【今週のNewsピックアップ】
「経済をまるで分かってない」はお前だ、
自民党の税調幹部
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12825922682.html
消費税減税に背を向ける自民党に価値はない
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12826042641.html
岸田総理の所得税減税指示に対し、
自民党税調の幹部が、
「インフレで困ってるわけでしょ?
それなのに減税して消費喚起なんて、
経済をまるで分かってない。
官邸が好き勝手言いすぎだよな」
と、発言したと報じられています。
改めて、所得創出のプロセス。
【所得創出のプロセス(実体経済)】
http://mtdata.jp/data_75.html#process
我々生産者は働き、
財やサービスを「生産」し、
顧客が「支出」し、「所得」を得ています。
所得創出のプロセスにおいて
「生産」「支出」「所得」の三つは
必ずイコールになる。
そして、生産の合計が国内総生産、
つまりはGDPです。
とはいえ、生産、需要(支出)、所得の三つは
必ずイコールになるため、
実はGDPには
「生産面」「需要面(支出面)」
「所得面」の三つがあり、
三つのGDPの面は必ず一致する。
これを、GDP三面等価の原則と呼びます。
経済が国内で閉じているならば、
物価の上昇は「支出の拡大」であり、
同時に「所得の拡大」でもあります。
とはいえ、現在の物価上昇は
輸入物価上昇に起因した
コストプッシュ型インフレです。
輸入物価の上昇により、
名目の所得金額が増えるのは
「外国の生産者」であり、
日本国民ではないのです。
我々は、所得が増えない状況で、
一方的に支出金額だけが増える。
だからこそ、実質賃金が
ひたすら落ち込んでいる。
というわけで、
中身については置いておいて、
「政府が国民から奪う所得を残す」減税は
経済政策として有効です。
たしかに、減税をすると
国民の可処分所得が増えるため、
需要も拡大するでしょう。
とはいえ、生産=需要(支出)=所得
なのですよ。
減税による国内の需要拡大は、
国民の所得を増やすことになる。
結局、件の自民党税調幹部は
国民に「貧乏なままでいろ」と、
言い放ったのも同然なのです。
もっとも、岸田総理のいう「減税」とは、
所得税の定額減税で、
1.例により、
「住民税非課税世帯」で線引きし、
国民の分断が進む
2.額が小さすぎる
3.時期が遅すぎる
(早ければ「来春」からの施行って・・・)
と、「やらんよりは
マシだから反対はしない」程度の政策です、
「増税メガネ」の岸田総理は、
とにもかくにも「減税した」という
実績を上げたいのでしょう。
ただし、法人税以外の「減税」は
財務省と
「出世を望む財務官僚」の逆鱗に触れる。
しかも、減税メニューがあまりにもショボく、
支持率回復には役に立たないというか、
引き下げに貢献することになる。
良いと思います。
財務官僚の「負け」に繋がる減税を打ち出し、
それでも支持率は上がらず、
国民から増税メニューの大合唱を受け、
自民党が敗北する。
それで良いと思います。
物価の上昇や実質賃金低下で、
ホントに、本当に国民が困っている。
それにもかかわらず、
消費税減税・廃止の議論を始めない政権や
政党に価値はないのです。
◆経営科学出版から
「年金倍増で日本経済は大復活する!
デフレの終わり、第二の「高度成長」の始まり」
が刊行になりました。
https://in.38news.jp/38nenk_blog
◆小学館から「日本経済 失敗の本質:
誤った貨幣観が国を滅ぼす」
が刊行になりました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4093888973
◆メルマガ週刊三橋貴明Vol756
インフレ率と銀行預金
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
物価上昇が継続すると、
銀行預金の実質的な価値が
下落していくという「事実」を、
日本国民は早急に思い出す必要があります。
◆メディア出演
「それ大事!」
地方自治と地方財源の真実を語ろう
[三橋TV第772回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/oKjbCS-gzLc
小林興起先生再登場
中露が日本に攻めてこないって、本当か!?
[三橋TV第773回]
小林興起・三橋貴明・saya
https://youtu.be/lFZHa3v_cwM
全銀システム障害から理解できる
銀行預金って何なんだ?
