政治

2020年11月12日

【小浜逸郎】アメリカ大統領選の背後に蠢くもの

From 小浜逸郎@評論家/国士舘大学客員教授

 

これを書いているのは2020年11月11日です。

アメリカ大統領選がまだ決着を見ていない事実については、多くの人がご存知と思います。
それにもかかわらず、世界のマスコミはバイデン氏当選を報じ、日本を含む先進諸国首脳は、すでにバイデン氏に祝辞を送っています。台湾の蔡英文総統までも祝辞を送っているのです。
けれども現時点で、信頼のおける情報を総合すると、次の事実が確実です。
①トランプ氏はまだ敗北を認めていない。
②共和党陣営は、これからが本当の選挙戦であると言明している。
③開票がすべて終わったわけではない。
④今回の投票では、バイデン陣営による大規模な不正が行なわれた。
⑤各州で民主党の不正と11月3日の選挙無効を訴える訴訟がいくつも起きている。
⑥これらの訴訟が却下された場合、最高裁まで上訴されることが確実視されている。
⑦いくつかの州では再集計が検討され、ジョージア州ではすでに再集計が決定している。
⑧中国、ロシア、北朝鮮、メキシコ、ブラジル、トルコは、まだバイデン当選を認めていない。

この未曽有の混乱で、焦点となるのは、次の二つでしょう。
A.民主党の不正の実態としてはどんなことが挙げられるのか
B.これから大統領が正式に決定されるためのプロセスはどうなっていくのか

Aについて。
・ウィスコンシン州、ミシガン州で、一夜の間に12万票、13万票という大量の偽の投票用紙が持ち込まれ、それらがすべてバイデン票だった。
・全米で少なくとも15の州で、大量のトランプ票をバイデン票に自動的に変換させるソフトウェアが導入されている。ミシガン州では、6000票のトランプ票がバイデン票につけかえられた。
・郵便局員や選挙スタッフが、宣誓供述書を提出した上で、投票締め切りを過ぎて届いた票に、投票日当日の日付を付けるように上司から指示されたと証言した。
・不正票の中には、すでに死んだ人の票や18歳未満の人の票、引っ越して州の外部に住んでいる人の票などが大量に含まれている。これらはすべてバイデン票である。
・ペンシルベニア州(特にフィラデルフィア)では、共和党の監視員を強制的に排除したり、共和党支持者が投票に来た時には水性ペンを渡して認識不可能にしたり、本来州議会が決めるべき投票締め切り日を役人が3日延長を認めるなどの決定をした。
・郵便投票用紙のかなりの部分が、事前にバイデン側にマークシートされていた。
・投票用紙を売買する現場の動画や、いくつもの大きなバッグに詰まった投票用紙を業者がトラックに詰めて運ぼうとしている動画が公開されている。
まだまだあるでしょうが、とにかく民主党サイドで膨大な不正が行なわれたことは確かです。大統領選挙では、昔から不正が行なわれてきたことは有名ですが、今度のような露骨な形で行われたのは前代未聞と言っていいでしょう。
日本のどのマスメディアも、トランプ陣営の訴訟提起を報じながら「証拠を示さなかった」と締めくくっていますが、証拠を公開すれば、被告側が証拠隠滅を図ることは明白です。検察や警察が、犯罪容疑者の証拠を、法廷開始以前に公開するでしょうか。
さらに、NHKをはじめ、日本のマスメディアは、ジュリアーニ元ニューヨーク市長が暴いたジョー・バイデン、ハンター・バイデン親子の中国との醜悪な癒着関係について、まったく報じていません。日本や世界のマスメディアは、ぐるになって民主党に加担しているのです。日本の一部のマスメディアは、トランプ氏は身内までが見放しているのに往生際が悪いなどという、民主党寄りのメディアが流しているデタラメ情報を、そのまま報じている始末です。往生際が悪いといった指摘は、日本人の道徳感情をいたく刺激することでしょう。
しかし、トランプ陣営は、はじめからこうなることを見越して、合法的な戦略を取っているだけのことです。私たちは、アメリカという権謀術数にあふれた政治的国家が、目的遂行のために合法的であるかぎりはいかなる手段をも取ろうとする強靭な政治的意思を秘めている光景に立ちあっているのです。良し悪しはともかく、アメリカ大統領の選出は、国民の投票が最終決定手段なのではないという事実を、私たちは肝に銘じて知るべきです。心あるアメリカ国民なら、往生際だの潔さだのといった日本人好みの「切腹美学」的判断など歯牙にもかけないでしょう。政治と道徳とは同じではありません。

このような組織的不正(ボケじいさん・バイデンが投票日前にそのことをうっかりしゃべってしまいましたね)の背景には、当然、中共独裁政府の間接侵略が考えられます。そう、これは共和党と民主党の闘いを超えて、アメリカ本土を戦場とした米中戦争なのです。

