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2014年10月14日

【藤井聡】「猪木なら何をしても許されるのか?」(by前田日明)

From 藤井聡@京都大学大学院教授

当方がお手伝いしているあるニュース番組で,「職務発明の特許」(会社の社員が,会社の職務として行った研究によって発明した場合に得られる特許)の問題が取り上げられました.

この問題,なかなか複雑なのですが,

「会社とはなにか?」
「社員とは何か?」

はては,

「(アメリカ社会とは異なる)日本社会とは何か?」

を考える上で,とても貴重な機会となる問題でもありますので,改めてここで解説いたしたいと思います.

事の発端は,もちろん,ノーベル物理学賞が青色LEDの研究で,中村教授を含む三名に授与されたこと.

このノーベル賞受賞の素晴らしさは,あえてここで当方が繰り返す必要も無いほど,素晴らしいものです.当方も一国民,一学徒として,受賞された三名の研究者に,心からの敬意と祝福を表したいと思います.

さて,そのノーベル賞受賞者の一人,中村修二教授は,今回の受賞につながった「発明」を行った頃に所属していた日亜化学工業を相手取り,「発明の対価が不十分」という事を不服とし,十分な「対価」を支払うことを求めて裁判を起こしたことでも,よく知られています.
http://www.asahi.com/articles/ASGB76H55GB7UTIL04Y.html

その裁判では,一審で200億円の支払いを命ずる判決が出たものの,それに続く高裁では対価は6億円に減額され,結局,05年に,諸々含めた「8億4千万円」を支払うことで和解しました.

中村氏は,この和解に不満をぶちまけ,

「日本の司法制度は,腐ってますよ!」
https://www.youtube.com/watch?v=iMNTLDfqCvU ← 直接ご試聴いただけます.2:26頃です)

と絶叫します.本来なら,200億円とも評価されてしかるべきであるところ,たった8億では全く納得できない,という怒りです.

そして,その怒りはもちろん,司法制度だけではなく,彼が務めていた会社組織,ひいては日本社会全体にも向かいます.

「報酬の少なさにスレイブ(奴隷)ナカムラとまで言われた。まるで洗脳社会だ。がくぜんとする」
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20141008-1378982.html

中村教授は,こうした「怒り」こそが,自分自身の研究のモチベーションだった,と,受賞後の記者会見に改めて振り返っておられます.

( https://www.youtube.com/watch?v=iMNTLDfqCvU の1:30頃.あるいは「こっちは怒り心頭してましたからやりました.やりたい放題やってきた」とご発言. https://www.youtube.com/watch?v=iMNTLDfqCvU ← 2:44頃 )

さて,この裁判と一連の中村氏の発言を巡っては,今回のノーベル賞受賞を機に,実に様々な報道がなされています.
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20141008-1378982.html
http://mainichi.jp/feature/news/20141008k0000m040168000c.html
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK08001_Y4A001C1I00000/

そうした報道では,次のような中村氏の見解が様々に紹介されています.

・日本の研究者は,会社の奴隷である.
・日本はグローバルスタンダードから遅れており、技術者を十分に処遇していない
・一方で,アメリカでは研究がしやすく,技術者の権利も守られている.
・超難関のウルトラクイズみたいな大学受験システムが、つまらない人間をつくりだしている.

そしてその上で,次のように論が進められます.

・日本社会がだめなのだ.このままでは人材は国外に流出する
・だから,日本の会社のありかた,社会のあり方をかえなければならない.
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153986
http://japanese.joins.com/article/108/191108.html

つまりまとめますと,

・日本企業の古い体質が_で,優秀な個人が○
・日本は_で,アメリカ/グローバルが○

という,ここ20年来,さんざん(耳にタコができるほど)聞かされてきたストーリーが,今回の件を巡ってもまた,繰り返されている,と解釈できそうです.

