アジア

2017年8月25日

【上島嘉郎】ロシアの国柄─72年前の教訓

From 上島嘉郎@ジャーナリスト(『正論』元編集長)

この23日、ロシアのメドベージェフ首相が、訪問先のユジノサハリンスクで、色丹島の斜古丹(ロシア名・マロクリリスコエ)に経済特区を設置する文書に署名したとの報道がありました。言うまでもなく、色丹島は我が国固有の領土で、先の大戦の戦後処理の過程でロシア(旧ソ連)に不法、不当に占拠された北方四島の一つです。

昨年12月の首脳会談での合意を受け、日露両国は現在、双方の法的立場を害さない「特別な制度」の下で北方領土での共同経済活動の実現に向け交渉を進めていますが、ロシアの国内法に基づく経済特区は、「特別な制度」下という枠組みと矛盾しかねず、日本が黙過すればロシアによる北方領土の管轄権を認めることにもつながりかねません。

9月上旬にウラジオストクで日露首脳会談が開かれますが、このタイミングで北方領土の経済特区に関する文書に署名したということは、端的にいって、ロシアは日本に譲歩も配慮もする気がないということでしょう。そうした素振りを見せては日本の財布を開けさせ、得るものを得たら知らん顔──というのが彼の国の常套手段です。

人柄というものが容易に変わらないように、国柄も変わらないものです。72年前の夏を思い出してみましょう。

大東亜戦争末期の昭和20(1945)年8月8日(日本時間8月9日午後11時)、ソ連のモロトフ外相は佐藤尚武駐露大使を召致し、翌年4月まで有効だった日ソ中立条約に反して日本に宣戦布告しました。スターリンは日本が連合国との和平仲介を乞うているのを知りながら、中立条約違反については米国(ルーズベルト)の参戦要請をもってそれを阻却できると考え、満洲と樺太で侵攻を開始したのです。

スターリンは当初、対日宣戦布告を8月11日に予定していました。それが6日に広島に原爆が投下されると、日本の降伏が早まって対日参戦の機を逸することがないよう予定を早め、「9日開戦」を極東ソ連軍総司令官ワシレフスキー元帥に打電しました。

日本は第5方面軍(北海道・南樺太・千島列島を作戦地域とする軍部隊。樋口季一郎中将指揮)麾下の第88師団が樺太、第89師団が南千島、第91師団が北千島の守備に当たっていました。満洲は関東軍です。

ソ連のマリク駐日大使が正式に東郷茂徳外相に宣戦を伝達したのは翌10日午前11時過ぎ。9日午前零時過ぎには、早くも極東ソ連軍は総兵力157万、火砲2万6137門、戦車・自走砲5556両、飛行機3446機の圧倒的な戦力をもって攻撃を開始していました。

本稿では南樺太、千島列島の戦いについて触れます。
ソ連軍侵攻の通報を受けた第88師団の峯木十一郎中将はただちに対ソ作戦実施を決意し、「樺太防衛のため決起せんとす」との命令を各部隊に発します。

日ソ国境線(北緯50度)近くの気屯では、歩兵第125連隊が連隊本部を置いて守備に当たっていました。国境直下の半田を守っていた同連隊の2個小隊は100人足らずの兵力でよくソ連軍の南下を阻止し、ほとんどが玉砕しました。最前線の古屯を守る第1大隊も大隊長小林貞治少佐以下、ソ連軍の南下を2日間防いで玉砕。彼らの奮戦は、少しでも多くの民間人が避難できるよう時間を稼ぐことにありました。

しかし、14日深夜に日本政府がポツダム宣言を受諾すると事態は日本軍を苦境に立たせます。翌15日正午に米軍の攻撃は停止され、日本軍も16日午後に「即時戦闘行動停止」が下令されました。第5方面軍も全将兵に「内外に日本武士道の真髄を発揮」するよう訓示し、自重を要望しましたが、ソ連軍は攻撃を停止せず拡大したのです。

