アーカイブス

2015年12月6日

[三橋実況中継]日銀がインフレ率の定義を変える意味

FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

——————————————————-

【YouTube】

本当に経済学は経済を良くするのか?
https://youtu.be/T7qPdljmVfg

TPPは日本の植民地化を進めるのか・・・?
https://youtu.be/ntQpHSDoyjY

三橋貴明が自らの目で確かめた中国”鬼城”の実態とは?
https://youtu.be/YkvY94zM_yc?t=4m16s

——————————————————-

日本銀行がインフレ率の「定義」を変更しようとしています。

日本銀行は「物価の基調的な動き(???)」を判断するため、総務省が公表している消費者物価指数に基づき、各種の一時的要因を取り除いた指標を独自に試算し、発表すると「言い出した」のです。

日本銀行には昔から「インフレ率を高く見せたい」というインセンティブがあり、現在は原油価格が下落し、コアCPI(生鮮食品を除く総合)がマイナスに戻ってしまったため、インフレ率の定義を変更することで「物価基調は上昇中」を裏付けようとしているわけです。

そんな意味不明なことをせずに、単純に、
「エネルギー輸入国である日本のインフレ率は、コアコアCPI(食料・エネルギーを除いた総合消費者物価指数)で判断するべき」
と、国民に説明すれば済む話です。

なぜ、上記の説明が必要かといえば、今後、原油価格が上昇してきた際に、「あ、やっぱりインフレ率の定義をコアCPIに戻しますわ」といった、いい加減なことを許さないためです。(間違いなく、やってくるでしょう)

「物価」「インフレ率」が典型ですが、「言葉」としての経済指標は、実は中身を見ると「様々な意味・概念」を含有しているのです。この種の「言葉としての経済指標」の意味、概念を知らなければ、国民は政策について「正しい判断」ができません。

本来、マスコミがこの種の「指標の定義」をするべきなのですが、日本の新聞やテレビは官庁のリリースを垂れ流すのみで、意味や概念について解説しようとしません。日本経済が順調に成長しているならば、それでも構わないのでしょうが、現実は違います。

というわけで、国民一人一人が「指標の意味・定義」について、きちんと学ばざるを得ない時代が訪れたのです。いっそ、学校の授業で経済指標について「言葉」だけではなく、意味や概念を含めて教えるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

◆リベラルタイムズ「新・観光論」に、「日本人の「国内旅行」拡大で観光産業三十兆円へ」を寄稿しました。
http://www.l-time.com/

◆小学館「中国崩壊後の世界」刊行となりました!
http://www.amazon.co.jp/dp/4098252465/

◆徳間書店「2016年 中国・ユーロ同時破綻で瓦解する世界経済 勝ち抜ける日本」刊行となりました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4198640475/

◆週刊アサヒ芸能 連載「三橋貴明の列島丸わかり報告書」第四十七回「正しい意味での「経済力」強化のためには「保護」が必要だ」
http://www.asagei.com/

◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第153回「御用学者」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆Klug連載 三橋貴明の「経済ニュースにはもうだまされない」 第334回 奈落の実質消費
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2015/12/01/024879.php

◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 〜新世紀のビッグブラザーへ〜 週刊三橋貴明 Vol341 スロー・トレード(前編)
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
なぜ、日本や中国の為替レートが下がったにも関わらず、実質輸出が増えないのか。現在の世界経済の根本的な問題である「スロー・トレード」について知って下さい。

◆メディア出演

12月9日(水) 6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/

◆三橋経済塾

11月21日(土) 第十一回対面講義をアップしました。
http://members4.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1246
ゲスト講師は柴山桂太先生(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)でした。

12月19日(土) 第十二回対面講義の詳細と申込方法をご案内致します。
http://members4.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1270

◆チャンネルAJER 
今週の更新はありません。

関連記事

アーカイブス

【藤井聡】「財政健全化投資」こそが、財政再建のために必要である。

アーカイブス

【藤井聡】「週刊新潮」で訴えた「PB亡国論」 ~動き始めたPB撤廃シナリオ~

アーカイブス

【施 光恒】法務大臣もかぶれている「グローバル化史観」という危険なイデオロギー

アーカイブス

【竹村公太郎】言語から見る国土(その1)―孤独な日本語―

アーカイブス

【竹村公太郎】忠実な仲間―ロボット大好き日本人―

[三橋実況中継]日銀がインフレ率の定義を変える意味への1件のコメント

  1. 神奈川県skatou より

    >いっそ、学校の授業で経済指標について「言葉」だけではなく、意味や概念を含めて教えるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。拍手喝采です。英語教育より大事だと思われます。教える人間を増やすことができれば実現できそうですね。でも、教師ほど「経済」を他人の空で観ている職業も無いわけで、かといって会社員あがりの教師は現場から不評なのは(塾講師含めて)事実だと思われます。ただ、自分を思い返せば、世間知らずな学生時代、講師の方にケインズとニューディールを教えて頂いて、当時自然科学以外で唯一腑に落ちた(?)経験があるので、言葉の正しい定義と理論は案外多分野の方面にもイケるのかなと、ささやかに期待したいです。(教師の愚妻には、かなり厳しそうなのですが・・・)

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】非関税障壁

  2. 日本経済

    【三橋貴明】日本民族の真相~第一地域の災害死史観国~

  3. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】石破首相が中国要人に対し「台湾独立を認めない...

  4. 日本経済

    【三橋貴明】第一地域に属する災害死史観国

  5. 日本経済

    【三橋貴明】歴史教科書が教えてくれない最強の天皇

  6. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】今月30日,沖縄シンポジウム『戦後80年、沖...

  7. 日本経済

    【三橋貴明】辞めるな石破!

  8. 日本経済

    【三橋貴明】歴史教科書が教えてくれない最強の天皇

  9. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】石破の10万円商品券は明らかに「一年以下の拘...

  10. 日本経済

    【三橋貴明】自公を過半数割れに追い込むために

MORE

タグクラウド