政治

日本経済

2021年7月12日

【三橋貴明】国民殺しの政権

【今週のNewsピックアップ】

消費税は廃止一択だ!
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12684780555.html

国民殺しの麻生太郎財務大臣
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12684978187.html

改めて、消費税は本当に恐ろしい税金です。
もしかしたら、人頭税を
超える悪税かもしれない。

何しろ、日本の消費税は、
実際のところは付加価値税です。

大雑把に書くと、
「=売上-売上原価」で
計算される粗利益にかかります。

ということは、消費税増税は企業に対し
「粗利益を減らす」インセンティブを
与えることになる。

粗利益を減らすには、どうしたらいいのか。
正規社員を解雇し、
フリーランス(個人事業主)と化し、
業務委託契約を締結すればいい。

すると、人件費が外注費として
「売上原価」に移動するため、
粗利益が減ります。
結果、消費税が減る。

加えて、企業が負担する
社会保険料も大幅に減ります。

消費税の増税や社会保険料の
引き上げを繰り返してきた以上、
我が国で雇用が不安定化し、
正規社員が減少していったのは
至極、当然なのです。

つまりは、消費税増税には
「雇用不安定化」という
ミッション(任務)があることになる。

これは、人頭税にすら
存在しない、悪夢のミッションです。

加えて、消費税は消費者側から見ると、
「支払い消費税対所得比率」について、
低所得者層の方が大きくなってしまう。

高所得者層に軽く、低所得者層に重い。
消費税は、格差拡大という
ミッションも持っている。

そして、消費税の増税は
「消費に対する罰金強化」であるため、
露骨なまでの消費抑制策です。
罰金を強化されて、消費を増やす人はいない。

三つ目の消費税のミッションは、消費抑制です。
デフレという需要(消費+投資)不足の国で、
消費抑制のミッションを持つ徴税を
強化してきたわけです。

日本のデフレが長期化して、当たり前です。
消費税は「雇用不安定化」「格差拡大」
「消費抑制」という三つのミッションを
持っていることになります。

やはり、人頭税を越すほどの
「悪税」のように思えてきました。

また、消費税には景気の安定化機能、
いわゆるビルトインスタビライザーの
機能がありません。(これは人頭税も同じ)

我々は、いかなる状況であろうとも
消費をしないわけにはいきません。
景気が良かろうが悪かろうが、
消費税は容赦なく徴収されます。

【日本の一般会計税収の推移(兆円)】

http://mtdata.jp/data_75.html#zeisyuu

図の通り、例えばリーマンショックにより、
所得税と法人税は大きく落ち込みました
(それで良いのですが)。

ところが、消費税は横ばい。
消費税は見事なまでの「安定財源」なのです。
だから、ダメなのです。

財務省は6月5日、2020年度の政府の
一般会計の税収が、前年度を
約2.4兆円上回り、過去最高に
なったと発表しました。

特に増えたのが消費税で、
税の種類別で初めて所得税を抜き、
最大となりました。

信じがたい話です。
コロナ禍でGDP(所得の総計)が
大きく減っている状況で、
政府への所得の収奪(徴税)が
史上最大になったとは。

さらに信じがたい話は、
この状況を受け、麻生財務大臣が、
「(国の税収が)60.8兆円、史上空前に
なっちゃうんでしょうけど、これから
どうなっていくかよく分かりませんけど、
いずれにしても景気としては悪い方向ではない」
と、語ったことです。

いや、税収が最大になったのは、
コロナ禍であるにもかかわらず、
政府が国民を救おうとしなかった証です。

政府が減税政策をしなかったために、
一体、どれほどの人々が困窮し、
自殺に追い込まれたことか。

改めて、現在の日本政府が
国民のことなど考えていない、
国民殺しの政権であることが露呈したわけです。

◆一般参加可能な講演会のお知らせ。

2021年7月17日
三橋経済塾第十期第七回講義 会場:那覇市
https://ws.formzu.net/fgen/S86143027/

2021年8月1日 講演会(山形)のご案内
http://mtdata.jp/20210801.pdf

◆時局 8月号に連載「三橋貴明の経世論 
第52回 経済産業省の新機軸」が
掲載されました。
http://www.jikyokusya.com/

◆「日本をダメにした財務省と経団連の
欺瞞(小学館)」が刊行になりました。
https://amzn.to/38q1LPW

◆「自民党の消滅(ベストセラーズ)」
(書籍版)が刊行になりました。
https://amzn.to/3dEIFqS

◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 
第425回 バイデン政権の「税制改革」

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol634 
消費税とビルトインスタビライザー
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
世界大恐慌期のアメリカ、GDPは四割減、
投資は八割減(!)になりましたが、
消費は二割しか減りませんでした。
その消費に対して課せられる税金が・・・。

