From 平松禎史(アニメーター/演出家)
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平成28年4月19日の第26回産業競争力会議において、安倍首相は「第四次産業革命の大波は、若者に『社会を変え、世界で活躍する』チャンスを与える」と述べた。「第四次産業革命」と言うと、ドイツで進んでいるとされる「インダストリー4.0」を連想される人もいるだろう。
だが、日本で進んでいる「第四次産業革命」はドイツの「インダストリー4.0」とは似て非なるものである。ドイツの「インダストリー4.0」は製造業における産業革命で、工場等のAI化、IT化を進めることで人手を減らし、人件費を抑制することが目的なのに対し、日本の「第四次産業革命」はサービス業に携わる人々の仕事を楽にし、生産性を飛躍的に高めることが目的だ。ドイツのものは人を排除する産業革命なのに対し、日本のものは人に寄り添い、人を助ける産業革命なのである。
特に介護業界や土木・建築業界、運送業界などで、働く人々の作業を楽にするさまざまなアイテムが実用化されつつある。
この「第四次産業革命」の進展を現場取材を通して見つめてきた三橋貴明が、第四次産業革命が日本経済、世界経済に与えるインパクトについて解説するとともに、そもそも産業革命とは何か、さらにはこの第四次産業革命を政治目的で利用しようとする不穏な動きについても言及する。
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
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◯オープニング
参議院議員選挙に俳優の宝田明さんが憲法学者小林節氏が立党した「国民の怒りの声」から出馬するというニュースが出て驚きました。
今年の7月29日には庵野秀明・樋口真嗣両監督による『シン・ゴジラ』が公開されますから、なんというタイミングだろうと。
しかし、健康問題など様々な理由で取りやめになったそうです。
82歳というご高齢ですから無理もありませんが、下記リンクのインタビューの一部は、小林氏側がよくよく話を聞いたらヤバイかもと取りやめたんじゃないか…と想像せざるを得ないもの。
宝田明 参院選出馬取りやめも“ゴジラ節”健在(東スポ)
http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/555602/
曰く
「こう言っちゃなんだけど、いまの時代、青年将校みたいに行動に移す人が何で出ないのかなぁ」
さらに
「北朝鮮ではカツ丼だか、テポドンだかわからないけど、何か造ってるよね。ゴジラに踏み潰すよう指令を出しましたよ」
第廿五話:「こんな時のために『憲法』がある」
◯Aパート
22日に公示されましたので、特定の候補者や政党へ投票を促すことはできません。
今回のメルマガは政策全体の傾向などから思うところを書いていきます。
与野党各党が公約を発表し、報道も活発化しています。
共通しているのは「経済」「憲法」という二大争点です。
当メルマガをお読みの方には改めて書く必要はありませんが、与野党とも「経済」に対する基本認識や進めようとする政策の方向性はとても似通っています。
ハッキリ言って、根っこが同じです。
ですから、野党各党が声高に言うのは「アベノミクスは失敗だ!」…ですが、どう失敗したのか?詳細かつ正確に分析している党はあるんでしょうか。
与野党とも、ピントがずれてはいませんか?
まず、与党は消費増税の失敗を認めようとしません。
そして、ほとんどの野党は消費税増税が失敗だったと主張しています。
しかし、どちらもなぜ消費税を上げる政策に行き着いたのか分析できていません。
おおさか維新の主張は、支出を削減すれば消費税を上げなくても社会保障費を捻出できると言うもの。
まるでかつての民主党が言っていた「埋蔵金」みたいな話ですね。
それも含めて、みなさん根っこでつながっています。
何かおわかりですね?