[三橋TV第774回]三橋貴明・saya
https://youtu.be/R9DwGoUR4Uc
日本は経済成長していない。
確かにその通りです。
ならば、日本経済を成長させるためには
どうしたら良いのでしょうか。
日本経済の成長に
本当に必要な指標、考え方、そして政策を、
わたし、シンガーsayaと共に
学んでいただくのが
「シンガーsayaの3分間エコノミクス
第二巻」です。
さあ、私と共に経済成長について
「ゼロ」から学んで下さい。
特別コンテンツとして、
三橋貴明&saya
「シンガーsayaが三橋先生に
ひたすら聞いてみた第一回」の
全編もご視聴いただけます。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/economics/
◆三橋経済塾
10月21日開催、
三橋経済塾第十二期第十回対面講義が
配信されました。
https://members12.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=2261
ゲスト講師は非公開でしたが、
あの方でございました。
インターネット受講の皆様、
お待たせいたしました。
◆チャンネルAJER
「全銀システムの障害と
供給能力の崩壊」(前半)
三橋貴明 AJER2023.10.24
https://youtu.be/jx7hZJU-HaY
【三橋貴明】消費税減税・廃止の議論を始めない自民党に価値はないへの1件のコメント
2023年11月1日 9:36 PM
ダイナさん「わかった。日本経済が20年以上も経済停滞しているのは政治家に経済知識がないからだ」
その通りだと思います。なにせ、コストプッシュインフレとデマンドプルインフレの違いすら理解してない政治家が日本経済のハンドルを握っているわけで、そりゃあ、失われた20年にもなろうというものですよ。日本で最もリスキリングが必要なのって実は政治家と官僚なんですけどね。
岸田首相「一回だけ減税してやるって言ってんのにまだ『増税メガネ』って言われてんよ!レーシック手術やればいいとでもいうのか」
三橋さん「我々はメガネをやめてレーシックをやれと言っているわけではなく、景気が悪い時に増税するのはやめてほしいと言っているのです」
経済同友会代表幹事サントリー社長・新浪剛史
「『財界のお偉いさんはスーパーで買い物をしたことがない』などと言われるが、失礼なことを言うな。私はスーパーにも行く」
泉房穂前市長
「論点は『スーパーに行くかどうか』ではない。『スーパーで値段を見て買い物を躊躇したりしますか』という論点だ」
泉房穂前市長
「庶民は『ああ、高くなったなあ』ではなく、高くて買えない状況だ」
泉さんのフォロワーの反応
「庶民的な感覚がないのは環境だから、まあ、しょうがないとして、庶民に寄り添う気持ちや想像ができないのは残念ですね」
お偉いさんたちは「増税はいいことだ」と思っているわけです。国民が政府に甘えないように、あえて厳しいことをやってやるのが愛情だと思っているので、ある意味では庶民に寄り添っているともいえるわけだ(苦笑い
どうしてこんなに傲慢になれるのかというと、その秘密はコチラをご覧ください⇓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
東大:学生の60%以上が、日本の所得上位14%の家庭出身
ハーバード大学:3分の2の学生はアメリカの所得規模上位20%の家庭出身
アイビーリーグ:所得規模の下位50%の家庭よりも、トップ1%の家庭出身の者の方が多い
マイケル・サンデル教授
「現代に封建制の『世襲貴族』が復活しつつあると考えています」
マイケル・サンデル教授
「努力すれば成功できるというのはただの”幻想”です」
マイケル・サンデル教授
「OECD(経済協力開発機構)のデータを見れば明らかです。これは、社会的地位の上昇に何世代かかるかを計測し、世界中の国を比較したものです。下位10%の家庭に生まれた人が中流階級に到達するまでにかかった世代数を計測しています」
マイケル・サンデル教授
「アメリカでは5世代、日本では4世代かかっています」
(マイケルサンデルの白熱教室より)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ぶっちゃけ、お偉いさん方が、どうしてお偉いさんになれたのかというと「親がお金持ちだったから」というのが大勢を占めるのだと思います。しかし、彼らはその成功を「親のおかげ」とは考えていないようだ。
<ピュー・リサーチ・センターが12年に発表した調査結果>
Q:自分の努力が成功につながると思うか
自分の努力が成功につながっている 77%
くわえて、こちらもご覧ください⇓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安藤裕チャンネル【議員特権!政治資金には相続税もかからない!】より
