From 藤井聡(京都大学大学院教授)
新しい御代をお迎えする2019年、最大の争点は「消費増税」と「移民問題」です。
新年、あけましておめでとうございます。
京都大学大学院教授の、藤井聡です。
昨年末、「内閣官房参与」を辞職いたしました。
その背景は、下記ページでも公表しておりますが、
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/1620366204730983
本年からは、当方の本務である学究と言論活動に
さらに全力を尽くす所存です。
とりわけ、この新しい御代をお迎えする本年は、
日本の弥栄(いやさか)にとって
巨大な禍根を残す極めて深刻な二つの危機に
我々は直面しています。
今年10月に予定されている「消費増税問題」と、
入国管理法改定に伴う「移民の拡大問題」の二つです。
消費増税は、日本のデフレ不況を決定づけ、
国民の貧困と格差、
国家の弱体化と凋落を
とりかえしの付かない水準にまで進行させます。
(例えば、http://ur0.biz/MCc2
https://the-criterion.jp/backnumber/s01_201812/)
一方、「移民の拡大」については
「外国人の人権問題」
が国会内外で議論されていますが、もちろん、
問題なのはそれだけではありません。
移民の急速な拡大は、当然、
「外国人」側に問題をもたらすのではなく、
「日本」側にも問題をもたらすからです。
すなわち、十分な対応を図らないままに
急激に移民を拡大してしまえば、
秩序の崩壊、社会不安、国民分断、治安悪化、
それに伴う社会・行政・経済コストの肥大化等、
実に様々な深刻な災いをもたらすのです。
さらに厄介なことに、こうした
「移民に伴う『日本』側の問題」
を冷静に訴える人々を、
「レイシストだ!」
「人種差別主義者だ!」
と「差別」し、「バッシング」するという
恐ろしい社会現象が起こり、
(例えば:https://www.47news.jp/2868001.html)
そのせいで、移民による弊害が、
放置され続けることになってしまいます。
こう考えると、このまま無為無策のまま進めば、
この新しい年、2019年は、
「消費増税」と「移民の拡大」という
「二つの巨大な人災」が、
我が国を直撃する年となるのです。
もちろん、増税や移民拡大は、
「建前上、一応の理由」
があって進められているもの、
ではあります。
消費増税は、財政再建のため、
移民拡大は、人手不足解消のため、です。
しかし、それは完全なるウソなのです。
第一に、財政再建のために必要なのは、
1)大型財政政策ないしは消費減税(!)による
2)内需拡大であり、
3)それを通したデフレ脱却・経済再生
であり、したがって、今の政府・国会の方針は、
なすべき対策と、完全に「正反対」なのです。
第二に、人手不足解消については、
1)外国人労働者の抑制による「人手不足状況の継続」
→各業界での「賃金」の上昇
→各業界での人手確保
2)上記の財政政策等によるデフレ脱却
→各業界での「物価」の上昇
→各業界での「オカネをあまり払わない客」の抑制
→必要な人手の縮減
を目指していくという方針が必要です。
(注1:物価上昇は賃金上昇にも効果があります。
注2:オカネをあまり払わない客」とは、
端的に言えば「ケチな客」、厳密にいえば「支払い意志額の低い客」です。
注3:「お金をあまり払わない客の抑制」はそのまま、
その業界の「脱ブラック化」を意味します。
注4:お金をあまり払わない客の抑制、
物価・賃金上昇を促す構造政策も効果的です。
注5:単位労働時間あたりの処理“量”向上も効果があります)
つまり、本質的な人手不足の解消には、
安易に外国人労働者に飛びつくのではなく、
「今の日本人の人手で賄える状況」
を「デフレ脱却」を軸として創出していくことが
必要なのです。
にも拘わらず、
今の移民拡大を図る政府・国会の方針は、
なすべき対策と完全に「正反対」なのです。
・・・・
こうした愚かな国会決議がなされたのは、
偏に、増税や移民拡大によって利を得る
財務省や経団連・グローバル企業等が、
ウソを広める徹底的プロパガンダを行い、
「多くの政治家」を含めた国民の多くが、
そのウソを信じてしまったから、
に他なりません。
つまり、財務省や経団連等が意図的に仕掛ける
「情報戦争」
の帰結として、愚かな政治決定が下されたのです。
だから今、必要なのは、
彼らが仕掛ける「情報戦争」に
