日本経済

2018年6月17日

【三橋貴明】歴史上最大の危機

From 三橋貴明

【近況】

昨日の三橋経済塾
第七期第六回講義の前半は
「男系の皇統を維持するためには?」
だったのですが、
「財政破綻問題」と「皇統問題」は
よく似ています。

「政府の負債が100%日本円建ての
日本政府が財政破綻する
ことはありえない。

日銀が国債を買い取れば、
政府の実質的な返済負担は消滅する」

「男系の皇統を維持するためには、
GHQにより潰された伏見宮系の
11の宮家を復活させれば、
それで解決する話」

が事実であるにも関わらず、
「日本政府は財再破綻しない」
という事実から目をそらし、
緊縮財政を継続する。

さらには、旧宮家復活という
「当たり前の解決策」については
決して議論せず、女系天皇や女性宮家
といった、2000年を超す皇統の
伝統を破壊する過激な策
ばかりが声高に叫ばれる。

結局のところ、
日本政府の財政破綻の可能性の
有無などどうでもよく、とにかく
「自分の出世」のために
緊縮財政を強行したい財務官僚、
世界最長の男系による皇統を断絶させ、
日本国家を破壊したい勢力の
意向が強いという話なのでしょう。

特に男系皇統の問題は、
「問題」になるとしても、
悠仁親王殿下がご結婚され、
男子が生まれなかった未来においてです。

つまりは「数十年後」の話であり、
かつ旧宮家に皇族に
お戻り頂ければ終わる話を、
大仰に騒ぎ立て、
女性宮家だ女系天皇だと、日本国の
「最強の力」である伝統を
破壊しようとする。

というよりも、皇統の伝統こそが
日本の「最後の砦」であるからこそ、
壊したいのでしょう。

もっとも、GHQの占領以降、
建国神話や皇統、皇室、
さらには国家、主権、民主主義に
関する正しい教育を受けて
こなかった日本国民は、

「女系天皇? 女性宮家?
何が問題なの?」

と思う人が多数派
なのではないでしょうか。

政府が緊縮財政と移民受入を拡大。

さらに、皇統の伝統を断絶させる
議論ばかりが行われている。

それを危険と思う国民が少数派。

日本国は、二千年を超す歴史上、
最大の危機を迎えたようです。

◆時局 2018年 07 月号 に、連載
「三橋貴明の経世論 第16回
資金の過不足」
が掲載されました。
https://amzn.to/2Mwh7XR

◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
第27「移民送り出し国「日本」」
なお、週刊実話の連載は、以下で
(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol473
失われた所得、失う所得(後編)
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
大震災で生産資産という
「資産」が失われると、経済被害は
それだけでは済まず、生産が不可能になる
ためGDPという「所得」も
大打撃を受ける。
実は、金額でいえば、所得が受ける
ダメージの方が大きい
(というか、桁が違う)というお話です。

◆メディア出演
今週はありません。

◆三橋経済塾

6月16日(土)
三橋経済塾第七期、第六回
対面講義を開催しました。
http://members7.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=8
ゲスト講師は、本塾初登場!
河添(かわそえ)恵子先生
(ノンフィクション作家)でした。
インターネット受講の皆様は
しばらくお待ちください。

◆チャンネルAJER
『嘘つき財務省①』三橋貴明 AJER2018.6.5
https://youtu.be/jE1JXDGyR9w

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【三橋貴明】歴史上最大の危機への5件のコメント

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  2. 赤城 より

    >もっとも、GHQの占領以降、
    建国神話や皇統、皇室、
    さらには国家、主権、民主主義に
    関する正しい教育を受けて
    こなかった日本国民は、

    「女系天皇? 女性宮家?
    何が問題なの?」

    と思う人が多数派
    なのではないでしょうか。<

    実際のところこれが一番の絶望ですね。
    もう日本という国には日本人としての教育を受けて育った、
    本当の意味での日本人はほとんど死に絶えてしまった。
    教育100年の計ということで日本人を再教育するには
    これからまた100年と言わずも数十年はかかる。
    その上で日本人としての教育の方法さえ分からなくなった。
    伝統は日々失われているしそれを食い止めるすべも無い。
    実質日本人はもう民族的に途絶えたも同然の状況です。
    そして最後の日本民族の証である皇統が無くなるという終わり。
    おそらく皇統の血筋自体は旧宮家の方々が残されるでしょう。
    しかし皇統は途絶えてそこには完全な象徴としてだけの
    皇室と天皇が。
    むしろ今の亡びた日本民族にはふさわしいことなのかもしれない。

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  3. 利根川 より

     世界における日本のGDPシェアは20年前の17%から今では6%ほどにまで低下。その上、食料防衛エネルギーなど肝心要な部分を大きく他国に依存している脆弱な国家となってしまいました。そんな衰退途上国日本ですが、相変わらず外交上の社交序列は最高位を占めています。
     その理由として、

