日本経済

2016年2月8日

【三橋貴明】袋小路の終点

FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

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「日本が国債破綻しない24の理由 ~国の借金問題という<嘘>はなぜ生まれたか?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

p.1 日本は「国の借金」でなぜ破綻しないのか?
p.13 ”国民1人当たり817万円の借金”を広める財務省の記者クラブ
p.20 日本国民は債務者ではない、「債権者」である
p.36 かつて、本格的なインフレーションが日本を襲った時代があった
p.42 “日本は公共投資のやり過ぎで国の借金が膨らんだ”は全くの嘘
p.55 グローバリストから財務省まで、消費税増税を訴える人々の思惑

http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

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【今週のNewsピックアップ】
公共投資の意義、再評価を

http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12124482828.html

過度な金融政策依存から財政政策へ

http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12125983498.html

例えば、現在の日本で政治家が、
「国民の生命や財産を守るため、公共投資を大々的に拡大します!」
と、宣言した場合、何が起きるでしょうか。

素直に考えると、国民が「政府が我々の生命や財産を守るために、投資をしてくれるんだ! やった〜っ!」と喜ぶべきだと思うのですが、絶対にそうはなりません。

政治家は、主に二つのレトリックにより攻撃されることになります。

一つ目が、
「公共投資を増やしても、土建屋を儲けさせるだけだ!」
という、ルサンチマンにまみれた醜いレトリックです。そもそも、国民経済はつながっているわけで、土木・建築業の方が所得を得れば、必ず消費・投資が増えるのです。そのとき、土木業・建設業の方々に購入されるモノやサービスは、「土建屋を儲けさせるだけだ!」と悪態をついている本人が生産しているかも知れません。

自らの所得は、別の誰かの支出(消費・投資)によってしか生まれないという、経済の基本を理解していれば、上記のようなレトリックには間違っても騙されないはずです。

しかも、公共投資で建設されたインフラは、直接的には地域の住民の安全確保や所得拡大に貢献します。さらに、生産性向上の伝播という間接的な効果で、「土建屋を〜」の人をも潤すのです。

「土建屋を〜」のレトリックは、公共投資の資産効果(建設された試算が生み出す所得拡大、生産性向上効果など)を無視する、愚かしいロジックなのでございます。

二つ目が、
「国民の生命や財産を守るための公共投資は必要かも知れないが、日本の財政にそんな余裕はない。クニノシャッキンデハタンスル〜ッ!!」
というものです。

確かに、日本政府の負債は1000兆円を上回っていますが、100%日本円建てです。日本銀行という「子会社」を通じて、日本円を発行できる日本政府が、日本円建ての負債の債務不履行(財政破綻)に陥る可能性はゼロです。

そもそも、資本主義経済とは「誰か」が負債を増やすことによってしか、成長できないのです。誰もが負債を減らし、支出の切り詰めをやった日には、GDPが大激減することになります。つまりは、国民が貧乏になります。

現在の日本で、企業が十分に負債を増やさず、経済成長率が低迷している以上、通貨発行権という最強の権力を持つ日本政府が負債や支出を拡大する必要があるのです。

しかも、政府が支出を拡大することによって「国民の生命や財産を守る」を実現できるわけですから、何を躊躇する必要があるのでしょうか。
と、言いたいところですが、現実には「経済」とビジネスや家計簿をごっちゃにした破綻脳の国民やマスコミ、官僚や学者、政治家たちが、寄ってたかって、

「クニノシャッキンデハタンスル! だから、公共投資などできるはずがない!」

と、叫び、正しい政策を推進しようとする政治家を潰すわけです。

上記のレトリックの浸透にあたっては、デフレーションという経済現象が大きく背中を押しています。デフレで自らの所得が増えない国民は、公共投資と聞くと「土建屋を〜」と憎しみを持って足を引っ張ろうとするわけです。

あるいは、自らの所得が増えず、価値観において「カネ」の重要性が極端に高まっている国民は、政府が負債を増やすと聞くと、青筋立てて「無駄なカネを使うなっ!」と怒り出すわけです。

愚民です。愚民ですが、デフレーションという経済現象に二十年近くも苦しめられている以上、仕方がない話なのかも知れません。
問題は、デフレにより上記のレトリックが社会に蔓延した結果、国債発行や公共投資といった「正しいデフレ対策」が打てなくなってしまっているという現実です。

無論、国民にしても政治家にしても、デフレーションという経済現象自体は問題視しています。結果、正しいデフレ対策である国債発行や公共投資、財政出動ではなく、「金融政策」ばかりがクローズアップされ、長期金利0.035%という異常事態に至ってしまいました。

とはいえ、相変わらず物価は上がらず、15年Q4の経済成長率はマイナスでしょう。さらに、日銀の金融政策はこれ以上の拡大は困難です。
97年以降、間違った認識に基づき、間違った政策を継続した政府が、いよいよ袋小路の終点に追い込まれつつあるというのが、現在の日本なのです。

ーーー発行者よりーーー

「日本が国債破綻しない24の理由 ~国の借金問題という<嘘>はなぜ生まれたか?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

『三橋さんは過激な発言をする人だと思っていましたが…』
 By 服部

“私は今年退職をして、世間から離れて行く様に感じていました。
そんな時、月刊三橋をインターネットで見つけ、三橋先生の
ご意見を聞くようになり、世の流れに戻る感じがしました。