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

ワシントン・コンセンサスから
コーンウォール・コンセンサスへの転換 
世界が動く [三橋TV第412回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/Gyhmg6iSo7k

超愛漫画家「成田アキラ」登場! 
残りの人生を日本国民を救うために費やすぜ!
[三橋TV第413回]
三橋貴明・成田アキラ・高家望愛
https://youtu.be/gkwlJx_vUEc

ゴールは近い! 財政拡大とミッション志向の
税制改革で二兎を追え!
[三橋TV第414回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/jkD1J9fHVIo

特別コンテンツ配信!

【ダイジェスト】伊藤元重先生と
浜田宏一先生が反緊縮派に転換⁈(三橋貴明)
https://youtu.be/whAJkIUaiEs

『日本を敗戦に導いた裏切り者の正体』
~不可解な決断とメディア戦略
https://youtu.be/OnHhtWBDuwA

チャンネル桜に出演しましした。

7月5日 【Front Japan 桜】
バイデン政権の「増税」政策の
意味と意義 (他)[桜R3/7/5] https://youtu.be/782Ybo33lAE

【ch桜・別館】日本の財政当局より
シビア、異世界転生アニメの
「国家財政」[桜R3/7/2] https://youtu.be/MC8vXj3hz8s

【RE:明るい経済教室 #32】
アメリカを見れば解る、日本経済を
再生したければ需要を喚起して
供給能力に圧をかけろ![桜R3/7/6] https://youtu.be/Wu6PEAf72Kw

◆三橋経済塾

7月17日 沖縄県那覇市で三橋経済塾第十期 
第七回対面講義が開催されます。
(一般参加可能です)
https://ws.formzu.net/fgen/S86143027/
ゲスト講師は浜崎洋介先生です。

三橋経済塾第十期の入塾お申込は以下から。
https://members10.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

◆チャンネルAJER 

「アメリカの大転換と高圧経済」
(前半)三橋貴明 AJER2020.7.5
https://youtu.be/czu31SIz3LM

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【三橋貴明】国民殺しの政権への6件のコメント

  1. 大和魂 より

    東京、大阪、愛知と我が国の政府はグローバル政策を強行に実行しているのですが、私の地元にも元財務省職員だった奴がいて、現在は財務省なのか読売グループなのか菅政権なのか、恐らくはその何れの走狗となりながら、緑のタヌキや大阪の乞食弁護士や名古屋弁を武器に名古屋の民主主義を貶めたクズたちの猿マネをコソコソと実行している西野大介なる奴がいて、歯痒いですよ。

    それは都民ファーストとか大阪の成長を止めるななどを引用したものと同じく、熊本に新しい力をだってぶち上げていて結局は自民党所属の界隈議員と結託して行動しているのは自明の筈で、先日の富山にある高岡市長選挙で根回し役で奔走していた安倍の側近と同じなんですね。

    それなのに富山も熊本の県民は未だに胡蝶の夢状態で、世襲議員の実態や老害の野田や竹中平蔵状態の西野などの存在を認識できていません。

    つまり、こんなのが現状を全国展開しているわけで、今後の将来の不協和音や売国政策とに密着していて、かなりの問題を孕んでいるわけです。

    ちなみに日本国民の多くはGHQのメディア戦略により白痴化状態にされ、その結果【高学歴の洗脳ウイルスと臆病ウイルス】に冒されていて、これが我が国の元凶の根源なんです。

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  2. この世は既にあの世 より

    何でしょう?理屈は要らんのですわ。裏切りの国、民族だったってだけなんですよ。使える金が足らない=税が高い。賃金が安い。

    侵略される=気に入らないから撃沈するぶっ殺す。

    もうね安全保障だの言い訳だの云々かんぬん関係無いんですよ、建前だの見栄だの偽善だの馬鹿らしいんで本能に従って生きるだけです。

    政権にしろ企業にしろ金を払わない連中は要らんのです。労働も自粛も同じで今からの時代は払わない輩は要らんのです。てか、俺ら世代は払わない資本家や政府には従わないんでwww何なら喧嘩する?で終わり。