国会議員関係・政治団体の多額の資金が子供や親族に無税で受け継がれ、その潤沢な資金で政治活動が可能になっている
安藤裕さん「政治資金は相続税がかかりません」
安藤裕さん「親が資金をためて、それを子供が引き継ぐと、地盤も知名度も資金も受け継いだ、超有利な状態で選挙戦をスタートできる」
安藤裕さん「だから、世襲の議員は強い」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こうした選挙の話も聞くと、お偉いさんの多くが「親が金持ちだったから」お偉いさんになれたというのが実情なようですが、本人たちは
「自分が努力をしたから偉くなれた」
と思っているわけだ。
お偉いさん「偉くない奴らは努力が足りない」
お偉いさん「私のように努力をすれば”誰でも”私のように立派になれる」
お偉いさん「お前らが貧乏なのは努力がたりないせい。甘えないように厳しくしてやるのが愛情」
こういうわけですね。親のおかげで偉くなれた甘ったれに「厳しく躾される」って…なかなかに倒錯した状況になってまいりました(苦笑い
実際、自民党の大物議員なんかは
自民党の大物議員「コロナ禍の休業要請で経営が厳しいから粗利補償をしろって?」
自民党の大物議員「そうやってすぐに政府に頼るからダメなんだ!もたない企業は潰すから」
こんなことを言っていたわけでね。
私は、政府が国内産業を保護・発展させるのは当たり前だと思っていますが、彼らは違う意見なようで…ここは一つ、あえて彼らに倣って思考を巡らせてみましょうか。
以前、税理士の湖東京至さんが森永康平さんの番組で消費税について解説していました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
湖東さん
「消費税はヨーロッパで行われている付加価値税と同じだと言われています」
「まあ、兄弟みたいなものですが、『仕入れ税額控除』の仕組みがヨーロッパではインボイスだということです」
「日本の『仕入れ税額控除』の仕組みは帳簿方式になります」
「インボイス方式はフランスから始まったんですが」
「フランスがインボイスを導入したのが1948年です」
「どうしてインボイスを導入したのか?」
「フランスはそれまでは輸出企業に補助金を出していたんです」
「ところがGAT貿易協定ができて(輸出補助金が)禁止されてしまった」
「そこで、フランス政府と財界が話し合って『輸出したら輸出企業にお金が戻る仕組み(事実上の輸出補助金)を考えてくれ』と」
「そして1948年に出来たのが『輸出0税率』です」
「輸出の売り上げには0を掛ける」
「海外に製品を売った企業には製品原価にかかる分の金額が戻ってくるんです」
「これが(輸出補助金が)インボイス制度の本当の狙いなんです」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
消費税って何かというと
「輸出補助金」
なわけですね。21年度でみると1兆7千億円あまりが輸出大企業上位20社に支払われたそうで。
全国商業新聞第3528号2022年10月24日付
「2021年度 トヨタなど輸出大企業20社に 円安で増大 消費税還付1.7兆円超 中小業者は悲鳴 」より
さて、ここでお偉いさん的な思考で政策を考えるならば、こういう意見になるわけだ
「輸出補助金なんぞに甘えているから日本はダメなんだ!そうやって政府に甘えるんじゃない!もたない企業はつぶすから」
私は、「自分のことを自分で決められる民主制独立国家」として、輸出補助金も関税も大いに活用すべきだと思いますが、日本のお偉いさんは「政府に甘えるのはイカン」というご意見なようなので、それに倣うならば消費税は廃止一択ですよね?
「政府に甘えるな」
「政府に頼らず自分の力で成功を勝ち取るのだ」
そのように言っていた人たちは輸出補助金である消費税の廃止に賛同してくれるものと思っています。いかがでしょうか(笑
マイケルサンデル教授は現代に「封建貴族」が復活しつつあると警鐘を鳴らしていますが、封建社会になるということは次に来るのは「革命」ということに…わたしは、そういったラディカルなことはやりたくないので、そろそろ真面目に政治に向き合った方がいいと思います。
まあ、傲慢な政治家官僚と国民の半数が選挙に行かないなんちゃって民主制の国で何をやったところでもう手遅れな気がしていますが…ギロチンにかけられる段になってから気が付いても遅いんですけどね~
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
コメントを残す
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です