From 室伏謙一@政策コンサルタント/室伏政策研究室代表
東京都知事選、7月5日に投開票日を迎え、現職の小池候補が300万票以上の得票で圧勝しました。投票率は55%とのことで、有権者の半数近くが投票に行かなかった、つまりは棄権したということになりますね。その意図は、投票したい候補者がいなかったから、都政に関心がないから、投票しても何も変わらない・良くならないと思っているから、そもそも選挙があることを知らなかったといったところでしょう。総じて政治的無関心が相変わらず高まっているということなのだと思います。加えて、新型コロナウィルス感染と自粛疲れによる無気力感も。
一方で、マスメディアは都知事選についてほとんど報じず、候補者による討論番組等もほぼ行われませんでした。これでは何が争点なのか、各候補は何を中心に主張しているのか、余程関心や意識が高い人でもなければ理解するどころか情報を得ることすら難しいでしょう。投票率が低かったというのも自明の理です。
今の都政に必要な政策は何か?については拙稿「争点見えぬ東京都知事選、 投票前に考える「とにかく今必要な政策」」(https://diamond.jp/articles/-/242233)で解説していますので、今更ですがご覧いただければ、今回の都知事選がいかに酷いものであったかがお分かりいただけると思います。
さて、都知事選も盛り上がらず、世間の関心はどこに行っていたのでしょう。新型コロナの感染者数が、数値上東京都では増えたことでしょうか、芸能情報でしょうか、河井夫妻の公選法違反疑惑の行方でしょうか?いずれも決め手に欠きますよね。そう、決め手がないほどに有権者の関心が拡散してしまっているということではないでしょうか。
そうした時に、国民・有権者の無関心をよそに粛々と、臆面もなく勧められていくのが、そうショックドクトリンです。具体的には規制改革、行政改革、そして成長戦略。ここでは細かい内容には触れませんが、大まかな流れは、緊縮を進めよう、構造改革を進めよう、短期主義を進めよう、株主資本主義を進めようと言ったもの。もちろん、レントシーカー等の暗躍も透けて見えます。
これらは今月中に閣議決定されることになりますが、はっきり言って数十年前に英国等で導入され、失敗でしたということが分かっているもの、一部の株主やそれに連なる経営層にはメリットがあるが、その他大多数にとっては貧困化、貧国化を進めるだけのもの、そうしたものが盛り沢山です。
しかもこれらに関する公式情報は、堂々と、臆面もなく全て公表されています。マスコミは、おそらく理解できていないのだと思いますが、礼賛記事か、少なくとも積極的に評価する情報ばかり。是非皆さんには、そうしたものをザッとでも構わないので、是非読んでいただいて、批判をしていただきたいと思います。勿論私もやりますが、様々な声があった方が政治は勿論のこと、今回の都知事選でサボりまくったマスメディアも無視できなくなりますので。
それと、今回の都知事選で消費税減税を訴えた山本太郎候補が敗れたことを奇貨として、「消費減税・廃止を掲げた候補者が落選したのだから、消費減税・廃止は東京都民には支持されなかったということになる。」などと滅茶苦茶なことを主張している御用学者がいます。具体名は「土居丈朗」という方ですが、そもそも消費税は争点にはなっていませんし、消費税減税は一義的には国政の問題です。とにかく減税はさせない、場合によっては増税だ、それで国民が苦しんでも仕方がない、そういうお考えなのでしょう。こういう火事場泥棒的発想・発言は、こちらも徹底的に批判して叩いておく必要がありますね。何も言わなければいい気になって増税推進となることは必至です。
こちらも皆さん是非声を挙げてください。
【室伏謙一】無関心と無気力感が蔓延し始めている今こそショックドクトリンに要注意への1件のコメント
2020年7月8日 9:48 AM
先日行われた東京都知事選挙にも日本社会をテキトーなプロパガンダを振りまき最大限に悪用しながら、その先には対立を企て分断を目論んでいる屑メディアが存在しているのですよ!だからもういい加減目を覚ます時期なんですが、何故か理解に乏しくて勇気にも乏しい臆病者が多く存在する高学歴のカス連中が要職を占める社会構造こそ改めて見直すべきなんです!ホントこんなん舛添要一で十分判った筈なのにね理解不足とは腸が煮えくり返りますよ。それから奴等には数年後とかの想像力も皆無のアホだし土居丈朗とか何でも数式で自慢するバカ教授とかも結局は衰退しているのにね。だから我々日本国民は社会の元凶になるテキトーなプロパガンダを拡散させるメディアの追放と脱グローバル化を実行するべきなんです!
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