日本経済

2018年6月11日

【三橋貴明】ルサンチマン国民(後編)

From 三橋貴明@ブログ

【今週のNewsピックアップ】
我々の時代に訪れる「国難」
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12382155220.html
福井豪雪 災害復旧の報酬
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12382381617.html

昨日からの続きです。

大石久和先生が会長を務める土木学会が、
首都直下型地震、
南海トラフ巨大地震により、
日本国がその後の20年間で
「失う」ことになる所得の
試算を公表しました。

その額、
首都直下型地震が778兆円!!、
南海トラフ巨大地震が1410兆円!!!
でございます。

無論、所得の縮小に加え、
既存の生産資産等の損壊もあります。

といいますか、
生産資産が壊れるからこそ、
所得(GDP)も減るのですが。

いずれにせよ、大震災に代表される
非常事態が発生した際に、
被災地の復旧の役割を担うのは、
地元の自治体なのです。

厳密には、地元の自治体で働く
職員(公務員)の方々です。

非常事態の際に、「自分たち」を
助けるために尽力してくれる
「公務員」に対し、
ルサンチマン丸出しで
批判を浴びせる。

給料が下げられたことを嘲笑する。

まさに「自殺的行為」そのままです。

また、国民経済は繋がっています。

福井市の職員の給料が減らされると、
彼ら、彼女らは消費を
控えるようになるでしょう。

福井市の公務員が消費を減らせば、
その分、誰かの所得が減ります。

何しろ、所得とは
「誰かが消費、投資として支出する」
こと無しでは創出されないのです。

別に、福井市に限りませんが、
公務員の給料を削減し、
消費が減った場合に、
ダメージを受けるのは「国民」
なのです。

本来、得ることができたはずの
所得を失うことによって。

さて、福井市の職員の方々は、
果たして「次の災害」の際に、
住民を助けるために
働いてくれるのでしょうか。

「どうせ、頑張って働いても、
給料は下がるしさ」

と、投げ出す態度に
逃げ込んだとしても、
誰も責めることはできないと思います。

結局のところ、デフレとは
国民同士を引き離し、
バラバラにすることで、
国家を「非常事態に対応できない国家」
へと落ちぶれさせていくわけです。

次なる災害が福井市で発生し、
職員の士気が上がらず
(当然でしょうが)、
住民が悲惨な目に会ったとき、
ルサンチマン国民は、

「福井の公務員共は何をやっているんだ!」

と、猛烈に批判の声を
上げるのでしょう。

公務員にせよ、同じ日本国民です。

農家も、工場の工員も、銀行員も、
教師も、スーパーマーケットの店員も、
運送ドライバーも、建設現場の作業員も、
土木屋も、通信事業者も、卸売業者も、
食品加工業者も、電力会社の電力マンも、
海運業者も、船員も、清掃業者も、
バーテンダーも、宮大工も、
医師や看護師、介護士も、小売業者も、
飲食店の店員も、警察官も、
消防官も、自衛官も、
そして働いていない子供たちも、
みんな同じ日本国民なのです。

さらに言えば、皇統を引き継ぐ
皇室の方々も、「日本国の中心」に
位置する日本国民です。

誰かが働き、各々の役割を
果たしてくれるからこそ、
我々はこの日本列島で、
相対的に豊かで安全に、
快適に暮らすことができている。

いざ、非常事態が発生した際に、
我々を助けてくれる「誰か」がいる。

誰かとは、同じ日本国民である。

我々が必要としている「何か」を
提供するために、汗水たらして
働いてくれる同じ国民がいる。

この当たり前の事実に感謝し、
国民同士でいがみ合い、
足を引っ張りあうことをやめ、

「日本国民、みんなで豊かになろう!
安全で快適で、繁栄した国家を作ろう!」

と、誰もが誰かに呼びかけ、
失われつつある日本国民の
「ナショナリズム」を取り戻さない限り、
我が国の亡国は避けられないでしょう。

関連記事

日本経済

【小浜逸郎】角栄の政治家魂を復権させよう

日本経済

【三橋貴明】安藤裕衆議院議員と対談しました

日本経済

【藤井聡】「新幹線」整備は、デフレ時代の超優良プロジェクトです。

日本経済

【小浜逸郎】北海道というエアポケット

日本経済

【三橋貴明】寒波来る

【三橋貴明】ルサンチマン国民(後編)への2件のコメント

  1. ぬこ より

    大東亜戦争で彼等の企みを一部くじいたから、
    牙を抜かれて、エコノミック馬車馬にされて、
    インフラや技術等の資本を蓄えさせ、
    プラザ合意でバブルにされ狂乱させて理性を狂わされ、
    BISや土地総料規制で急激に崩壊されて誇りを壊され、
    デフレ株安にされ、規制緩和強要され三角合併等で企業買収され、株主至上主義で賃金圧縮のため非正規労働増やされ、
    タックスヘイブンで法人税をちょろまかされ、
    国際金融家の牙城の日銀からでなく庶民の懐からは

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

      1. ぬこ より

        消費税を掠め取られ、
        移民で社会不安にさせ治安悪くさせ、
        エセ右翼に中途半端な希望だけ与えさせ、後に大きく絶望させ、
        自殺者も量産させ70年かけた復讐も実現でき、
        国や民族の誇りを失わせ、本丸の皇統にも手を入れさせ、
        ようとするのが、

        バビロン金融マジックをする奴らの、数千年かけたヤマト民族への、復讐なのカナン?

        返信

        コメントに返信する

        メールアドレスが公開されることはありません。
        * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ ~第...

  2. 2

    2

    【三橋貴明】三橋TV始動(前編)

  3. 3

    3

    【三橋貴明】安倍政権が「移民受入政権」であるという現実

  4. 4

    4

    【三橋貴明】三橋TV始動(後編)

  5. 5

    5

    【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

  6. 6

    6

    【藤井聡】10%消費税増税の「凍結」:風は少しずつ、しかし「...

  7. 7

    7

    【三橋貴明】官も民も等しく良くもあり、ダメでもある

  8. 8

    8

    【柴山桂太】危険な為替条項

  9. 9

    9

    【藤井聡】「消費増税」すれば、「税収」が減ってしまいます。

  10. 10

    10

    【三橋貴明】バランシートとおカネ

MORE

月間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】消費税は、「10%はもうしようがない」と諦めれば、...

  2. 2

    2

    【藤井聡】10%消費税増税の「凍結」:風は少しずつ、しかし「...

  3. 3

    3

    【藤井聡】国土強靱化2.0:「財政」でなく「安心」のための防...

  4. 4

    4

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ ~第...

  5. 5

    5

    【小浜逸郎】泊原発を再稼働すべき理由

MORE

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

  2. 日本経済

    【三橋貴明】三橋TV始動(後編)

  3. 日本経済

    【三橋貴明】三橋TV始動(前編)

  4. 日本経済

    【三橋貴明】官も民も等しく良くもあり、ダメでもある

  5. 政治

    【三橋貴明】安倍政権が「移民受入政権」であるという現実

  6. 日本経済

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ...

  7. 日本経済

    【三橋貴明】バランシートとおカネ

  8. 欧州

    【三橋貴明】イングランド銀行

  9. コラム

    【saya】五輪ボランティアで浮き彫りー共犯関係

  10. 政治

    【三橋貴明】「国の借金」という壁を壊すために

MORE

タグクラウド