    どうしても払いたくないと言うならば、ロシアンルーレットで誰かが犯罪被害者になるだけです。

    何もかも自分の思い通りな世の中なんざ存在しません。

    その辺ですよね。平和ボケの馬鹿達が勘違いしてるのは。

    解決策の1つはベーシックインカムの導入ですね。

    ふと号泣議員を思い出しました。しかしアレが戦後日本人の本質です。西村大臣もそうですし、大企業もパンダもそうですし、あの手この手で何とか自己弁護を図る。

    結局、政治家も支援団体の言うことで動いとるわけでしょ。

    なので国民殺しは以前から。若者の非正規労働化、タクシー業界、農業、順番にターゲットにされて、国民は何も言わずで今のターゲットは飲食店ってだけな話し。

    日本人なんて消費税云々以前に自己保身の塊のそんなもの。

    さて、今日まで日本社会は自己責任論で切り抜けて来ましたが、これからはどうだろう?

    労働にしろ自粛にしろ、それなりの金を渡さなければ人は動かない。税率を上げようとも入って来なければ納税出来ない。

    アホウや誰に期待しても同じこと、自動的なシステムの導入によって無感情に人を救えばいい。

    ベーシックインカムなど救済システムを導入せず、何や知らん経済成長だのデフレ脱却だの、ただ条件を付け、分配を先延ばしするだけなら個人はさらなる無感情な個人主義になるだけ。

    ポリコレクレーマー、資本家、政治の言う事なんざ聞きませんのでね。金を払われず生きて行けなければ犯罪者になって刑務所がありますのでね。

    だって3食付きで介護もしてくれるんでしょ?

    バイトテロも昔からありまして、ただスマホが無かったってだけですよ。

    カクテルや酎ハイはマドラーで掻き混ぜ客に出すものではなくて、ポコチンで掻き混ぜ客に出すものだったのですよ。中高年の女性の皆さん知りませんでした?

    山崎製パンの通常運転は賞味期限偽造。知りませんでした?

    まあね、既に日本が終わってる事も知らぬが仏ですわ。経済的に昭和に戻る事もないのもとうに知ってますんで。

    コロナと俺とは 同期の桜
    同じ教育隊の 庭に咲く
    仰いだ夕焼け テロルの空に
    未だ叶わぬ 皆殺し

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  3. 消費税を廃止しない限り構造改革から足抜け出来ない より

    現在世界152ヵ国で消費税(付加価値税)が導入されているんですよ、と丁寧な説明が記されたA4クリアファイルを、全国間税会総連合会が小学校高学年に配っています。

    有名進学校の中学入試で高齢化率と税収の消費税分の割合を示したグラフを読ませ、消費税が福祉目的税であることを解答させる問題を出した学校があります。必ずしも不適切とまでは言えないまでも、財務省の国会答弁でも明らかなように、消費税がまるまる福祉目的に充てられたことなどないわけですから、これでは財務プロパガンダの片棒を担ぐようなものです。

    同じ出前授業でも、法務関係では日本国憲法第9条を世界でも稀少で崇高な理念と教えて帰るのですから、日本にとって構造改革の推力でしかない消費税などさっさと廃止して、消費税がない我が国は世界的に見ても稀少で崇高な税理念に基づいていると、子どもたちに堂々誇れるくらいにならなければと思います。

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  4. この世は既にあの世 より

    内閣支持率が下がってるという、3割強の支持者は誰なんでしょう?大体想像が付きますが。

    売国政党、反社政権には何ら期待出来ず、段々と政治の馬鹿の具合、病気の悪化が進むんでいる点が問題ですね。

    アヘを親米派と思い込み、アヘに国富を外国に貢がせ、アヘ政権という反社を8年近くも応援、放置し、誰がどう見ても菅はダメだろう、と思うのに、また政権誕生時には支持率アップする始末で日本国民は馬鹿丸出し。そしてコロナで経済が停滞…。自民党政権は言ってることとやってる事が違うどころか、言ってることまで馬鹿でも解るほど滅茶苦茶に。