なお,この裁判を契機として,日本では同種の訴訟が様々に起こされるようになっていったことも付記いたしておきたいと思います.

・・・・

そして,さらに事態をややこしくしたのが,コレ.
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140311001/20140311001.html

今年の3月に,「特許法」を改正する閣議決定がなされたのですが,その中で,中村氏の様な「職務発明」の特許については「抜本的な見直し」を図り、

「特許を受ける権利は,発明した「従業員帰属」ではなく,「法人帰属」とする」

という基本方針が閣議決定されたのです(ただし,使用者と従業者との契約に委ねる,ことも可能であることも明記される方針です).
http://www.huffingtonpost.jp/kiyoshi-kurihara/nobel-prize_b_5963374.html?utm_hp_ref=japan

(全くの余談ですが,この改正の担当が,ナ,ナ,ナント! 本メルマガとも縁浅からぬ「特許庁総務部総務課制度審議室」.詳しくは言及しませんが....世の中,偶然って言うものってあるもんだなぁ...としみじみと感じました 笑).
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140311001/20140311001.html

これに対しては,メディアでは,

「ただでさえ,会社が強すぎるのに,これ以上会社を強くするなんておかしいんじゃないのか!?」
http://www.tokyo-sports.co.jp/blogwriter-watanabe/25191/

といった論調が見られる様になりました(冒頭で紹介した,某ニュース番組でも,当方に対する司会者からの「フリ」は,そういう趣旨のフリでした).

・・・

いやぁ,もう論点がわやくちゃで,何が何だか分からない話になってきましたが,まとめるとこうです.

そもそも,「企業での発明」は,「個人の発明」と違います.どれだけ優秀な個人が発明しても,それはあくまでも「会社の組織人」として行った研究開発で発明したのですから,「発明の対価」を,個人が独占できるわけではありません.

(例えば,野球の試合で,どれだけ素晴らしいピッチャーがいても,彼一人では試合に勝てません.キャッチャーも,ライトもサードもいて,初めて一つのチームです.だから野球の勝利は,チームの勝利であってピッチャー一人の勝利では断じてありません

一方で,素晴らしい発明をした社員と,それ以外の社員とで,全く「平等」の待遇しか得られない,というのは,どう考えても常識からは乖離しています.つまり,会社が発明の対価を独占するのもまた,不適当だと考えられるわけです.

(例えば,補欠と,エースのピッチャーとが同じ給料...というのは,常識的ではありませんよね.そこは,給料に一定の差が求められることもまた,当然なのです)

...

ということで,この話は結局,

・勝利(特許)は,チーム(会社)のものであって,
エースのピッチャー一人(発明者)のものではない
・ただし,エースのピッチャー(発明者)とそれ以外の選手(一般社員)との間に,
待遇に差があって然るべき.

というだけのシンプルな話なのです.

.....さるニュース番組では,時間の都合でここまでしかお話できなかったのですが,ここからさらに,もう少し補足さしあげたいと思います.

そもそも,野球の例で言うなら「エース」とそれ以外の選手との間の給料の差がどれくらいが適正なのか...は,考え方によります.

例えば,比較的日本はその差が小さく,アメリカは差が大きい,という傾向があります.

が,それはあくまでもそれは相対的な差違であって,「日本が完全に平等であって,アメリカはとにかくウィナー・テーク・オール(Winner Take All: 勝者が全てを手に入れる)」というわけでは全くありません.

一般に,そういう考え方は「分配的公正(正義)」(distributive fairness/justice)といって,社会心理学の中で,国際比較研究も含めた数多くの研究が長年蓄積されてきたものですが,そうした研究が教えているのは,

アメリカから見れば,日本のやり方は不当に見えるが
日本からみれば,アメリカのやり方は不当に見える,

という,極めてシンプルな事実です.

あっさり言って,そこに「絶対的」な優劣はありません.

もう少し厳密に言うなら,日本の仕組みには様々な問題,課題があることが事実であるとしても,それを完全に否定することは決して正当化されないのです.

