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2020年12月12日

【藤井聡】「GoToトラベルが原因でコロナリスクが2倍!だから、感染抑止のためにGoToトラベル減らすべしということが明らかになった!」というデマ

From 藤井聡@京都大学大学院教授

 

こんにちは、京都大学大学院の藤井聡です。

先週、東京大学などの研究チームがGoToトラベルとコロナ症状との「関連」を調べる全国調査を行い、両者に関係があるという結果を報告しました。
https://healthpolicyhealthecon.com/2020/12/06/go-to-travel-and-covid19/

これを受けて、新聞、テレビ、ネットニュース各社が以下の様な見出しで、この研究報告を大々的に報道しました。

「GoToトラベル 感染リスク高い」 東京大学など研究チーム
 https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4145789.html
「GoToトラベル利用者に発症2倍 東大チーム初調査 味覚異常などコロナ疑い」
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/73050
「GoToトラベル利用 “味覚障害2倍”」
 https://www.news24.jp/articles/2020/12/08/07781347.html

こういう見出しを見ると、

「GoToトラベルを使うことによって、コロナに罹ってしまうリスクが“2倍”になってしまう!ということが東大の調査で明らかになった」

「だからやっぱ、GoToトラベルってヤバいんだ、コロナに罹りたくなかったら、GoToトラベルやめるべきだ、ってことが東大の調査で明らかになった」

という印象を受けた方が非常に多かったのではないかと思います。

しかし、東大のレポートを見れば、そうした印象は完全に「間違い」であることが分かります。
https://healthpolicyhealthecon.com/2020/12/06/go-to-travel-and-covid19/

そもそも彼等のレポートには、次の様に言明されています。

「今回の結果は、以下の2通りの解釈が可能です。
①Go To トラベル利用によって新型コロナ感染のリスクが増加した可能性 
新型コロナの感染リスクの高い人の方がより積極的にGo To トラベルを利用している可能性」

つまり、今回の東大データは、GoToトラベルに行った事でコロナになってしまうリスクが拡大していることを証明しているかのように見えるけど、本当はそうじゃなくて、ただ単にGoToトラベルに行くような「活動的な人」は、コロナにも罹りやすい、ってだけの話を意味しているだけかも知れないので注意してね、という事が、一応レポートには書かれているわけです。

ところが、先に述べた報道見出しはいずれも、この二つの可能性の内②の方に思いを全く至らさせず、「①Go To トラベル利用によって新型コロナ感染のリスクが増加した」という事が分かった、という風に「早合点」させてしまうようなものばかりなのです。

いわばこれは、単純な「誤解」

しかし、こうした誤解が生ずるには、心理学的な必然性があります。

そもそもこうした誤解が生ずるのは、今、世間に

「GoToトラベルで、感染する人が増えてるのではないか?」

という「予断」がまことしやかに語られていることが根本的な原因。そういう予断がはびこった風潮の中では、その「予断」と一致する方向のデータが出てくれば皆「やっぱリ!」と皆、思ってしまうのです。

社会心理学では、こういう「誤解」は一般に「確証バイアス」(confirmation bias)と呼ばれる、極めて強力な心理的傾向として知られたものです。(このバイアスは心理学上のバイアスとしては珍しく「ウィキペディア」にすら載っているくらいに有名なバイアスです。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E8%A8%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9

いわば、この東大データとその報道は、巧みにそういう確証バイアスを利用して、

「やっぱ、GoToトラベルに行けば、コロナリスクが上がるんだ!」

と思わせるものとなっているのです。

こういう心理学的なバイアスを活用して、人々の意見を特定の方向に歪める行為は一般に、「詭弁」と呼ばれるのですが、(この東大の研究者の方がそういう意図をもっているかどうかは別として)少なくともこの東大調査&報道は「詭弁」として機能しているという事実は否定できません。

・・・

さて、こうした心理学的な議論はさておき、実際上記の①と②ではどちらの可能性の方が高いのでしょうか?

