日本経済

2025年5月12日

【三橋貴明】パズルを解く選挙

【今週のNewsピックアップ】
中核的支持勢力
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12901312219.html
パズルを解く選挙
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12901556663.html

参議院選挙は衆議院選挙とかなり異なり、
小選挙区と中選挙区と大選挙区が
入り乱れています。

一人区の選挙区が青森や岩手、
宮崎や鹿児島など32。
これは小選挙区です。
つまりは、一人しか受からない。 

さらに、東京選挙区
(六議席、夏の参院選は補選を含むので七議席)
などが中選挙区。

そして、参院比例は
非拘束名簿の大選挙区。
全国から名前を書いてもらった数が
多い順に当選します。

但し、比例は、全国から、
1.政党名を書くこともできる
2.政党から立候補した人物の名前を書ける
となっています。
1と2の合計数で政党の得票数が決まり、
議席数が決まり、
その上で得票(名前を書いてもらった)数が
多い順に
当選者が決まる形になります。

大雑把に書くと
政党・個人名票が百万票で一人当選します。

つまりは、各政党、候補者は
三つのスタイルの選挙を
戦わなければならないのです。
これは、大変です。

同時に、参議院選挙は
「特定の個人名だけ」を
書くこともできるのです。
何しろ、全国比例で政党名を書く必要がない。

パズルを解くような選挙戦が始まります。

無論、全国比例で最も有効なのは
中核的支持勢力です。
いわゆる「組織」ですね。

もっとも、今回の参議院選挙において、
自民党は農協ですら、
議員を誕生させることができない
可能性が高い。

前回の参議院選挙で、
農協票は17万。
自民党のミニマムが
14万だったため、
全国比例の下位に滑り込むことができた。

ところが、今回は
自民党の支持率が
さらに下がっているため、
全国比例で当選するための必要得票数は、
恐らくは20万。
17万では足りないどころか、
17万票獲得する
全く不可能な状況に陥っている。

三橋は、自民党を潰すために、
三つの組織票を引きはがそうと動いています。
すなわち、土建、農協、そして医師会です。

今回の参議院選挙では、
医師会はともかく、
土建・農協が議員を
誕生させられない可能性が高い。
いい加減に「惰性の自民党支持」をやめさせ、
インフラ投資拡大や農家個別補償を
実現する政党に支持を乗り換えさせる。

そのために、
使えるカードは全て使うつもりなのですよ

◆一般参加可能な講演会
7月10日 三橋貴明講演会
(第44回 産経新聞烏山講演会)
タイトル:「日本に再び高度成長期を!
正しい財政政策とは」
https://karasuyamakouenkai44.peatix.com/view

◆メルマガのFoomii配信を始めました。
「既発債とインフレ効果」
https://foomii.com/00305/20250510121732138224

◆メルマガ週刊三橋貴明Vol836
「既発債とインフレ効果」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
国債のインフレ効果(需要拡大、物価引き上げ)は
新規国債発行時のみとなります。
既発債の売買には、
実はインフレ効果がないのです。

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

日本はトランプ関税・コメ不足に
どう対処すべき?
国際収支を分析して分かった
日本の状況を解説します
[三橋TV第1012回]三橋貴明・saya
https://youtu.be/BjbZyUz2B28

自民党に見捨てられた世代。
7月の選挙のカギを握るのはあなたです。
[三橋TV第1013回]三橋貴明・saya
https://youtu.be/1Ac_1GRL3Uk

孫子の兵法に学ぶ、
トランプ大統領と対等に交渉する技術
[三橋TV第1014回] 窪田恭史・三橋貴明・saya
https://youtu.be/8J8VUW4BcS8

特別コンテンツ配信中。

アメリカ米の輸入増で日本の米が
どうなるか解説します
https://youtu.be/srjhT30mZZs

◆三橋経済塾
5月17日、
三橋経済塾第十四期第五回対面講義の
お申込み受付を開始しました。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=2373
ゲスト講師はsaya様です。

現時点までに決定している
十四期5月以降のゲスト講師の皆様は、
以下の通りです。
12月以外は、全て決まりました。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

 第六回 6月21日 中野剛志先生(評論家)

 第七回 7月19日 藤井聡先生
(京都大学大学院 教授)

