日本経済

2018年10月31日

【藤井聡】消費増税は「確定」した話ではありません―――今、始まる増税を巡る「情報戦争」

From 藤井聡@大学大学院教授

みなさんこんにちは、
内閣官房参与で、京都大学大学院教授の藤井聡です。

新聞やテレビでは連日、
10月15日の来年度予算の閣議決定を受けて、
総理が消費増税を「確定」させたかような報道
繰り返されていますが、
それらはほとんどすべて「フェイクニュース」の類いです。

これまで多くの論者が指摘している通り、
消費増税は法律に記載された事項ですから、
それに基づく予算編成を行うのは当たり前。

ただし、その法律自体は、国会の決議さえあればもちろん、
変える事ができるのであり、
消費増税は何も「確定」した話ではないのです。

実際、菅官房長官は、公式の記者会見で、
「リーマンショック級の出来事」があれば、
増税が延期・凍結の可能性がある事を言明しているのです。
https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20181029/

だからこそ、増税延期・凍結のタイムリミットと考えられる、
来年の「初夏」頃までの間の
消費増税の「真実」を巡る「情報戦」の展開によっては、
消費増税の延期・凍結の可能性があることは、間違いありません。

もちろん最終的な判断は全て、
総理総裁、与党、そして野党も含めた国会の決議に
全てを委ねる委ねるべきものではあります。

ですが民主主義国家である我が国日本では、
自由な言論は必要不可欠なのです。

こうした認識からこのたび、
筆者の立場から「消費税の真実を巡る情報戦」に貢献すべく、

「10%消費税」が日本経済を破壊する
http://ur0.biz/MCc2

と題した書籍を出版いたしました!

言うまでもなく、消費増税を巡る情報戦において、
何よりも大切なのは、
「正しい情報」が一人でも多くの国民に伝わること。

ついては是非、一人でも多くの国民に、
本書をお読みいただきたいと思います。

この本を出版することとした筆者の趣旨、思いは、
下記に紹介します、本書冒頭の「はじめに」に
まとめております。

是非とも下記お目通しの上、本書
『「10%消費税」が日本経済を破壊する』
http://ur0.biz/MCc2
を、ご一読いただきたいと思います。

日本の命運は、
ここで本当に10%消費税が実現してしまうか否かに
かかっていると言っても過言ではありません。

こうした情報戦にご協力頂くためにも何卒、
よろしくお願いいたします。

――――――――――――――
はじめに
~『「10%消費税」が日本経済を破壊する』http://ur0.biz/MCc2 より抜粋~本書は、「10%消費税が日本を破壊する」ことを、様々な実証データを使いながら明らかにしようとするものです。

もちろん好むと好まざるとに関わらず、増税はもう避けられないのだろうと「諦めて」しまっている向きも多かろうと思います。確かに、2019年10月に増税することは法律で定められてはいます。ですが、もちろん法律は変えられます。だからそれは「確定」してるわけではありません。

実際、増税予定日まで一年となった2018年9月20日に行われた与党・自由民主党の総裁選を機に、「消費増税を巡る空気」が、少しずつではありますが「確実」に変わり始めました。

そもそも、霞ヶ関や永田町で「19年の10月の消費増税」を疑う声は―――本書を書き進めていた頃も含めて―――ほとんどありませんでした。

ですが総裁選の直後から、「来年の消費増税は無理ではないか?」という声が、様々なところから聞こえ始めたのです。

その背景には、圧倒的に有利と言われた安倍総理は石破氏の「善戦」を許した点にあります。加えて政権運営の試金石とも言われた沖縄知事選挙で、与党側候補が敗北を喫したことも一つの契機となっています。

こうした結果を受け、現内閣は必ずしも世論から盤石の支持を受けている訳ではない、という認識が広がりました。

そして、こうした世論状況では、国民生活に確実に打撃を与える「10%への消費増税」は難しくなったのではないか、という声が各方面から漏れ聞こえるようになったのです。

とりわけ翌年(2019年)7月には参議院選挙が控えていることを踏まえるなら、惨敗リスク」を呼び込むような消費増税をいつまでも主張しつづけることなど、ないのでは、という観測が広がったのです。

―――ただし筆者は、こうした短期的な「空気」の変遷とは無関係に、消費増税について一貫して、反対する主張を展開し続けてきました。より正確に言うなら、デフレ完全脱却前」の消費増税に対して強い反対を表明し続けてきました

2012年、民主党政権下で「消費増税」を巡る議論が喧しく展開されていた時、一人の経済政策の専門家として消費増税を巡る参議院の国会の「参考人」として招聘されました。

その時筆者は、「デフレ不況が脱却する前に消費に対する『罰金』として機能する消費増税を行えば、著しく消費が低迷し、国民の貧困化は加速することは間違いない。そして挙げ句の果てに、財政それ自身をかえって悪化させてしまう。だからデフレ脱却が確認できるまでは、消費増税を凍結すべきなのだ」と主張しました。