戦闘を停止しないソ連軍に対し、第5方面軍は第88師団にこう命じました。
「自衛戦闘を行い、南樺太を死守せよ」
師団本部は、停戦に向かいかけたところで再び戦えとの命令に困惑しましたが、各部隊に再武装と陣地の死守を命じます。それを受け各部隊は混乱のなか防御行動に徹して戦い続けましたが、民間人を守れない悲劇が数多発生しました。

恵須取で町長と警防団員らがソ連軍に銃殺され、上恵須取に向かう避難民にソ連軍機が無差別に銃爆撃を繰り返したのは8月16日。
大平炭鉱病院で最後まで負傷者の看護に当たった看護婦10人が避難の途中、もはやこれまでと集団自決をしたのは17日。
通信維持のため電話交換の業務を全うすべく、優先引き揚げの指示を断わって真岡郵便局に残った9人の女性たちの服毒自決は20日でした。この日は真岡に上陸したソ連軍の無差別攻撃で約800人の民間人が殺害され、停戦の軍使として前線に派遣された村田徳兵中尉ら十数人が射殺されました。

ようやく22日、知取で第88師団とソ連軍の停戦協定が成立します。鈴木康生参謀長は「邦人に対する略奪、暴行、強姦などのないこと、真岡に上陸したソ連軍の砲爆撃を直ちにやめること、真岡で発生した軍使射殺の再発防止」などを要求し、いずれもソ連側の同意を得たものの、実際にはソ連軍の無差別攻撃は止まず、合意の多くはほとんど実行されませんでした(この日も、停戦の軍使として出向いた歩兵第25連隊の村山康男主計中尉が射殺されました)。

事実、停戦協定が成ったはずのこの日、避難民を満載した小笠原丸、泰東丸、第二新興丸の3隻が留萌沖の海上でソ連潜水艦の攻撃を受けました。小笠原丸と泰東丸は沈没、海軍の特設砲艦だった第二新興丸は船尾を破壊されながらも、浮上した潜水艦に砲戦を挑み、何とか留萌港に辿り着きましたが、ポツダム宣言受諾(終戦)から1週間を過ぎてなお、直接戦闘とは関係ない引き揚げ船をソ連軍は攻撃し、乗船者5082人のうち死者・行方不明1708人の犠牲を日本に強いたのです。

ソ連軍はその後も戦闘を止めず、25日大泊に上陸した海軍部隊が軍使の海軍武官府増永主計大尉を殺害しました。

スターリンはヤルタ密約になかった北海道の分割(留萌から釧路に線を引いたその北側)占領をルーズベルトの死後米大統領に就いたトルーマンに要求しています。トルーマンは日本占領における米国の主導権確保のためそれを拒否しましたが、にもかかわらずソ連軍は北海道上陸作戦の準備を続けました。

ソ連軍の北海道侵攻を危うく防いだのはトルーマンの拒否だけではありません。侵攻の準備基地にするはずだった南樺太の占領を遅らせた第88師団やカムチャッカから攻め込んできたソ連軍と激戦を展開し幌筵島以南に容易に侵出させなかった第91師団などの善戦敢闘がありました。

ソ連軍が千島列島最北端の占守島に上陸を開始したのは8月18日です。日本軍守備隊は水際に集中砲火を浴びせ警備艇、上陸用舟艇など12隻を沈め、池田末男大佐率いる戦車第11連隊の奮戦もありソ連軍に大打撃を与えました。このとき日魯漁業の女子従業員(400超)が残っていましたが、砲火が一応収まった機をとらえて全員を独航船26隻に分乗、一路北海道に急行させ、濃霧にも助けられて無事到着した一事もあります。

樺太庁の計画による島民の北海道への緊急疎開は約7万6000人で、自力で脱出した約2万4000人を合わせると、全島民の4分の1にあたる約10万人が戦禍から免れたことになります。

しかしながら、結果的にスターリンは米軍の進出がないのをいいことに、我が国固有の領土である南千島及び北海道に付属する歯舞諸島、色丹島までを占領しました。択捉島へは8月28日、色丹島へは9月1日、歯舞諸島へは9月4~5日にかけての侵攻でした。これは日本の正式降伏調印(9月2日)後です。鉄面皮と言うほかない。