月刊三橋を聞き始めて3か月になります。
最初は過激な発言をする人だなあと思って聞いていましたが、
今回の国債破綻しない24の理由を聞いて、
今まで何回も聞いていた内容が、私のように頭の悪い者でも
やっと理解出来るようになりました。有り難うございます。

これからの日本の為にも益々頑張って頂きたいと思います。”

服部さんが、国の借金問題について
理解できた秘密とは・・・▼▼
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

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【三橋貴明】袋小路の終点への6件のコメント

  1. 金利低下の今こそ、公共投資を! より

    公共投資が駄目なら、原発や軍需生産等による輸出と言う方法もある(日本が本気を出せばかなり儲かる。)が、国内のインフラ投資、海外へのインフラ技術輸出の方が筋だろう(平和国家として)。この方法しか無いのに、何故気づかないのか。このままでは、日本は他国に食い散らかされて、自立性を完全に喪失し、亡国の運命を辿る。高橋是清的勇断の再現が望まれる。

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  2. 金利低下の今こそ、公共投資を! より

    今こそ、インフラ整備の公共事業を断固実施すべし。リフレ派の意図には関わらず、金融政策の効果を財政出動に連動させ、社会資本整備と都市再開発、整備新幹線着工の機会とすべきである。カジノを作ったところで、やくざと在日資本が喜ぶだけで、景気浮揚の動力にはならない。シロアリでもクロアリでも「働きアリ」が大好きである。「破産国家=日本」、「公共事業=悪」のマインドコントロールから脱却し、活気ある経済を取り戻そう。前進あるのみ。三橋先生頑張ってください。

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  3. kobuna より

    >愚民です。愚民ですが、デフレーションという経済現象に二十年近くも苦しめられている以上、仕方がない話なのかも知れません。どうしてそんなふうに庶民を見下しているのやら。そもそも、公共事業を勧めてきた人達の話なんて、納得する方がバカでしょう。例えば、・新聞への軽減税率を見直す、・エコカーへの補助金を見直す、・公共事業費について見直す、これらのうち、どれとどれが「ルサンチマン」になるのでしょうか?「土建業者」とか「公務員」といった特定の人達の所得が減りそうな場合にのみ登場する「ルサンチマン」という理屈があるとするなら、そんな理屈に納得する方が頭が悪い。それから、公共事業費の合計なんて増えなくてもいいんです。過去の「杜撰だった」と言われる公共事業を反省し、「シロアリがたかる」などという話からも反省し、それで無駄にお金が使われる事がなくなれば、公共事業費を増やすことなく必要な公共事業を増やせます。しかし、公共事業に関わる人達にではなく、杜撰な公共事業やシロアリを嫌がる庶民の方を「愚民」というふうに批判して変えようとする人がいる。まあ、杜撰な公共事業を悪いと思っていない関係者との長年の付き合もあるでしょうから、仕方がない話なのかも知れません。

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  4. 通りすがり より

    いつも拝読しております、ありがとうございます。水野和夫氏の「資本主義の終焉と歴史の危機」という本をご存知でしょうか。日本も世界も、「ゼロインフレ、ゼロ成長、ゼロ金利」の時代に突入しているという趣旨の本です。いくら頑張ってもインフレにするのは非常に困難であり、むしろデフレを阻止しゼロインフレにするので精一杯だと書かれています。実にそうなっているなあと思うので、これに基づくと、「デフレ脱却のために公共投資を!」と言うのでは、実は弱いのではないだろうかと思うのです。恐らく、公共投資を行ったとしても、インフレはほとんど起きないと思われます。するとアンチ公共投資派からのバッシングがあると思います。したがって、「公共投資はデフレ脱却のためでなく(これもあるのだが)、国民国家存続維持のためである」という、どうしようもなく当たり前のことを強く言っていかなければならないのだな、と思います。大雑把に言って日本には、リフレ派と、社会主義者と、グローバル経済容認派がおり、その全てが公共事業を軽視しているという事態です。非常に困難な道ですが、応援しております。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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      1. 通りすがりり より

        第二次安倍政権は公共投資を拡大していません。そしてデフレが継続しているという事実があります。この点に反論はありますか?
        あなたのコメントに説得力がありません。

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  5. Mura より

    三橋先生の「財政政策拡大しか、現状打開の道は無い」に同感します。政府B/Sの負債額1000兆円で国が財政破綻すると言う論理は、定性的議論としては矛盾しているように思います。三橋先生の反論は、定性的議論としては、矛盾の無い一貫性したものだと感じています。しかし、私が気になっているのは、定量的議論で財政政策拡大を肯定するものが少ないと感じています。国債発行額が膨らんでも、円建てなので日銀が円を刷れば、必ず返済(償還・利払い) 出来ると言う論理ですが、日銀が円を増刷すれば、インフレ傾向が強まります。現時点でインフレ傾向が強まっても左程問題ありませんが、将来はインフレ率2%以上もありえます。そのような状況でインフレ傾向を加速するのは危険であり、簡単に円増刷はできないのでは?インフレだから経済・財政が良いとは断定できません。過去に、インフレ(物価高騰)で庶民が苦しんだ時代がありました。インフレは、良性も悪性もあり得ますので、もし悪性のインフレに陥った場合、日銀の円増刷は重大な副作用 (悪性インフレの昂進) をもたらすのでは?結局、定性的議論で、この辺の疑念に対する有効な答えを出すことは出来ないのでは?

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