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2015年11月14日

【三橋貴明】植民地日本

FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

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本日はチャンネル桜「日本よ、今…「闘論!倒論!討論!」 ここが問題!TPP」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1587

上記討論に出演して吃驚してしまったのは、ほとんどの出演者の皆様がTPP協定の暫定案文について、TPP協定暫定案文はもちろんのこと、TPP協定の「全章概要」すら読んでいなかったことです。それで、どうやって「ここが問題!TPP」の討論をするのか、不思議に思ってしまったわけです。

ちなみに、内閣府のTPP政府対策本部には、以下の「日本語」資料がすでに掲載されています(いました)。

・TPP協定の全章概要(日本政府作成)【PDF:586KB】
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/13/151105_tpp_zensyougaiyou.pdf
・TPP協定の全章概要(別添・附属書等)【PDF:574KB】
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/13/151105_tpp_zensyougaiyou.pdf
・TPP交渉参加国との交換文書概要【PDF:153KB】
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/13/151105_tpp_koukan.pdf
・TPP交渉参加国との交換文書(英文)【PDF:261KB】

http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/13/151105_tpp_koukan(e).pdf

・TPP協定に伴い法律改正の検討を要する事項【PDF:35KB】
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/13/151105_tpp_kentoujikou.pdf

さらに、内閣府のページには、TPP協定暫定案文(英文テキスト)が掲載されています。
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/tppinfo.html#201511kyoutei_zanteiban

TPP協定暫定案文(英文テキスト)は、「おはよう寺ちゃん」でも話しましたが、2000ページにも及び、しかも「英語」です。わたくしは、桜の討論に出演するため、時間が切迫する中、何とか日本語化された概要や交換文書、法律改正の検討を要する事項だけは「日本語」で読んだのですが、それでも200ページくらいあり、完全に読み切れた自信はありません。

ましてや、2000ページもの英文を読む時間も気力もなく、結局、TPPについて「完全に理解」しないまま討論に出席せざるを得なかったことを反省しています。

怖いのは、何しろ暫定案文の日本語訳が政府から出てこないため、我々日本国民は、
「母国語(日本語)で政治的な議論をすることができない」
事態に、すでに至っているという点です。施先生が「英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる (集英社新書) 」で危惧された状況が、すでに出現しているのです。

今後の日本国民は、グローバル言語である英語を解し、TPPのような複雑怪奇な協定について内容を理解した上で議論できる、施先生の言う「上級国民」と、土着語(日本語)しか話せず、高度な政治的な議論が不可能な「下級国民」に分かれていくのでしょうか。

(参考)【施 光恒】「上級国民」による政治?
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/11/13/se-69/

さらに怖いのは、この状況で安倍政権が臨時国会を開かず、説明責任を放棄していることです。

『安倍首相:谷垣幹事長と会談 臨時国会の召集見送り決定
http://mainichi.jp/select/news/20151113k0000m010130000c.html
安倍晋三首相と自民党の谷垣禎一幹事長は12日、首相官邸で会談し、臨時国会の召集を見送ることを最終決定した。憲法に基づいて召集を要求している野党側は「臨時国会を開かないのは憲法違反だ」と反発し、臨時国会召集を改めて要求する方針だ。(後略)』

事前の報道では、
「10、11日両日に開催した衆参両院での閉会中審査で、環太平洋連携協定(TPP)交渉や高木毅復興相の香典支出問題などをめぐる議論は、出尽くしたと判断した。(ロイター)」
とのことですが、おいおい、ちょっと待って下さい。何しろ、国民はTPPの中身について「日本語」で知らされておらず、国会議員すら中身を理解していない状況なのです。そもそも、全体で2000ページもあるTPP暫定案文について、なぜ二日の集中審査で「議論は出尽くした」というような話になるのですか。

本気で言っているとしたら、「狂気」の領域に達していると思います。

政府は早急にTPP暫定案の全訳を公開し、せめて日本国民が「日本語」で協定案を読める環境を作るべきです。その上で、内容を理解した国会議員が延々と議論し、問題点を洗い出し、日本国民の主権が侵されないよう法律的な手当てをした上でなければ、TPPの批准のプロセスを進めてはなりません。

まさかと思いますが、このまま日本語訳すら公開せず、TPP関連の法律改訂を容赦なく進め、批准してしまうなどという恐ろしい事態にはならないでしょうね。その場合、日本国民は自分たちが読めない「協定」により、生活やビジネスを支配されることになります。

