From 三橋貴明
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【今週のNewsピックアップ】
経済成長のための税制を!
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12195988783.html
デフレ脱却のためのコンセンサス
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12196288651.html
別に、今に始まった話ではないですが、長期デフレで「ルサンチマン」が溢れた日本社会では、何かといえば「他人を攻撃」しようとする傾向が見受けられます。
例えば、安倍政権が秋の臨時国会で補正予算を組み、経済対策を実施することが決まった途端、
「財源は公務員給与を削って確保しろ!」
と、まさにルサンチマン丸出しで公務員を攻撃するコメントや意見を幾つも見かけました。
あのね、今の日本は「デフレギャップ」を抱えているのです。デフレギャップとは、総需要の不足です。
総需要とは、名目GDP、すなわち民間最終消費支出、政府最終消費支出、住宅投資、設備投資、公的固定資本形成、純輸出の合計なのです。
公務員給与は「政府最終消費支出」の一部です。
総需要を拡大し、デフレギャップを埋めようとしている政権が、「需要の一部」である公務員給与を削ってどうするんですか? デフレ対策について、
「誰かが追加的にお金を支出しなければなりません。こっちの予算をこっちに回す、予算の付け替えではダメです」
と講演で解説しているのですが、そのままでございます。
ちなみに、三橋は公務員ではありませんし、公務員の親戚もいないので、公務員給与が高かろうが低かろうが、個人的にはどうでもいいです。
とはいえ、実際に公務員給与を削ると、間違いなく国内で消費や投資という「需要」が減ります。そのとき、公務員が買うのをやめたモノやサービスは、もしかしたら「貴方」が生産しているかもしれません。
その場合、今度は貴方の給与が減らされることになります。国民同士が足を引っ張り合い、総貧困化していくわけですね。
企業の内部留保に対する課税も、資産課税であり、端から筋が悪いことに加え、やはり「大企業ばかりが利益を貯め込んで」といったルサンチマンが背景にあるように思えます。
企業が内部留保(特に現預金)を貯め込んでいるのは問題ですが、何しろ我が国はデフレです。こんなデフレで儲からない国で、果敢な設備投資などできません。
更には、デフレが継続している限り、どうしても将来の「利益縮小」を想定してしまうため、人件費に給与を回すことにも逡巡してしまいます。問題は、とにかく「デフレ」なのです。
そういえば、日銀のマイナス金利政策関連でも、「銀行」に責任を押し付ける傾向が目立ちました。
「日本の銀行が国内で貸し出しを増やさないから、デフレ脱却できないのだ。悪いのは銀行なので、懲罰的なマイナス金利は正しい」
といった論調です。現実の銀行の貸出態度判断DIは、バブル期並みに緩和されているのですが。さもなければ、長期金利がマイナスになるはずがないでしょ。
いずれにせよ、この種の「誰かのせいにする」というルサンチマン的なマインドが、我が国のデフレ脱却を妨げているように思います。一般の日本国民はもちろん、官僚や政治家、言論人にもその傾向がみられます。
やめましょうよ。デフレ期に他人の脚を引っ張ったところで、自分も転ばされるだけですよ。
他人を攻撃するのではなく、「日本国民、みんなで経済成長を成し遂げ、豊かになろう」。この当たり前の考え方を、国民一人一人が持つべきだと考えるのですが、いかがでしょうか?
ーーー発行者よりーーー
はーやん様のレビュー: ★★★★★
「中国の本質が理解でき感謝です。」
特に印象に残ったのは以下3点となります。
1.グローバル経済の凄さ
確かに中国の経済規模は無視できないと思います。
冷戦前の1991年以前は鎖国していたので貧乏でしたが、
それ以降外資を導入して経済拡大したのはよく理解できました。
品質は悪いといわれていますが、新幹線も原子力も自国で
製造できるようになっているのは、経験の蓄積といえ、今後も脅威と思います。
2.中国共産党の意思決定の速さ
これは選挙で選ばれていないので民意を反映しないで
意思決定できる点がなるほどと思いました。
独裁国家であることを再認識しました。
3.尖閣の問題
日本として妥協してはいけないと思います。
領土問題は世界のどこでもありますが、
妥協すると相手の思うつぼっていうのは当たっていると思います。
いつ解決できるかはわかりませんが、
日本国として毅然とした対応が大切と感じます。
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【三橋貴明】みんなで経済成長を成し遂げ、豊かになろうへの5件のコメント
2016年9月6日 12:26 PM
>総需要とは、名目GDP、すなわち民間最終消費支出、政府最終消費支出、住宅投資、設備投資、公的固定資本形成、純輸出の合計なのです。全くです。デフレとか経済の仕組み案外わかってない人が多いなと思いました給料が減って購買力が落ちれば回り回って自分達の売り上げも悪くなっていきますし、貧しい人が増えれば結局回り回って自分も貧しくなるだけです
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2016年9月8日 2:26 AM
