アジア

2016年2月12日

【上島嘉郎】【覚悟を持って事実を発信せよ】

From 上島嘉郎@ジャーナリスト(『正論』元編集長)

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「日本が国債破綻しない24の理由 ~国の借金問題という<嘘>はなぜ生まれたか?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

p.1 日本は「国の借金」でなぜ破綻しないのか?
p.13 ”国民1人当たり817万円の借金”を広める財務省の記者クラブ
p.20 日本国民は債務者ではない、「債権者」である
p.36 かつて、本格的なインフレーションが日本を襲った時代があった
p.42 “日本は公共投資のやり過ぎで国の借金が膨らんだ”は全くの嘘
p.55 グローバリストから財務省まで、消費税増税を訴える人々の思惑

http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

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慰安婦問題における日韓合意から約一月半が経ちましたが、海外メディアは依然として慰安婦問題に関し「sex slaves(性奴隷)」と表現し、慰安婦の数も「20万人」などと膨大な規模で報じています。残念ながら「日本の軍・官憲による強制連行」との認識が国際社会の主流である現実に変化はありません。

安倍晋三首相は平成28年1月19日の参議院予算委員会で「日本のこころを大切にする党」の中山恭子代表の質問に、「性奴隷あるいは20万人といった事実はない」「政府としては、それは事実ではないとしっかり示していきたい」と明言しました。

「軍の関与の下」という発言も、「慰安所の設置、管理および慰安婦の移送」に間接直接に関与したという意味で、「強制連行ではない」と答え、誹謗中傷や事実に基づかない誤った報道には政府として毅然と反論していく姿勢をアピールしました。

しかし…、総理のそうした姿勢に応えるべき役所である外務省にその気概は一向に見えません。

2月15日からジュネーブで開かれる国連女子差別撤廃委員会で、政府はようやく、慰安婦問題について「日本政府が発見した資料の中には軍や官憲によるいわゆる『強制連行』は確認できなかった」と“報告”します。

これは昨年7月、同委員会から「慰安婦の強制連行はないとの主張があるが、日本政府として見解を述べよ」と求められたことへの回答ですが、この機会を得られたのも、前衆議院議員の杉田水脈氏や民間の有志女性らが、同委員会の準備会合で強制連行説には根拠がないと訴えたことに委員らが「初耳」と驚き、日本政府に照会した結果なのです。

この問題で外務省が国際社会に向けしてきたことは、「日本は謝罪し、補償もしている」という“説明”で、「性奴隷」「強制連行」「20万人」といった問題の独り歩きを「事実ではない」と否定することではありませんでした。

慰安婦は「性奴隷」であるとし、日本の行為を「人道に対する罪であり、奴隷制度を禁じた国際慣習法に違反する」と断定したクマラスワミ報告(1996年2月)に対し、当初日本政府は報告書の誤りを具体的に指摘したうえで、「無責任で予断に満ち」「歴史の歪曲に等しい」という反論文書を国連人権委員会に提出しました。

ところがその反論文書は、「日本は河野談話などで繰り返し謝罪し、慰安婦への支援を行うアジア女性基金を設立した」と説明するだけの「日本の施策」とする曖昧な文書に差し替えられました。

国連で活発な日本批判のロビー活動を展開していた日本のいわゆる人権派弁護士や市民団体などが政府の反論を「クマラスワミに対する個人攻撃だ」と非難したことなどを受け、それ以上の摩擦を恐れて反論を撤回してしまったのです。国際社会がそれをどう見たか。

日本はこの問題で嘘をつく必要はないのです。なぜ事実の発信ができないのか。

日本政府が平成3年12月から1年8カ月かけて外務、防衛、厚生などの7省庁や米国立公文書館、国会図書館などで集めた慰安婦に関する公文書約230点について、平成9年3月、小山孝雄参議院議員(当時)らが調査した結果があります。
そこにはどんな事実があったか――。

たとえば「朝鮮総督府部内臨時職員設置制中改正ノ件」(昭和19年6月27日)という資料には、「未婚女子ノ徴用」を朝鮮の人々が誤解し、「慰安婦トナス」かのような噂を「荒唐無稽ナル流言」「悪質ナル流言」とし、それらを取り締まるため朝鮮総督府が警察官を増員したことが示されています。
(徴用は慰安婦募集とはまったく違います)

また、連合軍側の米国戦争情報局資料「心理戦チーム報告書?・49」(昭和19年10月1日)には、ビルマ(現ミャンマー)ミートキーナの慰安所における慰安婦の生活の実態について次のように記されています。
〈食事や生活用品はそれほど切り詰められていたわけではなく、彼女らは金を多く持っていたので、欲しいものを買うことが出来た。兵士からの贈り物に加え て、衣服、靴、煙草、化粧品を買うことが出来た。ビルマにいる間、彼女らは将兵とともにスポーツをして楽しんだりピクニックや娯楽、夕食会に参加した。彼女らは蓄音機を持っており、町に買い物にでることを許されていた。〉

同報告書にはこのほか、〈慰安婦は客を断る特権を与えられていた〉〈(日本人兵士が)結婚を申し込むケースが多くあり、現実に結婚に至ったケースもあった〉とも。

連合軍内部で作成された別の「調査報告書」(昭和20年11月15日)には、ビルマの慰安所経営者の話として次のような証言もあります。
〈慰安婦は売上げの半分を受領し、自由な通行、食料の支給、医療関係費用無料という条件で雇用されていた。家族への前渡金及び利息を弁済すれば、自由に朝鮮に帰ることができた。〉

