日本経済

2019年8月28日

【藤井聡】今度は、「ランダル・レイ教授」を招聘したMMT国際シンポジウムを開催します!

From 藤井聡@京都大学大学院教授

http://www.cfeps.org/people/wraylr/より)

こんにちは、京都大学教授で、
表現者クライテリオン編集長の藤井聡です。

7月に、MMT(現代貨幣理論)の主唱者のお一人である
ステファニー・ケルトン教授が来日し、
MMTの国際シンポジウムで講演頂きましたが・・・
https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20190718_kelton/

これを機会に、「MMT」というキーワードが、
メディア上で連日取り沙汰されることとなりました。

例えば、メディア上では

「ピケティ以来の大ブーム」
https://diamond.jp/articles/-/210006

等とも言われる程の過熱報道ぶり。

ただ、
ケルトン教授の言葉を直接報道していた時には、
比較的「正確」に報道されていたのですが、
彼女の帰国後、
「批判の割合」(それも「不当」な批判の割合)が、
徐々に拡大していきました。

やはり、日本のメディアや財界、学界には、

「日本のためには、
日本の借金を少しでも減らすことが必要で、
そのためにも、財政規律が大切。
財政支出を拡大すると、
日本はトンデモないことになる。」

という思い込みが凄まじく浸透しており、
(それが政治屋・官僚・学者達の
 セコい“保身意識”と相まって)
MMTに対する激しいアレルギー反応
生じたわけです。

しかし、この一連のMMTの議論を通して、
経済政策についての日本の論調は
確実に変化しました。

今、MMT批判論者が口をそろえて言う言葉が、

「財政拡大し過ぎると、
 インフレが止められなくなる!」

というものですが、一方で、今やもう、

「財政拡大したって、
 デフレ脱却なんてできないんだよ」

だとか、

「日本の借金が増えすぎると、
 破綻することになる!」

だとかいう声は、
ほとんど聞かれなくなりました。

これは、ケルトン来日を契機とする
MMT論争を通して、

「財政拡大がデフレ脱却をもたらす」
「政府は、自国通貨建ての債権では破綻しない」

という二つの「事実」「真実」が、かつてより、
より広く、より深く世間に浸透したことを意味しています。

すなわち、ケルトンさんの来日は、我が国の
「令和の政策ピボット」(転換)
における「実質的な大きな成果」
もたらしたわけです。

それもこれも、ケルトン招聘を通してMMTを普及させ、
日本を救う「政策ピボット(転換)」が必要だとお考えの
一般の皆様方のたくさんのご支援・ご寄付の賜物です。

改めて皆様方に、心からの御礼を、
申し上げたいと思います。

・・・とは言え、このまま時間が過ぎれば早晩、
財政を巡る論調はかつての状況に
舞い戻ってしまうことは、ほぼ間違いありません。

それ程までに、
我が国の「緊縮」の空気は濃密なわけで、
「政策転換」は一朝一夕に
達成できるものではないのです。

ついては筆者は、ケルトン教授の帰国直後から、
貨幣と財政、経済、金融についての「真実」を
世間一般に届ける次なる取り組みが必要だと、
強く考えていました。

そんな中で、考えていた企画が、
ランダル・レイ教授の招聘

レイ教授は、MMTの重大な源流の一つである
ハイマン・ミンスキー教授の弟子筋にあたる方で、
MMTの土台を作り上げた最も重要な経済学者のお一人

そして今まさに、
著書「Modern Money Theory」の翻訳書、

『MMT現代貨幣理論入門』
https://www.amazon.co.jp/dp/4492654887/

が、東洋経済新報社から
出版される予定となっています(出版日は8月30日)。

この翻訳書は、本メルマガでもおなじみの
島倉原氏らが翻訳・監修しつつ、
中野剛志氏らが解説したもので、
MMTについての洋書の初の本格的翻訳書として、
そして、「令和の政策ピボット」における重要な出版として、
大いに期待されているところです。

ついては今回は、
出版社や翻訳者の皆さんにもご相談しつつ、
レイ教授に直接打診したところ・・・
大変有難いことに、
ご快諾いただくことができました!

詳細は、これから固めていく予定ですが、
前回同様、東京(可能なら国会議員会館)にて開催し、
広く一般の方にもご参加頂きたいと思っています。
(おそらく、10月中旬になる見通しです)

また可能なら、ケルトン教授の際にご対応頂いた、
素晴らしい(!)通訳者の方にもご協力いただき、
分かりやすく一般の方にも、
レイ教授のお話をお届けしたいと思っています。

そして当日の様子は、
インターネットの動画や雑誌記事などを通して、
さらに広く公表して参りたいと思っています。

また今回は、東京だけでなく、
関西でのイベントも企画したいと思っています。

京都大学の教室を使いまして、

レイ教授を交えてより深く、
より突っ込んだ議論をするMMT研究会

を開催したいと思っています。

もちろん当日は、
一般の方々にも(そしてもちろん学生さんにも!)、
研究会の様子を幅広く傍聴いただきたいと思っています。
(同時に、当日の様子の動画を、
おって配信することも考えています)

こうした機会を通して、皆様には是非、
MMTの理解をさらに深めていただきたい
思っております。

そうした適正なMMT理解は、
日本の未来を着実に「明るいもの」
転換(ピボット)させる重大な契機となります。

詳細が決まり次第、
改めてご案内差し上げたいと思います。

何卒、よろしくお願いいたします!