    政治が滅茶苦茶なのはずっと前からですが、やはり実感無い人は無いんでしょうなあ。街を歩き30年前と比べれば分かりますけどね。このままだと日本は近い将来なくなりますね。

    まことに私も含む敗戦国の日陰者達には相応しい末路ですなあ。

    「古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます。
    どこに新しいものがございましょう。
    生まれた土地は荒れ放題、今の世の中、
    右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。」

    何から何まで 真っ暗闇よ
    すじの通らぬ ことばかり
    右を向いても 左を見ても
    ばかと阿呆の からみあい
    どこに男の 夢がある

    「なんだかんだとお説教じみたことを申して参りましたがそういう私も日陰育ちのひねくれ者、お天道様に背中を向けて歩く…馬鹿な人間でございます。」

    真っ平ご免と 大手を振って
    歩きたいけど 歩けない
    嫌だ嫌です お天道様よ
    日陰育ちの 泣きどころ
    明るすぎます 俺らには

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  5. 自民党が三宅坂と化す日は意外に早く訪れるかも より

    政府は、酒類販売事業者への緊急支援と引き換えに西村康稔経済再生担当相の無罪放免を国民に希う方針らしいが、それだけでは到底済まされないでしょう。

    政府がちらつかせた支援なるものは、自公名指しの憤激に恐れをなしてあたふたと用意した見せかけの風呂敷包みに過ぎません。西村担当相即刻辞任が詫び証文。詫び証文なしでの謝罪など、手ぶらと同じです。

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  6. 利根川 より

    森永康平さん「今回、性質が悪いのが自己責任論が出やすいというところ」

    森永さん「つまり、国民みんなが不況で貧しくなってれば『政府は金出せ』という動きを一致してできるんですけど」

    森永さん「今回ってバラバラなんですよ」

    ※このコロナ禍では飲食宿泊業は大きく売り上げを減らしたが、情報サービスや自動車業の業状判断はプラスとなっている

    森永さん「なので本当に困ってる人達が『俺たちに金をくれ』って政府に言っても、困ってない人から見ると『ふざけんな』と」

    森永さん「『お前らの要望を飲んだ結果、消費増税なんかされた日には俺達が困るじゃないか』と」

    森永さん「ということで、必要のない分断が起きてしまう」

    ~~~~~~~~中略~~~~~~~~~~~~~~

    森永さん「結局、何が問題かっていうと、つまり、財務省とかじゃなくて国民レベルで『財源が枯渇しちゃう』とか『ハイパーインフレが起きちゃう』とか」

    森永さん「なんとなくTV番組とかで刷り込まれてるから困ってない人達は困ってる人達に対して『お前らが好き好んで飲食とかやってんだろ、そりゃ自己責任だろ』と」

    森永さん「『俺らみたいに情報サービス分野とかやってればそんなの関係ないんだから』ってなっちゃうんですよ」

    森永さん「だから性質が悪い」

    以前、森永康平さんが三橋TV第405回に出演したときの内容を抜粋してみました。
    分かりみが深いのでお時間のある方は全編視聴してみてはいかがでしょうか。
     大多数の国民が

    『財源が枯渇しちゃう』

    『ハイパーインフレが起きちゃう』

    と思っていたら、『財源が枯渇しちゃう』『ハイパーインフレが起きちゃう』と思ってる人しか当選できませんし、

    「俺が直接乗り込んで政府を内側から変えてやる」

    なんてことが可能なら藤井教授が参与として働いていた時にとっくの昔にやっていただろうということですね。
    当時の藤井教授は孤軍奮闘といった感じでしたが孤軍でしたから…
    三橋さんも以前、自民党から出馬した経験をお持ちですが(落選)ここら辺のことは痛いほどよくわかるのではないでしょうか。
    で、こちらが三橋TV第406回の抜粋⇓