基礎的財政収支の黒字化
そのための緊縮財政
です。
そして、おおむね全ての党が「小さな政府」を目指しています。
「経済」では、基本的な違いがありません。
ですから、「アベノミクスは失敗!」「格差を広げただけだ!」「既得権益層に手厚く庶民に厳しい!」とスローガン的に繰り返すしかありません。
まぁ、どれも当たってるんですけどね。
その原因を掘り下げれば、与野党がず〜〜〜っっとやってきたことに疑問を投げかけることになる。
それができないから、上滑りした悪口合戦みたいになってしまうのです。
おかしいですね。
鏡に映った自分をそうと気が付かずに攻撃しているようなものです。
◯中CM
SFアニメなどでかつてよくあったセリフに「こんな時のために・・・」というのがあります。
例えば最初のテレビシリーズ「宇宙戦艦ヤマト」の最終話では宿敵デスラーの攻撃を避けるために空間磁力メッキを施していたことを事後に工場長の真田が打ち明ける場面が有名です。
主要な乗組員全員に気づかれないように、強力なビーム砲(デスラー砲)を弾き返すメッキを巨大なヤマト全体に施していたというんですから驚きです。
リアルタイムで観た時にはほんとうに驚きで、さすがは真田さん!、と感嘆したものです。
しかし、この空間磁力メッキは鏡のようにビーム砲を弾き返す機能はありますが、大型ミサイルのような実弾には果たして有効だったのか疑問ですね。
まるで、デスラーがビーム砲で撃ってくるとあらかじめ知っていたかのようですから「ご都合主義的展開」に思われる可能性があります。そうそう何度も使えるもんではありません。
「窮地に陥った時、あざやかに救ってくれる何かを誰かが用意してくれている。」
現代ではそんな浅薄で子供っぽいい期待感を揶揄する、ギャグになっているのです。
◯Bパート
さて、第二の争点、「憲法」です。
野党は改憲勢力、与党で三分の二を阻止すると主張しています。
自民党は結党以来憲法改正を党是としてきた政党ですから、今回だけでなく、これまでも将来の全ての選挙においても、公約には「憲法改正」が含まれます(含まない時があるとすればそのほうが問題です)。
公約集を確認しても、憲法改正の項目はごく短くこれまでの確認程度で、今回の選挙で新たな具体的目標などを掲げているわけではないのです。
とはいえ、いつでも憲法改正の機会を狙っているのは確かでしょう。
ボクは憲法改正も自主憲法制定もそれ自体を目的とするなら反対です。
それらは手段であって目的だとは思わないからです。
さてさて
自民党がとりたてて憲法改正を争点化していない状況を見るに、野党各党やマスコミが、ことさら「経済」「憲法」と二大争点化するのが不自然に思えてきますが、Aパートで書いた「根っこでつながっている与野党の経済思想」を思い出してみてください。
現実に最も重要なのは「経済」なのですが、野党各党は攻め切れないのです。
マジメに分析すれば自分たちも誤っていたことを認めないといけませんからね。
それはできません。
どうしよう、困った…!
「こんな時のために『憲法』があるんだよ」
「おおお!それだ!!やっぱり日本国憲法はすばらしい!!」
…ていうことなんじゃないんでしょうか。
平和安全法が施行されたのも都合が良いじゃありませんか。
そう考えれば、日本国憲法を手放したくないのも納得できますね。
与党を攻めあぐねる状況をあらかじめ知ってたかのように「こんな時のために」と誰かが都合よく用意してくれていた。
自分たちで作っていないからこそ、絶対化し、頼れるわけです。
まるで遠い星から来たウルトラマン、ウルトラセブンのようですね。
あるいはゴジラ?
宝田明さんも冒頭で書いたようにゴジラを都合よく使おうとしてますが・・・
いえいえ、ゴジラは直接的には戦争の惨禍を象徴していますが、それ以前に古来から日本人を傷めつけてきた自然災害が意識にあり合体具現化したものだと考えています。
日本を破壊しにやって来るのがゴジラなのです。
決して北朝鮮のミサイル基地を破壊したりしてくれません。当然、拉致被害者を取り戻してもくれません。
むしろゴジラは私たちの心の中にある。
私たちが自ら国を破壊するようなことをする時、その予兆として現れるのです。
戦後日本において、昭和29年、1954年に初めて現れました。
冷戦期の日本は日本国憲法と(その後の)日米安保の縛りを利用して経済成長した。結果オーライかも知れませんが戦後レジームの基礎作りとなってしまった。
「対ゴジラ」シリーズ以降は戦後日本人同様ずいぶん飼い慣らされてしまったゴジラですが、戦後なんて忘れていた冷戦末期の1984年の『ゴジラ』で原点回帰した。
アメリカに頼りきっていた日本がジャパンバッシングによってどんどん追い込まれデフレに突入して衰退していく様。憲法と日米安保を利用していた5〜60年代も情けないが、すっかり利用される体たらくは何なのだと警告したかのようです。
そんな時、戦後体制ありきの平和安全法が施行され、にわかに憲法問題が持ち上がり、経済の根っこを問えずにデフレにあえぐ現在、単体のゴジラが三度目の復活をする。
ゴジラは、日本人が道を誤ろうとする前に現れて「それで良いのか!?目を覚ませ!」と街を破壊し咆哮するのです。
怪物に姿を借りた「古来からの日本」なのかもしれません。
そういう意味でも『シン・ゴジラ』はすごいタイミングで作られていると思います。
ゴジラの出現は、憲法改正の前に日本というものを改めて見直しなさい、という何かのお告げではなかろうか、なんて思ってしまうのです。