土着語(日本語)では、この種の政治的な議論をする必要がないという話なのでしょうか。明治期に、外国語を日本語化し、「日本語」で高等教育を受けられ、高度に政治的な議論をすることが可能な環境を作ってくれたご先祖様に、申し訳ないとは思わないのでしょうか。

母国語で政治的議論を封じられるとは、まさに「植民地日本」でございますね。あるいは「第三地域」か、「エリア11」か。

まあ、何でもいいですが、いずれにせよ安倍政権のやり方は、「日本国民」の議論を封殺しているも同然であり、国家に対する冒涜です。政府には早急な日本語全訳の公開と、国会議員による「議論」を求めます。

「TPP協定案日本語訳の公開と国会議員の議論を求める!」にご賛同下さる方は、
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http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_C5_100_mag_3m.php

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【三橋貴明】植民地日本への5件のコメント

  1. KaitoYuriya より

    西鋭夫(にしとしお)氏が言ってた。自分はスタンフォード大学で仕事をしていてもう読めない英語はないというレベルにあるのだが、この英文TPP文書は、非常にわかりにくい文章である、と。◆米国人弁護士が専門用語を使ってとびきり難解な文章に仕立て上げているそうだ。◆「これはどういう意味か?」と文責者にいちいち確認しなければいけない。◆文責者は誰なのだろうか?彼に平易な英語で説明してもらう必要がある。2675.11.19

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  2. あまき より

    討論、拝見しました。三橋さん河添さん、田村さんがおられなかったら、自分に辛抱を課すことなどなかったでしょう。司会からしてもう退屈。保護世帯におコメを配れと1時間に4回も言っている。よほど自説が気に入っているらしいが、そもそもTPP大筋合意を受けての議論とお気に入りの御説とは関係ない。精神的なおもらしでなければ、最初からこの企画が本質のはぐらかしにあるのでは、と勘繰りたくなる。東谷暁さんがいないのは惜しかった。田村秀男さんでお茶を濁したように見えました。勤め人の田村さんに黒白迫るのは酷で、案の定発言少なかったですね。それでも中国包囲網論などあり得ないと松田金子両氏向けに先手を打ち、大筋合意した後どうこう言ってもはじまらないと暗に交渉参加に踏み切った安倍自民党に取り返しのつかないことをしやがってとでも言いたげな皮肉で先鞭切ったのはさすがと感じました。それにしても実入りの少ない議論で、浅野さん、sayaちゃん才女コンビの女子会?番組における「もう鎖国しましょう。要らない情報とか、もう疲れた」西部ゼミかと紛うばかりの名言のほうがよほど正面切っていて、胸に響いて、いまだに離れません。

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  3. 稲美弥彦 より

    TPP以外にもAIIBやTisa、RCEPなどもそうですね。どれも極めて有害な者であり、これらを全て情報開示する必要がある訳であり、AIIBで対米自立やTPPで対中包囲はどちらも嘘で両方ともグローバル資本の植民地支配を実行するものである事は変わりません。アメリカと中国は他国にGMO作物を平気で販売させて、他国の合法侵略を行っている国である事は事実でしょう。AIIBには、ユダヤ資本も多くかかわっており、脱ユダヤの銀行は嘘であり、IMFの役員も多く天下っている銀行なので、中身はTPPと一緒です。因みに新自由主義者の多くはTPPやAIIBに両方賛成派が多い。

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  4. ヒロボン より

    チャンネル桜の闘論!倒論!討論!のパネリスト見ました。番組観る前から、こりゃ、ダメだあー。どんな選考したら、こんなメンバーになるんだよー、です。(三橋先生以外。)それにしても、この国が、とことん嫌になって行きます。ネットでさえ、書きたいことも、書きづらくなってしまいましたが、先の将来で、現在の主たる意見は、見事にひっくり返っていることでしょうね(笑) ああ、あ、国が衰退していくのを我慢しながら眺めいくのでしょうかね。せめて、家族だけは不幸にならないことを、もう祈るのみです。

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  5. 品川 より

    三橋氏のこのご指摘、本当にその通りだと感じました。私も英語の全文は読んでいないのですが、恐らくこの協定はまだ雲を掴むような段階に過ぎず、それでも「締結された」というポーズが取りたいだけのことなのだろう…、と高を括って眺めていましたが、そんな感覚ではとんでもなかった。この得体の知れない協定にあるものは、安保と一体の軍事利権の構図があり、生産者には到底納得し得ないような外資による切り込み作戦があり、それらを「日本語で語らない政治」をしているのが現政権のスタンスなのですね。これはやはり日本語で言うところの「民主主義」と呼べるものではなく、「利権主義」に他なりません。よーくそれがわかりました。

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