    森永さん「三橋さんや高家さんもこの番組で長いことレクチャーして皆が少しずつ変わっていった」

    森永さん「でもこれって限界があるんですよ」

    森永さん「なんでかっていうと、見てる人しか分からないから」

    ※インターネットの閲覧は見ようと思ってサイトを開かないと見ることができない、興味のないサイトにはそもそも行き当たらない

    森永さん「チャンネル登録者数が例えば30万40万でも全人口で割ってみると大した数じゃない」

    三橋さん「0.3%くらいですかね」

    森永さん「0.3%って小っちゃいわけですよ」

    森永さん「やっぱね、地上波強いんですよ」

    ※TVの場合はただつけているだけで興味のない内容の情報も無意識に目に入ってくるから

    森永さん「例えばね、ネット番組に出てもね『見たよ』ってあんまり言われないんだけど」

    森永さん「地上波に出るとね、10秒くらいのVTR使われただけでも『見たよ』とか『出演してた』とか沢山連絡が来るんです」

    森永さん「地上波で言いたいなって思うんですけど、なぜか反緊縮系の人達は僕も含めて呼ばれないという謎な現象が(苦笑い)」

     本来はそれで収入を得ているTV関係者が率先して「税は財源ではない」という情報を報道していかないといけないところですが、今も昔も大本営発表なのは変わりないご様子。
     いろいろいう人もいますが、反緊縮系の人達”も”きちんと呼んだ上で生放送を慣行した田原総一朗さんは、時を経てなお「一味違う」という印象がありました。
     森永康平さんはボランティアで若い人達に貨幣や金融について講義することもあるのだそうですが、日頃から三橋さんが言っているように

    「働いたらきちんと報酬を貰わないとダメ。あなたが貰わないでやっちゃうと後続ももらえなくなっちゃうから」

    ということでね。本当ならば貰うべきだとは思いますが

    ・非正規雇用の割合は全労働者の4割近く

    ・非正規雇用の平均賃金は175万円

    これで興味のない講義にお金を出せるかと言われると…
     ありがたいことに森永康平さんや三橋さんは長いことボランティアで情報発信をしてくれていますが、いつかこういった人柱みたいなことをしなくても済む時代が来るといいですね。
     因みに、「朝まで生テレビ」でトヨタの社長は海外の企業のCEOとくらべて給料が低すぎるという話題が出ていました。
     ちょっと古いですが、昔の記事でも

    豊田章男社長の2017年度の報酬と賞与の総額は3億8000万円

    有価証券報告書によると、豊田氏の基本報酬は9900万円、賞与は2億8000万円

    といった情報が載っています。たしかに、世界でも有名なトヨタの社長が数億くらいしかもらっていないというのは意外かもしれませんが

    ”創業家出身の豊田氏はトヨタ株を約475万株保有しており、約10億円の配当金も受け取ることになる”

    ということでしてね。大丈夫ですよ、ちゃんと貰っているようですから。
     さて、ここで三橋TV第362回の森井じゅんさんの話を思い出してみましょう。以下第362回の大まかな抜粋⇓

    ※覚えている人は読み飛ばしてください

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    森井さん「前提として、日本で今何が足りないのかというと『給料が足りない』わけですよ」

    森井さん「そうなる原因は、税金の仕組みと社会保険料の仕組みにあると思っています」

    森井さん「給与所得 年収314万円というのは厚生労働省が出している給料の統計の中央値です」(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」参照)

    森井さん「この人がどれくらいの『負担』をしているのか」

    森井さん「年収314万円の方だと年間の所得税が6万円、住民税が13万円、”社会保険料が47万円(健康保険・厚生年金の合計)”」

    森井さん「年収の14.9%が社会保険料として持っていかれてしまっている」

    森井さん「さらに雇用保険が1万円」

    森井さん「諸々引くと手取りは248万円になってしまう」

    森井さん「さっ引かれた部分の大部分が社会保険料」

    <年収314万の人の場合>

    所得税   年間6万円(年収の1.8%)
    住民税   年間13万円(年収の4.0%)
    社会保険料 年間47万円(年収の14.9%)
    雇用保険  年間1万円(年収の0.3%)
    手取り 248万円 

    森井さん「では給料が年収1億円になったらどうか」

    森井さん「この人の場合は、所得税が年間3843万円、住民税が961万円、社会保険料が169万円」(他、雇用保険料30万円、諸々差っ引いて手取り5027万円)