当方は、どちらの可能性もあり得ると思います。だって、感染リスクは四六時中あるわけで、旅行中であろうが旅行以外であろうが感染する人がいるのは当然だからです。

ただし当方は、①よりも②の方が優越しているのではないかと-――考えます。

なぜ筆者がそう思うのか、その理由を以下に解説しましょう。

1)人々が仮にコロナに罹るとすれば、それは旅行中かもしれないし、旅行以外の機会かもしれない。

2)ただし、旅行に行くのは、おおよそ過去数ヶ月の内に、2、3日程度しかない。一方で、旅行じゃない日数は、それ以外の大半の日数。

3)仮に調査対象が30日間だと想定したとしても、GoToトラベルを利用していた日数と利用していなかった日数の「比」は「1:10程度」となる(30日以上だと想定すればもちろんそれ以上)。

4)したがって、GoToトラベル活用日に罹患したリスクは、(GoToトラベル中の行為が仮に高リスク行動が多いと仮定しても)、活用していなかった日に罹患したリスクよりも圧倒的に高い可能性が考えられる。控え目にいっても、GoToトラベル活用日「以外」に罹患したリスクは無視できる程に小さなものと言うことは著しく難しい。

5)だとすると、①(GoToトラベル中に罹患した)の可能性よりも②(GoToトラベル以外の日に罹患した)の可能性の方が高い(という可能性が十分考えられる)。

・・・・以上はもちろん、単なる一考察です。

しかし、この考察はもちろん、無視し得るものではないのは明らかです

だから僕がこの調査をやるなら、GoToトラベルに行ったかどうかを調べるだけでなくて、GoToトラベル以外にどういう行動をしていたか(GoToトラベル利用時以外の日程での社会接触頻度や、飲み会の頻度等)を調べ、それの影響を(統計学的に)除去した上で、GoToトラベル利用者と比利用者とで、感染リスクを比較したことでしょう。

・・・にも関わらず、なぜ、この東大等の研究者達は、以上の様な、統計学を知っているならば誰もが考えるような可能性を踏まえて、調査をしなかったのでしょうか?

「GoToトラベルに行くと感染するという風に世論を誘導したかった」から、わざとそういう調査をしなかったのでしょうか?

もちろん、そうであるかどうかなど、私には分かりません。

でも、やらなかったのは事実。だとしたら、「GoToトラベルに行くと感染するという風に世論を誘導したかった」からという風に東大の研究者らは思っていた可能性もありますよね。

もちろん、そうでない可能性もありますけれど(笑)。
(いわば、今回のGoToトラベルを巡る議論は、こういう「可能性」を巡る議論なのですw なので、少々意地悪に記載した次第ですが、いずれにしても、科学者ならば複数の仮説を挙げるだけでなくその「蓋然性」を考えて、いずれの方が高いのかを議論する規範を持たねばならないのですが、この東大レポートには、そういう議論は希薄なように感じました)

以上、是非皆さんもこのデータの意味を少しでも考えてみて下さい!

追申:
ちなみに、菅内閣の政策方針は、「国民窮乏化策」である蓋然性(可能性)は極めて高いと確信しています!ご関心の方は是非、下記をご一読下さい!
『菅政権による国民窮乏化策 ~コロナ禍で所得補償「せず」に高齢層/子育て層への「実質増税」を断行する我が国政府~』
Foomiihttps://foomii.com/00178/2020121212231774166
まぐまぐ!https://mypage.mag2.com/ui/view/magazine/162582768?share=1

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  2. あみん より

    先生がおそらく記事で言いたかったこと。

    You turn if you want to. The scholar’s not for turning.

    先生にいま最も大きな影響を与えているのはM.Thatcher、ではなくどうやら先生ご自身のようですね。

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  3. 大和魂 より

    この場合のGOTOトラベルは、コロナ禍での経済政策だから、先ずは新型コロナウイルス感染症そのものが、正しい感染症か否かを判断した上で、それについてきちんと意見なり批判をしてくださいね。

    例えば、新型コロナウイルス感染症を判別するPCR検査キットひとつ取っても実のところは、その検査器自体がピンからキリまで存在して横行している状況だから、その感染症自体の信用性は破綻しているわけですねコレ、つまり国際社会を欺くコレが【コロナの正体】なんですよ!!