ヤルタ密約を根拠にソ連は北方四島を占領し、後継国たるロシアも「第二次大戦の結果、自国領になった」とその正当性を主張し続けていますが、ヤルタ密約は米英ソ三国の首脳が交わした軍事協定にすぎず、条約ではありません。国際法としての根拠はなく、領土の決定は当事国同士の取り決めによるのが国際法の常識で、密約自体が、当事国が関与しない領土の移転は無効という国際法に反しているのです。

当事国だった米国も法的根拠を与えていません。1956年、アイゼンハワー政権は、ヤルタ密約は「ルーズベルト個人の文章で、米国政府の公式文書ではなく無効」との国務省声明を出しました。

北方領土返還を求めるとき、サンフランシスコ平和条約で、日本が南樺太と千島の権利を放棄したことが足枷になっています。その後、平和条約に調印しなかったソ連と国交回復のための交渉が始まります。その共同宣言で、ソ連は「将来平和条約が締結された際には、歯舞・色丹を引き渡す」と約束しましたが、択捉・国後への言及はなし。

しかも歯舞・色丹は「返還」でなく「引き渡す」なのです。さらに、日本が国交回復後も「領土問題を含めて平和条約に関する交渉を継続する」という字句を宣言に入れることを要求したのに対し、ソ連は、領土問題は歯舞・色丹だけで解決済みとして、「領土問題を含めて」の字句を入れさせませんでした。

ソ連からロシアに変わり、エリツィン大統領時代の「東京宣言」で大きな進展があったかに見えましたが、経済協力の財布だけを開けさせられ、領土問題に関しては元の黙阿弥が続いています。
妙案は提示できませんが、結局、力の信奉者にはどう対すべきかという根本の心構えが日本には必要なのだと思います。先行譲歩、摩擦回避、経済協力…これが外交の手段のすべてであるかのような戦後日本の国家像を再考するときが来ています。

〈上島嘉郎からのお知らせ〉
●大東亜戦争は無謀な戦争だったのか。定説や既成概念とは異なる発想、視点から再考する
『優位戦思考に学ぶ─大東亜戦争「失敗の本質」』(PHP研究所)
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●『歴史街道』(PHP研究所)9月号に寄稿しました。
「終戦二日前、九十九里のある町での悲劇が伝えるもの」
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【上島嘉郎】ロシアの国柄─72年前の教訓への9件のコメント

  1. 神奈川県skatou より

    上島先生の素晴らしいまとめを、とてもありがたく読ませて頂きました。ありがとうございます。

    領土交渉について、最近思うところがあります。

    権威の実現に権力がある(あった)ように、外交の実現に軍事があるとすれば、不当に奪われた領土を外交で取り戻すには、それを成し得る軍事的な状態を現地に実現するのが前提かと自分は考えております。

    北方領土等が日本の軍事的圧力下にある状態を現出させること、それは相対的関係ですので、ロシアの軍事プレゼンスを下げることでも実現できます。

    もし、4島がインフラ整備され、民間人が増え、産業が活発化すれば、そこに根差す敵軍も平時・有事ともにそれを利用でき、増強されることになります。

    逆に4島のインフラが老朽化し、人が住めない地域になったとき、有事に利用、活用できる民間向けインフラ、設備がなく、また地域を死守する理由も下がります。

    日露平和条約の準備のための日露経済協力で北方領土の開発を支援というのは、上記の真逆であり、ロシア人の策略であるというのが、自分の最近愚考するところであります。

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  2. たかゆき より

    戦勝国は泥棒と憶え!