 

追伸1:
表現者クライテリオンの最新号はMMTについての大特集
。ケルトン講演のレポートやミッチェル教授の原稿の翻訳記事、国内のMMT研究者の皆様からの本格的な記事等、国内雑誌としては、「はじめての本格的MMT特集」となっています。是非、ご一読下さい!
https://www.amazon.co.jp//dp/B07TMRRBX8/

追伸2:
この特集号では、自民党の西田昌司衆議院議員と、公明党の竹内譲公明党財政金融部会長(衆議院議員)と当方の三人のMMT政治鼎談を行っています。その一部を下記に公開しています。是非、ご一読ください。
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20190820/

追伸3:
表現者クライテリオンでは、これからも「令和ピボット」に向けた特集をどんどん企画しています。次号は、総理戦後最長の在任期間に達した「安倍晋三特集」。どういう切り口になるか(笑)・・・ご関心の方は是非、定期購読もご活用ください!
https://the-criterion.jp/subscription/

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【藤井聡】今度は、「ランダル・レイ教授」を招聘したMMT国際シンポジウムを開催します!への6件のコメント

  1. たかゆき より

    悔い改めよ と

    宣教師 来日ですか、、

    はたした
    緊縮財政門徒宗やら
    戦後レジーム比叡山 やらが

    改宗するとは とてもとても
    思えません。。

    では どうするか

    信長に 倣え で ございませう ♪

    返信

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  2. 神奈川県skatou より

    先日の令和ピボットニュースで紹介のあった、ニコニコ大百科「商品貨幣主義」の記載、自分もよく読んでみたのですが、あまりに痛快、あまりに精緻、あまりに真理。
    「こ、これは・・・」と唸ってしまいました。

    官製ブーム、ステマなどむりやり興された流行とちがった、まさに湧き上がるなにかを感じさせます。

    >という思い込みが凄まじく浸透しており、
    >(それが政治屋・官僚・学者達の
    > セコい“保身意識”と相まって)
    >MMTに対する激しいアレルギー反応が
    >生じたわけです。

    このような抵抗は断固として戦わなければならないわけで、こここそ負けてはいけない勝負所かもしれません。もはや中身での勝敗は動かしがたく、それでも主導権を得られないのは、このような障害から来るのではと思われます。

    過去、正しくとも負けた例は多々あったはずです。
    広範を制した理由が正しさでないことは、よくあることです。
    ならば肝要なのは、正しさで闘うのも大事ですが、いかにこれら抵抗を処理するか。正面突撃でなく、です。
    #正面突撃は遭遇戦であり、攻城戦、陣地攻撃は包囲戦、
    #後方攪乱、兵站分断、等々、過去の戦史は参考に
    #なるのかもしれませんね。

    >それ程までに、
    >我が国の「緊縮」の空気は濃密なわけで、
    >「政策転換」は一朝一夕に
    >達成できるものではないのです。

    権威の保身と、過去の長い流布の実績で強固に見えますが、それが頑強に地盤から支持されているとも思えません。正体見たり枯れ尾花、かもしれません。

    藤井先生のご活躍を熱く熱く応援しております。

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  3. 大和魂 より

    藤井先生を始め純心ある皆様の行為に深く感謝申し上げます。ただ財務省関係者の安倍応援団も主流派経済学の合意形成に向けて、かなりの方々を懐柔している模様であります。それにしても、反日活動の謀略と隣り合わせですから十分に気をつけられて下さい。ただし、正義面する奴らは心底許しがたく存じます。

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  4. とすくん より

    「何だか当たり前のことを言いに行ったら感心されて講演料までたんまり貰えるぞ。」って感じでしょうか?先方にとっては。日本人の欧米ブランド信仰も行き着くところまで行ってますね。日本にも先生のような立派な提言されている識者は居るというのに。ホントに嘆かわしい限りです。

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  5. ヴォルク・ハン より

    ケルトン教授が声明を発表されたようですが、ランダル・レイ教授に来日して頂けるのでしょうか?せっかく邦訳が出たことでもあるし、レイ教授が些事にこだわらない見識をお持ちであることを願うばかりです。

    *****************************

    『MMTは左翼リベラル専用の経済思想なのか?』
    7月に来日したケルトンのFacebookに事の経緯が出ていて、MMNなる組織?が、絡んでいるらしく、MMTを広げる団体?なのでしょうか?要するに左派リベラルの人々の為の経済思想としてMMTを捉えている様子です。ケルトンが来日して、日本の保守系の人物と会ったのが「けしからん!」という事らしいですナ。
    The Modern Money Network
    Statement on Kelton Visit to Japan

    ケルトン&ミッチェルの今後の対応策としては、表現者クライテリオン、三橋TV、そして令和ピボット(左派系の論者を大量に入れている政治運動なのだが)には、関わらない、みたいな事が書いてありました。但し、薔薇マークキャンペーンは支援するらしいのですが、薔薇マークの松尾匡さんらは、自らMMT論者では無い!と言っていて、公共貨幣論という、MMTとは全く違う貨幣論に基づく、信用創造禁止や、給付金やベーシックインカムを主張しています。サヨクというだけで、貨幣論は真逆の連中を応援します!って、一体ナニを考えているのでしょうか?MMT論者は、事実は何か?が重要だって、散々言っていたと思うのですが?連中は結局、極左MMTに落ちぶれたしまったのです。

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