日本経済

2023年9月18日

【三橋貴明】移民受入であってはならない

【今週のNewsピックアップ】
ドライバー不足を外国人で
埋めようとしている日本国
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12820524786.html
大阪万博とサプライロス型インフレ
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12820776120.html

現在の日本は、長年、
デフレを放置したことによる
供給能力の毀損を受け、
コストプッシュでもデマンドプルでもなく、
「サプライロス(供給能力喪失)」型の
インフレに陥りつつあります。

つまりは、発展途上国化という
ゴールに到達しようとしているわけです。

もちろん、すでに物価は
多少上がっていますが、
これは輸入物価上昇に起因する
コストプッシュ型インフレです。

輸入物価上昇の影響を
完全に排除してしまうと
(そういう統計はないのですが)、
物価上昇率はゼロに近づくか、
恐らくはマイナスに突っ込むでしょう。

輸入物価上昇の影響の、
売価への転嫁
(やらなければなりません)が
進んだという話で、
別に需要が増大したわけではありません。

1997年のピーク以降、
公共投資削減、指名競争入札・談合叩き、
労務単価引き下げ等により、
建設業から200万人の生産者が消えた。
さらに、少子化が加わり、
土木・建設の分野は
超絶的な人手不足になりつつある。

建設技能労働者の労務単価を
対2021年1月と比較すると、
業種によっては10%以上も
上昇しています。

これが、サプライロス型インフレです。
建設躯体工事従事者の
有効求人倍率が9.8倍!
とんでもない状況になっているのです。

土木・建設業に限らず、
来年4月に勃発する24年問題は
各分野における人手不足を
深刻化させます。

2016年に働き方改革が始まったとき、
わたくしの感想は「???」でした。
もちろん、サービス残業や、
労働者の意に反する残業に対しては、
厳しい規制を設けるべきです。

ところが、実際に推進された「改革」は、
全体的な残業規制でした。
しかも、デフレ脱却を果たしておらず、
実質賃金も低下中。

このタイミングで残業規制を強化すると、
単に、
「残業代に依存して生活を
成り立たせている国民」が
困窮するだけの話ではないのか?

そして、思ったわけです。
この「改革」とやらは、
単に人材の供給量を減らし、
移民(外国人労働者)に
埋めさせたいだけではないのか、と。

無論、政府は
「労働時間を減らすことで、
生産性向上の投資を増やし、
実質賃金を高める」と、
表向きは言っていました。
とはいえ、総需要不足が
続いている状況で、
残業規制をしたところで、
投資は起きません。
というか、実際に起きませんでした。

働き方改革の中で最も影響が大きいのが、
もちろん「時間外労働の上限規制の導入」です。
上限規制を超過した場合には、
刑事罰が科せられます。

そして、土木・建設、運送、医療など、
当初は適用除外とされていた
「人手不足が深刻化していた業界」において、
24年4月、働き方改革が適用になる。

結果、さらに不足する労働力を
「外国人」で
埋めようとしているのではないか。
人手不足が深刻化するのは、
働き手にとっては良いことです。

とはいえ、解消手段は
「賃上げ」「生産性向上」でなければならず、
「移民受入」であってはならないのです。

◆一般参加可能な講演会のお知らせ
2023年10月4日(水)18時から
船橋市民文化創造館きららホール
http://mtdata.jp/BNI.pdf
講演「公益経済主義とBNI
マクロ経済学から見る経済のこれから」

◆経営科学出版から
「財政破綻論の嘘
99%の日本人を貧乏にした
国家的詐欺のカラクリ」が刊行になりました。
https://in.38news.jp/38zase_blog

◆小学館から「日本経済 失敗の本質:
誤った貨幣観が国を滅ぼす」
が刊行になりました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4093888973

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol750
サプライロス型インフレとデフレ脱却
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
24年問題や大阪万博は、
日本に「現場で働く生産者」の給与が
上昇していくデマンド型インフレを
もたらす可能性がるというお話です。

◆メディア出演

日本政府一般会計歳出において
唯一の国民を殺す予算
[三橋TV第754回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/xoEEa4obzx0

狂気のインボイス増税
インボイス制度導入賛成派、
お前ら誰のために戦ってたの?
[三橋TV第755回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/I_KeCh_xlsA

国民に「死ぬこともやむなし」
と主張しているに等しい財務官僚
[三橋TV第756回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/OL8rhU6qygw

特別コンテンツ配信中。

【豪華対談】
やまと経営者連盟お披露目スペシャル!
〜目醒めと団結のために必要なこととは!?
https://youtu.be/4I1t_ASq6p8

日本は経済成長していない。
確かにその通りです。
ならば、日本経済を成長させるためには
どうしたら良いのでしょうか。
日本経済の成長に
本当に必要な指標、考え方、そして政策を、
わたし、シンガーsayaと共に
学んでいただくのが
「シンガーsayaの3分間エコノミクス
第二巻」です。
さあ、私と共に経済成長について
「ゼロ」から学んで下さい。
特別コンテンツとして、
三橋貴明&saya
「シンガーsayaが三橋先生に
ひたすら聞いてみた第一回」
の全編もご視聴いただけます。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/economics/

◆三橋経済塾
9月16日、
三橋経済塾第十二期第九回対面講義が
開催になりました。
https://members12.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=75
ゲスト講師は篠原信先生でした。
インターネット受講の皆様は、
しばらくお待ちください。

