FROM 三橋貴明@新宿のオフィス
【今週のNewsピックアップ】
●経済界
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●正しいことを繰り返し語ろう
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わたくしは以前から本当に不思議だったのですが、
マスコミは農業団体や医師会などについて、
「奴らの既得権益を潰せ! 政治家に圧力をかけ、TPP反対など、
自分たちに都合が良いように政治家を動かそうとしている」
と批判をするわけですが、
「そんなことは、経団連や経済同友会などの『経済界』
いや別に、農協や医師会が「政治的圧力」を行使していることを、
批判するなという話ではありません。
それこそ、日本には言論の自由というものがあるわけです。
とはいえ、農協や医師会を批判しつつ、似たようなことを、
いや「さらに踏み込んだ」ロビー活動をあからさまにやっている
経済界を批判しないというのは、
これは明確なダブルスタンダードでしょう。
何しろ、経団連などは過去に会長が、
「日本の政治家は靖国神社に参拝するべきではない」
などと、どう考えても中国共産党の「助け」になるような
政治的発言を繰り返ししていた時期があります。
無論、経団連会長が「一個人」として、
上記の意見を述べるのは勝手ですが、
経団連という「既得権益」あるいは「政治的パワー」を背景に、
経団連会長は靖国問題に口を出していたわけで、
明らかに民主主義のプロセスを無視しているわけです。
さらに、日本の国の形を変えかねないTPPについても、
経済界は「早く交渉に参加すべきだ」と繰り返し発言してきます。
一体彼らは、何の権利があって堂々と
「ロビー活動」をやっているのでしょうか。
経団連会長の一票と、
わたくしたちが持つ一票に差があるとしたら、
これは民主主義の根底を揺るがす大問題だと思います。
とはいえ、現実には上記の「大問題」が
普通に発生するのが現代民主主義の仕組みです。
そもそも、地方の一票と都市部の一票には、
現実問題として「差」があるわけで、
だからこそ最高裁が現在の一票の格差を「違憲」
もっとも、一人一票が完全に同じ価値を持ってしまうと、
人口が多い都市部の意見ばかりが政治に反映されるようになり、
地方は衰退していくことになるでしょう。
民主主義の尊さと、「国家全体で繁栄する」
パーンッと竹を割るような解決策を求めるのではなく、
悩み、足掻き、議論し、何とか前に進んでいくという
態度が必要なのだと思います
(さもなければ「グレート・リセット」とか
言い出さなければならなくなりますので)。
というわけで、別に経済界が自分たちの「パワー」を活用し、
自分たちの目的のためにロビー活動をするのを
「禁止」する必要はないのです。
日本には言論の自由と同時に、政治活動の自由もあります。
それにしても、マスコミが農協や医師会のみを叩き、
経団連や経済同友会の「政治的圧力」を「要望」などと叫び、
淡々と報道するダブルスタンダードはおかしいでしょう、
同時に、
資本移動の自由が確立された「グローバリズム」の世界では、
企業はいざとなれば資本(工場など)を
海外に移すことができるのです。
それに対し、農家や医師は日本国内で生きていくしかありません。
同じくロビー活動をやったとして、
取りあえず日本国民が先に批判しなければならないのは
「どちら?」という話なのでございます。
PS
世の中にはおかしなことがたくさんありますが、
実際の経済を知らない経済学者たちが
わかったようなことを言うのも
経済をおかしくしていることの1つです。
その結果が、20年デフレなのだとしたら、、、
もし、こうしたカラクリに関心があるなら、
この本はとても参考になると思います。
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