それはともかく、ではどのような手続きでトランプ氏は、当選を果たそうとしているのか。
アメリカの大統領選挙の仕組みはたいへん複雑ですが、概略次のような手順を踏みます。
まず最高裁判事の判断ですが、5人の保守派の判事がトランプ陣営の主張に賛成票を投じると、トランプ氏は、米国大統領に再選されます。
もし保守派判事5人のうち1人が、トランプ陣営の主張に反対票を投じると、最高裁では決着がつかないことになります。すると、舞台は連邦議会に移ります。12月8日までに選挙人が決定しないと12月14日の選挙人投票が実施できなくなるので、連邦議会で大統領を選出しなければなりません。上院で副大統領が、下院で大統領が選出されます。
ただし、議員全員が議決に参加するわけではありません。下院で各州一人ずつの代表50人の投票が行われ、過半数を得た者が大統領に選ばれます。それが2021年の1月6日です。下院議員全員では民主党が多数を占めていますが、各州一人ということになると、共和党が多数を占める州が26、民主党が多数を占める州が22と、共和党のほうが優っています(残り2州は比例代表制)。しかし共和党議員が必ずトランプ氏を指名するとは限らず、後の暴動などを恐れて日和る者も出てくる可能性があるので、必ずこの50人の代表投票で共和党が勝つとは限りません。
さらに、もしも下院で、トランプ氏もバイデン氏も過半数を獲得できなかったら、大統領が決まらないことになります。その場合、共和党が過半数を占める上院で現副大統領のペンス氏が副大統領に選ばれれば、ペンス氏が大統領職を代行することになります。
さらにさらに、ここでも共和党上院議員に棄権者が出て副大統領が決まらなかった場合、ペロシ下院議長が大統領職を代行することになります。ペロシ下院議長は民主党で、トランプ氏とは犬猿の仲です。

以上のようなややこしい過程を経て初めて大統領(代行)が決まるので、トランプ氏は、この長い過程での勝算をあらかじめ頭に入れていて、いま法廷闘争に打って出ているわけです。

ところで、一つ懸念があります。
私は、最終的に大統領選自体はトランプが勝つとみていますが(間違ったらごめんなさい)、中国、ロシア、北朝鮮、メキシコなど、アメリカと仲のよくない国々が、バイデンの勝利宣言を認めていない事態に不気味なものを感じます。
それに、このたびの民主党の不正は、まるでそれに気付いてくれとでもいうように、あまりに露骨で幼稚とさえ言えないでしょうか。これも考えてみれば不気味です。
陰謀論めきますが、中共は、本当はトランプに勝たせて、それによって生じる国内混乱に乗じて自国の覇権欲望を満たそうとしているのではないか? 実際、習近平氏は、来年1月まで、いやトランプ氏の就任によってその後も増大するであろうアメリカの混乱状態を、台湾攻略の絶好のチャンスとみているという囁きも聞かれます。

さあ、もしこのわたしの懸念が当たっているとすると、仮にトランプ勝利を手放しで期待するわけにいかなくなりますね。まさに地球を巡る巨大ギツネと巨大タヌキの化かし合いです。ただ、習近平や極左や、さらには世界秩序の混乱によって得をするディープステートの連中が、無能でボケのバイデン氏を傀儡に立てて、世界や日本を思い通りに動かすようになるよりは、この際トランプ氏に頑張ってもらって、超大国アメリカの分断を統合し、国家秩序を維持してもらい、その上でチャイナの横暴に力を合わせて闘う方が、日本にとってはるかにましだろうと思う次第です。米中戦争は長くなりそうです。

*参考資料
及川幸久:
https://www.youtube.com/watch?v=vSCtZlO8t5Q
https://www.youtube.com/watch?v=jWgld56SlBo
https://www.youtube.com/watch?v=YNnNaxMuqVI
田中宇:
http://tanakanews.com/201106election.htm?fbclid=IwAR33luvFX6QbhfrGpio4hPOchY2aueafzIeMFJf4xxyXdSs-v_sJURSChCg
https://tanakanews.com/201107election.htm?fbclid=IwAR0GhQTvQuaaFvUXgQ8AejsaI3kOM_XwCpiXxMqBZmDFq5-Dx_CCzFCyAB4
藤井厳喜:CFR FAX NEWS Novenber9
あえば浩明:https://www.facebook.com/jikido.aeba
美津島明:
https://blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/117b4579bed260ec401db435fa79a0f2?fbclid=IwAR1mse9QHfxwAYM_Ifc8NQmTPMntS4fRus6GC4oBawrdJ3RQO_-_LjY1iHo
ケント・ギルバート:https://www.youtube.com/watch?v=GeQben_bByU
エポックタイムズ(大紀元時報):
https://www.youtube.com/results?search_query=%E5%A4%A7%E7%B4%80%E5%85%83

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https://ameblo.jp/comikot/

●ブログ「小浜逸郎・ことばの闘い」
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【小浜逸郎】アメリカ大統領選の背後に蠢くものへの4件のコメント

  1. 大和魂 より

    わたくしは、どちらが大統領になっても日本に与える影響は結果的に『51対49』程度かと考えております。それはトランプ政権の人事でも明らかなように政権発足の二年足らずで国防長官や大統領報道官、さらにはトランプ政権のエンジンに相当する戦略司令官の正と副『バノンとセッションズ』を早々に解任した時点でアメリカファースト船は行き先を失ったからです。そしてそれらを踏まえれば、この先もトランプ政権となったところで、これまでの日本に対する方針が約束される確証はどこにもないことは国際政治の歴史が明確に示しているからです。

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  2. たかゆき より

    米露の お次は
    米支  ですか、、

    なんたって 宦官という
    タマ抜きの 素敵な制度を つくった
    お国

    シナを 舐めて 甘やかし つけあがらせた
    アメの タマを 抜くなんて

    朝飯前で ございませう

    タマ ご 飯 いただき まうす ♪ 

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  3. タカッキー より

    日本ではほとんど報じられていないハンター・バイデン氏の不正の数々と、それに親父がかかわっていることの動かぬ証拠が明らかになれば勝てるでしょう。

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