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2015年7月6日

【三橋貴明】「一票の格差」問題の本質

From 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

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●●月刊三橋の次号(7/11配信)のテーマは、「歴史認識問題」です。
http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_CN_mag_3m.php?ts=hp

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【今週のNewsピックアップ】
●一票の格差を考える
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12045627217.html

●デンマークの移民政策
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12046042484.html

一票の格差「問題」と、人手不足「問題」は、少なくとも我が国にとっては根っこが共通しています。

と言いますか、実のところ、一票の格差も人手不足も「経世済民」「安全保障」にとっては「問題」でもなければ「危機」でもなく、「環境」に過ぎません。そして、二つの問題(ではないのですが)が「活用」され、真の意味における「危機」を作り出されようとしているのです。

まずは、大前提ですが、我が国は世界屈指の自然災害大国です。そうである以上、日本列島の各地域に国民が分散し、さらに「経済成長」することが安全保障上、極めて重要になります。ここで言う「経済成長」とは、非常時に備え、モノやサービスを生産する力を蓄積するという意味です。カネの話ではありません。

モノやサービスの生産とは、つまりは付加価値の生産であり、GDPそのものです。地域のGDP(というか、地域総生産)が増えていくとは、まさにモノやサービスを生産する力が蓄積されていっているという話になります。何しろ、生産されないものを消費・投資(=需要)することはできないのです。

さて、一票の格差を「問題」視し、議員数を人口比で割り振ったとします。すなわち、人口比例選挙の実現です。

そうなると、当たり前ですが東京などの都市部の議員数が激増し、人口が少ない地方は激減します。結果、地方への公共インフラの整備などは実施されなくなっていき、社会保障費も不十分となり、都市部への人口流出を招きます。人口が減った地方は税収も減り、さらにインフラ整備や社会保障供給が不可能になっていきます。結果、地域は消滅します。

その状況で、首都直下型地震などが起きたとき、日本は国家存亡の危機を迎えることになります。何しろ、都市部の「同じ国民」」を助ける役割を担う地域に経済力がないどころか、「消滅」してしまっているのです。
次に、人手不足問題。

ブログのエントリーでも取り上げましたが、第二次世界大戦終結後のデンマークも、ドイツ同様に極端な人手不足となり、トルコ人労働者を「一時的に受け入れ」しました。とはいえ、ご多聞に漏れず、トルコ人労働者たちは帰国せず、家族を呼び寄せ、デンマークは移民国家へと変貌を遂げていきました(それでも、ドイツやスウェーデンよりはマシなのですが)。

我が国も、安倍政権が「人手不足」を理由に外国人労働者受け入れを拡大しようとしています。すなわち、技能実習制度の拡充です。

そもそも、人手不足になっている業界(土木、建築、運送、介護など)は、仕事の割に給与が安いのです。だからこそ、人手不足なのです。

というわけで、経済学者が大好きな「市場原理」に従い、本来は「給与を引き上げ」ることで、人手不足を解消しなければなりません。特に、土木・建築や介護の分野は「公共事業支出」「公共サービス支出」でございまして、政府が予算を拡大すれば、それで済む話なのです。

ところが、現実には公共事業の予算は頭打ちで、介護報酬に至っては「削減」という異常な政策が採られています。結果的に、給与が十分に上がらず、人手不足が解消せず、「外国人技能実習生で対応を」という流れになってしまっているわけです。

こなると、いずれは日本国民が「土木・建設・介護は外国人がやる仕事」と思い込むようになります。我が国は自然災害大国でありながら「土木・建設の労働者のほとんどは中国人」という異常事態に至り、安全保障は崩壊することになります。そして、老後の世話を中国人にやってもらうわけです。何と素晴らしき、新世界なのでしょうか。

と言いますか、日本は今、実質賃金の低下で悩んでいます。実質賃金を引き上げる最大の方法は「人手不足」の環境にすることです。つまり、人手不足は日本の「問題」ではなく、実際には解決手段なのです。

それにも関わらず、人手不足が「危機の原因」として扱われており、外国人労働者受け入れの方向に政策が動いています。実際に外国人労働者受入が増えていくと、日本の実質賃金は低迷を続けるでしょう。すなわち、問題が解決しないのです。

上記の話は、落ち着いて考えてみれば、誰でも理解できるはずです。それにも関わらず、政治家の中で、
「一票の格差があることは、日本の安全保障上、極めて重要だ」
「人手不足こそが日本の実質賃金低下の問題を解決する」
と、正論を言う人は一人もいません。三橋に言わせれば、この状況こそが真の意味における日本の危機なのです。

PS
月刊三橋の次号(7/11配信)のテーマは、「歴史認識問題」です。
http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_CN_mag_3m.php?ts=hp

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【三橋貴明】「一票の格差」問題の本質への2件のコメント

  1. ろんどなー より

    三橋さんのご意見に激しく同意。一票の格差を厳密に解消すれば、都市部に国会議員が集中する。都市部に強い左翼政党とシンパが一票の格差是正を声高に主張する。つまり政治の都市部偏重は、地方の弱体化だけでなく国家の不安定化・脆弱化をも招くという危険を孕む。本来のリベラル左派を否定する気はないが、無責任に国民の不安や不満を煽り権力批判だけに特化する日本の左翼は、先進ヨーロッパ諸国のそれとは大きく異なり、国際標準から見てかなり歪んでいる。たとえば、英国には女王陛下を囲み超党派有力幹部議員が集まる非公開の会議があり、安全保障を含む重要な国家戦略はここでほぼ決まる。だからこそ政権交代しても重要戦略はぶれない。保守と左派の違いは「小さな政府」と「大きな政府」のみ、といっても良いくらい。日本の野党が無責任な原因は何か?と考えると、マスメディアの責任が大きいと思う。野党とマスメディアが結託して自民叩きと同盟国アメリカだけを叩き続け、野党政策の矛盾は批判せずに甘やかし続け、日本に敵対する外国を批判しないばかりか、彼らの批判に便乗して自国政府を叩く異常さ。最近は日本国内メディアだけでなく外国特派員協会まで左翼が集結し、日本に有害で敵対国に有利な情報を海外で吐き散らしている点も見過ごせない。戦後、アメリカに軍事と外交を任せたからこそ「歪んだまま固定・肥大化した日本の左翼」という既得権益利権集団は、いつも批判される農業や土建業よりよほど強大で悪影響も大きい。ちなみに英国の報道機関は国益に著しく反した報道をすれば厳しく処罰される。スノーデンの第一報を出して自国や同盟国の国益を損ねたガーディアンには直ぐに警察が入り、データベースを破壊した。ちなみに左翼が主張する「世界から尊敬され誇れる憲法九条」は真っ赤な嘘。NATO加盟諸国からは、いざという時に綺麗ごとだけで逃げ、商売熱心なだけのズルい国、と見られる。国際社会は仲良しクラブではない。

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  2. たかゆき より

    「東京大空襲」と同じ手法周辺(地方)に焼夷弾を投下して逃げ道を塞ぐ。住民が中央に集まるように周辺から焼夷弾を投下しつづけていく。中央に住民が集まったころを見て雨霰と焼夷弾を降り注ぐ。東京大空襲を指揮なさったカーチス・ルメイ将軍には日本から勲一等旭日章が授与されたとか、、この国の住民はどこまで底が抜けているのか知れたものでは ない。現総理も勲章ものですか。。。

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