日本経済

2018年5月7日

【三橋貴明】本当のおカネの話

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】
本当のおカネの話をしましょう(前編)
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「銀行は既存の銀行預金を
貸し出しているのではない。
むしろ、銀行が貸し出した瞬間に
銀行預金というおカネが生まれる」

「日本銀行券(現金紙幣)は
日銀の倉庫にある際はただの紙切れ。
銀行が日銀当座預金を現金紙幣で
引き出した瞬間におカネとなる」

と説明され、素直に
「そうなんだ!」と、
納得する人は少ないでしょう。

とはいえ、「そうなんです」よ、
本当に。

極端な書き方をすると、
銀行は保有資産がゼロだったとしても、
三橋におカネを貸し出すことで、
銀行預金というおカネを
誕生させることが可能です。

1000万円のおカネであれば、
三橋に「1000万円の借用証書」
にサインをさせ、通帳の
「お預かり金額」に1000万円
と記載する。

これだけで銀行預金
というおカネが1000万円分、
誕生します。

おカネとは、
債務と債権の記録です。

貸し借りの「合意」があり、
それがデータとして残るのであれば、
それだけでおカネが創出されるのです。

さて、日本銀行券。

日本銀行券つまりは
現金紙幣の札束は、
日銀の小切手帳です。

現金紙幣一枚一枚に、
黒田総裁が金額を書き、
サインするのが面倒くさいので、
造幣局で印刷しているにすぎません。

現金紙幣は、我々が
発行可能なおカネである
小切手と性質を
同じくするものです。

例えば、三橋が当座預金を担保に
100万円の小切手を発行するべく、
小切手帳に金額とサインを
書き込んだところで、
その時点ではおカネではないですよね。

小切手は、あくまで「発行」
されて初めて、おカネの役割を
果たすようになります。

現金紙幣も同じなのです。

印刷され、日銀の倉庫に
積み上げられた札束は、
おカネではありません。

市中銀行が、自らが日銀に
保有する日銀当座預金を
「引き出す」形で、
現金紙幣を受け取る。

この瞬間に、現金紙幣は
おカネになります。

日銀当座預金は、

「市中銀行の債権であり、
日銀の債務」

という「記録」ですが、
現金紙幣も同じです。

引き出した市中銀行の債権であり、
日銀の債務になります。

市中銀行の引き出しにより、
債務と債権の役割を担い始めた
「瞬間」に、初めて現金紙幣は
おカネの役割を果たし始めるのです。

つまりは、債務と債権の関係が
成立する以前の現金紙幣の札束は、
単なる小切手帳に過ぎないのです。

もちろん、我々の下で
流通している現金紙幣は、
全て債務と債権の関係が
成立しているため、「小切手帳」
と言われてもピンと
こないかもしれません。

とはいえ、現金紙幣は別に
神様が我々に融通してくれた
財産でも何でもないのです。

現金紙幣に限らず、おカネとは
債務と債権の記録にすぎません。

この種の「本当のおカネの話」が、
我々(三橋や中野剛志先生)以前
にはほとんど誰も語らなかった。

結果、おカネとは
「それ自体が財産」という
奇妙な誤解が広まってしまい、
誰もが、

「カネ! カネ! カネ!」

とやり始めた。

このおカネに関する誤解が、
デフレ長期化の一因を
なしているのではないか
と思うのです。

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【三橋貴明】本当のおカネの話への1件のコメント

  1. ぬこ より

    確か、天野統康という人が、ミッツより前に、リチャード・ウ゛ェルナーの書籍を紹介してました。
    リベラルの人ですけど。
    竹中さんよりも、庶民の暮らしを護りたいという一点においては、よほど保守的ですよね。

    日本って、政治左翼が経済保守で、政治右翼が経済左翼になってて、丁度捻れてる。

    なんで保守派で、世界の中央銀行の株主を真正面から批判する人間は居ないんでしょうかね?
    彼等、ウォールやスイスやバチカンやシティや李一族や硬質(笑)みたいのんが、世界中の富を独占してる側ですよね。

    世界の多国籍企業オーナーと、株式会社中央銀行オーナーって、ほとんど同じような人脈ですよね。

    保守って奴は、ここを逃げる傾向がありますよね。
    リフレ派みたいに、思いっきり奴らの代弁する連中も居ますけどね(笑)

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