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日本経済

2019年3月12日

【saya】我が故郷 横浜が日本から独立 ?!

From saya@歌手/チャンネル桜キャスター

大阪ダブル選で再燃する大阪都構想について、
今更ながら調べていたらふと気がついた。

これって横浜市でいうと神奈川県との合併だよね、

大阪市を人口で上回る横浜市ではあるけれど、
こういう都市制度改革は流石にないよね、、
なんて気軽に調べたのが運の尽き、、
2013年に林市長の下で出てました『横浜版特別自治市大綱』
http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/bunken/torikumi/date/130327honbun.pdf

法改正が必要なこともあり
現在のところは宙に浮いてる議論だそうだが、

横浜市の政策局で作られた
『横浜特別自治市構想』の公式リーフレットは未だ健在。

これがまたとんでもなく
トンデモだったので是非ご覧いただけたらと思う。
http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/bunken/leaflet/leaflet-tokubetsu.pdf

横浜市が提案する『特別自治市』とは、
県の持つ権限や財産などを市に移譲し、市が県から独立して、
より効率のよい市政運営を行おうとする案との事。※1

大阪都構想の場合は、
大阪市の権限や財産を大阪府に移譲するので
逆方向での一本化ではあるが

この二つの都市制度改革推進で掲げられている理由が
全く同じだという事に驚く。

すなわち『二重行政の解消』と『都市計画と財源の統一』だ。

大阪都構想については藤井聡さんや
三橋貴明さんが多くの矛盾・問題点を書かれ

新経世済民新聞読者の皆さまは
良くご存知の事と思うので、横浜の事だけ↓

現在、横浜市が集めている「市税」は700億円で、
これはそのまま横浜市の財源となっている。

一方、横浜市民が神奈川県に納める
「県税」は4600億円にもなり、
横浜市だけでなく他の市町村にも使われている。

これを改め、県税の4600億円についても
すべて横浜市で使おうというのが「特別自治市構想」の
目玉なのだが、この考え方はあまりに愚かだと思わざるをえない。

(他県の人からはちょっとうざいと思われてしまいそうだが)

神奈川県の素晴らしさは、
横浜という港町、川崎という都市、鎌倉という古都、
湘南のような海辺の町、西には厚木や相模原、小田原、箱根などの温泉地があり、
丹沢のような大自然をも網羅していること。

神奈川県は〔都市〕〔山〕〔海〕〔川〕〔古都〕〔田畑〕という
様々な要素が飛び出す、玉手箱のような県だと私は思う。

しかしながら万が一横浜市が独立した場合、
神奈川県の財政は相当厳しくなり、

地方交付金などで手厚く対処しない限りは
現在までの地域文化を守るのが難しくなるだろう。

これほど魅力溢れる神奈川県を犠牲にしてまで何がしたいんだろう、、

冒頭の公式リーフレットには
神奈川県から独立し大きな財布を持てば
より収益が期待できる事業に
しっかり投資できると書いてある。

また県の干渉を受けずに意思決定ができるので、
都市計画がスムーズに行くという。

そういえばカジノの誘致について
林文子横浜市長は意欲を示しているが

神奈川県側は認めていない、
なんていう市と県のすれ違いもあった。

さて、もう一度リーフレットを見ていただきたいのだが、
カモメちゃんが②まちづくり の項目でこう言っている。

『こういう開発の計画なんかを決めるとき
国や県などの同意やそれに関する調整などが
必要なものが多いんだ』

『これをもし横浜市がまとめて判断できれば・・・』

その先に大きなビルが
ジャジャーン!と言って立ち並び、

その横で『我々も進出したいな~』と
チャイナ帽の男とシルクハットに青い目の男の絵。

ちょっと待って、県からの独立ならまだわかる、
国からの同意まで排除するのであれば
それはもはや「日本」からの独立なのでは ?!