 第八回 8月16日 荒川和久先生
(独身研究家)

 第九回 9月20日 吉田敏浩先生
(ジャーナリスト)

 第十回 10月18日 峯村健司先生
(一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 主任研究員)
 第十一回 11月15日 大場 一央先生
(早稲田大学非常勤講師)

https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
是非とも、ご入塾下さいませ。

◆チャンネルAJER 
今週の更新はありません。

関連記事

日本経済

【三橋貴明】ローカルフード法

日本経済

【三橋貴明】概算要求基準2023

日本経済

【室伏謙一】ネットに溢れる「親露派」認定という思考停止

日本経済

【三橋貴明】日本国は残酷な国

日本経済

【三橋貴明】「現金を銀行に預ける」の意味

【三橋貴明】パズルを解く選挙への1件のコメント

  1. 利根川 より

     TVでは、石破政権の支持率が33%と相変わらず高い水準になっていることが報道されていますが、惰性で支持を続けて「失われた30年」を継続させるのは”孫子のためにも”やめていただきたいところですね。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    三橋さん「政府はそもそも税金を徴収し、支出しているわけではない。何しろ、25年4月の社会保障支出等は、すでになされていますが、誰も税金など払っていない。」
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    まだ誰も税金を払っていない25年4月の社会保障支出の財源は何だったのでしょうか(笑

    モンキー「税金(財源)がなければ政府は支出なんてできるわけがないだろ!」

    そう主張している方々は答えてどうぞ(笑
     言ってもいないことで叩かれるのはウンザリなので、念のために言っておくと、「税金は必要ない」などとは言っていませんからね。

    <税金の役割>
    ・インフレ・デフレの調整
    ・経済の流動促進
    ・格差是正
    ・行動のコントロール
    ・円を使うことへの強制力

    こうしたことのために税は必要ですが、「政府支出のための財源」として税金をとっているわけではないと言っているだけです。
     財務省解体デモ(財政民主化デモ)に居てもたってもいられず参加して、そこで三橋さんや安藤裕さんのことを初めて知って動画を見てみたけれど、難しくてよくわからんかったという新規の方も多いようなので、正しいことを(基本的なことを)繰り返し言っていくのは重要だと思います。
     つきましては、下記の動画⇓をご覧ください。10分程度で大体のことがわかります。

    税は財源ではない。では集めた税金はどうなってるの?税金は何のため?国債と税金の関係を解説

    こちら「ある日の思索」さんの動画ですが、短時間で概ねのことがわかる内容となっております。というか、有権者が政府の財政システムについて理解しない限り、どこの党が与党になっても何も変わらないと思います。この程度のこと義務教育でやっとけ…
     

    自民党の森山裕幹事長(鹿児島市公演より抜粋)
    「健全財政化を目指さなければならない」

    「国債を発行すればいいとか、国債は返済しなくてもいいという極論すらある」

    「返済しなければ国際的信用を失い財政破綻を起こすと警告した。」

    自民党の積極財政派議員によると、ごく一部の議員だけで方針が決定されて、その決定が党全体の意見であるかのように広報されているとのこと。
     政策がどうとか、方針が正しいか間違っているかとか、そうしたこと以前に党内の人間とすら話し合い(情報の共有)が出来ていない集団など、とてもではないけれど支持できませんのでね…

    自民・森山幹事長「国債を発行すればいいとか、国債は返済しなくてもいいという極論すらある」

    鈴木財務大臣「現状におきましては『国債の償還財源は借換債である』という点について、これにつきましては西田先生がこれまでもいろいろなところで指摘をされている通りであります。」
    (参議院予算委員会 令和6年5月27日 西田昌司議員質疑)

    鈴木財務大臣曰く、国債は国民から徴収した税金で返済しているわけではなく、借り換えをずっと繰り返しているだけとのことでね…これ、お宅の政党の担当大臣が言っていることですよ?国債の返済(自国通貨建て国債の償還)なんてやってないんですよ。党内で情報共有が全くされてないじゃないですか。

    終わりだよ、自民党は

    ちなみに、先ほども鈴木大臣が国債の償還はしていない(借款債でやっている)と説明していましたが、これは日本のみならず世界の国々でも同じです。

    森永康平のマネネTV

    【第103回】森永先生!「国の借金は問題ない」って本当ですか?(森永康平)