そこには,「歴史依存的で文脈依存的」な優劣,しかありません.

つまり何が善いのかは,「時と場合による」としか言えないのです.日本(アメリカ)の文脈の中には,日本(アメリカ)の文脈なりの「正義」があり,同じ国の中でも企業によって考え方が異なるのも必然なのです.

だから,「アメリカ目線」で日本の司法制度や,その司法判断の基盤となっている日本の社会風習や制度そのものを「腐っている」と断ずることは著しく不当なのであり,日本社会に対する侮辱以外の何ものでもありません.

(※ ただし余談ですが,アメリカで成功した日本人研究者の多くが,こういう態度を形成しておられるのは,筆者の実体験から鑑みて「極めて確度の高い事実」です)
(※ さらに言いますと,この特許を巡る事実関係には,中村氏側からの情報を主体とした報道で言われているよりももっと,ややこしい問題がありそうでもあります.
http://bit.ly/1vVxtJU )

もちろん,ノーベル賞は素晴らしいものです.

ですが,だからといって,何を言っても許される,という訳ではありません.

言うまでもありませんが,日本人のサラリーマンは,全て「奴隷」ではありません.会社のために働くことが世のため人のためになると考えつつ,会社のために必死になって働く(まっとうな)人間も数多くいることは間違いありません.

学歴社会に実に様々な問題があることは真実です(筆者も全くそのように思います).ですがだからといって日本の学歴システムに一切の理が無いとは思えません.

そして日本の司法には実に様々な問題があることも事実です(再びこの点について,筆者も全くその様に感じます).ですがだからといって,「腐っている」と断定出来るほどに,完全に機能不全に落ちいっているとは到底思えません.

...

そもそもどれだけ素晴らしい野球ができるからといって,それだけの理由で,何をやっても許される,というわけではありませんし,
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20141012/enn1410121050003-n1.htm

どれだけアントニオ猪木がすごいプロレスラーだからといって,「アントニオ猪木なら何をやっても許される」というわけでもないのです.
(※_http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1167778306

そんな事は,当たり前中の当たり前のことです.

同じように,どれだけ成功したからといって,真面目に働く日本人の誇りを傷つけることは,許されざることであると考えます.

さらに言いますなら,実際に国民に大きな「損害」を与え得る,日本国内の研究環境,特許環境,司法環境,社会環境の「改革」という名の「破壊」につながりかねぬ数々の発言・提言を,ノーベル賞の権威の名の下,怒りにまかせて公言し続けてよい権利など,どこにもあり得ないものと考えます.

いずれにしても,今回の中村氏の発明のような素晴らしい研究がこれからも,日本国民によって生み出され続けていく事を期するためにも,日本人,日本の会社,そして日本社会の善き美点を残し,磨きをかけ続けていく,(という改革と呼ばれる態度の対局に位置する)「努力」が,今も,そしてこれからも求められるのではないかと思います.

ついては今回のノーベル賞の受賞に改めて心から敬意を表すると共に,そうした「努力」を,一人でも多くの研究者や日本国民の皆様と続けていけますことを,心から祈念いたしたいと思います.

ではまた,来週.

PS
そのうちどこかで前田日明論もまとめたいところですが...
まずは「世界一タフな男の子」についてお話しした下記など,一度,ご参照ください.
http://amzn.to/1dIK1Kj

PPS
このVideoには、一部の人にとって不快な情報が含まれています。
ご覧になる場合は、自己責任でお願いします。
http://www.keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_CN_mag.php

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【藤井聡】「猪木なら何をしても許されるのか?」(by前田日明)への15件のコメント

  1. ひろ より

    この件について、とりまとめ案が提示され、パブリックコメントに付されています(期限1月15日)www.jpo.go.jp/iken/tokkyo_houkoku_141225.htm

