政治

2018年7月17日

【三橋貴明】日本の治水事業等関係費の真実

From 三橋貴明@ブログ

信じがたい(個人的に)話ですが、
未だに今回の西日本豪雨災害を受け、

「治水対策を減らしたのは民主党で、
安倍政権は悪くない」

といった論調を見かけるので、
真実を書き記しておきます。

7月11日(水)のチャンネル桜
「Front Japan 桜」で解説しましたが、

【Front Japan 桜】
西日本豪雨
~なおざりにされてきた治水整備(他)
[桜H30/7/11]
https://youtu.be/Gtkak7ocZXM
http://www.nicovideo.jp/watch/1531291203

確かに、民主党政権期に
治水対策費が大幅に削減された
のは事実です。

とはいえ、それ以上に重要なのは、

● そもそも、治水対策費を大幅に減らしたのは、橋本政権、小泉政権という自民党政権
● 安倍政権にしても、民主党政権期に減らされた治水対策費を全く増やしていない。というか、むしろわずかながら減らしている。

という「事実」です。

【日本の治水事業関係費の推移(億円)】

http://mtdata.jp/data_60.html#chisui

グラフの通り、村山政権までは
2.2兆円規模だった治水対策費を、
橋本政権が削減を始めます。

その後、主に小泉政権下で
治水対策費は大幅に削減され、
2009年(麻生政権)には
1.3兆円になってしまいました。

それを、民主党政権が
8000億円台に減らしました。

第二次安倍政権発足後にしても、
別に治水対策費が増えたわけではなく、
8000億円前後をうろうろし、
実は日本の治水対策費が「最低」
になったのは、2017年です。

さて、治水対策を疎かにし、
「不作為の殺人者」となったのは
2009年までの自民党政権ですか?

政権交代後の民主党政権ですか?

それとも、2013年以降の
安倍政権ですか?

どう考えても、全員でしょ。

そして、これらの政権を発足させた、
公共事業を意味もなく否定し続けた
日本の有権者の責任ではないのですか?

それにしても、

「民主党政権が治水予算を減らした」

などと主張する人は、一度でも
「データ」を確認しようと
したのでしょうか。

してないでしょ。

↑この種の主張をする人は、
三つの罪を犯しています。

1,今回の西日本豪雨災害について、安倍政権に責任がないという虚偽を拡散し、人々をミスリードしている

2.一般国民が「データ」を確認できず、真実を知ることがないと、バカにしている

3.あたかも安倍政権がまともに公共事業をやっているかのごとく印象操作を行い、財務省の緊縮財政をサポートしている。

今回、「民主党が治水予算を~」系の
虚偽情報(少なくとも真実は語っていない)
に騙された人は、率直に書きますが
「公開」の情報を発信する
資格はありません。

情報リテラシーが低すぎます。

あまりにも、レベルが低い。

そして、レベルが低い情報を
「拡散」してしまった人も
同罪です。

今回の「虚偽情報」を機に、
日本国民の情報リテラシー
(読み取り能力)が少しでも
改善することを願ってやみません。

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【三橋貴明】日本の治水事業等関係費の真実への1件のコメント

  1. 藤橋健次 より

    三橋先生の日頃の活動に心より敬意を表します。現在私は69歳ですが、私も今までの人生のほとんどを建設関連の業務に携わってきました。(基本的には一技術者です)
    三橋先生は、最近公共事業に関して、高い見識を持って論陣を張っておられますが、私も強い共感を覚えるものです。
    しかし、たった一つ重要な視点が抜けているように思えます。建設業界は、今や、日本の一産業部門とは言えない規模と構造を持っています。この構造的な部分をなんとか正さない限り、日本の公共事業の正常化は不可能と思います。この場でその主要な部分さえ申し上げるには、スペースが足りませんので、機会があれば改めて発言できれば幸いです。

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