◯エンディング
オチはなんだか『シン・ゴジラ』の宣伝みたいになってしまいましたが、ボクはまったくタッチしていませんし、別な現場で仕事しているので監督やスタッフから内容を聞いていません。
書いたことは映画とはまったく関係のないボクの妄想です。
宣伝文句は「ニッポン対ゴジラ」です。どんな意味なのか興味がわきますね。
最近思うのは、外国の工作活動も含めて国内の「反日勢力」と言われる存在こそが、日本の本質的問題を教えてくれる(ある意味)貴重な存在なのではないか、ということです。
「こんな時のために」と何かにすがりつくことと
「反日は出て行け」と排除しようとすることは、鏡を境にした実像と鏡像であって、鏡があることに気が付いていない同じ人物なのではないでしょうか。
◯後CM
平松禎史のブログ Tempo rubato
http://ameblo.jp/tadashi-hiramatz/
テレビシリーズ「ユーリ!!! on ICE」にキャラクターデザインで参加しています。
男子フィギュアスケートを題材にした日本初のアニメ作品。
http://yurionice.com/
テレビシリーズ「クロムクロ」のエンディングアニメーションを担当しました。
戦国時代の武士が異形のメカニックとともに近未来の日本に現れる。
富山県を舞台にしたアニメ作品です。
http://kuromukuro.com/
ーーー発行者よりーーー
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平成28年4月19日の第26回産業競争力会議において、安倍首相は「第四次産業革命の大波は、若者に『社会を変え、世界で活躍する』チャンスを与える」と述べた。「第四次産業革命」と言うと、ドイツで進んでいるとされる「インダストリー4.0」を連想される人もいるだろう。
だが、日本で進んでいる「第四次産業革命」はドイツの「インダストリー4.0」とは似て非なるものである。ドイツの「インダストリー4.0」は製造業における産業革命で、工場等のAI化、IT化を進めることで人手を減らし、人件費を抑制することが目的なのに対し、日本の「第四次産業革命」はサービス業に携わる人々の仕事を楽にし、生産性を飛躍的に高めることが目的だ。ドイツのものは人を排除する産業革命なのに対し、日本のものは人に寄り添い、人を助ける産業革命なのである。
特に介護業界や土木・建築業界、運送業界などで、働く人々の作業を楽にするさまざまなアイテムが実用化されつつある。
この「第四次産業革命」の進展を現場取材を通して見つめてきた三橋貴明が、第四次産業革命が日本経済、世界経済に与えるインパクトについて解説するとともに、そもそも産業革命とは何か、さらにはこの第四次産業革命を政治目的で利用しようとする不穏な動きについても言及する。
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
【平松禎史】霧につつまれたハリネズミのつぶやき:第廿五話への3件のコメント
2016年6月25日 2:36 PM
憲法を「改正」するには、現憲法を継続する前提がなければ「改正」の定義は成り立たない。したがって「改正」「改正反対」いずれも「護憲」であり、日本国民でありながら自主憲法制定に思いを馳せない人は左翼にも悖るといってよい。左翼に知的な体力が備わっているのなら、コスモポリタンの理想を体現した草案をとっくに掲げているはずだ。そもそも天皇を認める憲法など左翼にとって護るに足らないものではないのか。なぜ左翼は左翼自らの手で理想を語らないのか。大衆に怯えて群がるだけの集団の、いったいどこがエリートなのか。衰退した分を浸潤するだけの勢力拡大ならケモノと変わらないじゃないか。野党は左を名乗る自信がないか、言いそびれているだけで、与党は保守を装っているに過ぎません。与党も野党も(漢字の左翼でない)サヨクと喝破された方はきわめて正しい。
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2016年6月25日 6:10 PM
>ボクは憲法改正も自主憲法制定もそれ自体を目的とするなら反対です。>それらは手段であって目的だとは思わないからです。.果たしてそうでしょうか?憲法改正と自主憲法制定を同列に並べておられますが、憲法という国の根幹またはそれに関わるものが「他国謹製」であっても「目的」に到達すればそれで構わない、どこが作ろうが所詮「手段」だ、というのは非常に物質主義的かつ精神的には卑しいと言って差し支えないものではないでしょうか。
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2016年6月27日 12:20 AM
与野党 同根 ♪経済政策:財政均衡主義 財政出動 目の敵憲法問題:現憲法 容認 修正するかしないか のみ 現憲法の 破棄に言及なし与野党ともに サヨクです(ぼくから みれば)サルトルの 『嘔吐』、、主人公は マロニエの 根っこをみて吐き気を 催したようですが日本における 政治の根っこ、、、言葉で「分節」できない 薄気味わるさ不快感に 嘔吐しつつある 梅雨の 蒸し暑さなのだ。。。
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