    騙され 盗まれ 侵されるものが タワケ

    日米地位協定があるかぎり 北方四島は返還されないでしょうし、、

    日米地位協定があるかぎり 日本国は米国の属国

    アメリカはけっして日本の おトモダチなどでは ない という

    現実を直視すべき鴨。。。

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  3. komiyet より

    大東亜戦争末期の戦いは読んでて涙が止まりませんでした。我が国の祖先は立派に戦い誇り高く死んでいったと思います。

    NHKを筆頭に我が国のマスコミは、外国人に日本を認めてもらおう、好きになってもらおうとやっていますが、私は、日本人に我が祖先は立派に戦った。何も知らなくてすいませんでしたと首を垂れるのが先だと思っています。

    親日国は今の日本が好きなのではない。アメリカと勇敢に5年間も戦った我が祖先たちを凄い国だと思っているのです。

    我が国は子どもに罪教育をする教育委員会が存在している。

    本当の歴史を先生が教えない国なのです。

    知りたいことは自分で勉強しましょう。

    PS、そういう教育委員会が「品格云々」と能書き垂れるんだから、品格云々言うやつはみんなバカなんじゃないかと思ってしまう。

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  4. 赤城 より

    日本人は終戦の時もどうしようもなく弱く愚かだった。
    だから守り抜いていた北方領土を無理矢理の一方的停戦ですべて占領され、勝っていた日本兵もすべて殺されたりシベリアに連行された。
    どんなときでも優等生でいなければならない弱さを日本人は超えられなかった。その弱さは今も日本人の自滅を進めている。

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  5. 上島様

    あなたの考えは、間違っています。そもそも、日本固有の領土なのは、いわゆる「北方領土」の四島だけでなく、樺太も千島も、その全土なのです。

    そもそも、千島列島全島は、戦前において、北海道庁の管轄でした。皆さんも、嘘だと思うんなら、一遍調べてみて下さい。別に、択捉島以南だけが北海道であったわけではありません。だから、千島は全体が、北海道の一部なのです。

    千島は、嘗ての千島アイヌ+和人の領域で、本当は、千島アイヌの方々も、千島列島のみならず、カムチャツカ半島の南部までも居住領域にしていたくらいで、江戸時代は、カムチャツカ半島のアイヌ居住領域も含めて、地図や戸籍を作り、松前藩が統治領域として江戸幕府に報告していたほどなのです。

    樺太や千島は、日本がロシアから奪取したものではなく、その逆で、ロシアが日本から一方的に奪い取ったものなのです。

    間宮林蔵が間宮海峡を確認する遥か以前から、樺太が島だということを、日本は認識していました。そして、同朋たる樺太アイヌと共に、日本人(和人)は、樺太を経営していたのです。ロシア人がオホーツク海に到達する遥か以前からです。

    だから、全千島、全樺太島、本当は、カムチャツカ半島の南端部まで、我が国固有の領土なのです。

    我が国の代表的保守論者の一人とされている上島様でさえも、このようなことをご存知ない。これは由々しきことではないですか?

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      1. 上島様

        何のご反応もありませんね。私の論は、取るに足りないものですか。

        上島様のような、優しく芯のある保守言論人にこそ、この論を取り上げていただきたかったのですがね。

        このまま何のご反応もなければ、私の論が全く正しかったということで、納めさせていただきます。

        このコメント欄をご覧いただいている皆様、私は嘘は申しません。ひょっとすると、なかなか信じられないかもしれませんが、これが真実なんですよ。

        違うというのなら、どうぞご反論下さい。

        我々は、樺太千島の真実を、戦後、全く伏せられたまま、ここまで来てしまったのです。酷い話じゃありませんか。

        いい加減、ここらで目を覚ますべきです。

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        1. 上島様

          言い忘れました。日露戦争当時、嘗ての樺太千島交換条約(ペテルブルグ条約)を受けて、日本(北海道)に避難していた樺太アイヌの方々は、故郷を取り戻すべく、「旧土人」とされて当時の日本では徴兵対象ではなかったものの、敢えて血書嘆願をしたためて、何
          十人も日本陸軍に志願したのです。

          志願は報われて、彼らは入隊しました。必死に戦いました。送られたのは、必ずしも樺太島ではありませんでしたが、樺太も最終的には、全島陸軍は占領しました。

          今こそ故郷はわれらの手に帰ると、樺太アイヌの方々や旧居住和人は、どれだけ期待したことでしょう。戦勝国が、占領地を敵に返すなどとは、当時、全く考えられなかったからです。

