From 三橋貴明
———————————————
【PR】
2016年7月12日、
南シナ海に対する中国の領有権主張や人工島の建設などが国際法に反するとして、
フィリピンが中国を相手に提訴した裁判で、オランダのハーグにある常設仲裁裁判所は、
中国の主張に法的根拠がないとの判断を示した。
これに対して、中国は強く反発し、強硬な姿勢を崩していない。
また、8月6日には、日本の尖閣諸島周辺に中国の漁船約230隻が侵入し、
同日、中国の爆撃機が南シナ海を飛行するなど、挑発的な行為を続けている。
この先、中国の国際的立場はどうなっていくのか。それによって、日中関係はどうなるのか。
三橋貴明が、まずは現状を冷静に分析し、日本の強みと中国の弱点を炙り出し、日本が取るべき道を探っていく。
月刊三橋最新号
「日中冷戦〜誰が日本を追い詰めたのか?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
———————————————
【今週のNewsピックアップ】
天災列島
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12192892198.html
なぜ日本は「地方」を再生しなければならないのか?
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12193490748.html
またもや、巨大台風(台風10号)が接近してきています。
予報では、8月30日頃に本州に上陸する可能性があります。
大地震が発生しなくても、我が国は台風や雨季(梅雨)の影響で、水害土砂災害が多発します。
しかも、国土が細長い弓型で、真ん中に脊梁山脈がそびえ立っています。
日本の川は、上流から河口までの距離が極めて短く、かつ急流という特徴を持っています。
そのため、豪雨になると上流から河口までがすっぽりと雨域に入ってしまい、水かさが急速に上昇してしまうのです。
もちろん、東日本大震災や熊本地震のように、大地震も発生します。日本は世界屈指の自然災害大国です。
我々日本国民は、いつ、どこで、どのように発生するのか事前には誰も分からない「天災列島」で暮らしています。
それはもう、日本人の国民性として「勤勉」が挙げられて当然です。
勤勉に自然災害に対する備え、あるいは対処をしなければ、生存不可能な国土で暮らしているのです。
特に、「いざ」非常事態が発生した際には、可能な限り速やかに、
被災地で救援活動を実施しなければ、被災者が生き延びられません。
日本人は「効率」あるいは「効率を上げる」ことが大好きです。
過去に何度も自然災害に直面し、速やかな救援活動を強いられるなどした結果、
我々は「効率」を重視するようになったのではないかと予想します。
もっとも、こと「非常事態への対処」を考えたとき、効率を追求してはならないケースもあるのです。
非常事態に対する備えとは、逆に言えば、
「非常事態が発生しない場合は、リソース(資源)の無駄遣いになる」
という話になります。
いつ起きるのか、事前には誰にも分からない非常事態に備える「体制」は、平時には「非効率」という話になります。
だからと言って、効率ばかりを追求し、リソースの余裕を切り捨てていくと、非常事態発生時に対処できません。
結果、国民が「生き延びられない」という話になるわけです。
さらに、非常事態が日本全国の「どこか」で起きる以上、日本国民はできるだけ分散して暮らす必要があります。
分散して暮らし、それぞれがモノやサービスの供給能力を高める、
すなわち経済成長し、いざ非常事態発生時には、互いに助け合う。
この「健全なナショナリズム」と「地方経済の成長」無しでは、
日本国民は天災列島で生き延びていくことが不可能なのです。
もちろん、効率を追求することが「悪」などと言いたいわけではありません。
全てはバランスであり、非常事態に備えるためには、ある程度の非効率を認めなければならない。
さらに、地方経済を再生しなければならないのです。
この手のレトリックに反対する人は、是非とも「ひたすら効率を追求し、地方衰退を放置し、
日本国民の安全保障を確保する」ための具体的な方法を提言するべきだと思います。
ーーー発行者よりーーー
はーやん様のレビュー: ★★★★★
「中国の本質が理解でき感謝です。」
特に印象に残ったのは以下3点となります。
1.グローバル経済の凄さ
確かに中国の経済規模は無視できないと思います。
冷戦前の1991年以前は鎖国していたので貧乏でしたが、
それ以降外資を導入して経済拡大したのはよく理解できました。
品質は悪いといわれていますが、新幹線も原子力も自国で
製造できるようになっているのは、経験の蓄積といえ、今後も脅威と思います。
2.中国共産党の意思決定の速さ
これは選挙で選ばれていないので民意を反映しないで
意思決定できる点がなるほどと思いました。
独裁国家であることを再認識しました。
3.尖閣の問題
日本として妥協してはいけないと思います。
領土問題は世界のどこでもありますが、
妥協すると相手の思うつぼっていうのは当たっていると思います。
いつ解決できるかはわかりませんが、
日本国として毅然とした対応が大切と感じます。
月刊三橋最新号
「日中冷戦〜誰が日本を追い詰めたのか?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
【三橋貴明】非常事態と効率への1件のコメント
2016年8月30日 5:37 PM
先生のご活躍を益々応援しております。地方の良さってなんだろうと考えました。その土地の歴史的積み重ねから来る特徴を活かしたものは、確かかもしれません。あるいは、新しく作るものに、他所とは違った良さを生み出すことが出来るかもしれません。でも、東京はとても魅力あります。力があります。簡単には凌駕できません。地方は地方なので、地方がミニ東京になる必要はあるのでしょうか。東京の良さの反対が地方の良さかもしれません。人が少ない。混雑しない。変化が少ない。安定している。建物が少ない。山河が豊か。でも、医療や教育、流通や文化的刺激はきっと地方であっても東京なみであってほしいのではないでしょうか。インターネットの時代、情報格差については地方がネックになりにくいでしょう。物流が伴えば、大都市に居る必要性はかなり低いかもしれません。雇用も東京と差が無ければどうなるでしょう。地方と大都会の、同じである「べき」もの、そうでないものの区別からはじめて、「同じであるべきもの」について、どこまで公共サービスとして提供するか。国政としての地方問題というのはそういうことかなと思います。(競争させて勝者にカネ、が政治ではさびしいですよね)
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
コメントを残す
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です