「新」経世済民新聞

【今週のNewsピックアップ】
第７次エネルギー基本計画
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12880129808.html
時給９７円のコメ農家
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12880245438.html

自由貿易、
あるいはグローバリズムとは、
「財、サービス、ヒト、
資本の国境を越えた移動を
自由化することが善である」
というイデオロギーです。

別に、
交易を否定するわけではないですが、
自由貿易に
「任せてはいけない」
分野というものもあるのです。

具体的には、
エネルギー、農業、防衛、防災、
医療、流通、などになります。

要するに、
国民の安全保障にかかわる分野について
「外国にお任せしま～す」
などとやっていいはずがないでしょ、
という話。

各種の安全保障については、
自由貿易ではなく
「政府」あるいは「国家」が責任を持ち、
供給能力を維持、拡大しなければならない。
さもなければ、
非常事態の際に国民が死ぬ。

特に、現在の日本で
問題になっているのが、
エネルギーと農業（食料）。

日本は、原油をはじめとする
鉱物性燃料が
「ほとんど出ない」国土の上に
存在しています。

正直、わたくしは
地球温暖化（これは認める）の原因が
温室効果ガスのせいなのかどうかは
「分かりません」。
とはいえ、
いずれにせよ日本国は
鉱物性燃料を燃やす経済から、
少しずつでも脱却するべきではあります。
理由は、
単に鉱物性燃料が
国土にさほど存在しないためです。
地球温暖化とは関係ありません。

我が国は鉱物性燃料依存の経済を、
少しずつでも、
変革していかなければならないのですよ。

となると、代替燃料は何になるのか、
という話になりますが、
太陽光はないよ、太陽光は。

政府は新しいエネルギー基本計画の素案を
公表しました。
第七次エネルギー基本計画です。

2040年度の電源構成について、
・再生可能エネルギーの割合を
4割から5割程度
・火力を3割から4割程度
・原子力を2割程度
とするシナリオが示されました。

もちろん、再エネを
４割から５割にするのは構わない。
問題は、その「中身」です。

というわけで、
エネ庁の第７次エネルギー基本計画の
中身を見ると、

【参考】
2040年度におけるエネルギー需給の見通し

http://mtdata.jp/data_93.html#energy

太陽光が、
９．８％から２２～２９％程度に増大！

無茶言うな！　
すでに、
国土面積当たりの
太陽光パネルの面積は、
日本は世界ナンバーワンなんだぞ！

しかも、ＦＩＴは
２０１２年に始まったわけですが、
当初の二十年の契約期間が、
２０３２年に終わる。
この状況で、
どうやって２０４０年度に
「太陽光２２％～」を
実現するのでしょうか。

食料に目を向けると、
１２月２４日に農林水産省が
「農業経営統計調査
（営農類型別経営統計）　
令和5（2023）年農業経営体の
経営収支」を
公表しました。

水田稲作の農家の　
「時給」を試算してみると
農業所得が「時給」は９７円。

農業も市場競争、に任せると、
というか任せた結果、
コメ農家の時給は
わずか９７円。
冗談みたいな金額です。

欧米では、
農家に対して所得補償（欧州）、
再生産可能な価格の保障（アメリカ）と、
政府の財政支出により
供給能力の維持を図っている。

それに対し、
日本は
「市場に任せればいいんだ」
「自由貿易でいいんだ」
とやってきた。

非常事態が発生した際に、
国民が餓死することは確実です。

結局のところ、
エネルギーも食料も、
政府が「予算」を増やさない限り、
自給率が上がることはありません。
緊縮財政が、
国家の安全保障を蝕んでいる。

◆メルマガのFoomii配信を始めました。
「国債の貨幣化」
https://foomii.com/00305/20241228090000133161

◆経営科学出版から
「国家予算がわかれば経済がわかる、
マーケットが見える」が刊行になりました。
https://in.38news.jp/38tosi_1980_yt

◆メルマガ週刊三橋貴明Vol817
「国債の貨幣化」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
日本では、
中央銀行の国債買取
（マネタイゼーション）
について正しい訳である
「国債の貨幣化」ではなく
「財政ファイナンス」と呼ばれています。
なぜなのか？

◆メディア出演

三橋ＴＶ、続々公開中です。

政治家へ。
これを知らないから
財務官僚に騙されるんですよ
～「国際収支」が何か解説します。
[三橋TV第955回]三橋貴明・菅沢こゆき
https://youtu.be/_6sPAWzrcqs

財務官僚よ聞け！
インボイス廃止を叫ぶ国民の声を
取材しました
[三橋TV第956回]
岡本麻弥・三橋貴明・菅沢こゆき
https://youtu.be/pm1gM0bYQ4Q

【混乱する世界政治】
緊縮財政を唱えると
政権が維持できない？
[三橋TV第957回]三橋貴明・菅沢こゆき
https://youtu.be/KnBMV_FF-3I

特別コンテンツ配信中。

中抜き、コンサル資本主義…
江戸の政治状況がデジャヴすぎるので
解説します
（三橋貴明×大場一央）
https://youtu.be/DORXtWjXZ7U

【裏切り発覚】
自民党よ、
そんなに次の参院選で負けたいのか？
手取りが全然増えないことがわかったので
解説します
https://youtu.be/diUyTmQecVs

【予告】
2025年に訪れる4つの危機について
お話しします
https://youtu.be/lbWqc2R3UwM

【警告】
年明けに”あの国民の敵”が
玉木減税潰しをさらに加速させるので、
注意してください
https://youtu.be/HMO_5FVgkIQ

先日土曜日は
ニコ生「知識深化！
三橋貴明の経済分析チャネル
財政均衡主義が英独仏、
三カ国の内閣を潰した！」
を配信しました。
https://live.nicovideo.jp/watch/lv346628080
２０２４年、
イギリスのスナク内閣、
ドイツのショルツ内閣、
フランスのバルニエ内閣が崩壊しました。
理由は、全て「財政均衡主義」という
ユートピアニズム
（「こうあるべきだ」論）
だったのです。

◆三橋経済塾
１２月２１日（土）
三橋経済塾第十三期第十二回対面講義が
配信になりました。
https://members13.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=2262
ゲスト講師は竹内純子先生でした。
インターネット受講の皆様、
お待たせいたしました。

第十四期のお申し込み受付が
始まっています。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
現時点までに決定しているゲスト講師の皆様は、
以下の通りです。
　第一回　１月１８日　
非公開ゲスト
　第二回　２月１５日　
茂木誠先生
（ノンフィクション作家、予備校講師、歴史系 YouTuber）
　第三回　３月１５日　
宇山卓栄先生（著作家）
　第四回　４月１９日　
森永康平先生
（株式会社マネネ　CEO／経済アナリスト）
　第五回　５月１７日　
ｓａｙａ様（シンガーソングキャスター）
　第六回　６月２１日　
中野剛志先生（評論家）
　第七回　７月１９日　
藤井聡先生（京都大学大学院　教授）
　第八回　８月１６日　
荒川和久先生（独身研究家）
　第九回　９月２０日　
吉田敏浩先生（ジャーナリスト）
　第十一回　１１月１５日　
大場 一央先生（早稲田大学非常勤講師）
初登場の方は、
宇山先生、吉田先生、大場先生で
ございますね。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
是非とも、ご入塾下さいませ。

◆チャンネルＡＪＥＲ　
「日欧の政治を動かす財政均衡主義(前半)」
三橋貴明　AJER2024.12.24
https://youtu.be/kSATroBgxMY