    森井さん「おやおや?社会保険料がなんだか少なくありませんか?」

    森井さん「年収314万円の人の年収に占める社会保険料の『負担』は14.9%だったのに対し、年収一億円の人の『負担』は1.7%にすぎない」

    三橋さん「社会保険料には『上限』がありますからね」

    森井さん「上限があるんです。だから、社会保険料って逆進性が高い」

    森井さん「ある一定の収入までは『収入に占める社会保険料の負担の割合』は15%程度と高いが、この上限を超えて収入がさらに高くなっていくと逆に社会保険料の負担は下がっていく」

    森井さん「これが現状です」

    <年収1億円の人の場合>

    所得税   年間3843万円(年収の38.4%)
    住民税   年間961万円(年収の49.6%)
    社会保険料 年間169万円(年収の1.7%)
    雇用保険  年間30万円(年収の0.3%)
    手取り 5027万円 

    森井さん「次、3パターン目」

    森井さん「”給与自体は”年収314万円だが、”金融所得”が1億円という人の場合」(要は、株で1億円儲けている人の場合)

    森井さん「年収1億314万円、所得税が年間1506万円」(他、住民税513万円、雇用保険1万円、諸々差っ引いて手取り8248万円)

    森井さん「おやおや?給料として1億円貰っている人は所得税を3843万円も持っていかれているのに、株で1億儲けている人は所得税1506万円しか持っていかれてないぞ?」

    森井さん「さらに社会保険料に至っては年間47万円しか払っていない」

    森井さん「株で1億円も儲けている人は年収314万円しかない人と同額の社会保険料しか支払っていないわけです」

    森井さん「株で1億儲けている人の年収に占める社会保険料の負担は、わずか0.5%にすぎない」

    <給与自体は314万だが、他に金融(株)で1億儲けている人の場合>

    所得税   年間1506万円(年収の14.6%)
    住民税   年間513万円(年収の5.0%)
    社会保険料 年間47万円(年収の0.5%)
    雇用保険  年間1万円(年収の0.0%)
    手取り 8248万円 

    森井さん「金融所得(株でもうけた分)にかかる税金が分離課税といって一律なんですね」

    森井さん「だから、こういうことが起こってしまう」

    森井さん「所得税についてはある程度累進性がある一方で、金融所得(株でもうけた分)になっていくとドンドン歪んでくるといった構図があるというのを理解していただけたかなと」

    森井さん「これが何を起こしているかというと、実体経済よりも投機的な(金融)投資に日本がどんどん移行しているということ」

    森井さん「本来、実体経済を育てていかないといけないのに、こういった金融所得への税金の仕組みが日本の実体経済が成長するのを妨げている」

    三橋さん「今、分離課税は20%ちょい?」

    森井さん「はい、20%ちょいですね。ここに所得税15%、住民税5%というのが金融所得にかかってくるものです」

    森井さん「だから、これは非常に問題のある税制だなと思っていまして、金融所得についての税制も一緒に考えていただきたいと思っています」

    森井さん「一番見ていただきたいのは、中央値と呼ばれる人達が社会保険料をこんなに(年収の15%も)払っているんだよというのを知って頂きたいんですね」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    森永さんのお話にもありましたが、低所得者は給料が銀行に振り込まれたらそのまま銀行に預金をしているが、余裕のある富裕層は資産を株などの有価証券の形でもっていると。
    まあ、要は給料として報酬を受け取るよりも配当金という形でたくさんもらった方が税金がかからないってことですね。
    株で儲けるのが悪いという話ではなくて、あまりにも金融にばかり偏り過ぎると実体経済(労働力・生産力)がガタガタになりませんかと言うことでね。
    だって、労働による収入(給与)よりも株で稼いだ方が税金がかからないとなれば、それはねえ…
    バイデン政権は分離課税を見直すとしていますが、日本はどうするのでしょうか。
     給与をめぐる話ではついこの間、最低賃金が大幅に引き上げられることになったという話がありました。
    一見すると良いことのように思えますが、コロナ禍で、かつ、粗利保障も満足にされておらず、その状況で賃金引上げとなると、倒産廃業に至る企業がさらに増えるのではなかろうかと。