ルサンチマンについては仰ることは分かるのですが、やはり、ギリギリで生活している方からは、納得できないものだと思います。なので、日本人全員に恩恵があるように、大々的に、あらゆることをやるべきだと思います。それなら、公務員だけということにならないですし。それに、ケチ臭い景気対策では意味がないわけですから。(安倍政権のことなので、わざと日本の分断工作をやっているのかと、疑いたくなる時もありますが。)
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2016年9月8日 11:25 PM
>実際に公務員給与を削ると、間違いなく国内で消費や投資という「需要」が減ります。 この手の訴えを始めた頃からもう五年以上になりますね。むちゃくちゃ呆れ果ててお疲れのことだと思います。普通「石の上にも三年」と言い、もう内閣府も判られてもいい頃だとおもうのですが、延々政府政策が転換できないままだから、同じ訴えを繰り返すしかないのでしょうね。 とうのむかしから農業でさえ工業化(家内制殊工業?)しており供給力は上がっていると思われるのに、TPPで更に供給過剰に陥らせようとしている。 そう言えば労組時代、公的給与はどうやって決められているのかが書かれた本を組合事務所で読んだ記憶があります。そこには民間給与(全ての会社ではなかったと思います)を調べたモノを基礎として決められていると書かれていた記憶があります。インフレーション時代であればそれでいいのかもしれませんが、デフレーションが続いている今、そのままでは給与は下がり続ける方向しか導かれません。民間に合わせるのではなく、公的給与のレベルを政府が確固として決め上昇させるステージを組み上げ、民間企業はそれに基づいて給与が決められるような逆の考え方にならないと、インフレーションは維持できないのではないでしょうか。凡人の ル・算遅男(ルサンチマン)のコメントでした。
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2016年9月10日 1:47 PM
三橋先生 いつも忠言 有難うございます。決して反論するつもりは無いのですが、ここ15年 小泉純一郎登場以来ルサンチマン叩きは政治屋とアメリカからカネ貰って宣伝工作したゲッペルス世耕率いるチーム世耕とカネで動く電通支配マスゴミによって大衆扇動が行われた事を情報弱者で一番選挙投票率の高いジジイババアは未だ理解してないのではないでしょうか?それは未だ継続されていて、捏造ポピュリズムはお茶の間の暇潰しとして拍手喝采をあびている現状も又事実であります。古くはミンス政権交代 名古屋の河村大村 お維新独裁者ハシシタそして小池百合子と次々と雨後の筍の様にはえてくる売名政治屋に加え、お祭り騒ぎしたがるマスゴミがコイツラの正体まで迫る事無く面白可笑しく取り上げる劇場報道こそに問題があります。特に未だ朝ドラが最高視聴率を誇る等と不景気故のテレビ回帰が起こっている現状を鑑みるに既得権益テレビから人心が離れるまでは洗脳は続くのではないでしょうか?
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2016年9月12日 6:20 AM
嫉妬や劣等感も自覚すれば向上心になり得るが短所を長所に変えるには基礎的な教養が必要になるだろうか、努力や忍耐といった日本教育の長所を旧態依然とか軍国主義と結びつけて排斥した結果、見目麗しい短所しか残らなかったのではないか、結果、思考持続力、保持力といった忍耐が必要なものも身に付かず、科学的な態度である試行錯誤といった努力も出来なくなるだろうか、答えが予め決まっている問題を効率的に解く競争と教育から問題を発見、設定する能力は育つのか、ルールや制度の中で生きて競争するが、それ以外にも全力で真剣に遊ぶ必要があるだろう、目的は勝敗と白黒をつけることだけではなく、自ら成長を自覚し、自分の成長を信じること、自信を持つことも大事だろう、やらない理由探し、諦める理由探しの原因は自虐史観に由来するのだろうか、自分の成長を信じられなければ、何もやらない、当然経済成長を妨げる一因になるか。経済効率とは専門化であり、扱う現象を狭めて問題を単純化することか、人工物に囲まれて記号操作と効率性を重視する程どうしても一方で体という送受信装置と環境への鋭敏性といった面で退化しがちで、「最適化」するのだろう、都市は刺激が多くて効率的に行動する反面物事に因果的にしか対処出来なくなるだろうか、体は有機体なのに人工物とバーチャルな世界に慣れること、合理化とは考える時間や手間を省くことで、ある種の鈍化であり現実逃避を促すのか。抽象的で美しいものを好むようになると自由や平等、道徳といったものに無条件で盲従する思考停止の人達が現れるか、これを利用して無条件降伏させる人、権威指向の人が司祭のように、盲従する人達は信者のように振る舞い、この絶対善に反対する「反道徳」的な人達を攻撃して擬似的な優越感、安心感を得て、司祭はこれを許しを与えるだろう、マスコミが司祭であらゆる手品で信者、視聴者を動員する構造だろうか。言葉の価値が軽くなり、容易に嘘が付けるようになるのもバーチャルな世界で生まれ育った人間の習性だろうか。出世のためだけに努力して、限られたポストを巡り競争するエリートや政治家が信仰してきたのは権力のみで、努力した時間に比例して嫉妬の力も絶大だろうか、権力者の嫉妬の平定のために多大なリソースが割かれて、国民は割を食うということか。責任感の無い政治家とは容易に大衆に迎合してデフレ期の嫉妬感情に共感する、する振りをするが、安易に同意してはいけないだろう。
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