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2012年10月31日

【東田剛】石原慎太郎氏の会見にがっかり

FROM 東田剛

石原慎太郎氏が、10月25日、東京都知事を辞任して、
国政への復帰・新党の結成を目指すと表明しました。

石原慎太郎氏と言えば、御年80歳、政治家としてのキャリアは
30年以上の大人物です。人気も高い。その石原氏が、国民への
「最後のご奉公」をしてくださるというのです。

世界は、リーマン・ショック以降、激変し、大変なことになっています。
アメリカは不況から立ち直れず、国力の衰退がとまらず、
世界の警察官ではいられなくなっています。

おかげで、中東情勢は不安定化し、エネルギー安全保障が脅かされています。
ユーロ危機はいつ世界恐慌の発火点となってもおかしくない状態。
中国も構造不況で暴動が頻発し、体制が不安定化しています。
尖閣諸島、竹島、北方領土と、領土・安全保障を巡る緊張は、
かつてないほど高まっています。

国内も、デフレ脱却や震災復興など、重たい問題が山積しています。

我が国がこうした数々の国難に直面する中、石原氏が満を持して
立ち上がったのです。これは期待に胸が膨らみます。

で、その石原氏が何をしてくれようとしているのかと、
25日の記者会見を聞いてみたところ、・・・

「東京として国家との摩擦の中で感じてきたことは中央官僚の独善。
発想力がないことが欠点だ。ないからこそ自分で責任を持って判断し、
解決しようとしない。」

は?
あのさあ、なんで都知事が中央官僚に文句言ってんだよ。
官僚って、単なる政治家の部下なんだぜ。
文句あるなら、上司の大臣に言えよ、都知事様なんだから。
トップ同士で話つければいいだけだろ。

政治家は、官僚に支配されてるって?そんなわけねえだろ(爆笑問題の田中)。
仮にそうだとしても、官僚に支配されちゃってるような弱い政治家を
批判するのが筋だろう。

「尖閣の問題でも全て官僚は自分の手で解決しようとしない。
こうした通弊を変えなくてはならない。」

おいおい、こうした通弊を変えるって、馬鹿言うんじゃないよ。
じゃあ、何か。あんた、尖閣の問題を全て官僚が自分の手で
解決しようとするように変えたいのかい?
そんなんなったら、それこそ、れっきとした官僚支配じゃないか。

他に中央官僚の何がそんなに悪いのかって言えば、国の会計は
複式簿記じゃないから駄目だとか、文部科学省のゆとり教育が
けしからんとか、厚生労働省が都の幼稚園を認可しなかったとか・・・。

まあ、そういうのも気に入らないなら直したらいいけどさあ、なんか小さくねえ?
ほかに、もっとやらなきゃいかんことがあるんじゃねえのかよ。

日本は、世界的な危機という、もっとでかい問題に直面してるんだぜ。
それなのに、何ですかね、一体。

人間として80年も生きて、30年以上も政治家やって、
首都の知事を14年もやって、マッチョぶって偉そうなこと言って、
それで「最後のご奉公」がこれかよ。

しまいには、橋下大阪市長と連携だと。

くだらねえ・・・。マジ、くだらねえ。

PS
東田剛とは無関係ですが、中野剛志さんの評論集
『反官反民:中野剛志評論集』が骨太の評論集として話題です。
ちょっと分厚いですが、面白くて、読み出したら止まりません。
http://amzn.to/TbD1P2

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【東田剛】石原慎太郎氏の会見にがっかりへの3件のコメント

  1. 名無し より

    それこそ、企業に例えると『従業員制度を打破するぞ』と叫んでいる経営者のようなもので…。馬鹿馬鹿しいにもほどがある。また、石原都政の財務報告書を見ていくと、流動負債としての現金・預金、インフラ等も除いた正味資産(おそらく東京都の現金・預金)が拡大しています。現在、約24兆円程度でしょうか。税の再分配機能を考えると、公共機関が資産を拡大するなどあってはならないのではないでしょうか?長期的な計画があり、その為に現金・預貯金を貯めるのであれば基金で十分なはずです。複式簿記を採用した結果が、単なる無駄の削減と蓄財に走るのであれば、複式簿記の導入など全く必要ない。日本を守りたい心根は買いますが、その手法及び着眼点は幼稚そのものです。

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  2. 手塚康夫 より

    私は 石原さんの国政復帰を心待ちにしておりました。80歳の高齢での最後のご奉公という心意気に心打たれる思いです。いろいろの批判もあるようですが 同氏のこの度にの意向は あくまでも 「日本の真の独立」にあると思います。 この問題の前では 現在の諸懸案は 小さな事だということです。先ずは独立なのです。当たり前ではありませんか。周囲の方々はそれぞれの立場での意見があるのは 当然ですが 領土を自国で守れない状態での 国造りはまさに 土台のない家を作るようなものです。

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  3. 西尾 幸治 より

    東田先生のご意見に全く同感です。石原氏と橋下氏の共通点である『政治の世界に身を置く動機は自らの私利私欲を充たす為の手段でしかない』この一文で彼らの思考や行動は説明出来ると私は確信しています。しかし今、先生方のご活躍によって彼らの化けの皮も徐々に剥ぎ取られつつあるのではないでしょうか?先生方の読者であれば、あのくだらない辞任会見で彼の性根が如何ほどの物かがはっきりと判ると思います。我々の日本に、徐々に真実の光が射し込み始めている。益々のご活躍を応援致しております。

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