FROM 三橋貴明
【今週のNewsピックアップ】
●TPPの密室交渉は許されない
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11579640303.html
●消費税を増税する理由は何もない
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11580935405.html
TPPや消費税を推進する人の特徴は、「抽象論」しか話さないことです。
「国を開くんです。アジアの成長を取り込むのです。中国包囲網です。日本の農業は世界に羽ばたけます。まさか、国を開くのに反対するんですか?」
「国の借金がGDPの二倍に達しています。将来世代にツケを残さないための増税です。そもそも、消費税増税は国際公約です」
この手の抽象論に、三橋たちが容赦なく「具体論」で反対するわけですが、そうすると彼らは「別の抽象論」を持ってきます。先日、あるイベントで国家基本問題研究所の田久保忠衛氏が、
「TPPは国を開くためにやるんです」
と仰ったので、三橋が例により、
「国を開くって具体的に何ですか? 日本の関税は諸外国よりも低く、十分に国を開いているわけですが。それとも、グローバル企業の為に国内の制度を変えることが『国を開く』という意味なんですか? 国を開くという抽象論のために、日頃から文化や伝統や歴史を大切になどと言っている人が、アメリカのグローバル企業のために日本市場を差し上げるというわけですか? くだらない抽象論はやめて、具体論で議論しましょうよ」
と、申し上げたところ、今度は櫻井よしこ氏が、例の口調で、
「女性として、反論、させて、頂きます。アジアの、成長・・・」
と言いかけたので、三橋は空気も司会者の怯えた視線も無視して、
「何がアジアの成長ですか。TPP交渉参加国のGDPは八割が日本とアメリカです。TPPにアジアなんてないんですよ」
と反論すると、櫻井氏が、
「アメリカにモノを売るという選択肢も・・・」
と言ってきたので、容赦なく、
「アメリカに売るものといえば、家電と乗用車でしょ? アメリカにおける家電の関税は5%、乗用車は2.5%に過ぎません。そんなものを取ってもらうより、アベノミクスで円安が進んだ方が輸出企業の競争力は上がりますよ」
とやりましたので、三橋は今後永遠に、国基研のイベントに呼ばれることはないでしょう。
まあ、それはいいんですが、ガチで討論すると、TPPも消費税も推進派側は勝ち目がないのです。何しろ、TPPも消費税も「やってはならない理由」はいくらでも上げられますが、「やるべき理由」は皆無なのです。
もちろん、あらゆる政策は善でも悪でもなく「タイミング」です。将来的には、日本の消費税増税やTPP参加を「やるべきとき」が来るかも知れません。未来がどうなるかなど、誰にも分かりません。
とはいえ、現時点では全くダメです。そんなことは(恐らく)分かっているからこそ、推進派はやたらと「抽象論」でやってくるわけです。我々はともかく、一般の国民に対しては、抽象論で「黙らせる」ことができます。
抽象論とは「相手に思考停止させ、沈黙させる」ことを目的にした手法なのです。もちろん「レッテル貼り」も同じです。
抽象論やレッテル貼りに対し、黙っていてはいけません。言葉、フレーズ、用語の意味をきちんと考え、相手に「定義」を問いかけて下さい。特に、TPPも消費税も経済絡みの話なので、「数字」でやるのが効果的です。
さて、参議院選挙が終わり、勝負の秋が近付いてきました。
PS
もし、あなたが「日本のTPP参加は許せない」
「日本が<第2の韓国>にしたくない」とお考えなら、、、
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980_2013_07/index.php
【三橋貴明】TPPの密室交渉は許されないへの12件のコメント
2013年7月30日 3:04 AM
安倍政権になってから危機感が強くなったのは俺だけだろうか?表現の自由などを縛る改憲案といい、児ポ法といい、青健法といい。とどめにTPP。これらを許してしまうと民主主義が完全に潰れてしまう。絶対に阻止しましょう!
