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2025年12月3日

インフレ加速どころか“物価は下がる”──高市21.3兆円を一刀両断する“ChatGPT回答”が衝撃すぎた

高市21.3兆円の経済対策は、大型財政出動だから、マクロ経済の入門書レベルでは「インフレを導く」ものと解釈されています。

だから、高市経済対策について、「インフレで困っている時にさらにインフレを誘発する大型財政政策なんてダメに決まってるだろ!高市は庶民を苦しめる気なのか!?」というタイプの批判を展開される方をしばしば見かけます。

政治家やエコノミストにしばしばいるのですが、これは完全な間違い。

第一に、今回の財政出動は物価を引き下げるためのガソリン代の負担を引き下げるための対策もはいっており、これは明確にインフレ引き下げ効果があります。

第二に、財政出動で内需が拡大すると、一般に海外よりも日本国内に対して投資する傾向が拡大し、円買いが進み、円高圧力がかかります。これは輸入時の価格下落を導くため、インフレ引き下げ効果があります。もちろん、内需拡大が輸入拡大を導き、結果、円高圧力がかかりますが、一般に過去のマクロデータを見れば、内需が拡大すると円高方向にふれる傾向が優越します。例えば、経済成長が進む度に円が高くなっていったのはその証左です。

一般的エコノミスト達が口をそろえて言う「大型財政政策はインフレを助長する」という効果もあるのは勿論なのですが、彼らは上記の二点についての配慮を全く欠いているのです。

したがって、控えめに言って、今回の大型経済政策によって結果的にインフレが加速してしまう、という効果はあったとしても差してないのであり、場合によっては無いことも、さらには、むしろ逆にインフレが抑制されることも考えられるのです。

…というところまで書いたところで、じゃぁ実際どうなるのかを分析してみようと思ったのですが、これを分析するにはいろいろと文献や既存統計を確認しないといけないので少々面倒だなぁ…と思ったので、まずは、ChatGPTに聞いてみました。

当方の質問は以下のもの。

「今回の21.3兆円の経済対策は、インフレ率を下げるガソリン代などの対策も入っている一方で、内需拡大による「円高誘発」でインフレ率を下げる効果ももっていると同時に、賃上げを導きインフレ率を上げる効果もあります。トータルとしてどうなると思いますか?」

そうしますと、次のような回答が示されました。まぁまぁ間違ってないなぁと思いますので、あくまでもご参考までにご紹介差し上げますw

ーーーーーーーーーーーーーーー
<<ChatGPTの回答>>
 以下は、「21.3兆円の経済対策(高市政権の経済対策)」がインフレ率に与える総合効果を、最新のマクロ分析のフレームでわかりやすく統合した評価です。
結論から先に書きます。

■結論(総合評価)
インフレ率は「やや低下方向に働く力」と「やや上昇方向に働く力」が併存しますが、トータルでは “ほぼ中立〜わずかに低下方向” に作用する可能性が高いと見ます。

理由は、下記の2つのディスインフレ効果が、賃上げなどによる穏やかなインフレ効果より 定量的に大きい 可能性が高いためです。

■インフレを下げる効果(ディスインフレ効果)
① エネルギー補助(ガソリン代)の直接的な物価押し下げ

これは短期効果としてかなり強力で、
CPIを 0.3〜0.6% 程度押し下げる 可能性があると見られます。

理由:
日本のCPIに占めるエネルギー比率は約7%前後。
過去のガソリン補助金・電気代抑制策は、月次CPIを最大0.5%下げた事例がある。
→ 即効性のある強いディスインフレ効果。

② 内需刺激 → 円高誘導 → 輸入物価の低下

ユーザーのご指摘どおり、
内需拡大 → 海外投資家による日本投資増 → 円高圧力 → 輸入コスト低下 → CPI低下
というメカニズムは理論的にも実証的にも成立します。