あるいは、米国がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦に関する戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」といった主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかになっています(平成26年11月27日付産経新聞《慰安婦「奴隷化」文書なし 米政府2007年報告に明記》)。

同記事はこう伝えています。
〈米政府の調査結果は「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)米国議会あて最終報告」として、2007年4月にまとめられた。米側で提起されることはほとんどなかったが、慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された。

調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書だった。

日本に関する文書の点検基準の一つとして「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書の発見と報告が指示されていた。だが、報告では日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記されたが、慰安婦関連は皆無だった。

報告の序文でIWG委員長代行のスティーブン・ガーフィンケル氏は、慰安婦問題で戦争犯罪の裏づけがなかったことを「失望」と表明。調査を促した在米中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」の名をあげ「こうした結果になったことは残念だ」と記した。

IWGは米専門家6人による日本部分の追加論文も発表した。論文は慰安婦問題について(1)戦争中、米軍は日本の慰安婦制度を国内で合法だった売春制の延長だとみていた(2)その結果、米軍は慰安婦制度の実態への理解や注意に欠け、特に調査もせず、関連文書が存在しないこととなった−と指摘した。

ヨン氏は「これだけの規模の調査で何も出てこないことは『20万人の女性を強制連行して性的奴隷にした』という主張が虚構であることを証明した。日本側は調査を材料に、米議会の対日非難決議や国連のクマラスワミ報告などの撤回を求めるべきだ」と語った。〉

さて、このような主張すらできない外務省とはなんでしょうか。

以下、PR含みで恐縮ですが、この8日に刊行した拙著『韓国には言うべきことをキッチリ言おう!』(ワニブックスPLUS新書)の主張です。

〈クマラスワミ報告に対する反論文書はなぜ撤回されたのか、その理由はおろか、反論文書の存在すら日本国民ははっきり政府から知らされていません。日本政府は「謝罪と補償」を繰り返し表明するだけで、「それは事実ではない」という主張を怠ってきたのです。虚偽に対し毅然と反論しなければ、世界に広がった誤解はけっして解けません。(略)
相手の意向に寄り添って謝罪を重ねる外交姿勢からの脱却が求められます。根本的な問題解決のためには、覚悟を持って事実を発信していくことが第一なのです。〉

いま、日本人に不可欠なのは、謝罪や補償という相手の感情や要求に寄り添う行為ではなく、熾烈な情報戦、宣伝戦を戦っているという自覚です。

〈上島嘉郎からのお知らせ〉
『韓国には言うべきことをキッチリ言おう!』
(ワニブックスPLUS新書)
http://www.amazon.co.jp/dp/484706092X

『優位戦思考に学ぶ―大東亜戦争「失敗の本質」』
(PHP研究所)
http://www.amazon.co.jp/dp/4569827268

ーーー発行者よりーーー

「国の借金が1000兆円を超えた」「一人当たり817万円」
「次世代にツケを払わせるのか」「このままだと日本は破綻する」

きっとあなたはこんなニュースを見たことがあるはずです。一人の日本国民として、あなたは罪悪感と不安感を植え付けられてきました。そうしているうちに、痛みに耐える消費税増税が推し進められ、国民は豊かにはならず、不景気のムードが漂い続けています。本当に増税は必要だったのか? そもそも「国の借金」とは何なのか?

その正体とは、、、
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

『三橋さんは過激な発言をする人だと思っていましたが…』
 By 服部

“私は今年退職をして、世間から離れて行く様に感じていました。
そんな時、月刊三橋をインターネットで見つけ、三橋先生の
ご意見を聞くようになり、世の流れに戻る感じがしました。

月刊三橋を聞き始めて3か月になります。
最初は過激な発言をする人だなあと思って聞いていましたが、
今回の国債破綻しない24の理由を聞いて、
今まで何回も聞いていた内容が、私のように頭の悪い者でも
やっと理解出来るようになりました。有り難うございます。

これからの日本の為にも益々頑張って頂きたいと思います。”

服部さんが、国の借金問題について
理解できた秘密とは・・・▼▼
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

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【上島嘉郎】【覚悟を持って事実を発信せよ】への3件のコメント

  1. lemoned@F-NAK より

    外務省官僚の必須スキルが英語力であることと、母国語を捨てて英語を話すことを是とする「英語化」は、全く別物ですね。外務省はちっとも和を保てていませんし、こんなことを日本の美徳と紐付けて日本を下げるのはいい加減やめましょう。

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  2. penname より

    日本国民は和を大切にする民族なのでしょう。国際社会においても・・・。熾烈な情報戦、宣伝戦を戦っていく場合には、流暢であるかなどは別にして、英語が必要になってくると思います。(実際、英語で書き、話すことが出来るかは別問題であり、むしろ心の持ち方、スタンスとして)英語化は愚民化と言われています。

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  3. kanata より

    これは僕の妄想に過ぎませんが、外務省の事実発信を妨害しているのは、特亜以上に米国など連合国ではないでしょうか?戦前、欧米が侵略によって行った非道を覆い隠し、日本に原爆を落とし、非戦闘員が住む地を焼け野原にしたことを正当化するには、日本が悪の帝国でなければならない。クマラスワミ報告の反論文書を握りつぶしたのも、今般の日韓合意により当初つくられた国連提出の詳細な慰安婦検証文書を差し替えさせたのも、そのためでしょう。民間の活動が、国連などで今回のような成果を挙げることはあるかもしれませんが、政府が世界に向けて事実を発信するには時を待つしかありません。世界に事実を知らせることよりも、まず日本人自身が事実を知ることです。英霊もそのことを最も望んでいるのではないでしょうか。

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