From 佐藤健志
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みなさん、お久しぶりです。
8月26日に「演劇的インフラ論」を書いたあと、9月2日、9日、16日、23日と、四週にわたりお休みすることになってしまいました。
9月2日の休載は、私のスケジュールに関連したもので、「演劇的インフラ論」の末尾でもお知らせしましたが、さらに三回続けて休んだうえ、ブログやツイッターの更新も止まっていたので、どうしたのかと思われた方もいらっしゃるでしょう。
実際に平松禎史さんからは、私の健康を気遣うご連絡をいただきました。
で、どうしていたのかというと・・・
9月はじめに交通事故に遭ってしまい、ずっと入院していたのです。
集中治療室に二週間ほどいましたので、重傷と呼ぶべきでしょう。
とくに左足首は複雑骨折。
七時間に及ぶ手術で、バラバラになった骨をつないでもらいました。
おかげさまで現在は一般病棟に移り、松葉杖で病棟内を歩き回れるようにもなりましたが、いつもの状態に戻るまでには、もうしばらくかかりそうです。
ダンスは当分、お預けですね。
とはいえ一般病棟では、パソコンの使用が許可されているので、こうして再開にいたった次第。
現在はリハビリに精を出しつつ、年末に刊行が予定されている次の本を書き進めています。
そんなわけで、今後もよろしくお願いします。
・・・さて。
事故直前、藤井聡さんとお会いしました。
いろいろな話ができて、じつに楽しかったのですが、足首の骨を派手に折ってしまった今となっては、インフラの重要性があらためて身に沁みます。
骨格は身体のインフラ。
とくに足首は、体重を支えて歩いたり走ったりする点で、インフラ中のインフラです。
ちゃんと機能しているときは、それで当たり前と思って、気にも留めないものの、いったんダメージを受けると大変。
生活行動のすべてに制約が生じてしまいます。
非常時になって、初めて本当の意味でありがたみが分かる。
それがインフラというものなのでしょう。
ならばインフラについて重要なのは、
(1)ふだんから整備しておく
(2)ダメージが生じないよう、つねに気をつける
(3)ダメージが生じた場合でも、できるだけ早く復旧できる体制をつくりあげておく
この三点となります。
これを別名、何と言うでしょう?
そうです。
安全保障です!
インフラというと、高速道路や新幹線、都市計画といった、いわゆる「ハード・インフラ」が想像されるものの、災害対策や国防、あるいはエネルギーや食料の安定供給も、国民が安心して暮らすために欠かせません。
「経世済民」の基盤となるものはすべてインフラであり、それらを安定的に維持しようとする活動はすべて安全保障なのです。
ついでにインフラには、オール・オア・ナッシングというか、〈一箇所でダメージが生じただけで、他のインフラにも影響が及ぶ〉性格がある。
たとえば電力供給がダウンしたら、食料の冷凍や冷蔵ができなくなってしまいます。
それどころか、〈他のインフラに影響が出なくとも、国民生活が危機に瀕する〉恐れまで。
かりに食料そのものが不足したら、電気が使えようと、道路や鉄道がちゃんと機能していようと、大変なことになるのは間違いありません。
基盤というのは、すみずみまで整備されていてこそ基盤として機能するのです。
「百里の道を行くときは、九十九里をもって半ばとせよ」という格言ではないものの、ひとつ欠陥があるだけで、脆弱性が大いに高まってしまうのがインフラの宿命。
〈多少のムダが出るのは承知で、念には念を入れる〉くらいが、ちょうどいいと言えるでしょう。
そしてインフラ整備、ないし安全保障について関心の薄い国が、長期にわたって存立と繁栄を確保できるとは信じがたい。
わが国は大丈夫でしょうか?
〈とにかくムダを削って、効率性を高めねば〉という発想のもと、脆弱性を高めるような真似をしていないか。
インフラへのダメージは、一瞬にして生じることもあるのです。
私の事故もそうですが、東京に直下地震が来たらどうなるか、想像してみてください。
包帯の巻かれた左足を眺めつつ、そんなことを思う今日この頃でありました。
ではでは♪
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