日本経済

2025年11月24日

【三橋貴明】断末魔

【今週のNewsピックアップ】
断末魔
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12946325106.html
読売新聞
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12947503997.html

プライマリーバランス黒字化目標が、
終焉に向かっていますが、
完全に終わるまでは、
紆余曲折があるでしょう。

特に、財務省や緊縮派は、
政府債務対GDP比率に
財政指標が切り替わるのは
仕方がないにしても、
何としてもPB黒字化目標を
「事実上」存続させようと、
様々な手練手管を弄してきます。

例えば、
議論が
「政府債務対GDP比率」に
移ってしまったことを受け、
「国債金利が上昇すれば、
政府債務対GDP比率は
上昇に転じる。
PB黒字化は必要だ」
というもの。

ちょっと待て。
ということは、
政府債務対GDP比率が
上昇しないならば、
PBを黒字化する必要は
「無い」という話に
なってしまうぞ。
なんて話は今さらですが、
そもそも目的は
政府債務対GDP比率の引下げであり、
PB黒字化は
「手段」に過ぎなかったのです。
それが、
いつの間にか
PB黒字化自体が
目的のように語られ始め、
政府債務対GDP比率を
上昇させていくことに
なりました。

挙句の果てに、
政府債務を着実に減らせ、
などと意味不明な主張を
展開する新聞まで登場した。
財政について語る際に
最も重要なのは、
「政府債務を削減している国はない」
という現実を踏まえることです。
理由は、
国債は
基本的に借り換えされるためです。
借り換えである以上、
「債務残高」が減ることは
ないのです。

加えて、
政府債務(国債発行残高)は、
国民への通貨供給です。
政府債務を「減らす」と、
国民の通貨が減ることになります。

要するに、
国民を貧乏にするわけで、
そんなことをする政府は
ありません。
何気に、
緊縮財政を貫く日本政府にしても、
政府債務は
何だかんだ増えていっています。

マスコミにしても、
「政府債務を削れ」
と強硬に主張する新聞・テレビは、
実のところ少ないのですよ。

その例外が、読売新聞。

読売新聞は、
本当に「政府債務を削れ」と
社説等で主張し続けています。

 『(引用)
 PBの黒字化すら
 実現しないようでは、
 政府債務を着実に減らすことは
 できない。
 (読売新聞11月17日
 「財政健全化目標
 成長と両立させる道筋を示せ」より)』

プライマリーバランス黒字至上主義者たちが、
PBに焦点を当てるのは分かる。
あるいは、
政府債務対GDP比率について、
「金利が上がれば、
PBを黒字化しなければ、
政府債務対GDP比率が上昇する」
と主張するのは、
まあ分かる。
間違っていますが。

読売新聞は、
本気で本気に「政府債務」の絶対額を
削減せよ
との主張を続けてきました。

「政府債務を着実に減らす」ことを
求めているのです。

いや、政府債務が減れば、
貴方の所有する貨幣が減るのですよ。
それでいいの? 
読売新聞の記者さん。

しかも、社説だから、
「読売新聞」という
社としての主張になる。

読売新聞は、
社として
「自分たちの貨幣を取り上げろ」
という主張をしていることになる。

より分かりやすく書くと、
「自分たちを貧乏にしろ」
という記事を
「社」として報じているのが、
読売新聞なのです。

Mitsuhashism【第九巻】
人口・移民・経済成長
https://keiseiron-kenkyujo.jp/mitsuhashism/
【第一章】移民受入で経済成長した国
【第二章】第二次欧州移民危機
【第三章】移民政策とユートピアニズムのカラクリ
【第四章】高度経済成長の再来

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【国債金利と名目GDP成長率(中編)】
https://foomii.com/00305/20251122090000145627

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「財務省の正体
~日本経済を破壊したテロリストたち~」
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◆メルマガ週刊三橋貴明Vol864
「国債金利と名目GDP成長率(中編)」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
なぜ、日本は
2001年にPB黒字化目標を導入したのか? 
国債金利と名目金利をグラフ化すると、
驚くべき事実が分かります。

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

わずか建国250年のアメリカが覇権を握れた
たった1つの理由
[三橋TV第1094回]三橋貴明・〇〇
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議員定数削減… 企業団体禁止…
日本維新の会は高市自民の連立で
何を実現したいのか?
[三橋TV第1095回] 宇山卓栄・三橋貴明・浅野久美
https://youtu.be/F9QfNyFjGEo

維新が高市自民と組んだ裏の狙いは?
[三橋TV第1096回] 宇山卓栄・三橋貴明・浅野久美
https://youtu.be/TEhmq8LXNiY

特別コンテンツ配信中。

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これから何が起きるか解説します
(キヤノングローバル戦略研究所・峯村健司
×三橋貴明)
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21兆円の総合経済対策の効果は?
補正予算が閣議決定されたので、
解説します。
https://youtu.be/67LoHUb1nWs

◆三橋経済塾
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
 第十二回 12月20日 堀茂樹先生
(慶應義塾大学名誉教授・仏文学者)