    世界最古の皇室が存在していること
    キングではなく、世界で唯一エンペラーと呼ばれる存在がいる事

    が大きな理由とのこと。
     様々な方々のご尽力があってなお日本は未だに緊縮政策・移民受け入れ政策(外国人を安く使う政策)から足を洗う事ができていません。まだまだ衰退は続くことでしょう。
     それでも日本がきちんとした独立国としてあらんとするなら、男系皇統の維持は最低限必要な事だと分かります。
     以前、竹田 恒泰でん…様が配信されている動画を視聴したのですが、それによると

    米国が日本を統治するにあたって、ご皇室や旧宮家を排除したいという思惑から、歳費を止めたり財産を略奪したり、ご皇室の意向を無視した皇室典範改正など様々な嫌がらせが行われていたとのこと。しかし、当時の宮家の方々が臣籍降下を決意されたのは、嫌がらせに屈したからではなく、戦後の日本国民の負担を少しでも減らしたいと言う思いから自ら降下されたとの事。

     日本国民の為に戦後復興の一助とならんと犠牲になってくださった旧宮家の方々、それを今また日本国民の都合で皇族にお戻り頂きたいなどと身勝手な事を申し上げるのは二重の意味で抵抗があります。
     皇族でもない日本国民がご皇室の事に口を出すのもどうかと思いますし、戦後の事とはいえ、敗戦のツケを全て負っていただいておいて今また我々の為に動いてほしいというのも…
     もし、旧宮家の方々が正式に皇族に復帰されて殿下とお呼びできる日が来るのならば大変喜ばしい事ですが、ただの一般国民にはご皇室の事に口をだすのはハードルが高いのではないでしょうか。
     国民経済を20年も疲弊させておいて政治家が女系だなんだと騒いでいるのは本当に勘弁していただきたいのですが、私も含め日本の事についてきちんと言語化して理解している国民が減っている状況ではさもあらんと言ったところだと思います。
     施さんが日本人は事上げする事を嫌う傾向があると言っていましたが、今後はそれではだめなのでしょうね。
     三橋さんが今後予定されていると言う歴史系コンテンツ、それへの期待が高まります。

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      1. 利根川 より

         国民がしっかりと政治家に正しい知識をインプットすべき。ごもっともです。しかし、日本の未来を考える研究会の先生方や種子法廃止の撤回を提言してくださった野党の有志を見れば分かるように、政治家はそうでない人間より余程勉強しています。

         政治家より知識の少ない人間が良くも悪くもしっかりと知識を詰め込んだ政治家を動かすほどの事が言えるのかどうか。
        (日本の未来を考える勉強会の提言ですら”ちょっとだけ”しか動かせなかった でも、大きな”ちょっと”だと思います ご尽力、ありがとうございました)

         どこの世界にも気持ちばかりが先行していて「やる気」は誰よりもあるけれど、知識が無いという人が居ます。

        やる気のある人「もし他国が侵略戦争しかけてきたら、俺は防衛に参加するぞ」

        自衛官「お気持ちだけありがたく…(知識も技術もない人にチョロチョロされたら邪魔です)」

         知識や技術を持った人が行動するからこそ良い結果に結びつくことがあるのであって、それらが無い人が闇雲に行動したところで

        「君は何もしない事が一番世のため人の為になるなぁ」

        となるのが関の山です。
         構造改革(=緊縮政策)によってデフレ不況に突っ込んで20年、今なお緊縮政策を推進している人達もこの口だとおもいますが「何もしない事が一番世のため人の為になる」状態にならないためには、まずは知識を仕入れる努力からすべきだと思います。
         世には色々な学校がありますが、そこで習う事はその世界での常識なのだそうです。
         細かいテクニックなどは就職してから身についていくもので、まずはその世界での

        ”いちいち言わなくても通じる共通の物差し”

        を学校で教えるのだそうです。

         その”いちいち言わなくても通じる共通の物差し”部分があるから仕事がスムーズに進むのだそうです。
         思うに、現代の日本国民に足りないのは

        ”日本国民として生きる為の共通の物差し”

        なのではないでしょうか。(多様化しすぎてゲシュタルト崩壊を起こしたのか…元の形がわからない)
         それをしっかりと言語化して国民の大半が共有できたとき、はじめて行動が良い結果に結びつくようになるのだと思います。

         三橋さん瀧本さんがあげてくださっている「お金とは何か」を見て貨幣で重要なのは材質(貴金属)ではなく、書かれている内容である事を知りました。
         今度は

        日本国民が知っておくべき一々言わなくても通じる共通の事

        を教えていただけると幸いです。
         お忙しい中、無料で動画を提供してくださっている三橋さん瀧本さん本当にありがとうございます。 
         
         

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