対応を見ていてもけして楽観できる状態ではないですね。そして草の根保守はどうでも良いような問題で大分裂。心配しなくても消費税は上がります。私は節約につとめます。

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  8. cheesetoast より

    消費税は10月1日まで決まってないんだぞ、と突っぱねているのは上念さんだけになってしました。三橋さん曰く「とくに貧しい人が困る」消費税や新自由主義は藤井先生や東田さんにも困る状態ではないので「あーあ、疲れた」と放り出しても何も問題はないのでしょう。もう日本は「美貌の都」ですね。

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  9. ごうだたけし より

    PS以降の文を書いているのは、東田さん本人でしょうか?それとも三橋事務所の方でしょうか?消費税増税せずとも財政再建はできる――嘉悦大学教授 高橋洋一あれれ?消費税増税すると景気が後退し、税収が減少するということはコンセンサスを得ているという話でしたよね。消費税増税すると予算のキャップがなくなるってどういう意味ですか?

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