    ちなみに大阪に存在している維新の会の策略と一緒で、所詮はアゴまみれ集団による仲間内の仕業なんだよ!!

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  4. 麦粒 より

    主に、国民に対するメッセージの問題なんでしょうね。

    そもそも、社会主義的に集めて自由主義的に配るという新自由主義的な政策を、こういうものに適用すべきではないし、機動的な運用が難しいものを、事態が流動的な段階で実施すべきではない、と私は思いますけどね。

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  5.  イソジン吉村大阪府知事が大阪府に自衛隊看護師らを派遣した時点でもう医療崩壊宣言だと思います。
     藤井先生が「大阪都構想の住民投票というのはインチキで、その証拠に大阪市選管のHPには“大阪市廃止・特別区設置住民投票∥大阪市選挙管理委員会”とあるじゃないか」というご指摘には蒙を啓(もうをひら)かれた思いでした。

     大阪都構想なら、広く大阪府民に投票してもらうべきですから。

     先生ご指摘の維新の会の闇将軍橋下氏が証言したように、次の衆院選で公明党に票を回すからという密約で公明党議席を得てコロナ禍をスルーしてまで“大阪市廃止・特別区設置住民投票∥大阪市選挙管理委員会”にこぎつけたことをもって、この吉村氏は全く大阪府民のことを考えていないことが白日の下にさらされ、
    『やはり藤井先生のおっしゃることは正しかった』と納得したのですが、本来、藤井先生の批判は吉村大阪府知事の失政に対して向かうべき筈で、それが『新型コロナは大したことないんだ論』ととられかねない方向に行くからおかしいことになるのでは?

     勿論今回の責めは独り吉村知事に向かうべきではなく、コロナを入れた政府、というより根本原因は情報を隠蔽・捏造した支那共産党なのですが。

     新型コロナはRNAで二重らせんで修復機能がビルドインされているDNAと違い、変異スピードが格段に速いとことは宮沢孝幸先生も指摘されていたことで、故カルロ・ウルバニ医師と共にSARS対策で大きな貢献をされた押谷仁先生は専門家会議に加わる以前のかなり早い時期から、変異の予測不能性から水際対策の重要性を説かれていたやに記憶します。
     
     宮沢先生のおっしゃるように、ウイルスは宿主を死なしては戦略的に失敗なので、最終的には共生できる方向で安定するわけですが、要はそこに至るまでの被害はどの程度か今もってわからず、経済等との比較考量でどういう形での被害なら容認できるかという政治的問題に帰結するのですね。トランプ大統領のやり方には何かと批判が有りますが、マスクもせずに「既に遺体袋を何万体分用意したから安心しろ」というのも政治的態度としてはあれも一つの方法だと思います。
     科学的な蓋然性の高さを示すに足る遺伝子の変異確率も組み込んだ病理学的な元データというのは一体存在するのでしょうか?エピゲノム研究もまだ学問的に未成熟なはずで、翌日の日経平均終値を予測する蓋然性の高さを示すことより難しいと思いますが。

     支那他海外からの感染を入れてしまっている愚作を政府外務省が続けている今、Go To トラベル中止はやむをえないと思います。
     水際対策さえしっかりして、国民が“NO習近平=集・近・閉”さえ守っていたらGo To トラベルは有りだったし、国債発行による財政出動でコロナ補償・ひいてはデフレ脱却というご意見は絶対に正しいと思います。

     それにしてもコロナ禍対策の過剰流動性によるカネ余り相場で株式が29年ぶりの高値。それこそ流動性トラップにかかっているわけだから、財政出動と組み合わせるポリシーミックスは経済学の教科書的な正解なはずなのに(怒)!

     アメリカでは、株取引アプリ「ロビンフッド(Robinhood)」が流行っていて、個人投資家が新型コロナの助成金を株式投資に回しているということも株価高騰の一因だという話を日経のTV番組がやっていました。馬鹿な。

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  6. ハア より

    この人も、見ているようで何にも見ていないから、なめらかーに気持ちよーく贔屓の引き倒しを経て支離滅裂へ。

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