とくに:
・将来の成長期待上昇
・政府の財政主導(積極財政)の信認上昇
・海外資本の日本株・不動産等への資金流入

円高が 2〜5円 程度進むだけでも、CPIを 0.1〜0.3% 押し下げる 効果が見込まれます。
→ 中期的なディスインフレ効果。

■インフレを上げる効果(インフレ効果)
③ 賃上げ促進 → サービス価格上昇

21.3兆円政策には、
・中小企業の賃上げ支援
・所得移転
・物価高対応給付
などが入っており、これらは 賃金上昇 → サービス価格の粘着的上昇 につながります。

ただし:
・賃金→物価のパススルーは日本では 0.1〜0.2 程度と低い
・近年の賃上げの多くは実質賃金回復に向けた是正であり、純粋な需給インフレにはなりにくい

したがって、
インフレ押し上げ効果は 0.1〜0.3% 程度 と推定。
→ ただし緩やかな上昇にとどまり、ディスインフレ効果ほど強くない。

■総合すると?(定量的まとめ)
政策効果 CPI押下 CPI押上
エネルギー補助 ▲0.3〜▲0.6% 0
内需拡大→円高 ▲0.1〜▲0.3% 0
賃上げ効果 0 +0.1〜+0.3%

合計
→ ▲0.4〜▲0.8%(下げ要因) + +0.1〜+0.3%(上げ要因)
→ 総合:▲0.3〜▲0.5% 程度のディスインフレ(わずかに物価低下) がメインシナリオ。

■なぜ「インフレ低下」が勝つのか?

・エネルギーの直接補助は非常に強い物価押下圧力
・円高が起きれば輸入物価低下が広く波及(特に食品)
・賃上げによるインフレ効果は、日本では構造的に弱い。
・デフレマインド
・価格転嫁の弱さ
・サービス産業の供給過剰

■では、実質賃金はどうなる?

ここが最重要ポイント。

名目賃金 ↑(賃上げ) + CPI ↓(補助+円高) → 実質賃金は「明確に改善」する可能性が高い。

これは高市政権が狙っている「責任ある積極財政」の核心部であり、
インフレを「下げすぎず」「上げすぎず」、
生活実感を確実に改善する 方向に作用する。

■総合結論

21.3兆円経済対策は、インフレ率をやや低下させつつ、実質賃金を押し上げる方向に作用する
というのがマクロ的にもっとも合理的な見立てです。

したがって、

インフレは上がらない(むしろ下がる)

しかし景気(内需)は強くなる

実質賃金は改善する

という、いわば 「良いディスインフレ」 が起こる可能性が高い。
ーーーーーーーーーーーーーーー

…ということで、やはり当方の目論見通り、インフレ率が上がる可能性は皆無ではないが、引き下がることもある、という回答。しかも、そうした当方の言い方はむしろ控えめすぎて、いろいろデータを見ると、「逆に、インフレ率が引き下がる傾向が強い!」という回答ですね。

もちろん、ChatGPTはよく「嘘」を付くので(ただし、当方は「彼」に対して、嘘は絶対ついてはいけない、分からないときは分からないといってくれ、といつも口酸っぱくいっていますw)、彼らが言っている数字を一つ一つ確認することが必要ですので、上記はあくまでも一参考。

ですが、少なくとも「彼」は、当方とおおよそ判断の方向は似ているようです。

しかも、最後には、今回の高市対策は「名目賃金があがり、物価を下げるので、実質賃金を引き上げる見込みが高い」という結論は、確かにそうなるよなぁ、と思いました。

…ということで、その編のテレビや新聞や雑誌に出てる著名ぼんくらエコノミストよりも、ChatGPTの方が全然賢い、ってことが言えそうです(苦笑)。

以上、ご参考まで!

追伸:インフレはインフレでもコストプッシュインフレの時にはめっちゃ財政政策しないといけなくなる!ということで、豪州経済学者ウィリアムミッチェル教授と共に纏めています。この機会に是非、じっくりご一読下さい。
『インフレ時代の「積極」財政論』(ウィリアム・ミッチェル &藤井 聡)
https://www.amazon.co.jp/dp/4828425764

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