意図的に立ち向かい、
消費税や移民を巡る
「正しい情報」
を一人でも多くの国民、そして政治家達に
届けることなのです。
だから我々は今、
世間に「ウソ」が蔓延しているという、
残念な現状を冷徹に認識しながら、
「正しい情報」「真実」を普及させる「情報戦争」を
徹底的に展開していくことが求められているのです。
それがあってはじめて、
世論や政治家達の事実誤認を矯正し、
国会決議、政治決定が適正化されていくのです。
内閣の公職を離れた今、
筆者はこの「情報戦争」に、
全力を投入して参りたいと考えています。
そしてそうした戦いを通して、
新しい御代を迎えるこの2019年が、
ウソとデマに塗れた「平成」という時代と決別し、
「真実」あるいは「誠」に基づく新しい時代の
「元年」
となりますことを、心から祈念したいと思います
追伸1:
当方の「情報戦争」における主力はもちろん、編集長を務める『表現者クライテリオン』。これまで消費増税問題や沖縄問題、防災、ポピュリズム論、ナショナリズム論等を論じてきましたが、次号では移民問題と平成総括について特集予定です。是非、ご購読ください。
https://the-criterion.jp/subscription/
追伸2:
表現者クライテリオンでは、「無料メルマガ」も配信しています。この機会にご登録ください。
https://www.mag2.com/m/0001682353.html
追伸3:
この新年に、クライテリオンのオフィシャルラジオが、「リニューアル」。題して、「週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ」。毎週月曜日夜9時半~、KBS京都で放送します。ラジコ、あるいは、youtubeでご聴取ください!
https://the-criterion.jp/category/radio/
【藤井聡】新しい御代をお迎えする2019年、最大の争点は「消費増税」と「移民問題」です。への3件のコメント
2019年1月2日 10:26 AM
結婚とか家とか車とかもう良いよ。
釣りできればなんでもいいっすよ。
年に一回、ハマフエフキが釣れる位の釣行ができれば。
という就職氷河期アングラーも多いのではないでせうか??
保守さまも、憲法改正というルアーに騙された数年どしたわね。
ちょうちんあんこうに似た某ネットメディアの絶望の伝道師も、AmeSorryを守ろうと、日本近海の妙な暗がりばかりを照らす醜態もありましたわね。
本丸は太平洋やドーバー海峡や、ちゅうのに。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2019年1月2日 4:07 PM
ぬこさん、タマミ釣りか … ええなア ~
釣った魚喜んで食べてくれる家族がいればもっと楽しいのにね。
ところで藤井はん、参与やめたん。自分から辞める必要無かったろうに。
「頼むからやめてくれ」って相手が涙流すまで言いたい事言いまくってクビ宣告受けてもごねるだけごねて最後は相手が菓子折包むまで続けたったら面白かったのに。そして最後に安倍の頭ハッテ辞める。俺やったら100 %やるけど藤井はん大人やし教養もあるしなw アホの戯言はさておき、ま、しゃーないか。残念やけど。
それとこの先、重箱の隅つつく様な陰湿な批判増えると思うけど真っ当な政権批判であれば恐れる事無く発言される事を期待しております。
* 詐欺師とはひとあたりが良いからこそ出来る業。
安倍を信用してはダメ。政策(現実)が安倍の姿。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2019年1月2日 4:58 PM
御代
あの御方の新しい 御代ですか、、
小生 眩暈を 禁じをえませんけど、、、
日本国の元号はなぜ
シナの古典から 引用して
いるんでせうね
どうして 和語ではダメなの??
年号はシナ 憲法はアメ とかって
溜息がでます。。。
新元号 は
眩暈(めまい)とか 溜息(ためいき)
とか いかがでせうか
そうそう 嘘吐(うそつき)も、、
いっそ ストレートに 安倍とか。。
戯言(たわごと) 元年も
捨てがたい ♪
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
コメントを残す
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です