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2014年1月23日

【柴山桂太】中国リスクのその先

From 柴山桂太@滋賀大学准教授

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●無料動画・韓国経済の悲惨すぎる現実とは
http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_video2.php

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中国の2013年のGDP統計が発表されました。実質成長率が7.7%と、目標値(7.5%)をわずかに上回ったものの、減速懸念は拭えないようです。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303572904579332001183723702.html?dsk=y

内訳を見ると、インフラ整備などの建設・設備投資の寄与度が大きい一方で、個人消費や輸出は停滞気味。不動産開発投資は前年比19.8%増と、相変わらず都市部で不動産市場の過熱は続いているとのこと。

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0KU1N520140120

実体経済は減速気味なものの、インフラや不動産、工場などへの投資は拡大を続け、そこに投機マネーも入り込んでいる。つまり、中国の至る所に、建てたはいいが人の住まないマンションや、竣工したはいいが稼働していない工場が乱立している、という光景が想像できるわけです。

さらに言えば、金融機関には潜在的な不良債権が貯まっているはずです。すでに地方では不動産バブルが弾けている地域もあるようで、地方政府の債務問題(=地方政府にカネを貸している金融機関の不良債権問題)が今後、顕在化してくるものと思われます。そのうち、地方の金融機関で取り付け騒ぎが起こっても不思議ではありません

また、いまの不動産ブームは世界的なカネ余りを背景とした投機マネーの流入があると考えられ、今後、アメリカのQE縮小などが影響を与える可能性もあります。いずれにせよ、中国経済は今後も波乱含みといったところでしょう。

問題は、中国経済が減速すると、影響を受ける国が出てくるということ、それによって中国よりももっと経済規模の小さい途上国がダメージを受ける可能性があるということです。

よく言われるのがアフリカです。銅などの市況商品の価格下落でアフリカの資源国に影響が出ると報じられています。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2401D_U3A121C1FF8000/

ですが、アフリカ以上に影響が大きいのは、北朝鮮ではないか思います。事実上、鎖国に近い状態の北朝鮮は、中国からの投資だけが頼りのはずだからです。

北朝鮮の内情はまったく分かりませんが、以下のサイトにある情報を手がかりに考えてみます。(一次ソースは韓国銀行や韓国の政府機関のようです。)

http://www.erina.or.jp/jp/Asia/bes/index.htm

統計を見てまず思ったのは、2009年と2010年でマイナス成長(-0.9%、-0.5%)と、北朝鮮も世界的な経済危機の影響を受けているのだな、ということです。その後2011年の成長率が0.8%、2012年が1.3%とプラスに転じたとはいえ、アフリカの途上国と比べても、きわめて低水準にとどまっています。

工業化の進展も頭打ちのようで、GDPに占める鉱工業の割合は2008年頃からほとんど変化がありません。

また貿易を見ると韓国への貿易も伸びており、特に輸出が伸びています。他方で、中国からの輸入がこの2、3年で急増しており、額が大きいため、国全体でみると貿易収支は赤字となっています。

問題はこの赤字をどうやってファイナンスしているか、です。貿易の規模から見て、おそらく中国(隣接する中国東北部)の企業からの投資受け入れを増やしているのでしょう。特に鉱山開発や軽工業などで、投資を受け入れているものと思われます。(以下のJETROの資料によると、中国の対北朝鮮投資の三分の一が鉱山開発、三分の一が軽工業とのこと。)

http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000785/cha_prk_economy.pdf

ここから先は憶測になりますが、中国経済が失速し、地方経済を皮切りに影響が出始めると、北朝鮮への投資が減退する(あるいはすでに減退している)のではないでしょうか。現在の北朝鮮の経済状況を見る限り、これはきわめて厳しい事態を招きます。貿易赤字をファイナンスする手段を失うことになり、経済への収縮圧力となるからです。

この対中経済関係を取り仕切っていたのが張成沢だったそうですが、とすると、先日の処刑も、中国からの対内投資動向の変化と何か関係があるのかもしれません

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2013121890748

真相が何であれ、すでに厳しい状態にある北朝鮮経済が、中国経済の失速でさらに深刻な影響を受けるのは間違いないところだと思います。そうなれば、北朝鮮はふたたび核実験などを材料に「瀬戸際外交」に出てくることでしょう。

2014年の東アジアは、朝鮮半島でふたたび波乱が巻き起こることになるかもしれません。

PS
月刊三橋1月号のテーマは「日本経済激震」です。無料お試し音声を公開中
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index2.php

<柴山桂太からのお知らせ>

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http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=3630

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