    こちらの動画で日本や世界各国の一般会計歳出を解説していますが、債務償還費(自国通貨建て国債の返済)など、どこの国も計上していません。すなわち、森山幹事長の言う国債の返済(自国通貨建て国債の償還)など日本を含めどこの国もやっていないということです。
     
    ※日本だけ一般会計歳出に債務償還費が計上されていますが、先ほども鈴木財務大臣が言っていたように実際には償還などしていません。このことを国会で追及された財務官僚は「国民への脅しのために計上している」旨を答えていました。

     5月12日のNスタでも中島哲平という方が国債の発行を増やすと財政破綻するといった話をしていましたが、森山幹事長含め似たような話がここ最近TVで出回っているところを見るに財務省の「ご説明」がメディアに行き届いていることが窺えます(苦笑い

    中嶋哲平さん「国債の発行額が増えていくと財政破綻する」

    出演者「我々、いまいち国債の発行額と財政破綻の因果関係について理解していないところがあるんですが、そこのところ説明していただいて」

    中嶋哲平さん「国債の発行額がいくらになると財政破綻するのか具体的な数字は言えないが、きっといつか財政破綻する」
    (↑因果関係の説明は全くしていない)

    1970年度と比較し、日本政府の長期債務残高は2022年度末までに170倍を超えてきますが、いつ財政破綻するのでしょうか(爆笑
     そもそも、財政破綻ってどのようにして起こるのか彼は説明できるのでしょうか。
     財政破綻がどのようにして起こるのか過去に書いたものをコピペしておきます、どうぞ。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    <財政破綻のプロセス レバノンの例>

    1、複雑な宗教勢力による政治闘争や内戦などで治安が悪い(いつ何時、政府が消し飛ぶか分からない)

    2、そんな危ない所にわざわざ工場建てたりしないので、生産能力が低い

    3、生産能力が低いので国民が必要とする品物を国内で生産できない←財政破綻の原因

    4、国内生産できないので国民が必要とする品物は海外から買う(輸入する)

    5、外国の輸出業者はレバノンに住んでいるわけではないので支払われたレバノンポンドをドルに両替する

    6、レバノンポンドがどんどん外貨に両替されていくので、レバノンポンドがケツを拭く紙の代わりに使ってもいいくらい余る

    7、あまりあるレバノンポンドだが、レバノンポンドを持っていてもレバノンポンドで手に入る商品やサービスがそもそも少ないのでレバノンポンドの価値が下がる

    8、最初、1ドル1500レバノンポンドで交換されていたものが、レバノンポンドの価値が下がったことで15000レバノンポンドださないと1ドルと交換してもらえなくなる

    9、昔は輸入物の1ドルチョコレートは1500レバノンポンドで買えたのに、15000レバノンポンド出さないと買えなくなる(インフレ率急騰)

    ※輸入に頼らざるを得ない国なのに輸入価格が上がる

    10、インフレを抑えるためレバノン政府は手持ちのドルを使って余りまくってるレバノンポンドを回収して1ドル1500レバノンポンドを維持する(固定為替相場制)

    11、手持ちのドルが尽きる

    12、手持ちのドルが無くなってしまったのでドル建て国債を発行する(外国からドルを借りる)

    13、レバノン政府はドルを発行することはできないので、借りたドルでレバノンポンドを回収する作業を続けると借りたドルを返せなくなって財政破綻する

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ということで、財政破綻というのは、

    ・生産能力が低い国
    ・固定為替相場制の国(生産能力が低いから固定為替相場にするしかない)
    ・他国から金を借りている国

    こうした国が貨幣(国債)を発行するから起こるものであって日本のように生産能力が高い変動為替相場制の自国通貨建て国債の国で起こることではないってことです。
     ヒノキさんが解説していましたが、予算編成権を握っているのは実際は財務省です。

    ”財務省は一瞬で発行できる国債(貨幣)を惜しんで失えば取り戻すのに何年もかかる生産能力を棄損した(例:減反)ド阿呆集団”

    先ほども解説したように、財政破綻というのは生産能力が低い国が国債を発行するから起こるわけで、予算を減らし(国債発行額を抑制し)生産能力を減らすことこそが財政破綻に繋がる道だということです。財務官僚許すまじ。
     

