FROM 三橋貴明@新宿のオフィス
【今週のNewsピックアップ】
●ミルトン・フリードマンの採点
http://ameblo.jp/
●続 「インフレ脳」から「デフレ脳」への転換を
http://ameblo.jp/
最近、大変「笑える」ニュースが流れたのですが、間もなく
発足する新党「日本維新の会」が、竹中平蔵氏に次期衆院選への
出馬と政権奪取時の入閣を持ちかけたそうです。
さすがに出馬は断ったようですが、いずれにせよ竹中氏が
維新の会の「最重要ブレーン」であることに変わりはありません。
日本に多大な害をもたらした「構造改革派」の経済学者たちは、
当初は自民党、その後は民主党、みんなの党に分散し、今は再び
「日本維新の会」に集結しようとしています。
第二次大恐慌目前であるにも関わらず、未だにセイの法則、
すなわち「製品やサービスは供給が需要を創りだす」という
「仮説」を信じ込み、
「通貨を発行すれば、企業が金を借りるはずだ!
何しろ、供給すれば需要はあるのだ」
「完全雇用は成り立つ。何しろ、働けば客(需要)はいるのだ。
働けない失業者は、職種のミスマッチがあるためだ」
「法人税を引き下げれば、企業は投資をするはずだ!
何しろ、供給すれば需要はあるのだ」
「国債を発行してはいけない! 国債を発行すると民間と資金の
奪い合いになり、長期金利が上昇する!クラウディングアウトだ!」
「財政出動も長期金利上昇を招き、円高で効果がキャンセル
(マンデルフレミングモデル)されるから、まかりならぬ!」
「財政破綻した発展途上国向けのマクロモデル(IMFモデル)
によると、公共事業は効果がない。故に、日本で公共事業の
経済効果は小さい」
「自由貿易はとにかく素晴らしい!失業者が増える?自己責任だ」
「社会保障など非効率極まりない。削減せよ。貧乏人は
ベーシック・インカム(負の所得税)で暮らせばいい」
などなど、どう考えてもデフレの国には逆効果となる政策を
叫び続け、日本のデフレ深刻化を招いた教条的、イデオロギー的な
新古典派経済学者たちが「日本維新の会」に「寄生先」を
変えつつあるわけです。
彼らは「日本国債の金利が低いのは、国債バブルだ!または
政府が銀行に国債購入を強制しているのだ。日銀が国債を購入
するとハイパーインフレーションになる!」などと主張する
財政破綻論者たちとは異なり、「経済学的(新古典派経済学的)」
に間違っていないため、非常に厄介です。
彼らにとってまことに残念なのは、そもそも経済学は「現実」を
説明する学問ではないことです。そして、日本国民にとって残念
なのは、政治家が「現実を説明しない経済学」を信じて政策を
打ち出し、その言葉の響きの「格好よさ」から国民が却って熱狂的
に支持してしまうことです。
結果的に、政治家が「国民を痛めつける」政策を繰り返し、
日本国民の所得は次第に小さくなっていっています。
政策について「イメージ」ではなく「論理」あるいは「常識」
で考えることが、今ほど求められている時期はありません。
何しろ、日本にとって次の総選挙が冗談抜きで「ラストチャンス」
になってしまうかも知れないのです。
【三橋貴明】デフレ脳へ転換せよへの1件のコメント
2012年9月11日 12:41 PM
!!!!驚き百の奇3緒の鬼。堺屋氏に古賀氏に更には竹中氏の脳味噌で3つもですか。トリクルダウンならぬ、トリプルダウンじゃないですか。そこまで一体になって改革するなーっ。もう笑えませんよ。地上波も、みんなの維新、みんなの維新の垂れ流し…。 何か鉄槌を喰らわし、封じ込められませんか。歴史上の昭和維新では高橋様も……。なんか怖くも感じます。いや、でも、デフレ脳の方々も頑張っておられることでしょうから、挫けることなく応援しています。 乱文、失礼しました。
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