    森井さん「だから、今後景気がよくなってくれば雇用もよくなって…という青写真が描かれている部分があるのかもしれませんが、経営者さんたちの肌感覚は全然違っていて」

    森井さん「景気がよくなったとしてもペナルティー(消費税や社会保険料)が大きくなる雇用は増やさない、人はできるだけ委託契約で賄うと」

    森井さん「これは経営者が皆言っていることです」

    森井さん「事業者さんが意地悪で人を雇わないという話ではないのです」

    森井さん「社会保険料や消費税のペナルティーに事業者さんが耐えきれないという話なんですよね」

    税というのは、「減らしたいものに重く税をかける」という使い方をするわけです。 
    炭素税は温室効果ガスを減らすための税、消費税は消費を減らすための税、では社会保険料は何かというと正規社員を減らすための税(笑)
    ここ20年、消費税も社会保険料も上がっていくばかりでした。誰が悪いのかというと経営者でも労働組合でもなく、トンチンカンな税制を推し進めてきた政治家達と言うことになります。そして、それを選んできたのは我々日本国民だと言うことですね。
    どうしてこんなことになったのかというと

    室伏謙一さんと立憲民主党の落合貴之議員の対談

    を視聴していただくのがよろしいかと思います。
    毎日毎日TVではコロナの話題で持ち切りでしたが、その裏でサラッと中小企業潰しを目的とした法案がスルスル通過しているという…
    中小企業の経営をわざと傾かせて吸収合併を仲介することで荒稼ぎしたいとするハゲタカファンドに便宜を図った形になっていますが、このタイミングでデービットアトキンソン氏の古巣であるゴールドマンサックスが日本に乗り込んできてしまっているわけでしてね。コワイ
    アトキンソン氏が活躍したのはバブル崩壊前後でしたか。
    当時、金融機関で「借金返済のめどが立たない事案」が多くみられていて、その問題は公的資金投入で解決するはずものでしたが、大蔵官僚が「自分の監督不行き届き」になると困るという理由と、”わざと”銀行金融機関の経営を傾かせて銀行の吸収合併を仲介して荒稼ぎしたいとするアメリカのM&A企業の思惑で公的資金は投入されませんでした。
    結果、アメリカのM&A企業は莫大な利益を得ましたが、日本は多くの失業者や自殺者を出すことになりました。大本営発表のTVメディアも公的資金投入に否定的な意見をせっせと流していました。
    かつて日本の銀行金融機関に対して行われたハゲタカ行為、そのハゲタカの次の標的は日本の中小企業のようです。
    非常に重要な情報であると認識していますが、TVはコロナの話題は取り上げても、こういった話題は報道してくれないのですよね。
    因みに、木村もりよ医師の告発があったからかは知りませんが、TVのコメンテーターが

    「毎日毎日、今日も1000人超えとか不必要に怖がらせるようなことではなく、重症者数の推移や病床の空き具合など意味のある報道をしていかねば」

    といったことを言っていました。
    チラッと見ただけなので前後の文脈は分かりませんが、その調子でついでに「税は財源じゃない」という情報も流してもらえるといいんですけどね。

    三橋さんは「富裕層も貧困層もどっちも助けろ。じゃないと分断が起きるだろ」

    と常日頃から言っています。「税は財源じゃない」ということさえ理解できればその方法はあると言うことに気がつくはずなんですが、結局は、地上波放送ではこの情報はタブーなんでしょうね。
    だって緊縮政策して地方自治体の運営を傾かせないと「財源確保のためにもカジノの誘致を」なんて話にはなりませんものね。そんな報道できるわけがない(苦笑い)
    そういえば、海外紙では安倍総理がトランプ大統領に面会した時に、トランプ大統領のお友達のカジノ王から「日本でカジノを開きたいんだ」と言う話をされたことが報じられていましたが、日本では一切報道されませんでしたものね。いや~、不思議だな~(すっとぼけ)
     大多数の国民が

    『財源が枯渇しちゃう』

    『ハイパーインフレが起きちゃう』

    と思っていたら、『財源が枯渇しちゃう』『ハイパーインフレが起きちゃう』と思ってる人しか当選できませんし、

    「俺が直接乗り込んで政府を内側から変えてやる」

    ということで突貫した藤井参与(当時)も討ち死に。となると、多くの国民が情報を共有することで状況を改善していくしかないのだけれど、森永康平さんの言うように

    森永さん「地上波で言いたいなって思うんですけど、なぜか反緊縮系の人達は僕も含めて呼ばれないという謎な現象が(苦笑い)」

    八方ふさがりって言う。ということで、田原総一朗さんの行動は大きかったと思いますよ本当に。

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