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2013年8月1日 1:38 AM
>>三橋は空気も司会者の怯えた視線も無視してそうそう、中野さんが特ダネでとった態度ではないですが、敢えて空気を読まずに正論を堂々と言う 抽象論で日本をぐちゃぐちゃにしようとする輩は完膚なきまでに叩きのめすことが重要ですよね。中野さんの痛快な姿が見られないのは残念ですが、三橋さんが見事にそれを引き継いでくださると信じています。 しかし、そのためにはTPP推進の本家本元である安倍批判を避ける という事だけはやらないでもらいたい。 せっかく当選確実だった参議院選の出馬を蹴って新自由主義者に「言論で立ち向かう」決意をされたのです。 その道を選んだ以上は中途半端で終わらせず、安倍総理も含めた新自由主義者と徹底的に戦いましょう。
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2013年8月2日 5:28 AM
コメントありがとうございます。正確には、日本とは何だ?ではなく、軍事と経済で覇権を握った日本とは何だ?ですね。未来は判りません。
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2013年8月3日 10:20 PM
冗談は櫻井よしこさんにお見事です。それから、TPPも消費税も「やるべき理由」は皆無でなくタブーなんでしょうね。三橋さんの活躍が継続できることを祈ります。
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2013年8月4日 3:59 PM
国基研ってなんだと調べたら、公益財団法人 国家基本問題研究所、、、、、、、、、、藤井先生が後援して、櫻井さんがやっぱりあんまりだったやつでした。====JINF: 日本の復興と再生 3.11から一年sm17705776
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2013年8月6日 1:26 PM
最近の三橋さんはなんだか気合が入っていますね。先週のチャンネル桜の討論でも思いましたが、まさに鬼気迫る感じがします。それだけ危機感があるのでしょうね。また、黒田総裁もついに消費税について言及してきました。まさに一斉攻撃を受け止めなければならない状況になってまいりましたが、それでも諦めないで、少しずつフロントラインを押し上げ、いつかみんなの力でスクラムトライを決めましょう。これからも女子供容赦せず、間違った輩には、「断じて行えば鬼神も之を避く」の覚悟で、なおいっそう気合を入れて頑張ってください。私も微力ながら参戦していきたいと思います。それでは!
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2013年8月7日 6:34 AM
自由貿易で、たとえば「アジアの成長を取り込む」これは裏を返せば新興諸国の自立的な発展を阻害する(施先生談)ということです。>「日本語が使えないだと!?それは非関税障壁だ!」↑そしてあなたのこれ。なんで日本が外国のまねごとをやらなければいけないのでしょうか?日本的ですか?っていうと日本とはなんだとご批判があるでしょうがね
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2013年8月7日 6:09 PM
現政権だとTPPも増税も規定路線でデフレorスタグフレ直行なんだろうな。日本がデフレだと諸外国が喜ぶらしいしTPP加盟・産業構造改革・税制改革(消費増税・法人税減税)・法改正のコンボ入ったら外国に主権渡してポチ以下になりタケナカワタナベミキタニが国民を締め付ける世の中に…地獄じゃんw結局この国のガンであるネオリベその他が消えないとダメなんでしょうね。ネオリベ消えるまで国が持てばいいけどそれまでに何人死ぬことやら…
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2013年8月8日 11:56 AM
コメント失礼致します。仮にですが、沈みゆく米中を後目に日本が覇権を握ったとして、更には充分な交渉力と、強力な武力を身に着けたのであれば、TPP推進すれば良いと思います。アメリカを含めた参加国の公用語は当然ながら日本語で。「日本語が使えないだと!?それは非関税障壁だ!」ってな具合で交渉できるなら是非参加すべきです。未来の事はわかりませんけれども。
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2013年8月9日 9:48 PM
言葉の定義の曖昧さが無責任な発言を生み出す原因。世の中へ発信する者として、最低限の責任として、発信する言葉の定義だけは明確にして頂きたい。曖昧な言葉の発信は無責任社会拡散の原因。悪が国を亡ぼすのでは無い、愚かが国を亡ぼす。知らざる罪でさえ国を亡ぼす。時と所と位に相応しい行動を取れない識者ならば発信をやめて頂きたい。全ては経世在民、日本国を愛する者の為の政策論議を願う。
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2013年8月10日 7:22 AM
>もちろん、あらゆる政策は善でも悪でもなく「タイミング」です。将来的には、>日本の消費税増税やTPP参加を「やるべきとき」が来るかも知れません。未>来がどうなるかなど、誰にも分かりません。消費税増税については同意しますが、TPPについてはもしTPPによってデフレになったとき国内保護政策ができなくなり、さらに米韓FTAのようにラチェット規定などが盛り込まれるようなことがあれば長期的に見て最悪の政策と言えるのではないでしょうか。
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