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【三橋貴明】断末魔への2件のコメント

  1. 利根川 より

     読売は岸田首相の時も、以下のような社説を載せていましたね。

    読売新聞社説「岸田首相は、増税の実施時期の判断から逃げてはならない」
    (6月13、17、18日掲載)

    読売は、眞砂靖・元次官がグループ本社監査役を務め、森友問題で処分を受けた岡本薫明・元次官は読売新聞東京本社、大阪本社、西部本社の監査役に就任した経緯を持ちます(いわゆる天下り)
     日本テレビHDでは、「ミスター消費税」と呼ばれた大物次官の勝栄二郎氏と眞砂元次官、旧大蔵省出身で元防衛事務次官の佐藤謙氏の3人が社外取締役を務め、社外取締役6人の半数が財務省OBだという(2023年当時)
     第二次大戦の教訓を思い出せ、と宣うTV新聞がいまだに「大本営発表」を続けるのはなぜなのか?

    ”消費増税の議論が始まった2011~2012年にかけてを振り返ると、朝日新聞、日経新聞、テレビ朝日などに国税の税務調査が入り、申告漏れを指摘された。読売も2013年に税務調査を受けている。”

    一方で、安倍政権時代、消費税引き上げの際、大手新聞各紙は「消費税引き上げ賛成」の論調を取った。

    新聞業界「新聞は生活必需品だから食料品と同様に軽減税率を適用すべき」

    と政府・財務省に新聞への軽減税率の適用を求め、それが実現している。
     軽減税率というアメと税務調査というムチで完全に財務省に飼いならされているというわけですね。財務省、ちょっと権限デカすぎじゃないですかね?
     最近では、財務省による緊縮・増税政策が日本の経済成長に暗い影を落としてきた主犯だということが広く国民に知れ渡ってきたせいか、政治家たちはなんとかして財務省の狗だと思われないように必死です。
     岸田首相も「増税メガネ」と呼ばれてからは必死に増税を否定しましたが、その度に読売新聞…というか天下り財務官僚から「岸田首相は、増税の実施時期の判断から逃げてはならない」と釘を刺されていたわけですね(苦笑い
     この構図は現在も変わっていなくて、高市首相も財務省の狗と呼ばれることを嫌ってか責任ある積極財政を掲げています。まあ、令和7年11月14日に行われた安藤裕議員の質疑を見る限り、

    高市首相は「積極財政」というワードは知っているけれど、中身についてはまるで知らないのだろうな

    というのが見て取れますが…

    安藤議員「消費税と言うのは『売上税』です」

    安藤議員「売り上げに課税している税金です。売り上げの10%を持ってこいと言うのが原則であって」

    安藤議員「インボイスのある経費”だけ”差し引いて、残りを納税しろと言う仕組みになっています。これ間違いないですよね」

    片山大臣「おおまかに、そういう納税の仕組みでございます」

    安藤議員「と言うことはですね、売り上げから全ての経費が差し引けない、経費の一部しか差し引けないから、赤字でも課税されるんですよ」

    安藤議員「こんな税金あり得ないんですよ」

    安藤議員「先ほど賃上げの話をしてますけど、賃上げする原資を持っていく前に消費税を納税しろって言われているんです」

    安藤議員「だから賃上げできないんですよ」

    安藤議員「消費税っていうのは賃上げ妨害税です」

    安藤議員「これを是非、認識をしていただきたい。総理、いかがですか?」

    高市総理「(消費税の)納税事業者である事業者がですね、毎月納税をする義務が無いレベルの事業者であってもですね、これ、毎月納税に変えるべきなんじゃないかと」

    安藤議員「…(あ、え? 話聞いてた?)」

    財務省の狗と言われると「人気」が落ちるから積極財政派を名乗っているだけで、本気で積極財政などやる気はないものと思います。自民党内の積極財政派がそういう人物をどこまで動かせるのか、やるだけやってみたらいいんじゃないでしょうか。
     ところで、読売新聞ですが、2025年11月27日の朝刊1面に以下のような記事が載っていました。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
     日本経済はこの30年間、低成長を続けてきた。企業は最高益を更新し、株式市場は活況に沸いているにもかかわらず、景気回復を実感できない。将来の成長に向けた設備や人への投資に力をいれず、賃上げや消費の活性化につなげてこなかったためだ。

    利益の伸びに対して投資の伸びはわずか
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     なんかね、まるで企業経営者が悪いみたいな書き方してますけど、企業がこういう行動にでるのは自民党が行ってきた「コーポレートガバナンス改革(株主利益最大化改革)」の結果なんですよ。
     

    三橋さん
    「2024年3月、上場企業、純利益47兆円突破。過去最高益更新」

    三橋さん
    「日本企業絶好調?」

    三橋さん
    「構造が分かれば誰でもわかる」

    <損益計算書>

    売り上げ(販売単価×販売個数)
     ▲売上原価(仕入単価×販売個数)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
     粗利益(付加価値×販売個数)→GDP
      ▲諸経費(人件費、減価償却費、その他)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
      税引き前利益
       ▲法人税
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       純利益
        ▲配当金
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
          当期末処分利益→バランスシートの利益余剰に