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  2. きらきら より

    特許を企業のものにするのであれば、役員報酬の上限もセットで行うべきだと思います。別の企業の話を集めるというおかしな対比ではありますが、日産は赤字を出した年に、赤字を出した責任者であるはずの、カルロスゴーンに6億も支払っていました。それに対して、ノーベル賞も受賞できる素晴らしい発明の対価が8億です。発明を会社のものにすると、会社役員が儲けるだけになることも想定されます。そのため、今まで以上に、発明の報酬を受け取る正統性のない方に、支払われるだけという事にならないか、危惧しております。その対策として、役員報酬の上限は必須かと思います。

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  3. ひろ より

    17日の小委員会では、ついに「原則法人帰属」の事務局案が出て、一山超えた、といったところでしょうか。「資料2 職務発明制度の見直しの方向性(案)(PDF:82KB)」www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou009/02.pdfこの小委員会では、特許に関する条約締結についても議論が始まりましたが、この条約(PLT)、「グローバリズム万歳」に基づいたものであり、事務局も頭が痛いのでは!?「資料1 特許法条約(PLT)及び商標法に関するシンガポール条約(STLT)への加入について(PDF:124KB)」www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/newtokkyo_shiryou009/01.pdfPLTでは「特許出願の際は、明細書の言語はいかなる言語でも許容する」ことが求められたりするなど、各国固有性をなるべく消すことを良しとする思想に裏打ちされています。そして、「貿易・投資環境の整備の一環として両条約(注PLTとSTLT)への加入が経済連携協定の条件の一つとして掲げられ」ている、という認識をもっているようです。ここでいう「経済連携協定」がTPPそのものを含むのかは存じません(何しろ、秘密協議ですから)。

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  4. 匿各希望 より

    なんか中村氏発言に便乗したすごい巧妙な誘導コラムだなという印象(笑)

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  5. 藤田昭仁 より

    科学者も人の子、 biasから抜けられないといいうより, 言いだしっぺとして引っ込みがつかない場合が多いんじゃないでしょうか。

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  6. 拓三 より

    中村氏の発言は、まともなグローバリストからは相手にされへん内容や。(中国、韓国は喜ぶけど)相手にしてるのは、現実の競争社会をまともに知らないお花畑のおぼっちゃま君とちゃうか。

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  7. ななし より

    成程。野球に例えると解り易いですね。200億が8億って聞くと「それは酷いかも…」って思っちゃいますよね。でも企業側は、それ以前に莫大な研究費を払って居る訳で。雇われが奴隷状態だと思うなら、研究費自腹でやれよってのもまた正論ですよね。うーむ…間をとるって難しい…。

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  8. ひろ より

    個々人がバラバラにならないための中間組織として、企業の役割は本来的には大きいにもかかわらず、現状では、「ブラック化」やら「グローバル採用」などなど、企業がその役割を放棄せざるを得ない状況になっているのが問題だとおもいます。職務発明のありかたは今まさに審議中なので(次回は17日)、日本の産業が強くなるためには企業がどのような役割を果たすべきか、というところにまで議論が及べばいいなと感じます。 それにしても、この審議会の9月3日付け、事務局提出の論点整理資料をみると(www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_shiryou8.htm の「資料1」)、 「現行制度の「事後規制」を「事前規制」へと抜本的に転換することがより望ましいと言えるのか。現行制度の「事後規制」を維持しつつ、それを改善するほうが望ましいという考え方もあるのではないか。」 このように、【抜本的転換】への強い疑義が示されていて、経産省系の事務局資料にこんな論調が載るとは「胸熱」ですね。それと、この文では、どういう結論であっても「事前規制」又は「事後規制」のいずれか、つまり【規制】を選ばせる仕組みになっていて、「自由万歳」的な考え方への強烈なアンチテーゼを審議会で承認させる仕組みが組み込まれているようにも見受けられます。 上記リンク先の「参考資料1」は法人帰属を強く望む旨の経団連の声明ですが、「法人帰属」は、事務局資料の分類では「事前規制」に該当します。そうすると、これは、「経団連も事前の規制を望んだ」ことの前例になる、ようにも見えます。「規制改革」の重要概念の一つが「事前から事後」なので、今般の「事後から事前」を望む声明は、「規制改革の思想への疑義」を経団連が表明する恰好になるわけですね。 事務局である制度審議室の室長氏をはじめとする御努力が見えるような気がしました。

