From 島倉原@評論家
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●●自虐史観はなぜ作られたのか、、、
月刊三橋の今月号のテーマは、「大東亜戦争の研究〜教科書が教えないリアルな歴史」です。
http://youtu.be/cx6gcrylFvc
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おはようございます。
台風の影響もあるのでしょうが、残暑の厳しさから一転、涼しいくらいの今日この頃。
こんな時こそ、体調管理に気をつけたいものです。
先週末にはアメリカの株式市場が4年ぶりの下げ幅を記録し、日本株も週明け早々今年最大の下げ幅となるなど、金融市場が荒れています。
先週発表された2015年4−6月期の実質GDP速報値も、大方の予想通り前期比マイナスです。
果たして、アベノミクスは本当にうまくいっているのでしょうか。
これに対する、GDP統計発表直後の記者会見での甘利大臣の答えは、
「アベノミクスの経済政策が本当に効果を上げたのかと。これは全て、実質も名目もGDPが改善していると。特にGDPデフレーターは現下にあってもプラスになって、かなり伸びているわけであります。」
というものでした。
http://www.cao.go.jp/minister/1412_a_amari/kaiken/2015/0817kaiken.html
確かにGDPについては、消費税増税で「かさ上げ」されていない実質ベースで見ても、アベノミクス以前の水準を上回っています。
しかしながら、民間部門の最終需要である「消費」あるいは「消費+住宅投資」を見てみれば、消費税増税前の2年前はもちろん、アベノミクスが始まる前の3年前の水準すら下回っています。
すなわち、日本経済が順調に回復しているとは到底言い難い状況です。
http://on.fb.me/1NGwuso
甘利大臣は同じ記者会見で「過去最高水準の企業収益から、投資を喚起することによりまして、経済の好循環を更に拡大、深化させてまいります」とも述べていて、経済のけん引役として企業の設備投資に期待しているようです。
されど、企業の設備投資は生産能力を維持・強化するためのものであり、最終需要が盛り上がらない状況では、いずれ縮小に向かわざるを得ません。
しかも企業の在庫は高水準、さらには中国をはじめとした新興国向け輸出の先行きが危ぶまれる状況です。
こうした中で投資意欲の盛り上がりに期待するのは、相当楽観的な、裏づけに乏しい見方ではないでしょうか。
「GDPデフレーターはかなり伸びているわけであります」という発言についてもまた然り。
GDPデフレーターの伸びがプラスなのは、輸出デフレーターのプラスと、輸入デフレーターのマイナス(GDPにとってマイナスに働く輸入については、デフレーターの効果も逆に働きます)によって押し上げられているに過ぎません。
消費税増税直後で経済が急激に落ち込んだ2014年4−6月期との比較にもかかわらず、民間最終消費・住宅投資のデフレーターはご覧のとおり、マイナスに陥っているのです。
http://on.fb.me/1V76SY7
こうした一連の発言、実は状況がさらに悪化した場合の備えなのではなかろうか、とつい勘ぐってしまいそうです。
すなわち、「景気が悪化したのはアベノミクスの失敗ではなく、中国に代表される新興国経済の不振によるものだ」という弁明をするために。
ちょうど17年前、「今回の景気後退はアジア通貨危機の混乱がもたらしたものだ」と述べられていたのと同様に。
本メルマガの読者にはいわずもがなでしょうが、今回の景気後退の原因は、決して「新興国経済の不振」のような、外的要因ではありません。
明らかなるアベノミクスという政策の失敗、すなわち効果の乏しい金融緩和の威力を過信し、「消費税増税=緊縮財政」という強力なブレーキを引いてしまったことによるものです。
17年前のデフレ不況突入を招いたのも、いうまでもなく消費税増税、公共事業削減をはじめとした緊縮財政によるもの。
17年前も今回も外的要因では説明がつかないことは、輸出の減少に先駆けて、民間消費と共にGDPの縮小が始まっていることを示す下記のグラフからも明らかです。
http://on.fb.me/1JgT1a0
最後に読者の皆様、特にフェイスブックのアカウントをお持ちの方々へのお願いです。
今回ご紹介した3つのグラフ、いずれも私のフェイスブックページに掲載したものです。
下記にURLを再掲しましたが、是非是非、これらのグラフのシェア・拡散にご協力くださいませ。
「アベノミクス=公共事業を増やす積極財政政策」との誤解に基づき、「アベノミクスの失敗は、成長と財政再建の両立がやはり無理であることを証明した=財政再建のためにはやはり緊縮財政が必要である」という誤った議論がはびこらないように。
ひいては、「二度ある増税は三度ある」といった、悲劇的な事態を招かないように・・・。
http://on.fb.me/1NGwuso
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【島倉原】アベノミクスの失敗への1件のコメント
2015年8月27日 8:16 PM
リフレ派の方々が、安倍政権を、初めから強く支持されていた事に多少の矛盾を感じていました。 リフレ派の方は全員ではないかもしれませんけれども、公共事業に対して、敵意と思えるほどのバッシングをなさっていたのに、アベノミクス第二の矢は、公共事業を含む機動的な財政政策を標榜していたのですから。 公共事業をここまで嫌う人々が、なぜそれを目玉政策にしている安倍さんを支持、という事になるのだろう?と。 極端な考えかもしれませんが、もしかすると、安倍さんが公共事業に積極的ではない事を知っていた、という事は無いのかなあ、等と、疑ってしまいました。
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