From 三橋貴明@ブログ
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TPPで誰が得をするのか?本当の目的は?
https://youtu.be/lDKytTcXdlo
TPPでメリットが出るのは30年後!?
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嘘だらけのグローバリズム
https://youtu.be/SwfXABHZMfY
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「野田政権期よりも6%貧乏な日本」
From 三橋貴明@ブログ
さて、16年1月の実質賃金(速報値)が発表になりました。
『1月の実質賃金 3か月ぶりに増加
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160304/k10010430751000.html
ことし1月の給与総額は平均で26万9000円余りで、実質賃金でも前の年の同じ月を0.4%上回り、3か月ぶりに増加しました。
厚生労働省が全国のおよそ3万3000の事業所を対象に行った調査の速報値によりますと、基本給やボーナス、残業代などを合わせたことし1月の給与総額は、働く人1人当たりの平均で26万9725円でした。
これは名目賃金でも、物価の変動分を差し引いた実質賃金でも前の年の同じ月を0.4%上回っています。実質賃金が前の年を上回るのは3か月ぶりです。
厚生労働省は「賃上げが反映された一方、物価の上昇が抑えられているため実質賃金が増加したが、今後も安定的に上昇傾向が続くかどうか注視したい」としています。 』
というわけで、わたくしが「デフレ脱却」のために最も重要視している、「きまって支給する給与」はどうかといえば、対前年比0%でした。つまりは、上昇していません。
厚生労働省の、
「賃上げが反映された一方、物価の上昇が抑えられているため実質賃金が増加した」
という説明は変です。賃上げが反映されたならば、「きまって支給する給与」が増えていなければなりません。ちなみに、実質ではなく名目賃金でみても、「現金給与総額」が0.4%のプラス、「きまって支給する給与」は0%でした。
現金給与総額が増えたにも関わらず、きまって支給する給与が増えていないとは、単にボーナスが一年前より増えたに過ぎないという話です。「賃上げ」は関係ありません。
【日本の実質賃金指数の推移(きまって支給する給与) 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_52.html#JC1601
というわけで、例によりグラフ化してみたのですが、日本の実質賃金は2014年4月から5月にかけて大きく落ち込み、その後は横ばいの状況が続いています。日本国民は、野田政権期よりも6%弱、貧乏なのです。
日本国民が貧困化した最大の理由は、もちろん消費増税です。と言いますか、上記のグラフを見て消費増税以外の理由を思いつける人がいるとするならば、是非ともコメントに持論を書き込んで欲しいものです。安倍政権の消費増税は、日本国民を貧困化させた。これが、紛れもない事実です。
さて、17年4月の消費税再増税について、政権中枢部で政治家が色々と発言し始めています。
菅官房長官「税率を上げて税収が上がらないようなところで、消費税率を引き上げることはあり得ない(16.2.26 記者会見)」
安倍総理「リーマンショックあるいは大震災級の事態にならなければ予定通り引き上げる(16.3.3 参院予算委員会)」
麻生財務大臣「(リーマンショック級の事態について)こうした事態の定義はその時の政治判断においてしか決められない。そうしたケースを具体的に申し上げるのは困難(16.3.4 閣議後会見)」
石原経済再生担当大臣「(国際金融経済分析会合の目的は消費増税延期の布石ではとの質問に対して)そのようなことは考えていない」
どうでもいいですが、14年4−6月期の消費税増税により、日本の実質GDPはリーマンショックには及ばなかったものの、東日本大震災を上回るマイナスになってしまったわけです。
日本の民間最終消費支出は年率で五%近くも減り、これは橋本政権の増税時(▲3.6%)を上回っています。結果的に、その後も実質消費と実質賃金は回復せず、2015年の民間最終消費支出の実質値は「野田政権期」を下回ってしまいました。
消費税増税そのものが、リーマンショック・大震災級の衝撃を日本経済に与え、さらに悪影響が長期化するという「結果」が出ているわけです。
それにも関わらず、未だに消費税の凍結や「消費減税」の決断を下せない。
総理は国会答弁などで、
「政治は結果だ」
と、頻繁に仰います。
その通り。政治は結果なのです。消費税増税の結果を目の当たりにしていながら、さらに消費再増税を実施した日には、日本国民の実質賃金の低下は2012年比で8%を超えるでしょう。
安倍総理大臣は、憲政史上、最も日本国民を貧困化させた総理大臣として、歴史に名を残すことになります。
「政府は消費税再増税凍結の決断を!」に、ご賛同下さる方は、
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2016年2月4日、日本はTPPに署名した。
まだ国会での批准手続きが残ってはいるものの、これによって日本はグローバル投資家の狩場となることがほぼ決定してしまった。「月刊三橋」では、以前からTPPに潜む数多くの問題点を指摘してきたが、いまだにTPPの恐ろしさを理解していない(できない/しようとしない)人たちも多い。
伊藤元重氏をはじめ、多くの人はTPPの内容を知らずに議論している。自動車の関税が撤廃されて、日本の自動車メーカーの輸出が増えるだろうと期待する声もあったが、蓋を開けてみれば、アメリカはSUV車の関税を29年間維持するなど、日本が期待する経済効果はほとんど見込めない内容になっている。
TPPはアメリカの巨大グローバル企業に日本という市場を差し出すための条約だったことが明らかになったのだが、そのことには目を瞑り、「これでアメリカとの安全保障が強化された」などと意味不明な理解でTPP賛成を叫ぶ寝ぼけた人たちに、三橋貴明が目覚めの鉄槌を振り下ろす。
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