          ポーツマスでは、このような意を汲んで、小村外相が必死に樺太の日本帰還を訴えますが、衆寡敵せず、ウィッテ全権に押し切られます。

          南半分しか返ってこなかったことに、樺太アイヌの方々は、心底落胆しました。

          それでも、旧郷に、樺太アイヌの方々は、帰還します。その故郷に還る喜びは、本当に、如何なることだったでありましょうか。

          白瀬中尉の南極探検にも、彼らは積極的に協力しました。隊員に二名が採用されています。彼らは、樺太犬を何十頭と調達し、開南丸に乗り込んで、アムンゼンやスコットと対峙競争したのです。

          これが嘘やデマだと思うのなら、調べてみろ。

          彼らに報いずして、何の日本の正義ぞや。現代日本の正義は、それを忘れて、どうして立つのか。

          今まで、こういう歴史は、全く戦後世代には伏せられていました。外務省始め、政府もそれに積極的に加担した。だから、戦後世代は、全くそれを知らされずに育ってしまった。それで今の惨状です。

          いやしくも北方領土の返還を訴えるのならば、同時にこれらの真実をも含めて訴え、考えるべきではないのですか。

          ソ連、ロシアには、何の、一欠らの正義もないのですから。おい、ロシア人、反論してみろよ。ギッタギッタにしてやるから。樺太千島から去れ。日本国籍を取る、又は永住権を取るのならば、それに準じた扱いをしよう。その方がお前らの得でもあると思うぞ。

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  6. あまき より

    Danielさん、その通りですよ。樺太も千島も我が領土。『蛍の光』(明治14年)第4番でも「千島の奥も沖縄も八洲の内の護りなり」とある。これ別に拡張主義の歌でも何でもない。防人ノ賦ですよね。紅白歌合戦では1番のみ歌ってグランドフィナーレとなるのが恒例だが。

    上島さんは紛れもない愛国者だし、博覧強記の方だから、すべてご存じだと思う。

    『はだしのゲン』を読み子ども心に大変な衝撃を受けて以来、核兵器を持つまで真の独立はあり得ない、向こうが非道で以って領土を略奪し抑えこむ蛮族の蛮流を改めない限り、核保有なくして北方領土問題解決はないのではないかといまも悲観している(そのくらいの覚悟が必要だろうと思っている)。

    私は核保有の議論を棚上げした政界、学会、マスメディアの領土問題に対する楽観に同調する人たちの気が知れない。

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  7. あまき様

    ご反応、誠にありがとうございます。近年、樺太千島の真実を、保守人士と言えども、全く、全く知らない現実がある中で、このようなお返事が頂けたことだけで、心むせぶ思いです。

    かくいう私も、近年、このことを調べてみるまでは、全く了知していなかったので、正直、心恥入るばかりなのですが。

    けど、我々戦後人は、この件を全く世間から隠されていた訳で、これは、我々世代以前の人々の責任と言えましょうが。

    >上島さんは紛れもない愛国者だし、博覧強記の方だから、すべてご存じだと思う。

    私もそう信じたいところです。恐らくはそうなのかも知れない。けど、仮にそうであるならば、この記事の書き方等は、もっともっと違っていたものと思います。

    分っていながら、それを表には表さないというならば、それは正しく、上島氏自らいうところの「敗北主義」だと思うのです。

    『別冊正論』には、樺太特集が近年に組まれています。上島氏も当然了解しているかも。しかし、それでも全然、樺太千島の真実は、全く国民に浸透していない。

    この無念、この敗北主義を、我々はどう受け留めればいいのでしょうか。

    >核兵器を持つまで真の独立はあり得ない

    尚、私は多くの保守人士が提唱するような、日本の核武装論は支持しません。余りにも観念論に過ぎていて、おい、核武装って、どういうことだか本当に分っているのかって問いたいです。

    もっと外交的には、縦深的であるべきだと思います。

    上島様

    今回は、宣言通り、私の主張が通ったものと判定させていただきますが、上島様の本領が、これまで以上に発揮されるのを心より願っております。

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