あれから6年―――。

その間政権は民主党から自民党の安倍内閣に移り、筆者は大学の研究・教育に加えて、安倍総理のアドバイザーである内閣官房参与として内閣で勤務するようになりました。

もちろん、消費増税の判断を含む、最終的な政策決定は総理、内閣、そして国会の場にて「政治的」に決定すべきものです。

しかし、一学者、一参与としての立場としては、「デフレ完全脱却以前の消費増税は日本経済と財政に破壊的なダメージを与える」ということは、ことあるごとに公言し、関係各位に説明差し上げて参りました。

その間、年々蓄積される様々なマクロ経済データを様々な角度から分析し、自らの主張が間違っていないかどうかの検証を重ねてきましたが、それらのデータは驚くほど全て一貫して、筆者の主張を支持するものばかりでした。

本書は、2019年10月に予定されている消費増税からおおよそ一年となったこの機に、改めて「消費増税」についての筆者の見解を改めて世に問うためのものです。

賢明なる読者各位ならば、本書に一通り目を通されれば、誰もが、デフレ状況にある現在の我が国において消費増税を行うことは、民を貧困化させ、日本を貧国化させ、そして、挙げ句に日本の財政基盤」そのものを破壊するに違いないと確信するであろうと、筆者は確信しています。

しかしもちろん、本書についてどのように判断するかを決めるのは、読者各位です。筆者ができるのは、筆者の見解を世に広く問うことを措いて他にありません。

「増税凍結」が間に合うタイムリミット――おそらく、増税まで約半年の2019年4月前後――までの時間は、限られています。ついてはそれまでの限られた時間の中で、一人でも多くの方々が本書にお触れ頂くことを、そしてそれを通して一人でも多くの方々が「消費増税」について適正な意見・見解を形成し、国家としての日本が真に理性的な判断を下されんことを、心から祈念しています。

2018年10月5日 大阪 中之島にて
藤井聡

追伸:
消費増税の「真実」を巡る情報戦
にご関心の方は是非、下記、ご一読ください。
https://www.shobunsha.co.jp/?p=4896
http://ur0.biz/MCc2
https://books.rakuten.co.jp/rb/15676353/

関連記事

日本経済

【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」第丗七話

日本経済

【三橋貴明】マルサスの過少消費説

日本経済

【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

日本経済

【島倉原】続・金融政策の迷走

日本経済

【島倉原】大局的に眺めてみれば・・・

【藤井聡】消費増税は「確定」した話ではありません―――今、始まる増税を巡る「情報戦争」への2件のコメント

  1. たかゆき より

    消費税増税

    それって 選挙のダシですか、、、

    諸費税増税が 日本のために必要だと確信なさるなら

    たとえ議席を失ってでも 訴え続けるべきかと、、

    議席欲しさに 増税を取り下げるなら

    政治家失格

    増税止めますか?それとも

    政治家 辞めますか ??

    両方 ヤメるのが 大正解 ♪

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】「財務省設置法」は「憲法13条違反」である。

  2. 2

    2

    【三橋貴明】日本復活の鍵を握るMMT

  3. 3

    3

    【藤井聡】大蔵省から「財務省」に転換した時、平成デフレーショ...

  4. 4

    4

    【三橋貴明】フィリップス曲線の崩壊

  5. 5

    5

    【藤井聡】大阪都構想:知っていてほしい7つの事実

  6. 6

    6

    【saya】我が故郷 横浜が日本から独立 ?!

  7. 7

    7

    【藤井聡】財務省は今、安倍内閣下で増えた「自由に使える血税」...

  8. 8

    8

    【三橋貴明】秋篠宮殿下はなぜ「皇嗣殿下」なのか?

  9. 9

    9

    【上島嘉郎】改めて思う、人が生きて働く意味

  10. 10

    10

    【藤井聡】「アベノミクス」は、結局、やられてなかった。

MORE

月間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】「アベノミクス」は、結局、やられてなかった。

  2. 2

    2

    【藤井聡】財務省は今、安倍内閣下で増えた「自由に使える血税」...

  3. 3

    3

    【藤井聡】「財務省設置法」は「憲法13条違反」である。

  4. 4

    4

    【三橋貴明】秋篠宮殿下はなぜ「皇嗣殿下」なのか?

  5. 5

    5

    【三橋貴明】二人の教授

MORE

最新記事

  1. 日本経済

    【小浜逸郎】日経記事に見る思考停止のパターン

  2. 日本経済

    【藤井聡】大蔵省から「財務省」に転換した時、平成デフレ...

  3. 日本経済

    【三橋貴明】日本復活の鍵を握るMMT

  4. 日本経済

    【三橋貴明】フィリップス曲線の崩壊

  5. 日本経済

    【藤井聡】「財務省設置法」は「憲法13条違反」である。

  6. 政治

    日本経済

    【saya】我が故郷 横浜が日本から独立 ?!

  7. 日本経済

    【三橋貴明】大平正芳の呪縛

  8. 政治

    【三橋貴明】秋篠宮殿下はなぜ「皇嗣殿下」なのか?

  9. 未分類

    【竹村公太郎】気象の狂暴化に対する方策はあるか?   ...

  10. コラム

    【上島嘉郎】改めて思う、人が生きて働く意味

MORE

タグクラウド