     話は変わりますが、先週土曜の情報7デイズ(TBS)に鈴木宣弘さんが出演していました。残念ながら肝心の部分は報道されなかったようなので、重要な部分について書いておこうかと。
     ”人類は”自国の食料自給率を保つ方法として2つの方法を編み出しました。というか、今のところ以下の2つしか発明できていない。

    <食料自給率を維持するたった二つの方法>

    ・農家の所得を補償する戸別補償(欧州方式)

    ・価格を保障する(アメリカ方式)

    ※アメリカ方式は市場価格と生産価格の差額を政府が支出するという事実上の輸出補助金である

    もし、日本がこれからも安定して主食を自国で生産していきたいのなら上記の内どちらかを実行する必要があります。

    「他にもやり方が見つかるかもしれないだろ!」

    そうかもしれませんが、何十年も何の疑問も感じずに「減反」を続けてきたアホに発見できるとは思えませんし、ことは急ぎますので、さっさとどっちかやっていただきたい。
     スマート農業、否定はしませんが、現在の多くの農家がそれが出来る資金がありませんので、政府による支出がどちらにせよ必要になりますし、

    ビジネスとしての農業

    であれば、当然、何らかの理由で儲からなくなれば撤退ということにもなります。欧州式の半公務員待遇と比べて不安定なものにならざるを得なくなりますが、日本の主食がそんなことで大丈夫なのでしょうか。わたしは、水・食料・エネルギー・医療・軍事といった無いと死ぬようなものについては市場原理を持ち込むべきではないと考えています。
     とりあえず、情報7デイズの皆様、鈴木さんを出演させてくださってありがとうございました。
     できれば、「財務省決裁文書改ざん問題」についてもヘビーローテーションで3ヶ月くらい報道していただければと思います。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    「財務省決裁文書改ざん問題」

     安倍総理のお友達ということで財務省・近畿理財局が国有地をお安く提供した件(政治家による口利き)を隠蔽するため、公文書改ざんを指示されて(証拠をファイルにしたためて)自殺した元近畿財務局職員赤城俊夫さん。
     その遺族が財務省に文書改ざんを指示された証拠である関連文書を公開するよう裁判を起こしていた件。裁判所は文書公開を指示。
     開示された関連文書が一部欠落しているなどとして説明を求めたことに対し、

    朝日新聞ネット記事「財務省、国会で質問されないように廃棄」

    ということで、これは刑法第258条「公務所の用に供する文書または電磁的記録を棄損した者は3か月以上7年以下の拘禁刑に処する」に当たるのではないかと専門家らも指摘している。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     それから、日曜のNHKで元日銀副総裁の岩田一政さんが出演していましたが、

    司会「日銀はいざと言う時に利下げができるように、適切な時期でなくても出来る時に利上げをしておきたいと…」

    岩田さん「この先、アメリカが景気後退した場合、日本も無事では済まないので、むしろ利下げをするべき」

    岩田さん「日本はマイナス金利も経験しているのだから、投資が冷え込んでいる時に無理やり利上げなどする必要はない」

    実に真っ当なことを言っておられまして、TVでここまで言い切った人、森永卓郎さん以来だと思います。ありがとうございました。
     ここ最近の上田総裁の方針に疑問だらけだった森永康平さんに見せてあげたかったくらいです。
     同じ番組に出演していた小林慶一郎さんは…なんか相変わらずだったみたいですね(苦笑い

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】パズルを解く選挙

  2. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】立民・維新の「食料品だけの消費減税」は,まっ...

  3. 日本経済

    【三橋貴明】日本人はどこから来たのか?

  4. 日本経済

    【三橋貴明】「低所得者 対 高所得者」のルサンチマン・...

  5. 日本経済

    【三橋貴明】付加価値税という世界的詐欺

  6. 日本経済

    【三橋貴明】鳥は三匹しかいないわけではない

  7. 日本経済

    【三橋貴明】混迷の政局

  8. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】小泉八雲『日本の面影』の読書ゼミを本日開催....

  9. 日本経済

    【三橋貴明】石破を引きずりおろす手法がない

  10. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】なぜ,『石破茂という恥辱』という特集号を編纂...

MORE

タグクラウド