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  9. 東北の母 より

    以前、月刊のオピニオン誌で中村氏の「日本は研究者を大切にしない」という論文を読んだことがあります。一般庶民の感覚としては、家族を養い生活する経済面を企業に保障してもらって、研究したのですから、200億円要求するのは、行き過ぎのように感じていました。この記事に添付された濱口氏の「あくまでも伝聞と推測による」と前置きして書かれた内容は、妥当な判断だと思いました。組織の中でチームで仕事をして新しい価値創出をした経験のある人間であれば、うなずける内容です。また、浜口さんのブログへの、否定的な様々なコメントを受けて、「みなさんの人生における不満や問題と中村さんのストーリーを重ね合わせやすいからだと思います。だから、皆さんご自分の抱えている何かを中村さんに仮託して思い入れてしまうのでしょうね。一旦そうなってしまった方にとっては、中村さんの問題は自分の問題と不可分になってしまうのかもしれません。そうなればいくら言葉を選んで語りかけても、都合の悪い情報は決して受け入れては頂けないのだと思います。」というくだりは、浜口さんが、人間の性(さが)をよく見つめつつも、温かいまなざしもお持ちで、感心いたしました。少し、横道にそれますが、古事記では、「〜のみこと」という神様がたくさん出てきます。古来から日本人は、人間は神様の霊を分けて頂いている存在。だから私も、あなたも、本源のところではつながっている存在、私も分霊、あなたも分霊」という人間観をもってきたと思います。目には見えなくても、本来は我彼一体という感覚はあるのではないでしょうか?濱口さんの記事にそういう雰囲気が感じられるので、とてもほんわか温かい気持ちになりました。これが日本人の根本思想だとするなら、藤井先生が、論考されている「ノーベル賞を受賞したからといって何を言っても許される訳ではない。」ということは、ごくごく当たり前のことです。司法の課題、学歴社会の課題、日本の研究者をもっと大事にしなくてはいけないということについての様々な課題があると思います。しかし、その課題解決の根本にある思想、日本が古来から蓄積してきた叡智、思想、「日本学」をもっともった掘り下げて、若い人たちと共に、実践をとおして体験的につかむ必要を感じました。そうしないと、現象に現れる様々な課題は解決できないのではないだろうか?と、悩む日々です。

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  10. 言起 より

    ノーベル賞受賞のこの人、かつて「200億円をくれ」といったあの人だったのですね。すっかり忘れていました。あの時私は、「会社の看板と経費で研究生活をしていて何が200億や」と、この人に対して否定的な思いがありました。私も会社の中で実用新案を2件とっていますが、これは会社の命を受けての事であり、その開発にかかった経費は全て会社が負担しています(会社組織なのでそれが普通)。受理後は会社から「この実用新案は会社に帰属する」との覚書にサイン求められ、納得のうえでサインをしました。待遇面では、報酬は同期と変わりがないものの、開発のプロジェクトが立ち上がると声をかけてもらえるようになりました。ノーベル賞のこの方とは比べようもないスケールの小さい話(私の実用新案にはノーベル賞はくれないでしょう)でしょうが、私は、この人の「司法は腐っている〜」という勝ち誇ったような言い回しに違和感を感じるものです。藤井先生、よくぞ言ってくださいました。

