From 三橋貴明
どこにも行けない日本国民が日本を守る
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12444723181.html
グローバリズムという文明退化
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12445436572.html
新刊の執筆に関連し、
大平正芳について調べています。
三木内閣の大蔵大臣として、
戦後初めて通常予算で赤字国債を発行し、
「万死に値する」と叫んだという、あの大平正芳です。
財務省は、1970年以降の
日本政府の長期債務残高(地方自治体分は除く)
についてデータを公表しています。
1970年以降の
「いわゆる国の借金」をグラフ化したものが、以下。
【日本の政府の長期債務残高と対GDP比率】
我が国では、
1975年 通常予算において
初となる赤字国債発行。
大平正芳蔵相「万死に値する!一生かけて償う」と発言
1982年 鈴木善幸首相「財政非常事態宣言」
1995年 武村正義蔵相「財政危機宣言」
と、過去に何度も閣僚や総理大臣が
「財政危機」を叫んできました。
2018年の政府の長期債務残高は
1107.4兆円。
村山内閣時の2.7倍、鈴木善幸時の5.4倍、
そして「万死に値する」三木内閣時の「34.5倍」、
1970年の「152.6倍」に達しています。
それにも関わらず、
財政破綻の「ざ」の字も見えず、
長期金利は十年物でマイナス。
世界最低水準を維持しているのです。
「何か、おかしい」と思わない方がおかしいですよ。
少しでも、思考能力を持っているならば。
それはともかく、
実は日本の「小さな政府」「グローバリズム」
の路線が始まったのが、
「万死に値する」の大平正芳が
総理大臣になった大平内閣以降なのです。
大平正芳は、総理大臣に就任する以前から
「小さな政府」主義者として有名でしたが、
首相として初めて「一般消費税の導入」を打ち出します。
とはいえ、消費税や財政以外の面でも、
大平内閣は「グローバリズム」でした。
1978年末に発足した大平内閣は、
様々な「政策研究会」を組織し、
その後の日本の政策に決定的な影響を与えることになります。
1980年にまとめられた
「大平総理の政策研究会報告書」を読むと、
実に興味深いことが書かれていました。
例えば、研究会の一つに
「環太平洋連帯研究グループ」があるのが目を引きます。
同研究会の報告書では、太平洋について
「内海と化した」「太平洋諸国がひとつの地域社会を形成し得る条件が整った」として、
「太平洋諸国が、その特色とする活力とダイナミズムをよく活用して、
グローバリズム(※原文ママ)の新たな担い手となることを、心から期待する」
と記されているのです。
お分かりでしょうが、
そのまんま「TPP(環太平洋経済連携協定)」です。
また、金融政策については、
「外国為替管理法による厳重な統制が、
人為的低金利政策等を実現する制度的な裏付けであったが、
日本の国際的な地位の向上に伴い、
「原則禁止・例外自由」という構造を持つ
外国為替管理を維持することは不可能になった」
と、1998年の外為法改正を
先取りする方針が書かれています。
また、財政については、
「財政赤字が拡大し、国債の大量発行時代が招来されたことである」
と、指摘し、
「経常的な歳出まで経常的に
公債の発行に依存する現在の状況は極めて危険であり、
当面の目標を「赤字公債」からの脱却におくのは妥当である」
と、早くも「プライマリーバランス黒字化」路線の採用を提言。
信じがたい話ですが、
現在の安倍政権の小さな政府、
グローバリズムのトリニティ路線が始まったのは、
今から40年前なのでございます。
日本のグローバリズム路線は、
40年前の大平正芳の呪縛により
継続しているという恐るべき事実を知ってください。
◆「時局 2019年 04月号」に、連載「三橋貴明の経世論 第25回 国債発行が家計の預金を増やす」が掲載されました。
https://amzn.to/2TxMgjW
◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第311 実質賃金の真実
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/
◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol511 完全なるセイの世界
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
生産性向上の効果が「価格の下落」と「名目所得の上昇」に分配される、セイの法則が完全に成立している世界。
もちろん、机上のユートピアに過ぎませんが、とりあえず政府だけでも「完全なるセイの世界」を目指すべきという話です。
◆メディア出演
三橋TV、続々リリースされています。
三橋TV第60回【日銀破綻論者に本動画を見せて下さい】
https://youtu.be/KEVEBkxZaI0
三橋TV第61回【飯田市にBRTを建設しよう】
https://youtu.be/VjSaFJht_Qo
三橋TV第62回【1970年の152倍になったクニノシャッキン】
https://youtu.be/y2dX4vLNfLY
3月9日 チャンネル桜「論!倒論!討論!2019 日本よ、今...」に出演しました。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1655
3月15日 チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651
◆三橋経済塾
3月16日(土) 三橋経済塾第八期、第三回対面講義申込開始致しました。
https://members8.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=381
ゲスト講師は 高清水 有子先生(皇室評論家)でございます。
◆チャンネルAJER
『政府が国債を発行すると家計の預金が増える①』三橋貴明 AJER2019.2.26
https://youtu.be/mBjN9lCa2h8
—発行者より—
総理「政権中にこれを破棄できなければ、日本はオシマイ」
三橋貴明と総理との会談時で明かされた真実。
●総理が、三橋との会食をオープンに
(世に公開)してまで国民に伝えたかった事とは…?
●この会食で明らかになった、
私たちの邪魔をする[3つの敵の正体]とは?
●2020年に訪れるかもしれない
日本の危機的状況とは一体何なのか?
日本が発端となり、
2008年のリーマンショックが再来する?
などなどメディアが決して報道しない
「安倍総理の告白」と「日本経済2020年危機」
について解説した書籍を出版致しました。
こちらから詳しい内容をご覧ください。
https://keieikagakupub.com/38JPEC/1980/
【三橋貴明】大平正芳の呪縛への2件のコメント
2019年3月11日 12:04 PM
昔 陸軍 今 財務
大平某
宏地会という 大蔵官僚の吹きだまりに
身を置いていた 御仁
どのような思想の持ち主か 推して知るべし、、
日本を亡国に導く 一味で
ございませう。。。
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2019年3月12日 7:15 AM
お疲れ様です。
ああ、なるほど。この人金本位制全盛期の人ですね。
この発言もニクソンショック前後の発言みたいですし、当時としては妥当だったんだろうなと思います。
未だにその考え方に縛られてるのは馬鹿らしいですが。
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