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2013年12月16日

【三橋貴明】夜明け前に読みたい2冊

From 三橋貴明

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99%を不幸にする経済学の正体について学びます。
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珍しく、本のご紹介を致したく。
一冊目は、本メルマガの執筆陣のお一人でいらっしゃる渡邉哲也氏が、産経新聞の田村秀男氏と対談した「日本ダメだ論の正体 新聞テレビは日本を9割ダメにする!」になります。
http://amzn.to/1j5II0q

本書は基本的には渡邊氏が田村氏に質問を投げかけ、お二人で解き明かしていくというスタイルを採っているのですが、非常に示唆性に富んでいるというか、本質について語られています。例えば、

『(田村)「今、消費税率を上げないと、日本は大変なことになってしまう。国民一人当たりの借金は760万円もあり、これでは後世の人々に大変な負担をかけることになる」とか不安を煽るようなことを書きますよね。

財務官僚は「政府債務」を「国の借金」と言い換えるわけですが、政府債務の九十数%は、国債など国民からの借金でまかなわれているのですから、国民にとっては「債権」または「資産」です。

その債権者に向かって、「あなたの借金だから、返済するためにもっと税金を払え」と言うのですうから、詐欺論法なんですね。そのお先棒を記者が担いでいる。私はこの点を二年以上前から新聞紙上や著作で指摘していますが、財務官僚もメディアも相変わらず、同じ論法を繰り返しています。まことに腹立たしい限りです。(P31)』

と、田村先生が「国の借金(正しくは政府債務もしくは政府負債)」について正論を述べ、「なぜ、財務省やマスコミはウソをつき続けるのか?」についてお二人が考察していらっしゃいます。

この「国の借金問題」は極めて重要で、「消費税を増税する」「公共事業を減らす」「防衛費を削減する」「混合診療を解禁する」「医療費を削減する」などなど、我が国で推進された、あるいは推進されつつある「国力や安全保障を弱体化させる施策」の主因として語られています。
現実には、「国の借金問題」など、現在の日本にはないわけです。消費税は増税する必要はなく、国民の生命や安全を守るために、公共事業は増やし、自衛隊は増強し、医療は「保険適用の拡大と、医療サービスの供給能力の拡充」の方に舵を切れば済む話なのでございます。

それにもかかわらず、「国の借金問題」がネックとなり、日本の国力を毀損する様々な「改革」が実施されているわけです。もちろん、財務省は諸悪の根源ですが、それだけではなく、我が国のメディアを巡る「構造問題」が現実に存在し、正しい情報が国民に流通することを妨げています。

ならば、どうしたらいいのか。本書をお読み頂ければ、少なくとも「方向性」は見えてくると思います。

二冊目は、中野剛志氏に、やはり本メルマガの執筆陣でいらっしゃいます柴山桂太氏と施光恒氏の三名が対談されている「まともな日本再生会議 グローバリズムの虚妄を撃つ」でございます。
http://amzn.to/17Z0fkf

こちらは日本というよりは、「世界を混乱に陥らせているグローバリズム・新自由主義」がテーマになっています。(もちろん、日本の問題も取り上げています)

三橋はブログなどにおいて、
「現在の日本の問題は、世界の問題」
であると繰り返し書いていますが、本書を読めばご納得頂けると思います。現在の日本の「緊縮財政」「構造改革」等の施策の背後には、世界に鵺のように蔓延した「新古典派経済学」「グローバリズム」「新自由主義」があるわけです。

本書でお三方が語られていますが、新自由主義を推進する人々は各国の「エリート」であり、彼らは国境を越えた横のつながりが極めて強いのでございます。すなわち、我が国で新自由主義を推進する学者、官僚、政治家、財界人たちは、「外国の同僚たち」と同じ言語で会話ができるという話でございます。逆に、国内のマジョリティとは「言葉」が通じず、

「この既得権益者どもめ! 何で正しい政策に反対するのか!」

と、恐らくは「善意」から考え、各国で「改革」を推進するべく邁進しています。すなわち、現在の世界はトータルな意味で「二つの階級」に分かれているという話なのです。

困ったことに、現在の世界を見渡すと、欧州は「ユーロの呪縛」で雁字搦めになっており、アメリカは議会が「ねじれ」、オバマ政権は求心力を失いつつあります。唯一、日本のみが「少しはマシな路線」に方向転換ができる「政治」を持つのですが、現実にはアクセルとブレーキを同時に踏みこみ、同時に不要な改革が推進されていっています。

中野剛志氏が京都のシンポジウムで「皆さんにいい話があります。2013年は来年よりはいい年です」と皮肉を仰っていましたが、恐らくはその通りなのでしょう。とはいえ、三橋が一つ確信しているのは、
「2014年は2013年以上に、新古典派経済学に基づくグローバリズム・新自由主義の異様性が際立つ年になる」

ことでございます。新自由主義の異様性が際立つとは、確かに「2014年は13年よりも酷い年になる」を意味しています。とはいえ、同時に「事態が悪化し、問題解決が近付く一年」になるのではないかとの希望も持っているわけです。

夜の闇は夜明け前が最も暗くなるものなのでございます。

PS
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http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index.php

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【三橋貴明】夜明け前に読みたい2冊への2件のコメント

  1. 一筆 より

    >「2014年は2013年以上に、新古典派経済学に基づくグローバリズム・新自由主義の異様性が際立つ年になる」そんな事よりも、4月の消費税増税阻止の奇策でも考えたらどうなのかな。通商政策よりも、財政に絡め態々経済成長遅らせるんだからね。近世日本政策史上トップ10に入る悪政だよ、これは。安部も悪いが麻生が無知無勉強、それに尽きる。まさか詐欺集団の格付機関が付ける政府債のランクアップを意識してたなんて、後で麻生は言いいそうだが。

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  2. 日本が大好き より

    桜のTPP討論拝見しました。反対派と賛成派では、びっくりするほど国家観の有無が歴然としていました。。正直、賛成派に心はあるんでしょうか??私は田舎に住んでいる20代ですが、賛成派の方たちが喋れば喋るほど、こんな冷徹な年配の方がいる現実に怖ろしさを感じてしまいました。。三橋さんには、ほとんどの経済評論家からは感じられない「日本人を守りたい」という想いが伝わってきます。言葉の一つ一つからも、人柄からも、誠実さと温かさを感じます。賛成派の方たちには、東京だけでなく、地方に行って、もっとたくさんの日本人と触れ合ってみて欲しいです。サヨクの次は、新自由主義者達から攻撃されて大変でしょうが、譲歩することなく、これからもどんどん伝えていって下さい。頼りにしています。

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