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  11. たかゆき より

    きらいだ 嫌いだ キライだ♪アクの強い方はどうも苦手でございます。このたび怒りでノーベル賞を受賞された方彼の怒りをノーベル賞にまで増幅させたこの国に少しは感謝なさってもよいのでは?すべてのことは最善のために起こるのですから、、、「運とセンスが発見を左右する」とノーベル賞を受賞なさった利根川進さんが おっしゃってました。最初に立てる仮説が間違っているといくら優秀な研究者でも間違った方向にどんどん深入りしていく。。。科学でも経済学でも学問は仮説がすべて間違った仮説で突き進むととんでもない悲劇が待ち受けているようでございます。そして一度かけられたbiasからは中々抜けられないのが人間の愚かなところ かと。(自戒を込めて)

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  12. 藤田昭仁 より

    デハ守の論は耳にたこができるほど聞いてきたし、またもっと中立的に比較文化の目で観察すべきということ同感です。ところで 「そもそも,「企業での発明」は,「個人の発明」と違います.どれだけ優秀な個人が発明しても,それはあくまでも「会社の組織人」として行った研究開発で発明したのですから,「発明の対価」を,個人が独占できるわけではありません.」はそのとおりなのですが、このような主張がなされるのは 組織出力として正の成果を得た場合です。組織出力として負の成果しか得られなかった場合は誰か個人の責任を追及しようとするのが常ですね。もっとも個人の成果を主張するその個人も自分が何かに失敗したときは 組織や他人のせいするのが常ですが。

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  13. 当欄愛読者 より

    藤井先生も前田日明ファンであられたとはびっくりです!(笑)それはともかく、かつて東谷暁さんが、この中村氏の特許の問題を巡って、言論誌『表現者』誌上で何ヶ月にもわたり、中村氏の言い分の「負の部分」を指摘しておられたことをここに記しておきたいと思います。当然、私は、ジャーナリスト・東谷暁さんの言説を支持するものであります。

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  14. 日本晴れ より

    藤井先生の仰る通りだと思いますこの件ですが日本叩きしたい日本文明を批判的にしたい連中が中村教授の言説を利用してだから日本は駄目なんだというキャンペーンをやってるようにしか思えません。中村教授の言い分も分かりますが日亜化学の言い分だってあるはずでその日亜化学の言い分を聞いても無いのに一方的に決めつけて日亜化学はけしからんとやってるのは一部のメディアの意図的としか思えません。そこには日本人のアメリカコンプレックスというかアメリカの物は全て良くて日本の物は全て駄目なんだという物凄い短絡的な思考があるように思います。僕からするとそういうアメリカの真似する事アメリカが右向けと言えば右向くしか出来ない人こそ独創性も独自性も自主性も無い人だと思ってます。アメリカや日本の良い面も悪い面も冷静に見れる事が頭が良い人で、この件でアメリカは素晴らしい日本は駄目なんだ短絡的に見る人は馬鹿な人だと思ってます。

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  15. やす より

    まったく仰る通りだと思います。会社側の研究結果に対する評価、報酬に関しては仰る通り優秀な成績を上げたプロ野球のピッチャーと同等に上げるべきだと思いますが、絶対的な違いはプロ野球のピッチャーは成績が悪ければ、嫌味を言われる前に解雇されます、中村さんは上司に嫌味を言われ怒りに震えたらしいですが、解雇はされなかったでしょう、そして社長に直談判し即決で青色LEDの研究をさせてもらえたとの事です、ノーベル賞をもらった喜びで我を忘れたのか、暗に前の会社を批判するようなことをコメントする前に、今まで会社の利益につながる研究が出来ていない一研究者に給与を払い続け、会社の設備を使わせ、他の事は一切なにもしない、他の同僚にそのしわ寄せが当然来ているであろう、にも関わらず研究をさせてもらった、そのことに感謝すべきだと、私は感じました。私の知ること以外にもいろいろな事情があるのかも知れませんが、複雑な感情を抱かせる人物ではあります。

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