◆チャンネルAJER
チャンネルAJER更新しました。
「お笑い大阪万博
とんでもないことになってるぞー」
(前半)三橋貴明 AJER2023.9.12
https://youtu.be/YYFptf8eLJ8

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【三橋貴明】移民受入であってはならないへの1件のコメント

  1. 利根川 より

    ポンコツエリート「自由貿易はいつだって正しい!リカードの比較優位論を知らんのか、アホめ!」

    ポンコツエリート「エネルギーなど輸入すればいい。そうだ、ロシアからガスを買おう」

    ポンコツエリート「自由貿易で経済的結びつきを強くすれば戦争なんて起きない。戦争なんて始めてしまえばロシアだって損をしてしまうのだから、そんな愚かなことはしないはずだ」

    ~~~~~~~ロシア・ウクライナ戦争勃発~~~~~~~~

    ロシア「これはロシアとウクライナの問題だ。それ以外の国がロシアに経済制裁を科すというのなら、我々もまた君たちにガスを販売するのをやめるが?」

    こんな経緯があって、最近では半導体をはじめとする重要戦略物資は自国、ないし自国経済圏で生産するというのが良いという傾向に変わってきました。「自由貿易はいつだって正しい!」なんて言っていましたが、そうでもなかったわけだ(苦笑い
     第420回三橋TVで三橋さんが室伏謙一さんと対談した際に次のようなことを言っています。

    三橋さん「私は何が正しいとか言うつもりはないんです。その企業とか国家に正しいソリューションというのはそのタイミングによっても変わるから」

    三橋さん「時期が変わったらまた適切な対応というのは変わるから」

    三橋さん「普遍的なソリューションなんかねーから。これ常識ですから」

    何が正しいのかは状況によっても分野によっても変わる。現在、三橋さんたちが積極財政をうったえているのは日本が需要不足だからです。また、エネルギーや食糧生産資材への補助を進めるべきだとの意見も、それが輸入頼りになると国民の生活や命にかかわるからです。

    ポンコツ「は?農家で廃業が増えてる?政府による補助が必要?」

    ポンコツ「廃業するのは個人の才能や努力不足!そうやってすぐに行政を頼るな、甘えるんじゃない!」

    ポンコツ「農家が減ると食料が?そんなもの輸入すれば済む」

    そして、ロシアーウクライナ戦争がはじまって世界中で食料の囲い込みが始まり海外から食糧生産資材を含めて物資が入ってこなくなった結果、輸入品が品薄になり、残り少ない輸入品の価格が爆上がりして国民生活を直撃しているわけだ。

    オウンゴールをぶち込むのが大変お上手なようで(苦笑い

    何が正しいかは状況によっても分野によっても変わってくるわけですがエリートたちは

    「自由貿易は”いつだって”正しい!」

    そのように言ってきたわけだ。これって、ヤバめの新興宗教みたいなものなんじゃないでしょうか…。
     ちなみに、イギリスが一度目の覇権国家になったのは、インドに対して強烈な「保護貿易」をやったおかげだそうで。インドの綿製品は買わないが、イギリスはイギリスで作った綿製品を大量に安くインドに売りつけ、インドの綿織物工業を破壊した。(正確には、イギリスは、自国の綿産業が発展するまでは「保護貿易」を行い、圧倒的な競争優位を獲得してからは「自由貿易」に転じた)また、アメリカがイギリスから独立できたのも、アメリカがイギリスに対して強烈な「保護貿易」を行ったおかげだという。
     「保護貿易」「自由貿易」どちらが正しいのかは状況や分野によっても変わる。フリードリヒ・リストは次のような言葉を残している。

    フリードリヒ・リスト「権勢の頂点に達すると、そこによじ登るのに使ったはしごをうしろへ投げ捨てて、他人が後から登ってくる手段をなくすということは、ありふれた処世術である」

    リスト「ここに、アダム・スミスの世界主義的学説の、また彼の偉大な同時代人のウィリアム・ピット及びその後継者たちのイギリス国政上での世界主義的傾向の秘密があるのだ」

    リスト「保護政策と海運の制限とによって自国の工業力と海運とを大きく発展させ、ほかのどんな国民も自国と自由競争を行うことができないまでになった国民がなし得る最も賢明なことは、この権勢へのはしごを投げ捨てて、他国民には自由貿易の利益を説教し、自分のことを、これまでは誤った道を踏んできたが今こそやっと真理の認識に達したと、悔やみながら告発することである」

    高橋是清はイギリスおすすめの「自由貿易」には引っかからなかったそうですが、現代の日本の政治家はアメリカがおすすめする「自由貿易」に引っかかって食糧安全保障をひたすら毀損していったわけだ。劣化に劣化がすすむ日本のエリート層。
     先ほども言いましたが、「自由貿易」「保護貿易」どちらが正しいかは状況によっても分野によっても違うのに、日本のエリート層は「自由貿易はいつだって善!」という善意(ヤバめの新興宗教)で話をするので、日本のエリートと貿易の話をするときはそこら辺のことを注意した方がいいと思います。
     それから、

    >>
    1997年のピーク以降、
    公共投資削減、指名競争入札・談合叩き、
    労務単価引き下げ等により、
    建設業から200万人の生産者が消えた。
    さらに、少子化が加わり、
    土木・建設の分野は
    超絶的な人手不足になりつつある。
    >>

    これも「自由競争はどんな分野であっても善!」という感じなんだろうな~という印象。指名競争入札いいじゃないですか…
     

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