アーカイブス

2013年5月27日

【三橋貴明】法人税の大問題

From 三橋貴明

————————————————————

●「いいね!」をくれた方には、三橋貴明の音声ファイルを
無料プレゼント。世界を読むための3つの原則とは。

三橋貴明の「新」日本経済新聞 公式Facebookページ
⇒ http://www.facebook.com/mitsuhashipress/app_109770245765922

————————————————————

【今週のNewsピックアップ】
●法人税減税を考える
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11535421434.html

●ザ・レント・シーキング
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11536126502.html

メガソーラ─のビジネスと、法人税減税には、一つ共通点があります。それはもちろん、新たに付加価値を生み出すのではなく、既存の付加価値のパイ(=所得のパイ)に政治を利用して企業や投資家が入り込み、所得の一部を頂戴するという構図になっている点です。

法人税の場合、企業が稼いだ所得の一部が政府に回らず、企業にそのまま純利益として残ることになります。もちろん、政府は「企業の財産を増やしてやろう」などというつもりで法人税を減税するわけではなく、

「法人税を減税し、企業に余裕が出たならば、設備投資をして国内の雇用を創出してくれるだろう」

という期待の下で、減税政策を打つわけです。ちなみに、経団連会長などが、

「法人税を減税しなければ、外国に移転せざるを得ない」

などと、脅迫じみたことを言いますが、別に日本の大企業の実効税率は他国と比較しても高いわけではありません。経団連会長が言っているのは、

「俺たちの財産を増やしてくれなければ、出ていくぞ」

と言っているのも同然なので、まさしく脅迫です。

グローバリズム、特に「資本移動の自由」が確立した世界では、企業はどこの国に投資をしても構わないわけです。というわけで、

「法人税を引き下げて、外国企業の投資を呼び込み、経済成長をする」

というスタイルが何となく流行りました(アイルランドなど、典型)。とはいえ、別に日本は外資に不自由しているわけではありません。それどころか、国内の余裕がある企業までもが国内に投資をせず、内部留保で貯めこむか、対外直接投資を増やしています。要するに、日本国民の雇用が創出されていません。

日本企業が国内の設備投資を増やさない(未だにマイナスが続いています)理由は、もちろんデフレで投資をしても儲からないためです。デフレで儲からず、国民の人件費が相対的に高い日本に、少々法人税を引き下げたところで外資が投資をするはずがありません。理由は、儲からないためです。

そもそも、繰り返しになりますが、政府が法人税を下げる理由は国内の設備投資を増やしてもらうためであり、内部留保という企業の財産を増やすためではありません。ましてや、外国人投資家の配当金を増やすために、国民に犠牲を強いる法人税減税を実施するわけではないのです。

経団連の会長さんは、政府が法人税を引き下げた場合、国内の設備投資に使ってくれるでしょうか。恐らく、面と向かって聞けば、

「当然だ」

と答えるのではないでしょうか。ならば、全面的な法人税減税ではなく、設備投資減税でいいわけです。今回の安倍政権の景気対策には、設備投資減税は盛り込まれています。

結局のところ、政府の政策は「国内の付加価値(GDP)を増やす」ことを目的に実施されるべきなのです。設備投資が新たに増えれば、もちろん国内の付加価値が増えます。この大元を理解していれば、メガソーラにせよ、法人税減税にせよ、

「その政策が現在の日本にとって適しているか、否か」

が誰にでも理解できると思うわけでございます。

PS
来月の月刊三橋では、電力問題を入り口にメガソーラービジネスの
レント・シーキングについて取り上げています。きわどいオフレコ話が炸裂しています。
しかも、中国に持っていかれては、、、

http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_2013_05_toLP.php

PPS
↑面白いビデオなので、試しに見てください。

PPPS
このビデオを見てもらいたかったので、
「国土強靭化」の100円お試しを延長することにしました。

関連記事

アーカイブス

【室伏謙一】過剰な「観光依存脳」が地域を、地域経済を破壊する

アーカイブス

【施 光恒】大迷惑な「良識人」

アーカイブス

【三橋貴明】先進国で崩れゆくインフラ

アーカイブス

【藤井聡】建設業界は、まさに今、再び「冬の時代」に突入しつつあります。

アーカイブス

【三橋貴明】二重行政って、本当に問題?〜凡庸という悪魔

【三橋貴明】法人税の大問題への2件のコメント

  1. より

    法人税減税とは減税しただけ天下りさせろと国に入るはずの税金を合法的に着服することですか?

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. 梅雨 より

    需要とは消費ですよね。なぜデフレギャップがあるのに消費税を減税しないんですか。消費税を減税すれば、消費が増える。それは需要が増えることに等しいと思うのですが。三橋さん、どうか日本の経済を良くしてください。変な輩が得するような世界をぜひ変えてください。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

まだデータがありません。

まだデータがありません。

最新記事

  1. メディア

    【藤井聡】『防災対策、行政頼み限界』(日本経済新聞20...

  2. 日本経済

    【室伏謙一】実情を無視した消費税軽減税率はかえって消費...

  3. 日本経済

    【三橋貴明】最も少子化を推進した内閣総理大臣

  4. 日本経済

    【三橋貴明】電力は生命維持装置

  5. 日本経済

    【竹村公太郎】不思議な日本共同体(その5)東京の消費を...

  6. 未分類

    【施 光恒】公開シンポジウムのお知らせ(中野剛志氏来る...

  7. 政治

    【藤井聡】保守の、保守による、保守のための「安倍晋三総...

  8. 日本経済

    【三橋貴明】裏切りの国民

  9. 未分類

    【三橋貴明】日本人はどこから来たのか?

  10. 政治

    【小浜逸郎】リベラリズムの退廃

MORE

タグクラウド