それこそ国からインフラの費用はもらって、
ルール作りには一切口を出させない
竹中平蔵氏のスーパーシティ構想と変わらない気がしてくる。

自前の予算で日本国をすっ飛ばして
外国と直接交渉しようとでもいうのだろうか。

「どうして特別自治市が必要か」
という項目にも「国や県の過剰な関与」が問題だとし、

特別自治市にすることで
海外の大都市との競争に勝ち抜き、
産業の高度化・多様化を進め、

「国全体の経済成長を牽引する」と
横浜市民置いてきぼりの壮大な主張が書かれている。
いったい誰の目線なのだろうか。

あらためてこうした自治市論が横浜に存在する事を警戒し、
自分自身の故郷に対する思いを再確認する。

私は横浜市民で、神奈川県民で、日本人。
横浜を育んだ神奈川県、その神奈川県を育んだ日本。
神奈川県にない横浜は横浜ではない、と感じる自分がいる。

街そのものが『歴史』であり
過去からの『遺産』なのだから

二重行政や県と市のすれ違い程度で、
やすやす形を変えて良いはずはない。

属性を排除した時にその本質すらも
失われてしまう危険を感じずにはいられないない。

大阪都構想とともに横浜特別自治市も
今後どう動いていくのかしっかりと見ていきたい。

※1 具体的には、自衛隊の派遣要請、警察、交通規制・管制、
市街化区域・市街化調整区域の区域区分、
私立幼稚園の設置認可、介護保険・国民健康保険の保険者への指導などがあり、
これらは現在、横浜市内のことであっても、県が管理や処理を行っている。

P.S 先日3月6日にsayaニューアルバム『ミラクル』発売になりました☆☆☆
日頃応援して下さる皆様のおかげです。
自信作 ホームページにてご購入いただけますので どうぞよろしくお願い申し上げます!!!
saya official site http://www.1002.co.jp/aquarellerecords/saya/

 

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【saya】我が故郷 横浜が日本から独立 ?!への4件のコメント

  1. たかゆき より

    今だけ オレだけ おカネだけ

    他は 野となれ 山となれ、、

    個人から 市町村 都道府県 国のレベルまで

    そんな 風潮かと。。

    被災地に寄り添うなどと

    きれいごとを並べながら

    汚染物質は受け入れない どころか

    被災地の松 一本燃やすのさえ 拒否

    サルやら猪やらしか 住めない被災地に 

    カネを出すのは無駄 

    それより 東京オリンピック

    サウイフ ヒトニ ワタシハ ナリタイ

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  2. あらいやすまさ より

    横浜と川崎は、相模の国ではなく、武蔵の国です。T.
    ハリスとの日米交渉で、外交上と国内上の形式的矛盾解消として、武蔵の一部を相模へと合併させた。国内では首都に異国との交易香を作ららないとした。外国に対しては 横浜は、同じ武蔵の国つまり首都江戸に開港した、つまり江戸であると説明した。明治開国で攘夷思想は解消したのであるから、もう忘れているが、横浜と川崎は武蔵つまり現在の東京です。日本の発展によって、東京の巨大になって、横浜、川崎は東京の中に帰すことにするばよいのです。ああ、そういえば埼玉県も武蔵ですね。千葉県も武蔵ではない。しかし、大東京つまり首都圏として、地政学的再定義をしておけばよい。 横浜と川崎を23区扱いにするという視点で考えることになります。いまのままでは、如何なる不都合があるかです。 

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  3. 憲法上は、都道府県も市町村も単なる地方公共団体で、地方自治体ではありません。本当の民主主義国家を目指すならば、司法権を地方自治体に付与することが必要になります。従って、大阪都構想は○、横浜特別自治市はXとするべきでしょう。

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  4. 神奈川県skatou より

    横浜市の行政は、ある意味、頑張っていて、ある意味、独善的かなと、思うことがあります。

    自分ら川崎市民が横浜市へクルマで移動するとき、気付くことがあります。

     「道路が繋がってない」

    横浜市のまちづくりは、自己で完結していて、川崎市の暮らしとは繋がってません。もしかして、繋げないようにしている?、というぐらいに、不都合です。

    単体で完成されて価値を創ろうとしている横浜市。
    そこから切り離された川崎市。
    道路がそうですから、根深いですね。

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