    三橋さん
    「例えば、粗利益をデカくしたい。その時に、売り上げは上がらないとなったら、やることな~んだ?」

    高家さん
    「売上原価少なくする?」

    三橋さん
    「そう、仕入れ先から叩けと(安く仕入れろ」

    三橋さん
    「そうすると、この企業(買いたたいた企業)の粗利益は増えるから、一見、GDPが増えるように見えるんだけど」

    三橋さん
    「仕入れ先(買いたたかれた側)の付加価値減ってるじゃん。だから相殺されちゃうのよ」

    三橋さん
    「つまり、人から奪ったところでGDP増えないのよ」

    三橋さん
    「粗利益は変わらないという前提で、それで純利益を増やすには?」

    三橋さん
    「粗利益は下がっちゃってるの。ところが、純利益は過去最高」

    高家さん
    「人件費とかを…」

    三橋さん
    「そう、人件費を減らす。同時に法人税を引き下げさせる。」

    三橋さん
    「これ全部、日本で行われていることなんだよね」

    三橋さん
    「GDPが2期連続でマイナスって普通にリセッションだもん。それでも純利益が最大化されたってことは人件費等諸経費を削っているとしか考えられない」

    三橋さん
    「パートさんやめてもらいますとか」

    三橋さん
    「なんで、こんなことしてるのかと言うと配当金のためですよね」

    三橋さん
    「人件費は1995年と比べて1.3倍くらいかな(横ばい)」

    三橋さん
    「配当金は小泉政権がはじまって以降、ブワ~っと増えて7倍強」

    三橋さん
    「奪ってるんですよ。仕入れ先の所得であったり、従業員さんの給料であったり」

    三橋さん
    「それで、純利益を拡大して配当金を増やしてきた」

    三橋さん
    「こうなるべきだということで小泉政権は改革を行ってきた」

    三橋さん
    「株主の力が強くなるような構造改革が行われてきた」

    三橋さん
    「コーポレートガバナンスだとか株主代表訴訟とかね」

    三橋さん
    「そうなると、株主の声は大きくなる。そうすると、配当金はできるだけ膨らませろ、そのために純利益をデカくしろ、そのためには法人税を下げさせろ、人件費を抑制しろ(低賃金外国人労働者の導入)仕入れ先を叩け」

    三橋さん
    「ということが『善』なんですってことになったの」

    上場企業が過去最高益!その裏事情とは?〜配当金が20年で7倍になったカラクリ[三橋TV第831回] 三橋貴明・高家望愛

    企業が設備投資や人材投資をできないような環境に構造改革したのは自民党です(コーポレートガバナンス改革)

    経営者「今、設備投資をすることは我が社の10年後を考えた場合、必ず利益になる!やらせてくれ!」

    外国人株主
    「お前の会社の株なんて1年後には売り払ってるわボケ!今、この時、俺を儲けさせる方法があるなら、今すぐそれをやれ!」

    経営者
    「いや、これは絶対に必要な投資なんです」

    外国人株主
    「わかりました、じゃあ、株主代表訴訟であなたを経営者から外しますね。自民党が株主代表訴訟しやすくしてくれましたんで(笑」

    企業経営者の「弱気」とか「強気」とかそういう問題じゃね~のよ。制度上、投資が難しい環境に変えちまったのは自民党(とそれを煽ったマスメディア)なのに、企業経営者だけが悪いみたいな書き方は卑怯なんじゃないですかね?
     あとね、企業は「売り上げが上がる見込み」があるから投資をするんであって、実質賃金が30年来ずっと下落傾向で、みんなが節約している状況で(売り上げがあがる見込みがない状況で)投資なんかできないでしょ、アホか。
     そして、実質賃金が上がらない大きな理由は消費税で、高市首相は食料品のみ0(実質増税)にする気はあっても、一律で下げる気はないという(苦笑い
     ああ、それから、誰の質疑だったか忘れましたが、コーポレートガバナンス改革についての質疑があり、高市首相はこれからも続けるような旨の発言もしていましたね…大丈夫なのだろうか。

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      1. 利根川 より

        ちなみに、政治家はやたらと「市場」を気にしているようですが…

        ウィリアム・ラゾニック氏
        「株式市場は企業が生産能力への投資に利用する資金を調達する場だと信じられています。しかし、これは間違いです」

        ラゾニック氏
        「1970年から85年の間、総投資額に対する株式市場から調達した資金の占める割合は、イギリスでマイナス3%、アメリカでマイナス9%、ドイツで1%、フランスで6%、日本で5%でした」

        ラゾニック氏
        「イギリスとアメリカの数値がマイナスになっているのは、企業の方が株式市場に資金を供給したということを示しています」

        ラゾニック氏
        「その他の国では、株式市場が企業に資金を供給していますが、それはわずかにすぎません」

        市場?そいつら企業にたかってるだけだよ?

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